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「カラス」と言えば松原始か、松原始と言えば「カラス」かと言えるほど「カラス」の本をいっぱい書いている鳥類学者松原さんの、身近な野鳥についてのウンチクを、例によって軽妙な語り口で語ってくれる良書(たぶん鳥好き以外の人にもそうであって欲しいと思っています)。鳥類学者の目のツケドコロ [ 松原 始 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/8/28時点)楽天で購入2024/8/16読了カラス)・その「カラス」のナワバリを調べる話題から始まる・カラスと言っても実は「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」の2種類がいて、ワシの住んでる名古屋では「ハシボソ」が多数派、東京では「ハシブト」が多数派だと聞く。・「ハシブト」は本来、森林の野鳥で高い木から獲物を見つけて狩りをするタイプ、「ハシボソ」は田園や草原の野鳥で「ここに餌があるかもしれない」と地べたを歩き周るタイプで、クルミや二枚貝を落として割るなど手間をかけるのも「ハシボソ」の特徴だって。「ハシボソ」と「ハシブト」の生態ってそうも違う?ワシが住んでいる名古屋のゴミ集積場などで検証してみたいと思う。スズメとツバメ)・ツバメはかなりえげつない!?〇巣の乗っ取りを狙うカップルがいたり、他のカップルのメスを狙うオスがいたり、卵を放り出して営巣を放棄させたり、メスだけでなく巣まで分捕るという荒っぽい行動に出ることもありありますサギ)〇食えそうなものは何でも利用します。場合によっては小鳥やネズミをパクっとくわえて食べてしまいますし、アオサギがウサギを丸呑みにしている写真も見たことが・・・・ヘビやウナギを咥えた写真は見たことがあるけど、さすが見た目が恐竜的なだけはあると納得した。セキレイ)・水辺の鳥のセキレイだけど、ハクセキレイは道路を河川に見立てて?都市部に進出、今や駐車場の小鳥になっているのだヒヨドリ)〇突如、「ケケケケ!」と声を上げて、地面を疾走してくる鳥がいます。それがツグミでした。・ツグミがつっかかってくるとヒヨドリは逃げたらしい。ヒヨドリは自分の領地にいる鳥たちを蹴散らす暴れん坊将軍、コミック「とりぱん」でも弱気な印象のツグミが実はヒヨドリよりも強い?今後、認識を改めて観察したいと思います。ミヤマガラスとコクマルガラス)・あんまり身近ではないカワセミ)〇カワセミは土質の崖に横穴を掘って営巣します・・・最初は崖に向かって突進し、ガツンとクチバシをぶつけて突き崩すという荒っぽいことをやりますが・・・・翡翠と呼ばれているカワセミもかなり荒っぽい!・「川をきれいに」という標語や書かれているカワセミのイラストに対する違和感には共感する。見た目きれいな川ではカワセミは住めないのだ!カモ)・アヒルはマガモを飼いならしたもの(生物学的にはマガモ)、アヒルとマガモの雑種がアイガモ、カモ類の非繁殖羽をエクリプスと呼ぶって、そんな今更聞け内的基本的な疑問が解けました。チドリ)・チドリの足指は後ろ向きの1本が退化しているので枝に留まることが出来ないイソヒヨドリ)・都市のビル群を岩場に置き換えて都市部に進出中チョウゲンボウとハヤブサ)・〇分類学的には、ワシとタカに明快な区別はなく、すべてはタカ科です。典型的な「ワシ」であるイヌワシ亜科はタカ科に含まれています。・ですよね~と何となく納得トビ)・見た目ワシなのに「とんび」と呼ばれるけど・・・ウグイス)・ウグイス色は実はもっと地味な色だった?梅にウグイスはメジロの間違えではないか問題についてマニアックなブログにご訪問どうもありがとうございました。
2024.08.28
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・山本周五郎さんは不思議な作家だと思う。、この短篇集も戦後の1950年-60年代作品なので自分が生まれる前後に書かれた小説だから、現代とは言葉も違うし文化もかなり違うし、自分の記憶の断片もない時代の話なのだけど、いやだからこそなのか、大人のおとぎ話のようで妙な味があって面白かった。山本周五郎 ユーモア小説集 [ 山本周五郎 ]価格:1,300円(税込、送料無料) (2024/8/25時点)楽天で購入2024/8/18読了・「ユーモア」ってくくりの短篇集だったので、思っていたのとは違ったので、実は途中で読むのを止めようと思ったのだけど、読んでいくうちにハマってしまって、逆にユーモアもあって何だろうって考えるきっかけになった。答えは分からないけど「日本昔話」的な、何と言うか決して大笑いするようなものではなくてちょっとひねったりくすっと笑ったりして最後には安心できるみたいな・・・やっぱり「日本昔話」的なものなのかなと思った。「評釈堪忍記」「真説吝嗇記」「おしゃべり物語」「ゆうれい貸屋」「よじょう」「わたくしです物語」:既読なはずなのに内容はすっかり忘れていました「ひとごろし」・どの作品も大きな山場はないけど味があって、1本の映画やTVドラマにできそうな感じ。特に「ひとごろし」なんかは作品化されてもいいなと思ったのでけど、「ゆうれい貸家」は実際に映画化されていたらしい。
