偏見をさらに排除するため、研究チームは約9万4000枚の画像データベースを学習させたコンピューターでもテストを行った。コンピューターに新たな画像を見せ、2つの選択肢の中から正しい名前を選ぶよう求めた場合の正答率は59%と、単純な予測の50%(確率2分の1)を上回った。コンピューターは、名前の選択の際に最も影響した顔の部分のヒートマップ(データを色で区別して視覚的に識別できるようにしたグラフ)も作成した。すると、選択に最も影響した部分は口と目だった。つまり、表情によって最も影響を受ける部分だった。 人(被験者)を対象とした結果は、イスラエルとフランスで行われた実験によっていずれも支持された。だが、イスラエルの被験者がフランス人の写真を見ても、名前(ローラン、ベロニックなど)の正答率は単純な予測確率を上回らなかった。これは、フランスの被験者がイスラエル人の写真を見てヘブライ語の名前の中から当てようとした際も同様だった。被験者は別の文化の名前に対する連想を持たない。このため、顔の手掛かりを使って正しい名前を言い当てることができなかったのだ。 先月に娘を出産したゼブナー氏は「わたしにとって、彼女の名前を付けるのがいかに難しかったか想像できるでしょう」と話す。結局、ゼブナー氏は娘にライラックと名付けた。既に周りの人たちは、娘にこう言ってあやしているという。ライラックは将来、美しい花を咲かせ、甘い香りを漂わせるだろう、と。 出典:“We Look Like Our Names: The Manifestation of Name Stereotypes in Facial Appearance,” Yonat Zwebner, Anne-Laure Sellier, Nir Rosenfeld, Jacob Goldenberg and Ruth Mayo, Journal of Personality and Social Psychology (Feb. 27)