音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2024年07月04日
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テーマ: 洋楽(3405)
成功を収めたバンドとしての安定感


『ファンタスティック・マック』 (1975年)で新たなバンドの方向性を見出したフリートウッド・マック(Fleetwood Mac)は、リンジー・バッキンガム/スティーヴィー・ニックス色を強めながら、 『噂』 (1977年)でさらなる大ヒットを記録した。その後、『牙(タスク)』(1979年)と初のライヴ盤(1980年)を挟んで、上記2作に続いて全米1位を記録することになったのが、1982年の『ミラージュ(Mirage)』というアルバムだった。

 バンドのツアーの後、1年以上の期間をおいてメンバーがパリに集結し、同地で1981~82年にかけて録音された。この盤からは、5.「愛のジプシー」や9.「ホールド・ミー」といったシングル曲が生まれ、アルバム自体も5週連続で全米1位を維持した。“全盛期”と言われる『ファンタスティック・マック』や『噂』の時期に対し、1980年代に入ったフリートウッド・マックは“安定期”だったと言える。その“安定”というのは、バンドスタイルが十分に確立され、それを踏まえての安定した好作品を作っていける状態にあったという意味である。

 収録された12曲のうち前半(1.~6.がLPではA面)から見ていこう。オープニング・ナンバーの1.「ラヴ・イン・ストアー」はテンポのよさの一方で、どこか軽やかで滑らかなメロディと演奏が、筆者のお気に入りのナンバーである。続く2.「キャント・ゴー・バック」も同じ傾向を持ち、当時のフリートウッド・マックらしさを象徴している。

 5.「愛のジプシー」は、上記の通り、シングル発売され、全米ビルボードで12位となった。スティーヴィー・ニックスのペンによるナンバーで、白血病にかかった友人(この曲のリリース後まもなくして出産し亡くなった)に捧げた曲である。

 アルバムの後半(7.以降がLPのB面)では、シングルにもなった9.「ホールド・ミー」、さらには、10.「オー・ダイアン」がいい。それから、本盤を締めくくる12.「面影を抱きしめて」は、メロディのよさが際立ったナンバーで、個人的なお気に入り曲だったりする。


[収録曲]


2. Can't Go Back
3. That's Alright
4. Book of Love
5. Gypsy
6. Only Over You
7. Empire State
8. Straight Back
9. Hold Me
10. Oh Diane
11. Eyes of the World
12. Wish You Were Here






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ミラージュ 2016 リマスター・エディション [ フリートウッド・マック ]




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Last updated  2024年07月04日 20時22分24秒
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