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ベルギー伝統のお菓子ではスペキュロス、ワッフル、ミゼラブル等が有名ですが、現在「最も人気があるのは、やはりチョコレート菓子」と、佐々木 靖シェフ。 今回の講習でもベルギーらしさを出すためにと、色々な部分にチョコレートを使ったレシピを用意。同じビスキュイショコラでも様々な配合の生地を作り、受講生のお勉強になるように工夫されていました。 Mousse Chocolat au riz au lait (ムースショコラ・オ・リ・オ・レ)2010年7月30日 P?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki (ブリュッセル)佐々木 靖シェフのお菓子講習会 講習会≪1≫ の『ルビー』には、伝統菓子『タルティーヌ・リュス』が“食感”として中に使われていました。鮮やかな深紅のモダンなケーキの中の伝統菓子。同様に、ミルクチョコレート色のグラサージュが艶つやっと輝きを放つ今風デザインのこのアントルメにも、昔から親しまれてきたお菓子が使われています。 ムースショコラ・オ・リ・オ・レ これはコンクール対応のケーキのため断面もシャープ。センターに押し込むコツの他、美しく作り上げる合理的な方法も伝授。riz(リ)=お米 lait(レ)=牛乳 「チョコレートとフランボワーズとお米」という組合せでお米を甘くして食べるのは、日本人としてはいまいち受け入れにくいかもしれません。ですが、このお米は日本産ではありません。これに水分の多い日本のお米を使うと、煮崩れてお餅のようになってしまい最悪、と佐々木シェフ。 どのお米を使うか、どこまで火を入れるかが最大のポイントです。 『ムースショコラ・オ・リ・オ・レ』を口にした感想は、いかにも滑らかそうな外見と異なり、思いがけず色々な歯ごたえがあり新鮮な驚きが。中に入るもう一つの“食感”をもたらすある素材は、ガリガリッと頭に響く音をたて、結構苦め。苦い…苦いぞ。そして全体が柔らかい中、バニラが香るお米もかなり粒々が残り、しっかりとした食感。楽しい手ごたえを感じるお菓子になっています。 伝統菓子 Tarte riz (タルト・リ =お米のタルト) それでは、ムースショコラのアントルメの中に入った伝統菓子は何かというと、それはこんがり焼き色がついた見た目からは全く想像できない、このタルト・リ。 何故ベルギーでお米のお菓子なのでしょう? リエージュという海・山・高原があり自然に恵まれた土地は、農耕も盛ん。澄んだ空気と美味しい水、バターが手に入る土地です。このリエージュの大聖堂に、1,500年ほど前、ローマ法王がよく訪問されたため、イタリア産のお米を使ったお菓子を何か作れないかと考案されたものだそうです。 タルト・リ 牛乳煮にされたお米の粒はけっこう歯ごたえがあり、バニラの香りが強い。生地はサクッ。お米の部分は切ると崩れてくるほど柔らかですが、思ったよりもモグモグモグ…と口を動かさなければなりません。なるほどこれは、ふっくらと炊かれた日本のご飯とは別物です。食べ慣れると結構好きかも。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ Ganache ? L'orange (ガナッシュ・ア・ロランジュ) 濃厚・しっとりしたチョコレート生地に、オレンジの香りが爽やか。手間をかけて作るオレンジのコンフィの皮の部分の食感がグッド♪中には薄く軽くカリッと食感を感じる素材が入っています。その部分は淡い印象。 フランス菓子は生地をしっかりと焼いて存在感をもたせたりしますが、ベルギー菓子は全体のハーモニーを大切にし、焼きを強調するよりもバランスを考えたものが多いとのこと。それは、ベルギーがローマ帝国、オーストリア、スペイン、オランダと次々に外国の支配を受けた複雑な歴史を持つところからきているのでは、と佐々木シェフ。異国の色々な味を受け継ぐところから、甘さは強いものの全体的に薄味で軽いお菓子となっているそうです。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ ベルギーの伝統菓子 Miserable (ミゼラブル) ミゼラブルについては、このブログでも何回かとりあげたことがありますね。アーモンドの香りたっぷり、けっこう甘い。小さいカットでもインパクトのある美味しいお菓子です。 表面には何度も粉糖を真っ白になるまでふります。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ Tarte sucre (タルト・シュクル =砂糖のタルト) 作る工程を見ている時に、ばさっ、とお砂糖が入れられるの見て、思わず会場全体から「わ~~っ!」と声が上がっていました。どれほど甘い?と目を丸くしましたが、実際にいただくと超・甘くて食べられない、という感じではありません。 ほんのり温かく、中心部分が溶けだしそうな不思議な舌触り。アパレイユのちょっとプリンぽい風味も強く、砂糖・砂糖した感じはありません。甘すぎず、ほどよい状態で美味しくいただきました。このお菓子はワーテルローが発祥の地。パン屋さんが最初に作ったそうです。なるほど。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 伝統菓子 Sp?culoos (スペキュロス) とても硬く、噛めば噛むほど味があるお菓子。もとは12月6日、冬の到来を告げる喜ばしいシンボルとして、サン・ニコラのお祭りの時に食べられたお菓子です。今では年間を通じて作られるベルギーを代表する銘菓となっています。