音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2022年02月05日
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ハグアーレス絶頂期の推奨盤


 1995年にメンバー間での確執からカイファネス(Caifanes)が解散した後、リーダーだったサウル・エルナンデス(Saúl Hernández)が結成したバンド、ハグアーレス(Jaguares,スペイン語で‟ジャガーたち“の意味)は、1996年にこの新バンドとしての最初のアルバム( 過去記事 )を発表した。このバンドの活動は、2010年まで続き、都合6枚のアルバムを残したが、そのハイライトの一つとも言えそうなのが、2001年発表の『クアンド・ラ・サングレ・ガローパ(Cuando la sangre galopa)』という盤である。

 個人的には、当時、本盤のリリースを知ると真っ先に買い求めた。そして、本当によく聴いた。“血がギャロップするとき”というよくわからないタイトル(とはいえ、ジャケット・イメージは大勢の馬たちが駆けている姿のものである)、カイファネス時代を彷彿とさせつつ進化を遂げた作風がとりわけ印象に残った。この盤は本国メキシコのみならず、とくに米国受けもしたという。

 本盤は、全体的にテーマも曲調もどちらかというと重ためでややハードな演奏の印象を聴き手に与えるところがある。注目したい曲としては、表題曲の1.「クアンド・ラ・サングレ・ガローパ」。サウルの世界観が満開なところにハードなギターがうまく組み合わされている。3.「コモ・トゥ」は本盤の中でよく知られる曲の一つで、ファースト・シングルとしてリリースされた。5.「エン・ラ・ティエラ」は、強いリズムとハードな演奏が個人的にお気に入りだったりする。

 6.「ラ・ビダ・ノ・エス・イグアル」も、シングル・カットされたことからよく知られている人気のナンバーで、基本は真っ直ぐなロック・ナンバーでありながら、途中や終盤に直球ではない部分があって、そこにラテンの雰囲気が感じられる。8.「コンティーゴ」は、ノリのよいナンバーで、シングル化された2曲とともに広く聴衆に受けそうな曲と言える。10.「ビアへ・アストラル」は、個人的な推奨曲で、“星々の旅”というタイトルの通り、ハードな演奏の中に宇宙的浮遊感が感じられるのがいい。

 なお、正式なクレジットの上では、13.「ビエホ・エル・ムンド?」でアルバムは終わることになっているが、本盤には追加のシークレット・トラックが含まれている。「ディメ・デ・ウン・アモール・ケ・ノ・ア・スフリード」というギターを中心になかなかハードな演奏を繰り広げているナンバーである。13.の演奏は6分強で終わるのだけれど、そのまま2分ほどの無音状態の後、同じトラック内でこの演奏が始まる。つまり、トラック13.には、無音状態を含む2曲が収められていて、本来の13.は6分強で終わるけれど、トラックの長さは12分近くあるという紛らわしい仕組み(だからシークレット曲と言えるのだけれど)となっている。


[収録曲]

1. Cuando la sangre galopa

3. Como tú
4. Estoy cansado
5. En la tierra
6. La vida no es igual
7. Por un beso
8. Contigo
9. El aislamiento
10. Viaje astral
11. El momento
12. El último planeta
13. ¿Viejo el mundo?


2001年リリース。




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【輸入盤CD】JAGUARES / CUANDO LA SANGRE GALOPA (ハワレス)




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Last updated  2022年02月05日 12時07分57秒
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