全8件 (8件中 1-8件目)
1
・ワシと同郷の岡山出身の房野君という歴史好きの漫才師が書いた本。まあ面白かった本。歴史嫌いの人が歴史好きになるには戦国時代がうってつけだと思うし、語りも軽いけど分かり易い。まあいろんな解釈があるのでこれが正しいと思ってはいけないけど面白い。・関ケ原の合戦って何となく分かりにくかったけど、家康vs石田三成でそう言う感じだったのねって今更ながら全体像が見えてきた感じです。【新品】笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代 [単行本] 房野 史典価格:2,680円(税込、送料無料) (2024/9/26時点)楽天で購入2024/9/14読了ご訪問ありがとうございました。読書ってホント面白いですよね。
2024.09.26
コメント(0)
〇「病人はいないか、子どもは元気か」 1930年代、戦前、戦中の貧困と保険制度のない時代に広く人々に医療を提供し、日本の医療制度の改善を求めた無産者診療所。東京女子医専卒業後、農民運動に疲弊した新潟の診療所に飛び込んだ満すゑは、勤務先の診療所で検挙される。両親との死別、三度の投獄を経て、満すゑが生きた時代、彼女が考えていたことや見たものとは?淡々と述べられているが内容はとても・・・これは小説ではなくノンフィクションである。ザボンよ、たわわに実れ 民主医療に尽くした金高満すゑの半生 [ 力武 晴紀 ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2024/9/26時点)楽天で購入2024/9/23読了・現代よりはるかに分かり易い階級闘争の時代、それだけに治安維持法が制定されて取り締まりが強化される中、運動に加わればほぼ確実に反体制として目を付けられて官憲に引っ張られてしまう時代、自分の父親は「戦争には負ける」と知っていながら自説は胸にしまったまま終戦を迎えた人だったが、どっちが正しいとかは言えないはと思うけど・・・・今は「無産者診療所」の歴史を受け継ぐ「民医連」の医師として働き還暦を迎えたのだけど、自分が当時に生きていたら果たしてこの運動に加わってともに戦う医師・医学生になっていただろうか?と考えてしまった。〇戦後の荒廃のなか、無産者診療所の歴史を受けつぎ、医療従事者と労働者・農民・地域の人々が、各地で、『民主診療所』をつくりました。そして1953年、『働く人々の医療機関』として全日本民主医療機関連合を結成しました。・ただ、民衆の立場に立って戦っていた医師たちがいたことは素晴らしいことだと思うし忘れてはまらないこと、我々はその歴史を引き継ぐものとして誇り高く理想を失わずに日々の医療活動、社会活動に精進していかねばならないのだ。〇軍港・佐世保・話の主流ではないけど満すゑの故郷佐世保が人口3000人の寒村だったにも関わらず明治政府の方針で軍港になって幾多の戦争を繰り返すうちに人口も29万人になったっていうはなしに驚いた。明治時代って今から思えば江戸時代終わったばっかですよね。・淡々と述べているだけにリアル、もっと感情的だったり著者の思いをストレートに書いても良いのではないかと思うくらい。正直なところ関心のない人にはつまらないかもしれないけどできたらたくさんの人に読んでもらいたい本でした。ご訪問ありがとうございました。本は本当に面白いですね。
2024.09.26
コメント(0)