保存性は抜群。各店ごとに硬さも味も様々。【参考】 ・ベルギーの伝統菓子 『ジャヴァネ、ミゼラブル他』 『スペキュロス』 ・ベルギー伝統のショコラ 『マノン』 ・キャロリーヌ 中川シェフのベルギー菓子アレンジ講習会 『ミゼラブル』『マノン』『タルティーヌ・リュス』 ・トシ・ヨロイヅカ 鎧塚シェフの公式HP ルセット 『タルティーヌ・リュス』 わずか一日とは思えない濃い充実した講習は、スピーディで滞りなく終了。知られているようで実はあまりよくわかっていないベルギーのお菓子の現状を、たっぷり教えていただけた貴重な機会でした。 佐々木シェフは、奇をてらったような材料は極力使わず、親しみやすい素材を組合せてお菓子をお作りになります。「レシピは単純な組合せ。一般の方が慣れ親しんだ味、お店のお客様に分かりやすいものを使う。」とシェフがおっしゃるのを聞き、自分が作るお菓子を誰が食べるのか、相手の顔がしっかりと見えている証拠だと感じました。「特別な物を加えるよりも、食感・見た目を重視」。シンプルな素材の組合せから、美しく味わい深いお菓子が誕生することに感動を覚えます。 また、ベルギー菓子というとまずチョコレートが浮びますが、現在は本当に華やかでモダンな、きらめくような美しい生菓子が主流。同時に、たっぷりの季節の果物を焼きこんだタルトやパイをはじめパティスリーで扱う品数も多く、スイーツ好きにとっては実に魅力的な国といえます。 チョコレートだけでなく現在のベルギー菓子の魅力が、もっともっと日本に広く紹介されるといいのに、と心から願います。ベルギー菓子、美味しいですよ☆☆☆ 2010年7月30日 東京にて 佐々木 靖シェフ ※ 写真は全て許可をいただいて撮影・掲載していますP?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki(パティスリー ショコラトリー ヤスシ・ササキ)佐々木 靖シェフAvenue des Franciscains 10 1150 Bruxelles BelgiumTel:02-779-0568 営業時間 月~土 8:00~18:30 日・祭 8:00~13:00定休日 水曜 ※ 祭日の営業は変更になる場合もあり ※ 夏季休暇あり 2010年は7月28日(水)~8月27日(金)が休業 交通:バス36番Chant d'Oiseau下車すぐChant d'Oiseau教会前公共駐車スペースありベルギー・フランス2008旅行記 目次オーストリア・フランス 2010旅行記 目次素敵な講習会☆ と思われたら ↓を押して応援して下さいね いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウント。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home
2010.08.01
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グラサージュが見事につやつやっと輝き、思わず見入ってしまう美しさのアントルメやプティガトー。香ばしい焼き色が食欲をそそるタルトに、ベルギーの伝統菓子。 長時間にわたるお菓子講習会が終わり、作品がずらっと並んだのを目にした時、その充実ぶりに改めて圧倒されました。2010年7月30日 P?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki (ブリュッセル)佐々木 靖シェフのお菓子講習会 こちらに並んだケーキの数々は、全て試食しました。満腹。 教えて下さったのは、ベルギーのブリュッセルで2007年に P?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki (パティスリー ショコラトリー ヤスシ・ササキ)をオープンされた佐々木 靖シェフ。プロ向け講習ですが、非常にわかりやすい内容で、教え方がお上手。 てきぱきとした無駄のない動きは、コンクール出場で鍛えられた“作業効率のよさ”を実践。いつも人から見られているという意識が身に着いた滑らかな動きで、次々とお菓子を作り上げていく間、作業台の上は常にとてもきれいな状態が保たれています。簡潔な動作から生み出されるのは、シャープな輝きを持つお菓子の数々。 以下、講習会のお菓子の写真は、順不同です。詳しい内容は、後に専門誌に掲載されますのでここではご紹介できませんが、佐々木シェフが大切にされていること、伝えたいことなど、講習会で伺ったことを少しまとめておきますね。※写真は許可を得て掲載しています Rubis(ルビー) 「お店で一番の売れ筋商品」という、この深紅の非常にインパクトのあるケーキ。その真っ赤な色に対しては「日本人の好みにあうかどうか」ともおっしゃっていましたが、まずはお店に入ってきたお客さんの目をひきつける効果は抜群です。 お店のアクセントカラーとあわせた深紅の色合いは、使われているフランボワーズの色でもあります。 ベルギーの佐々木シェフのお店の写真はこちら 佐々木シェフが講習で繰り返し語るのは「食感・風味を優先」。今回は食べた時の口どけのよさを優先した構成になっていますので、持ち帰りはまた別。自分が何を強調したいのか、どの部分を伝えたいのかを明確にし、それに沿って作り方を調整されます。 Rubis 元々ベルギーでは、遠方のお菓子屋さんから生菓子を長時間かけて持ち帰る習慣はあまりなく、それぞれの地元の行きつけのお店にリピートする方が主とのこと。日本のように「お持ち帰りのお時間は?」と、1時間、2時間の移動を想定した保冷材のつけ方は、考えられていないように思われます。 