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May 12, 2011
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カテゴリ: 日本の小説
【送料無料】トロイメライ

【送料無料】トロイメライ
価格:1,575円(税込、送料別)



角川書店 四六上製
☆☆☆☆☆◎
 テンペストのスピンオフ短編集。筑佐事の武太、黒マンサージ、イベガマの祈り、盛島開鐘の行方、ナンジャジーファー、唄の浜の6篇。各篇ごとにテンペストの登場人物達もゲスト出演している。それを楽しみに読んでいた。 ちなみに出演者は出演順で、多嘉良、朝薫、大女の大勢頭部の思徳金(うみとくがね)、嗣勇、真美那(と朝薫)、そしてトリが寧温だ。 テンペストでは王宮と首里が舞台だったが、この本では那覇が舞台。琉球王朝人情時代劇のような感じだ。
 私が特に好きなのは、楽士を選ぶというワガママだが、音色は素晴らしい三線、盛島開鐘(もりしまけーじょー)の話。魂というか自分の意思を持った楽器の話というのはかなりツボなのだ。主人公武太は三線の名手でもある。彼は「楽器にはそれぞれクセがあるので、それを理解して弾いているだけだ」と言っているが、お陰で彼の弾いている安普請の三線が王宮脱走中の盛島開鐘ではという疑いが持たれてしまうのだ。盛島開鐘の仮の姿らしき人物が作中出てくるが、この姿の開鐘に武太がストーカーされるのも面白そうとか思ってしまう。
 テンペストのシリーズでは、この著者の作品によく出てくる逞しいおばぁが出てこないので寂しかったが、ナンジャジーファーではキョーレツな個性の美女が出てくる。それが朝薫の親戚とくる。彼の寧温への理解は身内の女性に振り回された反動のような気がする。
 また、全編を通じて、おなり屋という料理の美味しい、アンマー(お母さん)と部分美人の娘三人が切り盛りする料理屋が出てくる。ここに出てくる料理の数々も美味しそうだ。
 トロイメライとテンペストを読んでいると、この本のカバー絵がとても面白い。人物の一人一人があ、この人だろうな、と見当がつけられる。そして、まもなくこの本の続編がでるらしい。そこでは正体が謎の義賊黒マンサージの正体が読者にだけでも分かるように仄めかして書いてあったらいいのに。また、ゲスト出演するテンペストの登場人物も、真鶴、明、浅倉雅博、真牛(ムリかな?)、多嘉良の呑み友儀間親雲上、麻先生あたりが出てきてくれないかな。





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Last updated  May 15, 2011 12:24:27 PM
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