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September 17, 2011
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テーマ: 本日の1冊(3712)
カテゴリ: 日本の小説

【送料無料】インターセックス
帚木蓬生
集英社 四六上製
☆☆☆☆○
 表題の「インターセックス」とは、早い話が両性具有者のこと。観た事はないがテレビドラマでISと表記してあり、この言葉を知った。以前何かで意外と人口に占めるこういった人々の割合が多いということは聞いた事があったが、あまり詳しいことは知らなかった。そして、こういった人々にも色々な程度とタイプの人がいて、染色体はXYないしXXなのに染色体通りの見かけではない人もいるのだというのは、この本で初めて知った。ちなみに性同一性障害の場合は本人の頭の中と実際の体の性別が一致していないということで、頭の中の性別も体の性別もどちらかだと思っていいらしいけれど、ISの人々はジェンダーの境目自体が肉体的にも頭の中もグレーゾーンらしい。でも、頭の中に関して言えば、よく分からないというのが個人的な感想。そして、ISの人々の場合、幼い頃から体の性別をどちらかに近づけようとして何度も手術されている人がいるというのもやはりこの本で初めて知った。どんな風にそうした手術を受けてきたのかも本の中に書いてあったが、こんな風に病院にいくのは子供には酷だと思う。大人でも結構ツライぞ。
 小説の前四分の三はこうしたインターセックスの人々や性同一性障害の人々の治療の描写が主で、専門的に携わるヒロイン、翔子の活躍が描かれる。この部分は初めて知ることも多く、とても興味深かった。そして最後の約四分の一くらいから彼女が移ってきたサンビーチ病院とその院長岸川の秘密に彼女が迫っていく。この最後四分の一の展開はちょっとご都合主義というかなんと言うか……別になくても良かったんじゃないかという気と、ここのサスペンス・ミステリ的要素をきっちり描いていたら、本が上下巻かそれ以上になったのではないかという気が両方している。両方きっちり書き込んであるほうが読むのにも時間がかかったろうけど、面白かったろうなぁ。でもやっぱり最後の最後で明かされる 翔子の秘密はちょっと興ざめというかなんと言うか…… もっと上手い方法があったんじゃないかと思う。面白いことは面白かったが、ちょっと物足りなさが残る内容だった。
 それに巻末の広告を見るまで知らなかったのだが、この小説は「エンブリオ」という小説の続編にあたるらしい。こちらも読んでみよう。





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Last updated  September 17, 2011 02:30:19 PM
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