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June 4, 2010
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カテゴリ: ミステリ(海外)

【中古】afb【古本】ベルガード館の殺人/ケイト・ロス
ケイト・ロス
講談社文庫
☆☆☆☆☆
 時は1820年代のロンドン。大英帝国は最盛期で、ロンドンの社交界は華やかりし古きよき時代。ロンドン社交界で伊達男として名を馳せるジュリアン・ケストレルはカジノで窮地を救ってやった初対面の紅顔の21歳の名門貴族の子息、ヒュー・フォントクレアから、結婚式で花婿の介添えを頼まれる。しかも彼の結婚は多分にキナ臭い。ジュリアンは色男は金はなし、という通例(?)通り、請求書から逃げ出して、広大なフォントクレア家の邸宅、ベルガード館に向かうが、到着早々、ジュリアンのベッドに見ず知らずの若い綺麗な女性の死体が寝かされて…というとんでもない事態に遭遇するのだ。
 由緒正しき英国名門貴族というのは、やっぱりアメリカ人には憧れなんだろうか、これもイギリス人の著者ではなくアメリカの法廷弁護士が作者。とはいえ、誇り高き貴族の当主、若くして跡継ぎとしての責任感を持ったその息子、気位だけ高くてオツム空っぽの貴婦人、一方で品位にあふれる貴婦人、領主一族に忠実な使用人やその領地の人々…。これってまあ定番の設定だろう。しかも、この小説、結構最初から描写の雰囲気から犯人の見当がついたりするのだ。それでも面白かったのは、ジュリアンと彼の従僕ディッパー、そして地元の医者マクレガーとのやり取りが楽しかったせいだ。ディッパーは主のジュリアンには忠実だが、結構ワル。音楽に造詣の深いジュリアンは鍵盤楽器が得意で、ピアノを弾いたりするが、マクレガーの自宅で奥さんの遺したハープシコードを弾く場面がいい。マクレガーがそのハープシコードの音色を家のどこにいても扉を開けて聴いているというのだ。また、ヒュー・フォントクレアと初対面でプロポーズを受けたモードとの恋模様もジェーン・オースティンの小説のようで面白かった。更に殺された女性の身元はしばらく分からないし、しかも最後にどんでん返しもある。何だかんだと結構厚い文庫なのだが一晩で読んでしまった。そして続巻も図書館で借りてある。こちらになると、このベルガード館の関係者も顔を出して、一層面白くなっている。





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Last updated  June 4, 2010 10:13:06 PM
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