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March 14, 2012
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カテゴリ: 日本の小説

【送料無料】さらば、荒野

【送料無料】 碑銘 角川文庫 / 北方謙三 キタカタケンゾウ 【文庫】
北方謙三
角川文庫
☆☆☆☆◎
 以前から気になっていたブラディ・ドールシリーズ。しかし、これ、シリーズ名で検索してもなかなか図書館では探しにくく、何年も読み損ねていたのをようやく、全シリーズ名(含約束の街シリーズ)を手帳に書き留めて、全巻読破を目指そうかと思っている。まあ、読書メーターに少女小説の著者名がトップにでるのがちょっと気恥ずかしいのもあるけど。でもこのシリーズとあの少女小説の著者がトップに出れば、まあ、私の性癖はバレバレだろうが。
 この著者も読むのは初めて。ブラディ・ドール&約束の街シリーズの読了後は三国志も読んでみたいと思っている。にしても、本当に国産ハードボイルドだ。しかし昔のテレビドラマのように不自然なまでの派手なアクションもなく、その割に人が死ぬ。ただ、あまり不自然な感じはしない。多分、それは堅気の人の近くで事件が進行していないからだと思う。
 第一作目「さらば、荒野」はブラディ・ドールのオーナーで主人公の川中が、仲の良くなかった弟の失踪事件に巻き込まれることから始まる。この弟はとても良妻とはいえない嫁を残して、勤め先の 社長秘書と会社の秘密を持ち出して逃げるのだが、結局、勤め先の大幹部(って普通の会社だが)とつるんだヤクザに拷問の末死んでしまう。 でもここでストーリーの半分。残りは弟の遺したモノに絡んで、ヤクザと政治屋と企業の三つ巴になり、 川中の周囲の人々も命を落としていく。 結構ここで、今後シリーズでいい味を出しそうな人も死んでしまって、とても残念だったが、案の定、川中がバーテンにスカウトしていた藤木はその人となりの片鱗を見せ始める。にしても、この作品で川中は飲酒運転しすぎ。今のご時世、結構気になる。また、人も結構死んでいく。
 第二作目はその一年半後。藤木は川中のクラブのバーテンのまとめのようなことをやっており、藤木に遺恨を持つやくざから鉄砲玉が送り込まれる。しかし、このバーテン修行経験のある鉄砲玉、川中と藤木の側についてしまうのだ。これが若い男で、彼の目を通して語られる川中・藤木は結構かっこいい。人死にの頭数は減ってきているが、藤木の人の生命に対する酷薄さがすごい。他人の生命に対する感傷は感情で押さえつけ、自分の生命には一切頓着していない。でも、まるで川中の古女房に見えるのはやっぱり昔のクセのせいかな。





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Last updated  March 14, 2012 01:12:48 PM
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