車や徒歩で買いに来て短時間で持ち帰るお客さんが多いとなると、とろけるような柔らかさを追求し、ゼラチンの量を極力少なく抑えることが可能になってきますね。日本で同じ配合で作れば、持ち運ぶうちに形が崩れてしまいそうな、そんな食感のケーキが試食に登場。これを日本で作る場合は、サロンで提供するか、お持ち帰り時間を何十分までと制限する贅沢なお菓子になりそうな気がしました。(講習会でいただけて幸せ♪) ルビーの感想は、ガリッガリガリガリと食感あり。あとはなめらか~。フランボワーズのプチプチ感がいい刺激に。言われなければ、フランボワーズとわからなかったかも。甘すぎず、とろり~ん♪ Tartine Russe (タルティーヌ リュス) タルティーヌ(タルティンヌ)・リュスは、精製度の粗い色の濃い砂糖を他の材料とあわせてごく薄くのばして焼き、カリカリッとした食感を楽しむもの。バタークリームを二枚の薄い生地の間に挟むベルギー伝統菓子ですが、スペキュロスに比べると影が薄く、近年あまりお店ではみられなくなっているそうです。 佐々木シェフは新しいお菓子を作る時に、昔からあるものを形を変えて取り入れ、ベルギーらしさを潜ませています。斬新な見かけの深紅のアントルメの中に、なじみのある伝統菓子を“食感”として入れる手法を考案。そのためには、そのまま入れてしまってはすぐに吸水し食感がなくなってしまいますので、一手間かけて食感をキープ。丁寧なお仕事です。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~Chocolat Caramel avec Fruits rouge (赤い果物とショコラキャラメル)<アントルメ> 「自分が強調したい点は『食感優先』。ものすごく柔らかく仕上がっている」と、講習の中で何度も「食感」という言葉を使われる佐々木シェフ。「風味」を大切に、ということも繰り返し語られ、そのためにはどういう作り方をするのか、という方向で作業の方法を選択。 食感・風味を優先するために、通常使われる素材の量を極力減らすとか、火の入れ方を工夫するとか、全てにおいて目指すものを作り出すためにその方法を考えます。 Chocolat Caramel avec Fruits rouge<プティガトー> 断面 ビターでふわっふわのムース、とろけて流れそうなジュレ。「とろ~ん」とメモした私。チョコレートの香りを優先し、甘すぎないつくりは、今の日本人の好みにもぴったりです。佐々木シェフの講習会レポート≪2≫ に続きますP?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki(パティスリー ショコラトリー ヤスシ・ササキ)佐々木 靖シェフAvenue des Franciscains 10 1150 Bruxelles BelgiumTel:02-779-0568 Fax:02-779-2397営業時間 月~土 8:00~18:30 日・祭 8:00~13:00定休日 水曜 ※ 祭日の営業は変更になる場合もあり ※ 夏季休暇あり 2010年は7月28日(水)~8月27日(金)が休業 交通:バス36番Chant d'Oiseau下車すぐChant d'Oiseau教会前公共駐車スペースあり【佐々木 靖シェフの略歴】 奈良県出身 ベルギー国立専門学校C.E.R.I.A.卒業 ブリュッセルのパティスリー Mahieu(マイユー)※で修業 2007年10月独立 ブリュッセル郊外に P?tisserie Chocolaterie Yasushi Sasaki を開店※ Mahieu は、残念ながら2010年3月に閉店ベルギー・フランス2008 「夏のショコラとお菓子の旅」 目次オーストリア・フランス 2010 「地方菓子を巡る鉄道の旅」 目次充実した内容の講習会☆ と思われたら ↓を押して応援して下さいね いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウント。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home
2010.08.01
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か・かわいい~っ!このチョコレートケーキを近くで眺めた時、あまりの可愛らしさに絶句。こういうデコレーションを思いつくこと自体に驚嘆です。一歩間違えるとデコデコとうるさくなってしまう飾りを、キュートにまとめられたのは、有楽町のホテル ザ・ペニンシュラ東京の野島 茂シェフ。シェフのお菓子講習会にうかがいました。2010年4月15日 『ジョセフ』 この講習限りのスペシャルデコレーション 野島シェフは、デコレーションに関して「ホールケーキとカットケーキは違う」とおっしゃいます。カットケーキは買ってそのまま食べるもの。ホールケーキは、パーティーやお誕生会などに使われ、サプライズを必要とするもの。“美味しい”プラス“お客さんに喜んでいただきたい”という思いをこめて、盛り盛り盛り…。 「(グラサージュなどが)シャキ~ン!と光り、くるくるくるっとチョコレートを飾る。ホテルのケーキはシャープに。聞いたことのない食材をこだわって仕入れて使う」そういう考えもありますが、野島シェフは、「別にシャープに格好よくなくてもいいんじゃないかな」と思い、今、ある物に注目。 それはなんと「クマ」だそうです。 …熊?クマの飾り? 「最近クマに凝っています。」 『ジョセフ』 講習会特別バージョン お誕生日のケーキの上に一つだけのっているバースデープレートが、とりあいの喧嘩になることも。