・桜木さんの作品は「起終点駅」「硝子の葦」に続いて3作目。「ホテルローヤル」とか読んでなかったんだっけ?どれも詳細は覚えてないけど、セックスが絡みながら淡白な男女の話だったような気がする。・この作品も、彼女の出身地北海道が舞台、実際の彼女がアイヌとどういう関係かは分からないが、ダムの底に沈んだアイヌの村出身のアイヌ紋様デザイナー赤城ミワに関わる人たちの短篇連作小説。谷から来た女 [ 桜木 紫乃 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/9/20時点)楽天で購入2024/9/12読了・思春期に父親から背中に入れられたアイヌ模様の入れ墨を背負って生きるミワ。その入れ墨は彼女のアイデンティティ、「わたしの背中こわいですか」と聞かれた人たちは彼女自身の魅力に加えてその入れ墨にまた魅かれるようになる。〇アプンノ パイエ ―無事に 行きなさい それは「さようなら」にあたる言葉を持たない民族の、別れの挨拶だった。もう、肌を重ね終えた時の不安に遭わずにに済む。・「谷から来た女」は「谷へゆく女」となって谷に帰って行く。彼女は「谷で生まれた女」だから。・正直なところ、彼女の作品には不思議な魅力は感じるものの、その感性についていけないのかのめり込めないというかあまり共感できないのだけど、この作品は民族問題やアイヌ民族のアイデンティティがテーマとなっていて簡単には捨て置けない作品だと感じた。
2024.09.20
コメント(0)
・夏の鈴鹿に登ると、とくに沢登りするとほぼ漏れなく蛭が付いてくる、血を吸われたことは数知れず蛭の集団に襲われたこともある、身近だけど謎に思うことも多々あるヒル。・「ヤマビル研究会」の少年たちはその謎を解明しながら、次々に新たな疑問を生み出していく。その彼らのセンス、それらを解明していこうというアイデアのセンスに脱帽だ!〇「ヒル研のいいところは、その研究の仕方にあります。学校の理科の実験では、答えが決まっていて、実際にそうなるかを確かめるだけです。でも、ヒル研では誰にもわからないことを自分たちの手で発見していきます。そこがすごく楽しいです。」・少年たちのある意味体を張ったヒル研究は、「サバクトビバッタ・・・」に匹敵する面白エンタメノンフィクションだと思うが、ポスドクの研究者でもない小学生たちの発想と行動力でしかも身近なぶんだけ面白い。今まで謎だったヒルの生態が明らかになってなるほどだった。一粒で二度おいしい的な感じ。ヒルは木から落ちてこない。 -ぼくたちのヤマビル研究記価格:1,430円(税込、送料無料) (2024/9/17時点)楽天で購入2024/9/4読了〇ヒルは、二酸化炭素(の変化)に反応して吸血動物に近づき、そのあと哺乳動物の体温を感じて体に上がってくる。これが結論になった。〇わたしたちでは気づかない二酸化炭素濃度のわすかな変化に、ヒルは気づいているのだ。・水槽で飼っている100匹以上のヤマビルが、息を吹きかけると二酸化炭素に反応して一斉にヒルダンスを始めるらしい。夏に鈴鹿の山で枯れ葉に覆われた登山道を歩いているときに無数のおチビちゃんを主体にしたヒル軍団が興奮して襲いかかってきたことがあるけどワシらの呼気に反応してたのね。テントの中もヒルだらけだった。今思い出してもおぞましい記憶だ。〇ジョニーさんの首にヒルが付いたら上から落ちてきたことに、消防士さんの首につけば下から上がってきたということになるのだ。・ジョニーさんとは「ヒル下がりのジョニー」というヒル除け薬を開発した人で「ヤマビル研究会」のよき協力者。・この実験の前に子供たちは体を張った実験をしていたのだが、これでヒルは木から落ちてくるという迷信が否定されて足元から這い上がってくるのだと証明されたのだった。すごいぞ「ヤマビル研究会」の少年たち!・ワシもずっと前から、ヒルが上から落ちてくるってのはおかしいなと経験的に思っていたんですよね。やっぱりなと納得。水の中でもなく水辺のジメジメした草むらを歩くとヒルが付くと思っていました。んで納得!・とは言え、どんなに用心して足元や袖口など密封して万全だと思っていても何故かどこからかヒルは侵入してくるんですよね。やっぱり「ヒル下がりのジョニー」を使わないといけないのでしょうか。鈴鹿の沢登りはもうずっとご無沙汰です。・ヒルを運ぶのは鹿ではない。水の流れでヒルは移動するのだという説にびっくりした。大発見ではないか!・局所では水の流れ、大きな地域での広がりには鹿が関係していることが後に明らかになる。〇ヒル被害をなくすには、草を刈って乾燥させればいい。〇そのようにひっそり生きてきたヒルが、最近にわかに広がってきたのは、生態系のバランスがどこかで崩れたからである。(手入れの行き届かない山林が増えてヒルの生息に適した環境が拡がったこと、シカが増えたことなど)いろんなジャンルの本があるけど本は面白いですね。次は何を読むかが悩みですが、この本は久々の大ヒットでした。面白すぎたので感想文の投稿も遅くなってしまいました。ご訪問ありがとうございました。
