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March 22, 2013
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カテゴリ: ミステリ(日本)

パンドラの鳥籠 毒草師/高田崇史【もれなくクーポンプレゼント・読書家キャンペーン実施中!】
高田崇史
朝日新聞出版 四六上製
☆☆☆☆☆
 毒草師シリーズ三作目。毒草に対する薀蓄は少なめだったが、面白かった。
 薬学関係の専門出版社に勤める西田に編集長を通じて毒草師御名形史紋に連絡を取って生薬学者で失踪した叔父を探してほしいという依頼がある。その依頼者が美人だったものだから、西田君は舞い上がってその依頼を引き受ける。そして、前作から御名形の助手となった女性との再会も喜んでいる情けなさ。でもこの情けない西田と御名形の取り合わせがギャップがありすぎていい。このシリーズの好きな点の一つだ。
 この生薬学者は丹後半島で失踪するのだが、西田の車で行くことになり、更に目的地の前に奈良、飛鳥に寄るようにと言われる。これは私も首をひねったのだが、ここで蘇我氏関連の史跡に寄ってから丹後へ。丹後では、代々続く生薬学者の名家や魔女の家と呼ばれる廃屋が出てきて、かなり怪しい雰囲気が増していく。ただ、勘のいい読者であれば、この著者の十八番であるしもしや……と思うところもあるが。そしてそこは舞台小道具なので、案の定だった。やがて浦島伝説や天の羽衣、そして神功皇后の話になってくる。この浦島太郎の名前と 蘇我氏・推古天皇 の名前の類似がここに来る前に彼らが奈良に寄ったことにつながる。なるほどねーだから奈良に寄ったのかと西田君と一緒に納得していた。欲を言えば、飛鳥で御名形が碑文などを見て一人で納得している場面があったらよかったのに。更にここで カンナシリーズとも蘇我氏で繋がる わけだが、まだ、源流が見えてきたに過ぎない。これがどんな流れを作っていくのかはまだ見えていない。これがどんなつながり方をするのかが楽しみだ。それがQED、カンナ、毒草師、あるいは他のシリーズでの話になるのかは分からないが。そういえば、作中御名形が「和歌などには自分よりもっと詳しいヒマ人がいる」というのはQEDのタタルのことだろーなーと思って笑ってしまった。
 この作品は現代ではあるが正確には1999年の話だ。作中で南北線開通が来年だとか携帯が圏外になるという記述がある。これが現在2013年に近づくにつれどうなるのか楽しみだ。また、丹後半島というと私も天橋立のイメージくらいしかなかったのだが、古代史的にも面白い神社が多そうだ。今度是非行ってみたい。調べてみよう。





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Last updated  March 23, 2013 04:13:55 AM
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