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March 3, 2010
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カテゴリ: 日本の小説

陋巷に在り(2)
酒見賢一
新潮文庫
☆☆☆☆☆
 高校時代習った漢文の授業では、孔子の最も愛した弟子である顔回を主人公にした大河小説の2巻目。まだ先は長い…。
 この巻では、孔子が主家に変わって魯を牛耳る(この言葉の語源の説明が作中にあったな)三家を退けようとして忙しくしているところと、孔子一門にちょっかいを出す謎の魔術集団、そして、かつて魯を操っていた陽虎の乱が扱われているのだと思うが…。陽虎の話はメインになる時系列も前の話だが、一巻の展開をよく覚えていなかったので、最初、何がなんだか分からなかった。論語等をベースにした堅苦しい小説ではなく、堅苦しい漢字が魔法というかまじないというか…の一環として、たくさん出てくる古代中国を舞台にしたチャイニーズヒストリックファンタジーである。だが、文体のせいもあり、ファンタジーというより、歴史小説のような気もするが、意外と読めてしまう。しかし、難しい漢字だらけなので、写植だろうが何だろうが、文字打つのが大変だったろうな、この小説。
 しかし、同時に何なんだ、主人公の顔回のモテっぷり!男からも、数少ない女からも好かれてるじゃないか。本人はぬぼ~っとした唐変木なんだけどね。特に明らかな悪役である悪悦の執着はちょっと凄いぞ。この本では使う機会があるまいと思っていた偏向腐ィルターをオンにしてしまったじゃないか…。この悪悦、 某毒ガス映画でギリギリな感じの悪役が似合っていた玉木宏さんあたりがやったら似合いそうだ… でも「守役」五六と顔回の結びつきも何かいいな。
 まあ、思わぬところで楽しみが増えた。悪悦と 妹で色っぽい美女、子蓉とのインセストめいた関係 もちょっと好きかも。一冊づつ感想を書いていくのは面倒なので、次からは、2~3巻づつまとめて借りて感想をアップしていこう。





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Last updated  March 4, 2010 02:12:16 AM
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