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September 20, 2004
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テーマ: 本日の1冊(3712)
カテゴリ: 海外の小説
マージョリー・クォートン&シェップ
東京創元社 四六上製 図書館で借りた本。
☆☆☆☆☆
 この本のタイトルほど、犬好きのツボをくすぐるモノも珍しいだろう。原題は'One Dog, His Man and His Trials'という。ちなみに、この本の後書きによると、犬の本として有名な「犬のディドより人間の皆様へ」も原題は'One Dog and Her Man'というそうな。よく創元推理文庫の巻末自社広告に載っているものの、アマゾンでは品切れ、版元に問い合わせても品切れ、という本だった。これが勤務先近くの図書館で借りられることが分かり、喜び勇んで借り出した。

 原題にある通り、シェップは牧羊犬のトライアルに出場し、チャンピオン犬になる。そして、彼の周囲の人間とワンちゃんたちの話。最初がトライアルの描写なので、ちょっととっつき難い。だが、それが落ち着くと、甲斐性ナシのアイリッシュ男たちとしっかりものの奥さん、あやしい羊泥棒に、歌手に憧れる頼りない若者、よく吠えて凶暴な犬、ひねくれてるが深情けで賢い雌犬、血統だけが自慢の雌犬、といったように実に個性的な面々が集まる楽しい話だ。合間には聖地巡礼(日本でいう神社仏閣めぐりだよな)、競馬、パブ、アメリカに行った親戚…、といったようにアイルランド・イギリスに良く出てくる話題がさりげなく扱われる。
 悪人も間が抜けていて憎めない。また、隣の家にカラーテレビを見に行く、だの電話がない、だの何時代の話だろう? アイルランドの片田舎の話とはいえ、巻末では1993年になっている。ホントかよ…(^_^;)。
 ただ、頻繁に犬を転売したり、偽の血統の犬を売ったり、羊泥棒に間違われて撃ち殺された…、飼い主においてきぼりにされて子犬を産んだ雌…というように、決して犬が可愛いだけの話ではない。まあ、胸が悪くなるような虐待シーンはないし、あまり深刻に描写されていないのが、救いだが。この本は図書館の児童書コーナーにあった。これ、中学生以下でも分かるかなぁ…? ダメな子はダメそうな内容だ。一見軽いが大人向きだと思う。

 また、この本、カバーイラストのボーダーコリーが可愛いのだが、特にH4側が愛嬌たっぷりで、思わず目尻を下げて見てしまう。図書館でしか読めないのもちょっと残念。





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Last updated  September 21, 2004 02:11:19 AM
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