それならばいっそ、そういう物をいっぱいのせればいい!という発想で、たくさんの熊やチョコレートを楽しく飾ります。なるほど、お客様目線ですね。 普段この『ジョセフ』というお菓子は、お店ではカットして販売されていますが、ホールのケーキで特注を受けると、お客様から「もりもりにしてほしい」という要望があれば、喜んでいただけるように可愛くデコレーションされているとのこと♪ なぜクマに注目されたのかお聞きすると、もともと ザ・ペニンシュラ香港 のイメージキャラクターは「ペニンシュラ・ベア」。あちらではぬいぐるみや印刷されたクマのイラストやが使われていますが、野島シェフはそれをミルクチョコレートで作り、デコレーションに利用☆「ペニンシュラ・ベア」は、キャラクターグッズとして販売もされていますクマが、ホテルの色々な部署のユニフォームを着て勢ぞろい。可愛らしい! THE PENINSULA(ペニンシュラ)トートバッグ All About にもペニンシュラ・ベアの写真が 可愛らしいデコレーションに対し、お味はベテランシェフによる計算し尽くされた繊細さ。チョコレートと相性の良いオレンジを一本の芯として通し、オレンジの水分を生かすため二種類の異なる生地を使用。オレンジは実に様々なアイテムを利用し、ムースショコラとムースショコラブラン(ホワイトチョコレート)の二つの魅力的なムースのアクセントとして楽しめる構成となっています。 ルセットは、びっくりするほど使用する品数が多い!また、これだけ色々な作業をしているにもかかわらず、一つにまとまって同じ方向性を持っていることに驚きます。チョコレートとオレンジという主役が、全くぶれないのはさすがです。飾りのカリカリ胡桃も嬉しい食感♪ 『ジョセフ』 講習会特別バージョン さて、このお菓子の名前、『ジョセフ』とはどういう意味でしょう?『ドール』の名前の由来の所でもお話したように、これは人名です。ジョセフさんは、ザ・ペニンシュラ東京の副総支配人。チョコレートがお好きな方だそうで、『ジョセフ』はチョコレートケーキに決定☆ 面白いのは、定番のチョコレートケーキとして店頭に置かれているジョセフは、実は一種類ではなく、春のジョセフ、秋のジョセフというように季節ごとに少しずつ変化した内容になっていること。ガナッシュだったり柑橘系や洋梨など、季節のものとあわせてマイナーチェンジ。どの季節のジョセフにも、必ずジョセフ氏がお好きなチョコレートを使うというところがポイントです♪新作ができあがるたびにご本人に試食をしていただくというあたりは、トップとスタッフの距離の近さ、温かい関係が垣間見れますね。外資系っぽいエピソードです。『ピスタチオチェリータルト』 講習はもう一品。全体がふんわり軽く、ピスタチオの香りはしっかり。また、色々なお酒が香るタルトです。生地はカリカリッさくさくさくさくさくザクッ。軽やかな食感が魅力的。 「タルトに関しては、たぶんこれでバースデーパーティーをする人はいないでしょうから、デコレーションはシンプルに。」 『ピスタチオチェリータルト』 ザ・ペニンシュラ東京 野島 茂シェフ ※ブログ掲載許可をいただいています今までのザ・ペニンシュラ東京の記事は こちら そして、野島シェフが作る、ザ・ペニンシュラのお菓子で忘れてならないものは…とびきり美味しその品は?次ページに続きますザ・ペニンシュラ東京 ザ・ペニンシュラ ブティック&カフェ千代田区有楽町1-8-103-6270-2888(代表)営業時間カフェ 月~金 10:30~19:30 土日祝 10:30~17:30 アフタヌーンティー 14:30~17:00ブティック 10:30~20:00東京メトロ 日比谷線・千代田線、都営三田線 日比谷駅、有楽町線 有楽町駅地下通路A6,A7出口直結東京メトロ銀座線・日比谷線・丸の内線 銀座駅C4出口から徒歩3分JR山手線・京浜東北線 有楽町駅 日比谷口出口から徒歩2分盛り盛りでかわいい~☆と思われたら↓を押して応援して下さいね いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウント。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home食べログへ
2010.04.18
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『アントルメ アブリコ パッション』という名前の、この新作のお菓子には多くの素材が使われていて、断面も実に複雑です。ぱっと見ただけでは、何層になっているのか、数えるのは難しい。 その名の通りにアプリコットとパッションフルーツの酸味が強烈に響くのかと思いきや、一口いただいた時にふわっと鮮やかに香り立つのは、なんとオレンジ。2010年3月25日 和泉シェフの 『アントルメ アブリコ パッション』 待ちに待った和泉光一シェフのお菓子講習会。大きな期待に違わぬ素晴らしい2つの新作が現われました。 『アントルメ アブリコ パッション』は“つなぎ”となる滑らかな塩キャラメル味のムースショコラのほのかな塩気に加え、重なりあっても混ざる事なく主張しあう、いくつもの異なる食感が楽しい♪ 複雑な構成の中から浮かび上がるのは、チョコレートとオレンジという意外にシンプルな黄金の組み合わせ。かといって、チョコレートとオレンジだけではこの奥行きのある味は出せないという、不思議な感動に包まれますそして、アプリコットの味が単体で飛び出すというよりは、何からできているのか一口では言い当てられないけれど確かに食べたことのあるお味、といったフルーツのクレームの爽やかさ。 そう、多くの素材が重なっても濃厚になるのではありません。