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February 9, 2014
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カテゴリ: ミステリ(日本)

【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】警官の血 上巻 佐々木譲/著

【送料無料】警官の血(下巻) [ 佐々木譲 ]
佐々木譲
新潮社 四六上製(上巻) 新潮文庫(下巻)
☆☆☆☆☆
 これもドラマで観たような気がする。終戦直後から平成になるまで、約60年三代の祖父ー父ー息子の警官の物語。割と読みやすいが、上下巻。図書館で借りたので上巻が単行本、下巻が文庫になってしまった。
 きちんとした職業に就きたい、と警官の大量採用に応募した安城清二。彼は民主的な「町のおまわりさん」を目指す。やがて山手線内では珍しい駐在所勤務になるが、その彼が気にかけたのが、上野公園での若い男娼の殺人事件とその四年後に起こった同じく若い鉄道員の殺人事件。駐在巡査の身でその調査をしていたのだ。そして、清二自身も五重塔が焼けた日に謎めいた死を遂げる。父の死に納得いかない長男の民雄も警官の道を進むが彼は学生紛争が盛んな折、潜入捜査を行い、精神を病んでいく。その彼も念願の谷中の駐在所勤務になり、父が気にしていた事件を調べていくうちにやはり自殺行為ともいえる謎めいた死を遂げるのだ。そして三代目の和也。彼も新任そうそう同僚の警官を見張る役目を与えられるが、彼はしたたかにその役目をこなす。
 三人の警官の目を通じた昭和・平成の風俗小説ともいえる内容。清二の生きた戦争直後の様子は今となっては歴史の話になってしまっているし、民雄が経験した学生紛争も今とは隔世の感がある。でも彼が潜入した北大が輩出かつての全学連の委員長(作中ちょっと言及もある)は函館の出身だ。(今彼の母校は別の高校と統合されてその名前は残っていないが)そして、ヤクザとの結びつきの強い先輩警官加賀谷を監視することになった和也は祖父・父の無念をついに晴らす。このへんの解決はちょっと後味の悪いところもあるのだが、融通の利かない勧善懲悪になっていないので、却って読んでいてすがすがしい。また、舞台となる谷中に戦前から終戦直後、そして和也の時代にまで住み続ける人々が登場するが、その繋がりが小説に奥行きを与えていると思う。小説内の各所に時代時代で現実に起きた事件も織り込まれ、私が知っている東京の地名も結構登場するので、身近な場所の戦後史を読んでいるようで現実味を感じた。
 第三部、和也の章がちょっと物足りない、と思っていたら、続編にあたる「警官の条件」も出版されているので、読んでみようと思う。





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Last updated  February 9, 2014 08:25:08 PM
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