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March 14, 2012
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カテゴリ: ミステリ(日本)

【送料無料】たましくる
堀川アサコ
新潮文庫
☆☆☆☆☆
 日本ファンタジーノベル大賞受賞者の作品。受賞したのはこの作品じゃないけど。昭和六年に東京から青森県の弘前に死んだ姉の遺した娘とともにやってきた元娼妓の幸代は、姪安子にとっては叔母にあたるイタコの千歳と知り合う。この時代に地元の名家の生まれでありながら、盲目で、さらに若くして結婚したものの19歳で既に寡婦になっている千歳は厳格な名家の家刀自である母松江も適当にやりすごし、幸代と安子と三人で暮しはじめる。
 しかし、幸代の姉、雪子の死因とて無理心中、幸代と千歳の周りにはどうもアヤシイ雰囲気が立ち込めているのだ。そして、あやしくて陰惨な事件が起こる。しかし、このタイトルにもかかわらず謎解きはイタコである千歳によって行われるが、とても合理的に解決されている。そして、幸代も時として死者の声を聞いている。
 方言の台詞が少々読み取りにくい時もあるが、オカルティックな舞台装置のミステリとしてとても面白かった。ただ起こる事件が結構陰惨なのだが、何となくその描写があっさりしているようには感じる。また、安子の父親で弘前の名家の二男でありながら、入水癖のあるヤサ男な二枚目は、後書きによると武者小路実篤がモデルではないかという。確かに納得できるけどね。このアヤシイ兄ちゃんが今後どうなっていくかもちょっと楽しみだ。続巻があるので是非読んでみようと思う。





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Last updated  March 14, 2012 05:19:00 PM
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