春から真夏にかけて美味しくいただける、食べやすい軽やかなケーキが誕生しました 『アントルメ アブリコ パッション』 普通、「食感がある」といえば、フィヤンティーヌのザクザクとか、ナッツのボリボリッ!とか、硬めの素材が間に入っている時に使う言葉ですが、和泉シェフはそういった硬い食感に加え、ダコワーズ生地にも食感を出すための工夫をされていらっしゃいます。 また、「これはコンクールに使えるお菓子。」として、お店で出す場合はこうするけれどコンクールでは別のやり方がよいなど、現実味のあるお話も所々で飛び出します。世界大会を目指す若いパティシエたちにとっては大いに刺激のある内容で、高度な質問も多く出ていました。和泉シェフが、要所要所で何度も「質問はありませんか?」と細かく問いかけていらした姿が印象的でしたよ。『アマンディーヌ ピスターシュ エ グリオット』 酸味が残るグリオットチェリーが中に入り、ピスタチオの上品な香りが特徴のふわふわっとした焼き菓子が生まれました。焼いてすぐでも美味しくいただけます“ふわふわ”といっても、頼りない軽さではなく、満足感のあるお味です。あ~、どう表現したらよいでしょう!カットして個別包装されているとしたら、もう一つ、と手がのびてしまうお菓子ですね。 作り方の手順はそう難しくはありませんでしたが、素材をしっかり選ぶこと、材料をあわせる時の温度に注意!など、いくつかのポイントがあります。それをはずすと、全く違ったお菓子になってしまう恐れがあり、簡単そうに見えて、しっかり細かな配慮が必要とされる繊細なお菓子でした。 『アマンディーヌ ピスターシュ エ グリオット』 和泉シェフには、「材料の選別、処理の仕方に手をかけて、レシピはシンプルに」というポリシーが。それに従い、使う粉にもこだわり、最大限の効果があがるように目的によってお酒を使いわけるなど、学ぶ所多々あり。 最近はフランスでも日本でもお酒を使うのを控える傾向にあるのに対し、和泉シェフは「お酒使いは得意。お酒、好きですよ。」と語ります。 “ある一つの香りを出すためにその素材のお酒を入れる”という使い方だけでなく、別のお酒を加えることにより、それが縁の下の力持ちとなって異なる素材の香りを引き出すなど、目的に合わせて使い分ける方法を教えていただきました。 和泉光一シェフ ※ ブログ掲載許可をいただいています 皆さんがお聞きになりたいのは、いつ、どこにお店を出すかということですよね。本当にまだ決まっていないんですよ、と和泉シェフ。 前にもお話になっていらっしゃいましたが、どこかの町でシェフが目撃されると、そこに出店?という噂が独り歩きするそうです。今現在は、まだ確定されていないご様子。首を長くして出店をお待ちしていますが、はっきり決まるまで、騒がずにお待ちするしかないですねー。(都心からそう遠くない、行きやすい場所だとよいのですが!!!) 久しぶりにいただいた和泉シェフのお菓子は、どちらも素晴らしく美味でした♪♪♪今までの和泉シェフのお菓子レポートはこちら和泉シェフの新作、楽しみです☆ と思われましたら ↓を押して応援して下さいね。 いつもクリックありがとうございます♪ こちらも↑クリックしていただけると嬉しいです一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2010.03.26
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新店オープンが待たれる和泉光一シェフのお菓子講習会に行ってきました。 今、帰りの電車の中です。現在は店舗を持たず、様々なイベントや講習会でご活躍の和泉シェフ。その新作をいただきました♪ 2010年3月25日 和泉シェフ 新作アントルメ 先に写真だけお見せしますね。◆掲載許可はいただいています写真は『アントルメ アブリコ パッション』。塩キャラメル味のムースショコラをベースに、いくつもの食感が楽しめる軽やかなケーキです☆☆☆※ 携帯から見ると写真が小さくなってしまうため、帰宅後、写真をデジカメのものと差し替えました早く続きを書いてね! と思われたら ↓を押して応援して下さいね。 いつもクリックありがとうございます♪ こちらも↑クリックしていただけると嬉しいです一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2010.03.25
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帝国ホテル東京は品のあるたたずまいで日本を代表する伝統あるホテル。そんなホテルを利用するお客さんが好むお菓子は、「全体的にいじりすぎていないもの」。断面から中が想像できるもの、味がシンプルなものに人気が集まるそうです。帝国ホテル『フロマージュ』 Fromage 2010年2月4日 あまりマニアックすぎるものは作らないという望月完次郎シェフに、この日教えていただいたものはチーズケーキ。レアチーズケーキに見えますが、実はセンターに焼きタイプのチーズケーキが入ったちょっと手のこんだ一品です。帝国ホテル 『フロマージュ』 お店で販売中 やや強めに焼きこまれたサブレに、酸味を加えた苺のコンフィチュールの赤が鮮やか。スポンジ生地も一枚はさみます。センターをブリュレのように焼き、クリームチーズのクレームで優しく包みます。上にこんもりとのっているのはバニラのクリーム。一切れはやや大きめのたっぷりサイズでボリュームがあります。 『フロマージュ』 制作中 上にのせる果物は季節にあわせて変えているそうです。