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May 22, 2009
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カテゴリ: 一応児童書の範疇

妖怪アパートの幽雅な日常(1)
香月日輪
講談社文庫(1巻)
講談社 四六判並製(2~5巻)
☆☆☆☆☆
 これは、かなり作者の嗜好の分かり易い本。児童書ではあるが、ちょっと裏の妄想を楽しみながら読まれることを少々期待して書いてあるんじゃないだろうか。んでもって、そこが気に入って1巻購入後、図書館で2~5巻を借り、一気に読んでしまった。それも旅行に行く前夜にである。なもので、まだ荷造りしてない……。
 両親を早く亡くし、伯父夫婦の家から出たくて全寮制高校に入学したものの、その寮が火事で全焼、半年後の再建までの暫定的措置で家賃一月2万5千円の「寿荘」に入居することになった夕士。しかしこのアパートとんでもないのだ。なにせ「出る」なんてもんじゃない。「棲んでいる」のだ。大家さんもそっちだし。そして、人間がもっと個性的。いくつなんだか分からない霊能者・魔道士、アヤしいもの書きなどなど…。
 この主人公と夕士と親友の長谷がまあ実に可愛らしいベッタベタの仲のよさ。このアパートのアイドル的存在のクリちゃん(2~3歳の目のクリクリした男の子の幽霊。でもこの子の背負ってるものはかなり重い)とその親であるシロという犬(の幽霊)を挟んで、パパとママとか言われてるし。だが、大人の男性二人組もアヤしいのがゴロゴロというか、順列組み合わせができそうな感じだ。私は、スゴイ霊能力者だという年齢不詳の「龍さん」がお気に入り。彼目当てで著者のHPにあったほかの小説も読みそうだ。
 また、このアパート自体がかなりすごい。「滝を作って」と店子に言われると、翌日にはできているのだ。アパート自体が異次元と多層的に繋がっているからで、でないと、アパート地下に岩風呂天然温泉なんてないわな。
 このアパート自体がかなりすごい舞台になりうるのに、さらに夕士の高校生活もかなり波乱万丈。彼は、そんなに危険なものではなさそうだが、ユーモアのセンスあふれる魔道書のマスターに選ばれてしまう。といってもこの魔道書の中もかなり笑える。耄碌してる博識の梟とか、姦しい三姉妹のノルンとか、まだ仔犬のケルベロス(これは見たい!)とか…。そして、2年生になると、学校に個性強い先生が二人赴任してくる。一人は著者の方がHPでとある二枚目俳優さんがモデルと書いている千晶先生(苗字からしてあの俳優さんのアタリ役の一つと同じだし)と宝塚のスターみたいな青木先生。彼らも今後の活躍が楽しみ。特に青木先生とそのおとりまきの宝塚(というよりはちょっと地味っぽいけど)の聖書詩篇愛好会のメンバーとか、夕士のお友達の女生徒たち。彼のプライベートも学校もなかなか楽しいことになっていそうで、早速6~10巻(完結巻)を読みたい。





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Last updated  May 24, 2009 09:18:27 PM
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