江戸こぼれ話 笑左衛門残日録

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2020.02.01
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カテゴリ: 裏長屋よもやま話,
宵越しの銭はもたねえ    江戸言葉 2



~宵越しの銭はもたねえ~
        ~江戸っ子の生まれ損ない金をため~ 

金離れがよくて、銭に綺麗じゃなくちゃ、金にこだわらない気風が江戸っ子ってやつよ、 銭に執着したんじゃ、粋とも鯔背(いなせ)ともいえねえな、
  ~江戸っ子の生まれ損ない金をため~
  なんて、威勢のいい啖呵切ってる大工の吉蔵さん、強がりみたいなことを言いやがってるが、
まあ、明日に残すほどの収入もなかったのか、金を貯めるのが苦手だったのか、 とにかく、銭があれば、酒を飲み、蕎麦に鮨に天ぷら鰻と食い物の贅沢をしてしまう町人が多かった。
 だから、江戸の町には屋台の店が多かったのも頷ける。
 江戸の庶民の八割は職人やぼてふりで、腕一本で勝負するその日稼ぎがほとんだ。
今日は今日、明日は明日の風が吹くってなもんだ、 なんとかならあ、銭に執着するこあねえよ、
 それに、とにかくお江戸は”火事と喧嘩は江戸の花”と言われるほど火事の多い町だ、 明日はどうなりことやら、金なんざ貯め込んだってしょうがねえってんだい、
ところがよ、隠れて、長屋の床下に穴を掘って、壺に銭を貯めてる婆さんもいたんだがね、、
 ~宵越しの銭はもたねえ~
 と、粋な啖呵をきれる理由の一つに、老後の心配をするほど、長生きする気ずかいなんざ、いらないからかもしれえねえな、
 なにしろ、江戸時代は平均すれば、30代で死んじまうなんてことがいわれてますが、 そいつはちょいと、眉唾(まゆつば)でございまして、赤ん坊や子供が死んじまうことが多かったので平均寿命がそうなるんで、 命をふるいにかけられて残った人は、”人間50年”と言われたように、井原西鶴は享年51、松尾芭蕉は享年50、でございまして、 50年そこそこが寿命だったのでございます。
 煙草は吸う、酒は飲む、でございますから、還暦の祝いまでは生きちゃいねえな、

 でもね、50歳と言えばまだまだ老体でもねえ、元気な体で死んでいくってことですよね、 酔い酔いになったり、身体がままならなくて、 寝たきりになって、いつまでも愚図愚図しながら他人の世話にならなきゃならないなんてことは、 考えなくてもよかったんだ。
 だったら、酒を飲んで、栄養のある美味いものでもたらふく食べて、身体を丈夫にした方がいいってことよ、 病気にさえならなきゃ、長生きできたんだ、
 その証拠に、水戸黄門、水戸光圀は73歳、葛飾北斎は88歳、島津義弘85歳、毛利元就74歳、 徳川家康73歳 栄養のある美味いもん食って病気にさえならなければ、長生きできた御仁もいたのだ。
 江戸時代は、病気に罹なってしまえば、もう、念仏を唱えたほうがいいのだ。
 治療と言ったって、一人の医者が、内科外科、皮膚科に眼科、泌尿器科、肛門科、 すべて診るてっんだから、治療もたかが知れてるし、いい薬もないんだからしょうがねえ、諦めだ、、、
 面白れえ、話もあるんだ、
 裏長屋、ま、職人やぼてふり人その日稼ぎの住まいだがね、その厠から汲み取った下肥のほうが、 大店の商店のものより、肥料としては格上だったということだ。
 裏長屋のその日暮らしの者の方がが美味いもん食ってた証拠だね。
 そこへいくと、商人は、ケチだから、金に執着する、節約節約、手っ取り早い方法として、 どうせ、あしたはうんこになっちまう食事に金をかけちゃもったいない、粗末な食事をして金を貯め込んでいたそうだ。
 だからうんこに味がねえってえの、、
            てへっっ、、笑左衛門





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最終更新日  2020.02.01 11:03:00
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