でも、今の時期、ここで苺をのせてしまうとショートケーキと間違えやすいため、中は苺のコンフィチュール、上はブルーベリーと微妙なクロスに。なるほどー。でも、これはこれで素敵ですよねブルーベリーとチーズは、相性抜群 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 『シュプレム』 Suprême=最高の もう一品は、ザクザクッとした食感が楽しいチョコレートケーキ。「ヘーゼルナッツ嫌いの人以外は、みんな好きなのでは」とおっしゃる自信作です。 確かにナッツの香ばしさ、チョコレートのクリームのまったりとした滑らかさ、ザクザクの口当たりが次々に現れてくる楽しさに夢中になります♪シンプルに見えて、複雑な味わい。そして、よく見るとどことなく愛嬌のあるころころんとしたその姿…。帝国ホテル『シュプレム』 上にのせたごく薄いチョコレートのプラーク(板)には、よく見ると赤いハート模様がつけられていて、バレンタイン仕様に金文字と重なると赤いハートも大人っぽく見えますね。 ヘーゼルナッツの香りたっぷりの生地の上にはコクのあるクレムーショコラ、その上に絞り出されるのはミルクチョコレートのクリームこのクリームは、たてすぎ注意!です。ちょっとでもたてすぎるとバサバサになってしまう危険なクリーム。隠し味が潜むこのクリームがまた美味しい♪ 帝国ホテル 望月完次郎シェフ ※ブログ掲載許可をいただいています帝国ホテル ガルガンチュワ東京都千代田区内幸町1-1-1帝国ホテル東京 本館1階03-3539-8086営業時間 10:00~19:00 東京メトロ日比谷駅から徒歩3分東京メトロ銀座駅又はJR有楽町駅から徒歩5分これまでの帝国ホテルに関する記事はこちら帝国ホテルのケーキは上品で素敵☆と思われたら ↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ こちらも↑クリックしていただけると嬉しいです一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2010.02.05
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ブッシュ・ド・ノエルと苺のクリスマスケーキのデモンストレーション&試食の後、更に和泉光一シェフと林 正明シェフのお二人から、コラボデザートの試食が スイーツのポータルサイト「ニナのケーキワールド」で、パティシエの講習会を開催するのはこれが初めてとのこと。盛りだくさんな内容のこの講習会に、参加できてラッキーでした☆2009年12月10日 和泉シェフと林シェフのコラボデザート手前:『メイク』 奥:『ムースグラッセ・ピスターシュ』 二人の作品をあわせて一皿で赤と緑のクリスマスカラー こんなところにもコラボの楽しさがあります。ちゃんと打ち合わせが行き届いている様子がうかがえますね☆ ケーキ2つの試食の後にこれがでてきましたので、びっくり。持ち帰ることは難しいので、ここで食べきるしかありません!(本当は、繊細な味のこちらのデザートを先にいただいてから、デモのケーキを食べたかった…。ちょっと舌が鈍ります。) 赤い円錐の方は、和泉シェフの『メイク』。先鋭的な見た目に対し、トンカ豆とバニラの香りをつけたクレームブリュレをミルクチョコレートのクレームで囲んだお味は、意外に優しくなごむ思いが。温度は5℃くらい(普通のムースをいただく時よりも冷たい)で食べるとよいとのこと。すごく冷たいわけではなく、“ひんやり”くらいの温度帯でした。チョコレート味のビスキュイが底と涙型で添えられています。 トンカ豆は最近耳にするようになってきた気になる素材。和泉シェフは早くから注目されてお使いになっています。ジャンルとしてはスパイスの扱い。桜餅の香り、バニラやアニスに似た香りで、牛乳で煮出して香りを抽出したり、すりおろしてソースに加えたりします。チョコレートの香り付けにもよく使用されています。 トンカ豆※このブログは楽天のものなので、楽天で購入できる品を参考にご紹介していますが、今回の講習で使用されたものは東名食品が扱う品です スプーンにのった大きなイクラ状の“ふるん”としたものは、中に液体を閉じ込めて周りをコーティングしたもの。口の中に入れると、苺液のようなものがはじけてパシュ~ッと流れ出ます。液状のものを球体に固めるというのはスペインの“世界一予約がとれないレストラン”エル・ブジ(エル・ブリ)系のワザですが、和泉シェフは家庭でも作れるようにと新素材を使ってこの効果を導き出しています。この新素材が、いずれ製菓材料として簡単に手に入るようになると面白いことに… けっこう強い味わいですので、これを最初に食べてしまうと後の味に影響してしまうかも。一番最後に食べるのが正解。『メイク』 『ムースグラッセピスターシュ』 林シェフのムースグラッセピスターシュは、名前の通り冷凍庫から出したての冷たい状態が一番食べやすいそうです。土台にあるキャラメルの部分は、冷たいので味はやや薄く感じます。カップ状のチョコレートの中に入っているのは、ガリガリボリボリッと食感のあるホロ苦いピスタチオのキャラメルがけ。 「上からサクサクッと崩して食べると、いろんなパーツが一度に感じられて…」という言葉通りに思い切ってザックリ崩しながら食べてみると、確かに土台だけを食べた時とは印象が大きく変わって、複雑な食感味わいが次々と現れ、とっても美味しいムースグラッセピスターシュはおそらくこの型 ドゥマールフレキシパン モワイヤンサヴァランカレ もしかしたらこっちかも?↓大きさの記憶がはっきりしませんが ドゥマールフレキシパン サヴァランカレ デモは駆け足でしたが、その後に試食や質問コーナーなどたっぷり時間をとっていただいて、通常のお菓子講習会とは一味違ったクリスマス講習を堪能しました。 