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June 3, 2010
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カテゴリ: ミステリ(日本)

セリヌンティウスの舟
石持浅海
光文社文庫
☆☆☆〇
 セリヌンティウスとは、太宰治の小説「走れメロス」でメロスが妹の婚礼に行って帰ってくるまでの間、人質としてディオニス王に捕らわれていた彼の親友の名前。この小説は、ダイビングで遭難しかけ、その時に強い連帯感を持った6人の男女のうちの1人が彼らが集まっている最中に自殺する、というところから始まる。49日を過ぎて、残った仲間達は彼女が死んだ理由を考えようと、彼女が死んだ、つまりいつも彼らが飲み会をやっていたメンバーの1人の自宅に集まる。そして、彼女が死んだときの写真を見ていて、その写真に残されたある一点で警察が自殺として片付けたことに疑問を持ち、それを考えはじめるのだ。
 正直、こんなに他人の、それも死んだ人の内面を外から慮ってなんになる?というのが感想。それも長々とやっているのだ。堂々巡りで、途中で投げ出したくなった。そのために、敢えて結束の強い仲間達まで疑うのである。結論まで読んだが、なんだかやることは他にあるような気がしないでもないんだけど…というのが読後感である。どんなにつよい結束の友情であろうと壊れるときは壊れるもんだ。大体、永続する関係の存在なんて宗教の世界じゃなかろうか。私にはこの小説がピンとこなかった理由はそのへんだろうか。このテの友情を扱った小説は合わないような気がしてきた。つか理解できないかも。
 …とにかく私には合わない。おとなしく名探偵が活躍する派手なトリックの本格の方が性に合う。





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Last updated  June 4, 2010 09:56:06 PM
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