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ジョニー・デップ


2007年07月16日
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カテゴリ: 海外文学
フランスのはずれの小さな村に、町から町へと放浪を続けている、謎めいた女性ヴィアンヌとその娘アヌークがやってきた。古いしきたりに囚われないこの不思議な母娘は早速、教会の近くにチョコレートの店を開く。村人たちが見たこともない色鮮やかなチョコに溢れる店内。そしてなぜか彼女の薦めるチョコは、それぞれの口にぴたりとあった。その甘くほろ苦い、至福のひととき。固く閉ざされていた村人たちの心はゆっくりと解きほぐされ、これまで忘れていた、人生を愛する喜びを取り戻してゆくのだが…。読む人すべてを幸せにしてしまう、とびきり美味な極上の寓話。








映画「ショコラ」 画像一覧

幸せのチョコレートを売る母娘の物語ーー美味しくて暖かな極上の寓話!

アカデミー賞五部門ノミネート、ゴールデン・グローブ賞四部門ノミネート作品の原作小説。

ジョニー・デップ主演作品の中でも、ジョニーのジプシー姿を堪能できる作品で印象深いです。映画も、「大人の童話」的魅力がたっぷり。


●母と娘
原作は、さらにきめ細かくヒロイン ヴィアンヌ(映画ではジュリエット・ビノシュ)の心情が伝わりました。ヴィアンヌが母と旅した日々のこと。母となった自分と娘のこと。母から娘へと受け継がれているもの、。母は常に何かから逃げて街から街へと娘を連れて逃げていた。それは「黒い男」に象徴される世間の常識、因習。ヴィアンヌは、母とは違った生き方をしたいと思う。ひとつの村に留まって暮したい。商売をして生計をたてたい。村に受け入れられたい。

もうひとつの母と娘の物語があります。アルマンドとカロ。こちらは心を通わせることができないままの母娘ですね。 このパターンの母娘というのを膨らませたのが 『1/4の、オレンジ5切れ』 でしょうか。



●フランスの小田舎の風情
ジョアン・ハリスの作品はどれも 仏の小田舎が舞台。そんな村の良さ?がジックリじんわり読んで味わえます。閉鎖的で因習にすごく縛られている。よそ者をなかなか受け入れず、変化を嫌っている。かたくななで冷たそうだけど、その奥には、温かさが隠れている。


●チョコレートの魅力が満載ですね♪
人々の心をほんの少し、癒し、豊かにするエッセンス、チョコレート。
甘いものの表現が素晴らしく、活字の間からチョコレートの香りが漂ってくるようです。
これを読みながら ホットチョコレートを飲んだら太ること確実ですね。


●ヴィアンヌVSレノー神父
なんといってもこの2人の対決ぶりが大きなテーマのひとつです。
言ってみれば ”魔女VSキリスト教”。どっちも科学とは相反してますが。それぞれの持っている真実?がぶつかり合うのですね。 

ヴィアンヌやアルマンド(映画のジュディ・デンチが素晴らしい)のような 魔女的発想の女性は、生活に根ざしてるし、人の弱さや、悦び、哀しみ、悩みなど、現実に即した生き方の選択をしている気がしますね。 

レノー神父は、上からの物言いで、神の教えはああだ、こうだ、、理想を村人に押し付けるけど、現実にはどうなの?という感じ。夫の暴力に苦しむジョセフィーヌを救うことが出来ない。”結婚の宣誓”は神聖なものである、という教えから 外れたことが言えない。ちいっとも、現実に人を救うことはできないでいる。ヴィアンヌはジョセフィーヌに、誰でも間違っていると気づいた時にその場を去ることが出来るし、やり直すことが出来ることを示すし、一人で無理なら周りが手助けをすることもできるとちゃんと伝えてる。


日曜のミサに来ないから、シングルマザーだから、、それでもうヴィアンヌは罪人と断罪されてます。それを、「人がなんと言おうと、気にしない」(気にしないワケではないけど、気にしてもしょうがないし、これまでの人生でそういう目は散々 経験してきたから、達観できる強さがある。)
ヴィアンヌが 旅から旅の生活で得てきた強さを持つのに対し、レノー神父は小さい村を支配してきた、狭量さが自分の首を絞めてますね。もっと人間視野を広く持たないと、、。レノー神父がラストに迎える終焉はお気の毒です。ソ底が最大の見せ場でしょうが。 その後の彼が気になるのですが、、村にはとどまったのかしら??
ヴィアンヌの強さと風のような生き方も素敵ですが、レノー神父の凍屈さ、あまりに頑なな愚かしさ、が、なにやら哀愁で。。間違いだらけの彼こそ、誰か救ってあげたのかな?



これの続編 『ブラックベリー・ワイン』 では、その後の村の様子や登場人物達が描かれてます。あの、家庭内暴力に苦しんでいたジョセフィーヌが立派にカフェの女主人をしている様子がうれしいです。


未読ですが、 ゼナ・ヘンダースンの「ピープル」シリーズ みたいな感じもあるようですね。


++++++++

ハリス,ジョアン[ハリス,ジョアン][Harris,Joanne]
フランス人の母とイギリス人の父との間に生まれる。『ショコラ』と『ブラックベリー・ワイン』(ともに角川文庫)の大成功で一躍ベストセラー作家の仲間入りを果たす。毎年のように新作を発表する活躍ぶりで、上質の文芸作品は各国で人気を博している。イングランド北部の小さな町で、夫と娘とともに暮らしている







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最終更新日  2008年08月24日 00時47分34秒


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