江戸こぼれ話 笑左衛門残日録

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雷電本紀 朽木一空と五林寺隆さん

2024年09月25日
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​    ​ 江戸いろはうた 8​​
​​ <と> 年寄りの冷や水 ​​


~みずやぁ~ひゃっこいみずやぁ~
 「今日も暑いね、水売りが来てるな、冷や水でものもうじゃないか、」
 江戸の町には冷たい水に砂糖を加えた一杯四文の冷や水売りがいて、大変な人気だったのですが、
 「ご隠居、いけませんよ、<年寄りの冷や水>ってえ
  俗諺がるじゃねえですか、
  岡場所も、富士山詣も、大酒大食い大会も駄目、
  町内のことに出しゃばっても駄目でございますよ、
 ~老いの木登り~ 
 ~年寄りと釘頭は引っ込むがよし~
  町内の者はみんなそういってますよ、」
 「ちぇっ、面白かねえ、けどよ、彦五郎、
  ~年寄りと紙袋は入れねば立たぬ~なんて俗諺もあるよ、
 腹に食いものを詰めなきゃ年寄りは動かねえってことよ、
  そう年寄り扱いばかりするんじゃねえよ、 
  跡継ぎに家督を譲って、隠居願を出して50過ぎに隠居する武士もいるが、お城勤めにも、奉行所にも、70歳、80歳、いや90歳過ぎてお役人を務めてる旗本はいくらでもいるじゃねえか、
 お武家様だけじゃねえぞ、
 百姓だって、60歳になれば隠居組に入るが、
  なに、それから村の百姓代や長老として相談役であり、助言役であり、村の書き役も兼ね、村祭りを仕切り、領主との交渉も任されておるのだ、
  ~年寄りの冷や水~などと云われながらも頼りにされてるぞ、
  村の大事の決定役でもあり、村人に小言もいいながら、死ぬまで村の大役を果たすのだぞ、」
 「ですがねご隠居
  ~年寄りの達者春の雪 ~なんて俗諺もございましてね、 
   春の雪が消えやすいように、年寄りの元気さも長続きはしませんや、
 なにしろ、棺桶に半分足を突っ込んでるようなもんですからね、」
 「だが彦五郎、徳川御三家の常陸水戸藩の第2代藩主徳川光圀様、そうよあの水戸黄門様をみてごらんよ、
  62歳で隠居し、隠居所の西山荘を建てて隠棲したが、
  それからも、田畑を耕し、年貢も治めたというのだ。
 また、五代将軍徳川綱吉が天下の悪法の<生類憐みの令>を発布するや、将軍に直接苦言をし、嫌みなことに、将軍に犬の毛皮を送り付けたというじゃないか、
 それだけじゃない、光圀が江戸に上った時、
  重臣の藤井紋太夫を楽屋で刺し殺す事件まで起こしている。
 紋太夫の高慢な態度に堪忍袋の緒が切れたのか、光圀の失脚を企んでいたためか、真相ははっきりせぬが、まだまだ武士の矜持を持ってる
 生命力溢れていた爺さんじゃないか、
  まっ、その 所為(せい)で、将軍家からはうるさい爺だと疎まれていたようだがな」
 「好々爺の水戸黄門様も、子供のころからやんちゃで、元服前から遊郭へ通ったり、刀の切れ味を試すため辻斬りをしたこともあったほどだといわれてますね、」
 「まあ、水戸黄門様は若い時も年取ってからも元気だからのう、
 水戸の黄門様などと煽てられ、
   ~おせっかい焼きのただの隠居爺ですぞ~
 などと下手にでてから、
  ~この紋所が目にに入らぬか~
 と、平伏させ、
~天下の副将軍、水戸光圀様であらせられるぞ~
 と、本性を現し、事件を解決しながら行脚したそうだがな、
  <年寄りの冷や水>どころか<年寄り達者物語>じゃな、
 ~井戸水で 体清めて 左様なら~拙作
  ご隠居も水浴びには十分ご注意を
  ~年寄りにゃ 冷や水でなく 熱燗を~拙作
​某、体のために熱燗を水代わりにすることにいたすぞ、 ​​
 笑左衛門
​​





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最終更新日  2024年09月25日 10時30分11秒
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