音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2022年11月01日
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テーマ: Jazz(1978)
カテゴリ: ジャズ
優しさが伝わる変幻自在のソロ・ピアノ盤


 フェリペ・ゴルディージョ(Felipe Gordillo)は、メキシコ人のジャズ・ピアノ奏者。生年や音楽的なバックグラウンドについて詳しい情報がなく、あまりよくわからない人物なのだけれど、何年か前に入手し、時折聴いている盤が、この『エン・ブエロ(En vuelo)』である。2016年末に録音され、翌年にリリースされたソロ・ピアノ作品である。

 盤全体としては、優しいタッチ、丁寧な演奏が印象的で、聴き手が包み込まれるようなピアノ演奏である。演奏されている曲は、すべてゴルディージョ自身が作曲したものであり、作曲家としてのセンスのよさと能力の高さが際立っている。楽器はピアノだけという演奏でありながら、飽きることなく70分ほどの本盤を聴き続けられるのは、演奏もさることながら、この作曲力によるのではないかという気がする。

 収録されているのは18曲。総収録時間が70分ほどなので、1曲ずつはどれも長くなく、概ね3~4分(長いものでも6分)である。これら18曲は実にヴァリエーションに富んでいて、表題を見てわかるように、スペイン語の表題曲もあれば英語の表題曲もある。曲のタイトルから連想される“場”も、スペインだったりアメリカだったりとヴァリエーションに富んでいる。

 通して聴くと本当に癒される気がするので、全体を通して聴いてもらいたいと思うものの、気に入っている演奏をいくつか挙げておきたい。彼のピアノ・ソロ演奏の本領発揮と言えそうなの曲の一つは、冒頭の1.「ミ・アルマ」。上述の通り、優しく包み込むような美曲である。この傾向に準ずる楽曲としては、3.「コン・エル・コラソン」や10.「パシエンシア」が気に入っている。あと、静かに流れていくかのような表題曲の4.「エン・ブエロ」もお気に入りである。それから、少し抑揚のある楽曲としては、2.「イン・ア・モンクス・ムード」、8.「モーダル・ヴォヤージュ」、18.「S.F.」が興味深い。日本国内では入手が難しそうな盤ではあるものの、機会があれば、ぜひとも一聴に値するのではないかと思う。


[収録曲]

1. Mi Alma
2. In a Monk's Mood
3. Con el Corazón

5. Sweetness
6. Mi Angel
7. Buena Señal
8. Modal Voyage
9. Belleza del Cielo
10. Paciencia
11. Unión
12. Free Spirit
13. Travesia
14. La Giralda
15. Sweet Song

17. Relaxing
18. S.F.

2016年12月21日・23日録音。



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Last updated  2022年11月01日 20時56分09秒
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