2024.08.25
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・木曽ひかるさんの著作は「曠野の花」に続いて2作目、名古屋市役所に長く勤務されていて生活保護にも関わっていた著者が書く現代の貧困残酷物語はリアルなのだろうと思う。生活保護をうけたいのに受けられない葛藤もリアル、そんな中で私が勤務する法人の病院でも行っている「無料低額診療」についても言及されていた。舞台となっているN市とは名古屋のことでしょうか? ストーリーとしてはいろいろな不幸や逆境がありつつも最後はハッピーエンドなのでとても救われた。冬萌 [ 木曽ひかる ]価格:2,310円(税込、送料無料) (2024/8/7時点)楽天で購入2024/8/1読了・コロナ禍で飲食業が不況になって失業してしまったという出だしが現在進行形の切実でリアルな話。しかも読み進んでいけば主人公の女性は両親に捨てられて養護施設で育った経歴があって、真面目な分だけ人付き合いがとっても苦手でつつましく目立たないように生きてきたのだけど・・・・職が見つからず、自分に向いてない接客業のキャバクラで無理して働いたりした。実はそこで知り合った訳あり女性たちとの人間関係に救われたりもするのだけど、田舎のキャベツ農園に住み込みで働く職を得てから生きる喜びを知って・・・そこでまた友人だと思っていた人に現金を盗まれるという災難もあるが(これってストーリー的に必要だったんですか?と著者に聞いて見たいポイントだけど)、結局は希望のあるラストがこの小説のよさの象徴かなと思える。・分類のついてはちょっと迷ったけど自分的には「社会派小説」と考えました。・ご訪問ありがとうございました。
2024.08.07
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・シーナマコトは永遠のヒーローなので、70歳になったときにも衝撃だったけどもう77歳・・・つらつらと書いた日記のようなものを1冊の本にしてしまうし、それが読みものとして結構面白くくすっと笑えたりするのはさすがシーナさんだなと思った。・仕事や遊びの仲間たちとは別に、奥さんの一技さんの存在の大きさが書かれていたし、ガクや葉さんという子どもたちや孫たちとの普通の関係も語られていてオモシロかった。・日記とは別に「3人の兄たち」(実兄、社会人になった当時の先輩とカヌーの野田さん)とコロナ闘病記が掲載されている。失踪願望。 コロナふらふら格闘編 [ 椎名 誠 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/8/2時点)楽天で購入2024/7/30読了〇気がつけば東京女子医大のベッドの上だった。2021/6/20・まさかあのシーナさんがコロナに感染して重症化、生還した後も後遺症に苦しんでいるとは全く知らなかった。でそのコロナ感染体験記も収録されている。〇「血液よ、いい数値でいるんだぞ」とお願いしたいくらいだが、血液は全身にいるのでどこに向かって言えばいいかわからない・検査データがよかったら退院OKと言われたシーナさんの心の声(本好きのシーナさんなので話題になった本で読みたくなった本がたくさん)・「黒と誠」(コミック):本の雑誌創刊時のシーナさんと目黒さんが主人公らしい・米原万里さんの著作・「楼蘭」(再読したくなった)〇プロレタリア文学というジャンルがあるということは高校生の頃に知り、大きく刺激された。・・・『蟹工船』が入口だった。・それは知らなんだ。〇「実は数日前から我が家には禁酒法がしかれている。」(7月16日)・77歳の誕生日に喜寿の祝いで集まって飲んだ仲間がことごとく新型コロナに感染、酔いつぶれたまま意識不明で救急搬送されたシーナさんの家では禁酒法がしかれたそうだ。でも罰金を払えば飲んでもいいらしいが・・・何だか切実だけどほのぼの面白い
2024.08.02
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