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コロナ禍の真冬の北京が舞台。主人公の菖蒲が、池も川もパッキパキに凍った中国を満喫する様子が気持ち良かった。日本で2回もコロナに罹って、北京でも夫と一緒にコロナになってもへっちゃら。冷えピタがないので、夫の顔に美容マスクを貼ってあげる。言葉が分からなくても、気にせず一人でも街へ出て、買い物したり、材料も怪しい辛い食事をしたり。怖いものなし。北京の街や春節の様子も面白く書かれている。パッキパキ北京 [ 綿矢 りさ ]
2024.04.25
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4編収録。装丁が「眼帯のミニーマウス」を連想させる。「嫌いなら呼ぶなよ」は妻の女友達とその夫たちに浮気を糾弾されるも、浮気と言う意識のない男の話。妻も好きだし、他の女性も好き、という?マーク全開でした。「老は害で若も輩」は作家の綿矢さんと女性ライターと男性編集者がコロナ禍ゆえに、メールで言いたい放題のバトルを展開。どれも話の展開が早く、個性的な人物が登場して楽しませてくれた。金原ひとみ「ミーツ・ザ・ワールド」を思い出した。嫌いなら呼ぶなよ [ 綿矢 りさ ]
2022.10.27
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新境地と言っていいのかな。女性同士の恋愛をテーマにした作品です。最初、読み始めた時は、上下巻にするほどの内容かな?と、思っていましたが、とても緻密に丁寧に描かれていて読み応えがありました。それぞれ男性と交際していた女性が恋に落ちる。自分は同性が好きだと自認していなくても、落ちるときはすっと落ちてしまう。書くたびに成長していく作家さんですね。生のみ生のままで 上 [ 綿矢 りさ ]生のみ生のままで 下 [ 綿矢 りさ ]
2020.10.10
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芥川賞とったのにあまり書かない作家さんですね。まだ若いからかな主人公はウィキペディアで絶滅した動物について調べるのが趣味の26歳女子。そして、表紙にも描かれているドードー鳥がでてくる。同世代の女子なら興味深く読めるのだろうが、私にとっては絶滅危惧種の方がずっと興味深い。「好きになった人と結婚したいと思いつめるあまり、どんどん年を取って生殖の機会を逃そうとしている。生殖促進効果のはずの恋が、逆に子孫繁栄を阻害している。私もドードーと同じく、滅びゆく種なのだろうか。」こんなこと考えて恋するかな【内容情報】(「BOOK」データベースより)賞味期限切れの片思いと好きでもない現実の彼氏。どっちも欲しい、どっちも欲しくない。恋愛、しないとだめですか。片思い以外経験ナシの二十六歳女子が、時に悩み時に暴走しつつ「現実」の扉を開けてゆくキュートで奇妙な恋愛小説。3年ぶりの注目作!
2011.03.22
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チャイルドモデルから芸能界へ― 幼い頃からTVの中で生きてきた少女・夕子。 東京の私立高校を一般受験して合格したころからブレイクするが・・・ 「夢を与える仕事」に疑問を持ちながらも、学校の友達と関わることなく大人に囲まれて成長していく怖さ。夕子も母親も気がつかずに“今”にはまっていく。将来のことは何も考えずに。 最年少で芥川賞を受賞した作者と重なるところもあって、いっきに読みました。 儲けるためには義務教育中の子供でも商品のように扱う。売れなくなったら、すぐに捨てる。本人が気がついた時にはもう遅い。ボロボロになってしまう。それが芸能界なのかな?
2008.05.31
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