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February 28, 2011
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【送料無料】災園
三津田信三
光文社文庫
☆☆☆☆☆
 禍家、凶宅に次ぐシリーズ三作目。でも、まだ凶宅は読んでいない。このシリーズ、子供が主人公なのだが、この本の主人公は小学校一年生くらいの女の子奈津江(なづえ)。失せ物当てなどで、蕎麦屋を経営する両親のお店の販促にも一役買っていたのだが、父と母を相次いでなくし、家の近所で仲良くしていた19歳の深咲の自宅に引き取られることになる。そして、そこで思いもかけない出生の秘密や深咲の家、祭(まつり)家のことを教えられる。この祭家は祭園といって、ワケアリの出生を抱えた子供たちを当主の養子として引き取っているのだが、この家がまたワケアリだらけ……。なので、やっぱり建物の構造はよく分からなかった。そして、ここで、祭園の子供たちと奈津江は親しくなる。が、その子供たちから「灰色の女」という謎の存在を聞かされ、奈津江もそれと遭遇する……。
 祭園の中の廻家という不気味な建物の中を灰色の女らしき足音に追われながら、肝試しをするシーンや灰色の女と遭遇するシーン、また、園の中にある黒い森を歩くシーンなど、考えれば不気味なシーンが多いのだが、途中の場面にはあまり怖さを感じなかった。といっても、真夜中に一人で読書灯を点けて読んでいて、何かの拍子にその読書灯の光が揺らいだ時は、さすがに速攻で読書灯消して寝たけど……。一番怖かったのはやっぱり最後にくるクライマックスの場面だった。一部は何となく想像がついていたのだが、それでも終わり方は、私には不気味に感じられた。ただ、理由付けはしてあるが、奈津江といい、出てくる子供たちが意外と子供らしくなく、可愛げがあまりなかったように思った。でも、子供の描写といっても児童文学風味であって、児童文学ではないし、そんなもんかな。
 この著者の作風がミステリーとホラーの融合というのもあり、この本もミステリなのかホラーなのかカテゴライズするのにちょっと迷った。確かに謎解きの要素も強いのだが、やっぱり灰色の女を怖がってはいる主人公、ということで、ホラーの方に入れる。この著者のほかのシリーズだと、ホラー要素に主人公がおびえたりせず、謎解きの方に主眼が置かれているものもあるからだ。





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Last updated  February 28, 2011 12:56:54 PM
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