まずは、お知らせ。三陸の生ガキは終了しました。今年は早かったですね。一月いっぱいで終わりでした。

エゾ鹿とフォアグラのテリーヌです。鹿は脂肪分がほとんどないので、もち豚の脂を加えてミンチにしてあります。真中に入れてあるフォアグラも全体に風味を与えますね。添えてあるのは、ドライいちじくのコンポートとジュレ・ド・ポール(豚のコラーゲンゼリー)
フォアグラや冷製の肉料理と相性が良い北フランスアルザス地方の白ワインゲヴェルツトラミネールを合わせると美味しい。イチジクとテリーヌを同時に食べて、その余韻があるうちにワインを飲むと、、、ゲヴェルツトラミネール独特のライチや花のような甘い香りとスパイシーな胡椒や山椒を思わせる個性的なフレーバーが見事にマッチするだろう。添えてある豚のコラーゲンゼリーのまったりとコクのある味もさっぱりとした鹿肉とよく合う。

これは、牡蠣と帆立のプロヴァンス風。塩でしっかり下味をつけた牡蠣と帆立をガーリック風味のオリーヴオイルで和えてオーブンで焼いたもの。
実はこの器、柳川鍋なんです。スペイン料理でよく似た器を使います。フランスのビストロなどでも、帆立のプロヴァンス風は定番メニューの一つですね。以前パリのビストロの名店「ラミ・ルイ」で食べたら、前菜なのに特大の貝柱が6個も出てきて、「これで本当に一人前なのか?」とギャルソンに訊いてしまったことが思い出される。
ラミルイは、フォアグラのテリーヌでも一人前でたっぷり2センチの厚さのが3枚も出てくるし、メインに至っては骨付き牛ロースのステーキなど、2人前で2キロ余りのサイズが出てくる。(2キロもある肉を焼いてステーキと言い張るのが可笑しい。普通はローストビーフって言いますけどね!)付け合わせのポテトフライもマックのLサイズの5人前以上が普通に一人前くらいなのだから驚くに値しないのかもしれないが、、、。
日本のフランス料理というと、少しずつ盛りつけられた懐石料理みたいなスタイルが多いが、本国フランスではびっくりするほど量が多いのが普通だ。
生牡蠣など女性でも1ダースくらい食べるのは当たり前だし、フランス人が大好きなタルタルステーキ(生の牛肉のネギトロみたいもの)だって、一人前で200~300グラムぐらいぺロリですからね。
本来のフランス料理は、力強くてボリュームたっぷりなんです。というわけで、サンク・オ・ピエも結構ボリュームがあります。
今日は私の誕生日。50歳になりました。もう半世紀も生きてきたなんて実感ないですね。ブルゴーニュでワインづくりの名人と讃えられたアンリ・ジャイエ氏が晩年のインタビューで、「名人といったって、たかだか50回くらいしかワインを作っていないんだ。もう50年くらい生きて、100年作り続ければ、大分上手にワインが作れるんだろうけどなぁ」なんて言ってました。空手の達人大山倍達も晩年、未だにこぶしの握り方が分からない。と言ってましたね。
私もぼちぼち料理人として30年になりますが、やはり未だに肉の焼き方や野菜のゆで方など、まだまだ進歩できるのではないかと模索してます。まあ、職人は一生修行ですね!これからもよろしくお願いします。
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