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パリのオークション会社に持ち込まれた、ゴッホを撃ち抜いたと言われるリボルバー。果たして本物かゴッホとゴーギャンの微妙な関係やそれぞれの画家の生い立ちから亡くなるまでの私生活から制作活動など、史実を織り交ぜた内容にドキドキしながら読了。ゴーギャンについては知らないことが多く、特に女性関係についてはびっくり。死後に絵が評価されたのは良かったけど、家族や愛人のことまで調べられるのは不本意ではないかなリボルバー [ 原田 マハ ]
2024.03.17
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原発事故の放射能汚染から逃れるため、京都に滞在することになった妊婦の菜穂は銀座の画廊の専務の妻で実家の美術館の副館長でもある。菜穂はそこで出会った新人画家の作品に魅せられる。前半は葵祭や祇園祭など古都の様子が描かれるが、後半はサスペンスのような展開になる。よそ者を受け入れない京都だが、逆に菜穂を受け入れる懐の深さを感じる。祖父が芸妓に産ませた子を息子に認知させ息子夫婦に育てさせたのが菜穂。出産後、育ててもらった母に向かって「あなたの孫じゃない」と言い切るのは、ビックリした。父と思っていた人が実は兄だった訳です。祖父の浮気の方がショックだと思うけど。異邦人(いりびと)/原田マハ【3000円以上送料無料】
2022.03.23
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俵屋宗達が天正遣欧使節団と共にイタリアのバチカンで、信長が狩野永徳に描かせた「洛中洛外図屏風」をローマ法王の前で披露する。帰途、ミラノの修道院の食堂の壁に描かれたレオナルドダヴィンチの「最後の晩餐」を見て感動し、そこでカラヴァッジョに会う。同世代の東洋と西洋の少年絵師が出会う奇跡。ローマ法王に謁見した使節団は信長の死を知らされることなく帰国するわけだが、その先は描かれていない。作者の「こうだったらいいな」という思いが伝わってくる。宗達が「風神雷神図」を描く素地を西洋で得たのではないか、と思わせる内容でした。【中古】【全品5倍!12/30限定】風神雷神 下/ 原田マハ
2021.12.31
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俵屋宗達が「風神雷神図」を描く前。若かりし頃の宗達が天正遣欧使節団に伴ってバチカンへ行く、という壮大なお話です。そもそも宗達は生没年もはっきり分からない人なので、作者の思い入れが強いのかもしれない。信長の前で絵を描き、宗達という名前をもらい、そして、「ローマへ行ってローマのの洛中洛外図を描け」という命を受ける。キリシタンでもないのになぜ?下巻へ続く・・・風神雷神 Juppiter、Aeolus(上) [ 原田 マハ ]
2021.12.28
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6つの短編集です。それぞれが、美術館の<あの絵>の前で思いを巡らせる。1.ドービニーの庭 ゴッホ ひろしま美術館2.鳥籠 ピカソ 大原美術館3.砂糖壺、梨とテーブルクロス セザンヌ ポーラ美術館4.オイゲニアプリマフェージの肖像 クリムト 豊田市美術館5.白馬の森 東山魁夷 長野県信濃美術館6.睡蓮 モネ 地中美術館日本の地方の美術館にも西洋の画家の作品が収蔵されていますね。瀬戸内海の直島にある地中美術館にはモネの睡蓮が4点もあるそうです。長野県信濃美術館・東山魁夷館では今「白馬の森」が展示されています。コロナ禍で、あまり出かけられないけど、収束したら、行ってみようかな。何時になることやら。〈あの絵〉のまえで【電子書籍】[ 原田マハ ]
2021.08.04
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松方幸次郎―川崎造船所の社長であり、西洋絵画の収集家です。この人が戦前にイギリスやフランスで買い集めた絵画(タブロー)のおかげで、戦後、国立西洋美術館が開館した、という長いお話です。いわゆる「松方コレクション」ですね。戦前の資産家は自分の財産を投資して学校を作ったりしたものですが、松方幸次郎も日本に本格的な西洋美術館を作って日本の青少年に本物の西洋絵画を見てもらいたい、という思いだけで私財を投資した。自分は絵のことは分からないと言いながらもパリやロンドンの画廊主や日本から留学していた美術研究者の助言を信じ、「絵よりも人を見て買っていた」と言われている。現在の資産家や政治家は日本の将来を担う若者たちのことなんか少しも考えずに、自分の私腹を肥やすことばかり考えている。世界がギスギスしているのも人間の心に余裕がないからでしょうか?こんなときこそ、絵画や音楽など世界共通で、言葉が通じなくても分かり合えるものが必要なのではないでしょうか。美しき愚かものたちのタブロー [ 原田 マハ ]