2024.09.17
コメント(0)
・「書店員は見た! 本屋さんで起こる小さなドラマ(森田めぐみ)」は、書店員になった著者が様々な要求のあるお客さんにお勧めの本を紹介するという本で、紹介されている本はどれも面白そうで読んでみたくなるものばかり。59話+最終話それぞれで2冊ずつ紹介しているので全120冊が紹介されている。全部はとても読めないので、特に読んでみたいのだけをピックアップしてもすぐにいっぱいいっぱい、貸出期限になってしまって取り敢えず中途終了でいったん返却としてまた借り直すしかない。書店員は見た! 本屋さんで起こる小さなドラマ [ 森田 めぐみ ]価格:1,650円(税込、送料無料) (2024/9/15時点)楽天で購入・その中で紹介されていた一冊がこれだった。まずタイトルで興味をそそられて読んでみようかなと思って図書館で借りたエッセー&コミック本。【中古】家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。 / K.Kajunsky価格:229円(税込、送料無料) (2024/9/15時点)楽天で購入2024/9/9読了・何だこれ!?不思議な本、夫が家に帰ると毎日趣向を凝らした死んだふりをする妻「ちえ」はかなり変人でその目的も分からないが、それを受け入れて日常生活を送る夫もかなり変な人なのだろう。最後まで意味が分からないけど答えがないのが答えなんだろう。・著者が外国人なのかと思ったらどうも日本人らしい。ますますもって不思議な夫婦だ。ご訪問ありがとうございました。
2024.09.15
コメント(0)
・永遠のヒーロー椎名誠の「失踪願望。」を先月末に読んだ。「本の雑誌」のことを思い出した。椎名さんの後で社長になった目黒さんは自分の中では「東ケト会」の飯炊きメグロさんなのだけど、その目黒さんが亡くなったことを知って、「本の雑誌」創成期の椎名さんと目黒さんを主人公とした漫画があると知ってネットで3巻まとめて注文した。黒と誠 ~本の雑誌を創った男たち~(1) [ カミムラ 晋作 ]価格:1,320円(税込、送料無料) (2024/9/10時点)楽天で購入2024/8/19読了・「本の雑誌」との出会いは大学生の頃1970年代だったので名古屋では一般の書店にはなかったはずだけど、付き合っていた彼女から、こんな面白い本があると教えられたのだけど、当時はほとんど関心を示さなかったと思う。・本を読んでその感想を皆に知ってもらいたいと思って作られた雑誌だと知っていたら関心を持ったのかもしれないが、当時の自分が何を求めていたのか思い出せない。黒と誠 〜本の雑誌を創った男たち〜 : 2【電子書籍】[ カミムラ晋作 ]価格:1,320円 (2024/9/10時点)楽天で購入2024/8/20読了・離れ島で仲間たちとテントを張ってキャンプして大騒ぎする「東ケト会」活動もオヤジ達憧れのシーナ的春だったのだが、その裏で?軽い気持ちで始めた「本の雑誌」を本業にして金も人もない中で真剣に維持して発展させた青春物語として描かれている。・本の感想を書いて人に伝えたい人から始まって、本を創る人、本を売る人、本を書く人、書評を書く人。本に対する立場は千差万別だけど本は素晴らしい文化だと思う。ネットに押されて紙の本の売れ行きは減っているのだろうけど、紙の本文化は絶対に残したい。黒と誠 ~本の雑誌を創った男たち~(3) [ カミムラ晋作 ]価格:1,430円(税込、送料無料) (2024/9/10時点)楽天で購入2024/8/23読了ご訪問ありがとうございました。マニアの人にはお勧めしたいけど、そうじゃない人に共感して面白いと思う人もいるかもしれないけど意味不明な人たちもいるもかもしれません。
