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June 6, 2007
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カテゴリ: ミステリ(日本)


角川文庫
☆☆☆☆☆
 思ったより文章が平易だった。以前読んだ横溝正史へのオマージュ短編集でこの作品をお気に入りに挙げている著者が多かったので読んだ。また、この作品は映画・テレビで観た記憶がなく、トリックも知らなかったので安心して読めたのだ。

 以下はネタバレの仄めかしに繋がる記述があります。未読で近々読んでみようと思われている方は読まないほうがいいかもしれません。

 復員船の中で亡くなった戦友に頼まれた金田一はその戦友の故郷、瀬戸内の小さな島へと渡る。頼まれたことを成し遂げるために…。しかし、その島で身の毛もよだつような殺人事件が起きるのだった。
 金田一ってこの作品を読む限り、探偵が後手後手に回っていると思う。けれども、彼をミスリードした仕掛けの数々が非常に秀逸で面白い。トリックに関しては少々??となったところも無きにしも非ずだが。
 文章が平易だったので、読み易かったが、却っておどろおどろしさは減じられたと思う。特に京極夏彦を読み終わった直後から読み始めたせいもあるかもしれないが、やはり全体的に明るい印象を受けてしまう。戦前の栄えた日々から滅びの時が住民の誰にも明らかな島、それも季節は春や夏ではなく、晩秋だというのに、何となく場面を明るく感じる。
 旧家の争い、閉鎖的・排他的な共同体、因縁と因習の家族・人間関係、有力者、おかしな住人と迷信…。そういったデフォルト設定をちりばめてある。さらに昭和21年という時代設定が利いている。しかし、これは映像でおどろおどろしく演出した方が効果的だったかもしれない。DVDは出ているようなので、レンタルできるようなら、借りてみようかな。本鬼頭家の三姉妹と鵜飼章三の役をどんな俳優さんがやっているのか興味があるところだ。







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Last updated  June 7, 2007 02:59:48 AM
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