2019.11.25
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アンリ・ルソーの作品を巡るミステリーです。2013年本屋大賞3位だったんですね。表紙の絵に使われているのは「夢」ニューヨークのMoMA美術館に収蔵されています。「暗幕のゲルニカ」のピカソも「たゆたえども沈まず」のゴッホもいままであまり興味のなかった画家の作品も、「見てみようかなー」と思うようになりました。ニューヨークに行ったときには興味がなかったのでMoMA美術館には行かず、メトロポリタン美術館へ行きました。行っておけばよかったなー楽園のカンヴァス (新潮文庫) [ 原田マハ ]
2019.10.17
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画家ゴッホの生涯を描いています。パリ在住の日本人画商林忠正との出会いにより、日本の浮世絵を始めとする日本画に魅了され、東洋の楽園へ行きたいと願いながらも、林忠正の助言でパリからアルルへ移り住み、制作活動を続けた。この作品はフィクションですが、ゴッホが日本画の影響を受けたのは事実です。その過程をゴッホと林忠正の友情を交えて描いていて、とても引き込まれます。たゆたえども沈まず [ 原田マハ ]
2019.04.19
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ピカソの「ゲルニカ」をめぐって、21世紀と20世紀が交錯する物語。「ゲルニカ」の制作過程やピカソのアトリエの様子などとともに、ナチスドイツ軍によるゲルニカ無差別爆撃を知ったときの心の動きなども丁寧に描かれていて、とても読み応えがあります。暗幕のゲルニカ [ 原田マハ ]【内容情報】(出版社より) 一枚の絵が、戦争を止める。私は信じる、絵画の力を。手に汗握るアートサスペンス! 反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの〈ゲルニカ〉。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、突然姿を消したーー 誰が〈ゲルニカ〉を隠したのか? ベストセラー『楽園のカンヴァス』から4年。現代のニューヨーク、スペインと大戦前のパリが交錯する、知的スリルにあふれた長編小説。【内容情報】(「BOOK」データベースより) 反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの“ゲルニカ”。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、忽然と姿を消した…。大戦前夜のパリと現代のNY、スペインが交錯する、華麗でスリリングな美術小説。
2017.05.13
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終戦直後、占領下の沖縄が舞台。史実を基に、米軍軍医の目を通して描かれた衝撃的な物語明治期に無理やり日本に組み込まれ、戦争末期に日本から見捨てられ切り離された沖縄の人たちの怒りや苦しみがひしひしと伝わってきます表紙の絵は、実在の沖縄人画家が描いた米軍軍医の肖像画、裏表紙はその画家の自画像、絵を見ているだけでも訴えてくるものがあります【楽天ブックスならいつでも送料無料】太陽の棘 [ 原田マハ ]サンフランシスコにある医院のオフィスで、老精神科医は、壁に掛けられた穏やかな海の絵を見ながら、光と情熱にあふれた彼らとの美しき日々を懐かしく思い出していた……。結婚を直前に控え、太平洋戦争終結直後の沖縄へ軍医として派遣された若き医師エド・ウィルソン。幼いころから美術を愛し、自らも絵筆をとる心優しき男の赴任地での唯一の楽しみは、父にねだって赴任地に送ってもらった真っ赤なポンティアックを操り、同僚の友人たちと荒廃の地をドライブすること。だが、ある日、エドは「美術の楽園」とでも言うべき、不思議な場所へと辿り着く。そこで出会ったのは、セザンヌや、ゴーギャンのごとく、誇り高い沖縄の若き画家たちであった。「互いに、巡り合うとは夢にも思っていなかった」その出会いは、彼らの運命を大きく変えていく。太平洋戦争で地上戦が行われ、荒土と化した沖縄。首里城の北に存在した「ニシムイ美術村」そこでは、のちに沖縄画壇を代表することになる画家たちが、肖像画や風景画などを売って生計を立てながら、同時に独自の創作活動をしていた。その若手画家たちと、交流を深めていく、若き米軍軍医の目を通して描かれる、美しき芸術と友情の日々。史実をもとに描かれた沖縄とアメリカをつなぐ、海を越えた二枚の肖像画を巡る感動の物語。
