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2006年03月08日
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カテゴリ: 露野
 斎宮の御所は伊勢神宮から少し離れた多気の郡にあり、神に仕える高貴な女人の住まいらしい、清浄な佇まいだった。私の通された部屋は、南庭に面した美しい設えの部屋だ。私は朝廷からの勅使なので、この御所で最も良い部屋をあてがってくれたのだろう。

 しばらく休憩した後、私は饗応の間に通された。上段の御簾の内に、桜重ねの袿を身に纏ったほのかな人影が透けて見える。斎宮の宮だと気付いて、私の胸は高鳴った。私が平伏すると、斎宮からは女房を通して、ねんごろな労いの言葉があった。私はせめてお声だけでも聞きたかったが、御簾の内はしんと静まり返り、様子を窺い知ることすら出来なかった。

 それでも、饗宴は賑やかに過ぎて行った。斎宮はずっと御簾の内で宴を見守っておられるだけだったが、斎宮に仕える女房には嗜みの深いものが多く、気のきいた客のあしらいで、私と供の者たちを楽しませてくれた。

 歌や管弦も出て、楽しく過ごすうち、夜も深けて宴も果てた。

 私は先ほど通された部屋へ戻り、既に用意されていた夜具に横たわった。月の明るい晩で、私は格子も御簾も下ろさぬまま、月明かりに照らされた清らかな庭を眺めていた。柔らかな絹の衾からは、微かに高雅な薫物の薫りがする。その薫りに包まれながら、私はいつしか目を閉じ、眠りに落ちていった。

 どれほど時間が過ぎたのだろうか。

 ふと何かの気配を感じて、私は目を覚ました。枕元に灯しておいた燈台の火はとうに消え、部屋の中は青白い月の光りで満ちている。私はまだ夢の中にいるような気持ちで、ぼんやりと薄目を開けた。



↓伊勢神宮から少し離れたその名も斎宮(この辺りに斎宮御所があったらしい)という場所にある「いつきのみや歴史体験館」。ここには平安時代の伊勢斎宮の御所を再現した立派な屋外模型があります。これはその一部。この施設では、かなり本格的な十二単等の体験試着ができます。(有料ですが)私も思わずやっちゃいました。(笑)





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最終更新日  2006年03月08日 17時52分34秒
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