音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2022年09月13日
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カテゴリ: ジャズ
ジャズ・シンガー然としたヒット盤 


 ダイアナ・クラール(Diana Krall)は、1964年カナダ生まれの女性シンガー、ピアニスト。1990年代以降で大成功を収めたジャズ歌手として知られ、何度もグラミーを受賞している。

 本盤『ザ・ガール・イン・ジ・アザー・ルーム(The Girl in the Other Room)』は、2004年に発表された彼女の7作目のアルバムである。ジャズというジャンル分けを超え、全米チャート(ビルボード)で4位。カナダでは1位のほか、ポルトガルでは6週連続1位(他にも英・仏・独など各国のチャートで上位入り)というヒットとなった。

 何を隠そう筆者がちゃんと彼女のアルバムを通して聴いたのは、この作品が最初だった。その時からの印象なのだけれど、ダイアナ・クラールという人は、シリアスなジャズ歌手である。“ジャジーにキメたポップな歌い手”(だからと言ってそれが悪いわけではないが)とは、一線を画していて、陰鬱なジャズ・シンガーらしさをなかなか崩してはくれない。

 とはいえ、本盤の選曲はなかなか面白い。まず、リリースの前年(2003年)に結婚した夫のエルヴィス・コステロとの共作が、本盤収録曲の中核(2.、5.、9.~12.がこれに該当)を占めている。さらに、注目なのは、ロック/ポップといった分野も分け隔てなく、曲を選んで、結果、ジャズ・シンガーとして歌い上げている点である。この点に関して、3曲ほど挙げておきたい。まず、3.「テンプテーション」は、トム・ウェイツの曲で『フランクス・ワイルド・イヤーズ』(1987年)に収録されていたもの。次に、4.「オールモスト・ブルー」は、夫のエルヴィス・コステロのナンバー(原曲は、1982年の『インペリアル・ベッドルーム』に所収)。さらに、8.「ブラック・クロウ(黒いカラス)」は、ジョニ・ミッチェルの曲で、 『逃避行』 (1976年)に収録されていたナンバー。こういう風に、ジャンルを超えたジャズ側での選曲・パフォーマンスは、歴史的に見れば、決して特異なことではない。その当たり前のことを、自分流に解釈してこのように提示できるダイアナ・クラールの力量は恐るべしといったところだろうか。


[収録曲]

1. Stop This World
2. The Girl in the Other Room

4. Almost Blue
5. I've Changed My Address
6. Love Me Like a Man
7. I'm Pulling Through
8. Black Crow
9. Narrow Daylight
10. Abandoned Masquerade
11. I'm Coming Through
12. Departure Bay
~以下、日本盤のボーナス・トラック~
13. I'll Never Be the Same


2003年録音、2004年リリース。




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ザ・ガール・イン・ジ・アザー・ルーム [ ダイアナ・クラール ]

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Last updated  2022年09月13日 18時30分52秒
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