2024.09.10
コメント(0)
・自身羊飼いをしながら小説を書く作家河崎さんの再読本。地に足を付けて誠実に生きる生き方の話だったと記憶したけどだいぶ忘れてしまったので何気に8年ぶりの再読。「オヨバヌ」という言葉が妙に心に残っている。颶風の王 (角川文庫) [ 河崎 秋子 ]価格:726円(税込、送料無料) (2024/9/1時点)楽天で購入2024/8/31読了・雪洞の中で愛馬アオに肉を喰らってお腹の子と共に生き延びた母から6世代、馬の肉のおかげでこの世に生まれることが出来た捨造は故郷の東北を離れてアオの血を引く馬と共に北海道根室に渡って、馬を育てることを生業にして「むくいねば」と生きていく。その孫が和子、その孫がひかり・・・・根室の落石漁港沖にある「花島」にコンブ漁のために連れて行った馬たちが台風による土砂崩れで帰れなくなりアオの血を引くワカを含めた馬たちが置き去りになった。そして馬を失った捨造家族は収入が途絶えて十勝に移り住むことになる。・たまたま再読したのだけど、1ヵ月前の7月に野鳥観察目的で行ってきた根室が小説の舞台だったのでとっても親近感をもってイメージしながら読むことが出来た。小説は行ったことのない所や経験したことがないことでも想像で楽しめると考えていたけど、やっぱり具体的に経験したり見たことがあるほうがリアルに入ってくるものだと思った。最初に読んだときには根室のイメージは全くなかったもんなぁ・・・・だいたいの地理関係が分かっているだけでもイメージしやすいし、エゾシカが頻繁に道路に出てくるとか、姿はめったにみられないけどシマフクロウが確かに存在してて道路の橋に旗を立ててて事故を防いでいるとか現地で聞いた話と同じだった。・落石から漁船に乗って水鳥観察クルーズに参加したのだけど、まさにひかりが大学の馬研究会の活動に参加して「花島」に行ったのと同じ、私たちはエトピリカなどの水鳥を見る目的でユルリ島まで行ったのだけど、このユルリ島が「花島」のモデルになっていると思われる。調べると、実際に馬がユルリ島に置き去りにされて野生化して繁殖したものの、牡馬を処分して人工的に絶滅させられている運命があるようだ・別に悲しい結末ではないのに、ラストは感動で涙ぐんでしまった。・また再読してみたいとも思うが、ユルリ島に取り残された馬たちがどうなったのか知ってみたくなった。幸い「エピタフ 幻の島、ユルリの光跡」という本を見つけたので読んでみようと思っている。ご訪問ありがとうございました。
2024.09.01
コメント(0)
・お近くの岐阜県出身で同い年の奥田さんは読んで外れのないお気に入りの作家さんです。2004年に直木賞を取ったの「空中ブランコ」のトンデモ精神科医伊良部シリーズの続編、17年ぶりのたぶんシリーズ4作目。・奥田英朗さん、もっと面白い作品がたくさんあるのに何で寄りにも寄ってあんな作品で直木賞を受賞してしまったんでしょうか?彼の代表作とされると思うとちょっと残念。コメンテーター [ 奥田 英朗 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/9/1時点)楽天で購入2024/8/20読了・まあ伊良部先生は相変わらずぶっ飛んでいて名医なのかただの変態なのか分からないし、マユミちゃんはますますカッコいいし、17年ぶりの新作でやっと慣れてきたのか違和感があまりなくなってけっこう気持ち良かった。今更ながら奥田さんの術中にはまったのかもしれない。まあ軽く楽しめる本です。好き嫌いはあるかもしれません。ご訪問ありがとうございました。
2024.09.01
コメント(0)
全8件 (8件中 1-8件目)
1