2016.05.28
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日本版ヘレンケラーですね明治初期の障害者女子教育のお話。盲目で耳が聞こえず口も利けない少女れんは青森県の名士の家のお嬢様だったので、アメリカ留学帰りの教師を雇えたけれど、全国には障害のある子供はたくさんいたはず盲学校などなかった時代、ボサマと呼ばれる盲目の三味線ひきの少女きわのように耳が聞こえれば少しは生きる道もあっただろう兄の縁談の支障になるからと毒殺されそうになる場面には背筋が凍るが、実際にそういうこともあったかもしれない社会的弱者の歴史を記録しておくのも今を生きる私たちの大切な仕事なのでは・・・ 【楽天ブックスならいつでも送料無料】奇跡の人 [ 原田マハ ]【内容情報】(「BOOK」データベースより) 旧幕臣の娘である去場安は、岩倉使節団の留学生として渡米した。帰国後、日本にも女子教育を広めたいと理想に燃える安のもとに、伊藤博文から手紙が届く。「盲目で、耳が聞こえず、口も利けない少女」が青森県弘前の名家にいるという。明治二十年、教育係として招かれた安はその少女、介良れんに出会った。使用人たちに「けものの子」のように扱われ、暗い蔵に閉じ込められていたが、れんは強烈な光を放っていた。彼女に眠っている才能をなんとしても開花させたい。使命感に駆られた安は「最初の授業」を行う。ふたりの長い闘いが始まったー。
2015.03.15
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主人公の少女ニケ=佐元良丹華(さもとらにけ)はキリシア神話のサモトラケのニケからとっているんですね表紙の彫刻は前川秀樹さん作。なんと山梨県在住!阪神大震災で父母を失った3人兄妹が、同じ震災で妻を失った医師に助けられ、養子となり育っていく物語肉親を目の前で失った者の痛みは決して乗り越えられるものではない。何年もかかって受け入れていくものなんです【楽天ブックスならいつでも送料無料】翔ぶ少女 [ 原田マハ ]【内容情報】(「BOOK」データベースより) 「生きて、生きて、生きぬくんや!」1995年、神戸市長田区。震災で両親を失った小学一年生の丹華(ニケ)は、兄の逸騎(イッキ)、妹の燦空(サンク)とともに、医師のゼロ先生こと佐元良是朗に助けられた。復興へと歩む町で、少しずつ絆を育んでいく四人を待ち受けていたのは、思いがけない出来事だったー。
2014.10.13
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ジョルジュ・サンドが「貴婦人と一角獣」のタピスリーに出会ったことの物語。タピスリーとは石造りの城の壁にかける毛織物の飾りで防寒も兼ねるそうです。現在はフランスの「クリュニー中世美術館」で保管展示されています。6枚の連作です。この本にもカラーで印刷されていて絵画のようですが、城の壁一面を覆っていたものなので相当大きいのでしょう。本物を見たら圧倒されると思います。【送料無料】ユニコーン [ 原田マハ ]【内容情報】(「BOOK」データベースより)タピスリーの貴婦人は、ジョルジュ・サンドに助けを求めた。中世美術の最高傑作「貴婦人と一角獣」に秘められた物語が、幕を開ける。ジョルジュ・サンドの短編も収載。
2014.02.20
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初めての作家さんです。とても読みやすいし面白い!「ファーストレディー」ならず「ファーストジェントルマン」である日本初総理の夫の語りで日本初女性総理の誕生を語っています。「いますぐこんな女性総理が日本に欲しい」と思ってしまいました。実現したらいいな~【送料無料】総理の夫 [ 原田マハ ]【内容情報】(「BOOK」データベースより) 待ったなしの日本にさっそうと現れたー史上初の女性総理、わが妻・凛子、君を守る!山本周五郎賞作家が贈る、政界エンターテインメント&夫婦愛の物語。
2013.11.01
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