2004年06月14日
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去年の今頃だろうか。Jetoro主催のトルコの経済セミナー(←正式名称忘れました・・)でのこと。

そのセミナーでは、トルコトヨ○、トルコ伊○忠などの元駐在員のお話が聞けたのだが、かなり面白かった。

お二人とも、かなり上のポジションにもかかわらず、とても気さくな人柄で、ものすごく「親トルコ」光線をかもしだしていて、「うまくやっていたんだなあ~」と微笑ましかった。


話の一つは、トルコのボスポラス海峡にかかる橋の話であった。



トルコ第一の都市、イスタンブールはアジアサイドとヨーロッパサイドに、海峡によって隔てられている、言わば「海峡の都市」だ。
その海峡は、ボスポラス海峡(これは英名。トルコ語ではイスタンブル ボアズ)と言い、歴史上重要な役割を担って来た。

自動車の発達により、橋の建設が必須となった1970年代、一つ目のボスポラス大橋が出来上がるが、交通渋滞緩和為に、その十年後には二つ目の橋を建設が着工された。


その二つ目の橋、ファティフ・スルタン・メフメット大橋(メフメット2世橋・ボスポラス第二大橋)は、日本の援助によって造られた橋である。建設も日本企業が担当し、トルコに行くと未だに「これは日本人が造ったんだ」と現地トルコ人に説明される(たまにね)くらい、有名な橋なのだ。


で、一つ目の橋は誰が造ったのかというと、今ちょっと調べただけでは、わからなかった。すごく変な話だが、「イギリスが造った」という情報と、「こっちも日本が造った」という情報が二つあるのだ。




「おもしろいなあ」と思うのは、造られたのはたった10年位の差しかないのに、トルコ人にとって「日本人が造った橋」というのが強烈に印象に残っている、という点だ。


有り難さは、最初の橋の方がずっと有り難みがあると思うが。




メフメット2世橋
           ファティフ・スルタン・メフメット大橋



さて、この橋に関して、総指揮は日本人がとっているが、現場の作業は現地トルコ人があたっている。

それについて、在トルコの日本企業の元駐在員は面白いことを言っていた。



工事を請け負った、日本企業の担当者は一番下の作業員まで全員集めて、その日の工程を説明した。命令されることをやるだけ、ということに慣れ切っていたトルコ人の作業員は、それにとても驚いたそうだ。


上から下まで全員集めての、説明。


そんなふうに、トルコ人の現場作業員が扱ってもらえるなんて、ヨーロッパ人が請け負った仕事では有り得なかった。

完全に下に扱われ、命令され、自分達はそれをやるだけ。


日本では、現場の人間全員集まっての打ち合わせ、なんて珍しくもなんともない。かえって、やらない方が効率が悪くって仕方がない気がする。




この日本式の「全員集めて」というのが、良かった。

なにしろ、初めて命令じゃなく、自分達もメンバーの一員として扱われたのだ。


ものすごく現場の志気は、高まったらしい。



作業はとんとん拍子に運び、当初予定していた工期より早く出来上がる、なんてことにもなってしまった。


なにしろ、この橋より早くにドイツによって着工された、はるかに規模の小さい「ガラタ橋」より早く、出来上がってしまったのだ。




この話をする時、元駐在員さんはたまらなく嬉しそうだった。


ドイツ人は命令して、あのそれほど大きいとも言えない橋を、何年もかけてトルコ人に造らせたのだ。


だがこのメフメット2世大橋は、日本が援助したけれど、トルコ人との協力で出来上がった橋だと言えるだろう。



トヨ○の人は、「本当にトルコ人は素晴らしい能力があります。トルコ人と日本人が手を組めば、すごいことができると思う。」と手放しの誉めよう。

トルコへ進出を希望する企業の人向けに、こんなことも言っていた。

「トルコ人を、絶対に怒っちゃダメ。怒りたいことがある時は絶対部屋に呼ぶとかして、二人きりになって言った方がいい。」

この辺もトルコ人に確認を取ると、やっぱり正しいようだ。


どうも二人きりで怒られると、反省しきりらしいが、皆の前で怒られると、逆ギレしてしまうらしい。

トルコ人勝手だな、と思ってもそうなんだから仕方がない。

経営者にとっては、職場が円滑に回ることが重要であって、トルコ人の性質非難をしたところで、何も建設的ではないのだ。

だって、彼等は上手く心を掴めば、素晴らしい力を発揮してくれるわけだから、力を引き出せないのは上の責任になると思う。


そして、現在トルコト○タの工場は、勤務者の満足度の高い工場になっているようだ。

ワールドカップのトルコ戦の時は、試合時間を休憩にして試合を見る許可を与えたりしたらしい(笑)。
「だって、休まれるよりはマシだから。」(この話、爆笑しました)

また、トルコの建築会社と提携して、給料から積み立てをし、安く住宅が建てられるような制度を作ったりと、現地の事情に沿った経営で、とても喜ばれている。



「郷に入りては郷に従え」。そんなことわざを当てはめるのも安っぽく感じる程、すごく努力して現地に溶け込もうとしている。


トルコは「親日国」とは言うけれど、そういった企業で働く現地の日本人の努力のお陰で、「日本人」のイメージが良く保たれている、ということもあると思うのだ。


そのような人達の努力の恩恵を、日本人旅行者は受けているわけで、それを心に叩き込んで行動したいと思う。




ちなみにメフメット2世はこの人である。
こんな風に、ついでに紹介するような人ではないのだが。

約千年続いた、ビザンティン帝国の難攻不落の首都、コンスタンチノープルを陥落させたスルタン。
この肖像画は、イタリア人の画家によって描かれた。

芸術や学問を愛し、自分のサロンにそういった人達を招いて、話しこんだりもしたらしい。

詳しいお話は、また今度(←また逃げた)。


メフメット二世
               征服王 メフメット2世



余談だが、イスタンブールは同じ海峡の都市として、下関市と姉妹都市になっていて、メフメット2世大橋は瀬戸大橋と姉妹橋になっているらしい。
↑ホントのミニ情報だ・・・。













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最終更新日  2004年06月15日 08時32分38秒
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