和泉シェフ、林シェフともに独立準備中ということで、どこにいつお店を出されるのか、その推測がとびかっていますが、お二人とも今のところ候補地は具体的にはまだ決めていないそうです。(用事があってどこかに行くと、そこで不動産を探しているのでは?と噂が先行してしまって困ります~、とも)決まり次第お知らせしますね、という言葉をいただいて、その日がくるのを本当に楽しみにお待ちしています♪ お土産に焼き菓子までいただきました。お腹いっぱいです♪「ニナのケーキワールド」さん、楽しい講習会をありがとうございました。和泉シェフの『ケイク オランジュ ノワゼット』(お土産) 長さ8cmのプティケーキ型を使った焼き菓子。《ソミュール》トリプルセックこれでオレンジの香り付けをした可愛らしいサイズの焼き菓子です。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~林シェフの『ケイク ノルマンディー』(お土産) フレキシパンの最新作の「ミニサファイヤ型」を使った小菓子りんごのソテー入り♪盛りだくさんな講習会♪と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウント。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.12.13
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全国のおいしいケーキ屋さん、スイーツ情報を広く深く紹介する人気ポータルサイト「ニナのケーキワールド」。それが主催するクリスマス特別講習会に参加しました。 WPTC(アメリカで2年に1度開催される製菓の国際コンクール)で準優勝と大活躍され、現在独立準備中の和泉光一シェフと林 正明シェフのお二人のコラボという夢のような企画です。2009年12月10日 和泉シェフの 『ブッシュ・ド・ノエル・オペラ』 オペラという名がついているのにロールになっている謎のブッシュ・ド・ノエル。この名前を見た時に、何かの間違いではないかと思ってしまいました! ご存知の通り『オペラ』は、フランスのダロワイヨがパリ・オペラ座を模して最初に作り、世界に広がった有名なお菓子。薄い生地とクリームが何層にも重なっているのに背が高くはなく、建物に似せて長方形のシャープなラインで作られるのが特徴的。(ダロワイヨのオペラは7層) ※ オペラについて、写真など詳しくはこちらにブッシュ・ド・ノエル・オペラ 切り株に見立て、ノコギリのオーナメント付 ぎこぎこぎこ… 今までのオペラのバリエーションでは、形はそのままにフランボワーズ味、ピスタチオ味など、色と味に変化をつけるものが多かった気がします。 ここで和泉シェフは、全ての既成概念を取り払い、オペラの基本である ・ クレーム オ ブール カフェ (コーヒー味のバタークリーム) ・ ガナッシュ (チョコレートと生クリームを乳化させたもの) ・ ビスキュイジョコンド (粉末アーモンドがたっぷり入った薄焼き生地) ・ コーヒーのシロップを使い、大胆に“巻く”ことに。 ロールケーキなのに、目をつぶっていただくと、確かにオペラの味わい。サプライズ~オペラというとチョコレートケーキのように思われるかもしれませんが、基本のオペラはチョコレートとコーヒーの2つの柱のバランスがとれたお味に特徴があります。これは、その意味でいえば間違いなく新型オペラですね 「次のお店のためにどんどんレシピを変えて試作している」と、和泉シェフ。 “このお菓子はこの味、この形”と当たり前のように思い込んでいるものを、一度全部壊し、柔軟な発想で新たなお菓子を創り出していく…。言葉にすると簡単なようですが、実際には今まで大切に作ってきたレシピから離れ、新たな味を模索するたいへんな道のり。新しいお店への期待が、ますます大きく膨らみます☆家庭で作れるお菓子講習のため、ハンドミキサーを使う和泉シェフ ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ そして、もうお一方。ご活躍をあちこちで耳にしながらも、なかなか一般向け講習ではお目にかかれなかった林 正明シェフ。じかに教えていただくのは今回が初めてです。楽しみ♪…ケーキは、みるみるうちに、あっという間に完成林シェフの 『クリスマス・フレーズ』いちごと生クリームのクリスマスケーキ アーモンド入りのリッチな配合のジェノワーズ生地、生クリーム、苺というとてもシンプルなアイテムの組合わせ。それに変化を与えるのは、軽~くカリカリッと焼き上げた細いムラング・ココ(ココナッツのメレンゲ)です。細く長く絞り出し、一つはザックリくだいて側面のすそに貼り付け、もう一方は、ケーキの上に長いまま突き刺し、キャンドルに見立てます。くるくるチョコは光の輪のようにも見え、とってもキュート♪ 白いお皿には、Noël(ノエル)の文字をステンシル。「ケーキだけじゃなくてお皿も含めてデコレーション。」以前お勤めだったホテルで、ケーキの周りにある物も全て飾ることを覚えたそう。「デコレーションを家庭でやる場合は、楽しむことが大切。」「今日はやりすぎちゃうくらい飾った」と、できあがったケーキを見てつぶやく林シェフ。“ケーキの表面の艶もデコレーション”という考えもあり、盛り過ぎず空間を作ることも大切。でも、クリスマスだけは、お祭りだから、豪華に飾ってしまっていいんです、と。確かにクリスマスの飾りつけにはワクワクする特別感がありますものね 同感です。 (講習会や)家庭で作る時には、持ち帰りの箱の高さを考えなくていいので、背が高くデコレーションできます、と、どこか楽しげな林シェフ。 講習自体の時間は非常に短く、試食の時間やシェフとのお話の時間をたっぷりとるといった変則的な講習会のスタイル。そのため、二人同時進行の作業を見て、写真をとりメモをとるのはかなり忙しい作業でした。 講習の最後には、林シェフが、美しいケーキカットの方法を伝授して下さいました。ほれぼれするほどスパッと美しい切り口。プロの技です。コツの一つは、熱湯で包丁を十分に温めてカットすること。 今回はカットの見本をみせるために小さく切りましたが、φ15cmの丸型の場合は、8カットが適当とのこと。 ケーキと一緒に、素晴らしい細工物も飾られます。これは作品ですが、ブッシュ・ド・ノエル・オペラの後ろに飾ってあるリボンは飴細工ではなく本物のリボン。どれもこれも飴細工に見えてしまいました。 あれ?私、大きな見間違いをしていたかもしれません。 会場では、お花の方が艶を消した飴細工で、メタリックな方がチョコレートだと思い込んでいたのですが、メモを見ると「林シェフがチョコレートで花を作り、和泉シェフが飴細工を」とおっしゃっていました。 あらら…。そうでした。最近はチョコレートの技術が大きく進み、様々な色が使えるようになっていました! 林シェフ 和泉シェフ ※ ブログ掲載許可をいただいています お二人ともコンクールで一緒のチームJAPANとして戦った仲間だけあって、息がぴったり。二人の明るい笑顔に、つられてこちらも笑顔になってしまいます。和泉シェフはサロン・ド・テ・スリジェを、林シェフは氷川会館を離れ、現在はインターナショナルペストリーコンサルタントとして活動し、出店準備中。 講習会はこれで終了かと思いきや、実は、まだまだ。スペシャルなデザートが登場しました!(最近、サプライズが多いこと、多いこと…。毎日何かしらびっくりさせられているような)X'masコラボデザートに続きます素敵な講習会♪と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウント。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.12.11
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つやつやと輝くグラサージュショコラにナイフを入れると、中から鮮やかな色のフランボワーズのババロワが現れる…。パティスリー カカオエット・パリのお菓子は、いつもちょっとした遊び心のある驚きに満ちています。 ジェローム・ケネルシェフの華やかなX'masお菓子講習会に行ってきました。『タルト ショコラフランボワーズ』 タルト生地の中には「しっかりした口当たりがあるけれど口溶けが良い」クレムーショコラ(クレームではなくクレムー)を詰め、別に作ったフランボワーズのババロワにピカピカのグラサージュがけしたものを上にのせます。それだけでは足りない。フランス人パティシエとしては、中に“食感があるもの”を入れなくては。ということで、タルトの底にはカリカリの食感をもつヘーゼルナッツプラリネ味のフィヤンティーヌが隠され、アクセントに。 周りに飾るフランボワーズは、上下を交互に並べ一つおきにコンフィチュールを絞り込んだり、または全てのフランボワーズを上向きに飾ったり。ちょっとしたことで見た目の印象が変わりますね。タルト ショコラフランボワーズ 縁にフランボワーズを飾ります 中はチョコレート色?と錯覚しますが、いざ切ると鮮やかな断面が現れ、嬉しいサプライズ。 タルトの食感がいい!底は薄くサクッ!翌朝食べてもサクサク感があるようにと工夫された配合と作り方は、実に理論的。なめらか~な中身と、ザクザクッと当たるフィヤンティーヌの刺激、軽やかなタルトの食感の情報がいくつも同時に届くため、頭はフル回転そうそう、フランス菓子はこうこなくちゃ♪と、納得のお味です。『ギモーヴ』 本当は三品の講習予定でしたが、一品おまけと嬉しいお言葉。ギモーヴショコラかと思えばフランボワーズ味。半分かじると中から赤い色が見え、驚かされます。竹串にさして飾るとパーティーの演出に最高。可愛い~☆『ケーク・オ・コアントロー』 断面は真っ黒。チョコレート入りのケーク生地を焼き上げ、ガナッシュを絞ってグラサージュがけをするので、かなり濃厚。小さいサイズが正解です。しっかりチョコレート菓子を食べた気分になる強いお味が魅力的かなりガッツリと、チョコレート好きがターゲット。オレンジとの、これまた王道の組み合わせに参りました。(コアントローは、オレンジの蒸留酒)『ヴェリンヌ・ポンム』 そして、カカオエット・パリといえばこのヴェリンヌのシリーズ。(グラスデザートをヴェリンヌと呼ぶか、それともヴェリーヌかベリーヌか、日本全土で表記が統一されていないのは残念なところ) 今回は、りんごのピュレ、タタン、キャラメル味のふんわり柔らかいクリーム、りんごのジュレという、りんご尽くしの組み合わせ。ここで使われるクリームは、日本の乳製品メーカー独自の開発品。シェフによると「フランスのクリームの味に似ている。美味しい♪」とお気に入りのご様子。ほのかな酸味が隠し味になっています。 トップのジュレはアワアワ。泡を使ったお料理やデザートは、ここ数年大流行しています。泡を作り出すにはエスプーマという道具を使いますが、それがなくても泡を作れる製法を教えていただきました。口の中でふわふわっと溶けていく雲のようなこの食感。おいしい~っ ~ * ~ * ~ * ~ * ~ たとえば絵画で、そのタッチを見ただけでこれはピカソ、これはマグリット、あるいはルノワール、ゴッホなど、すぐにその画家の名前が浮かんでくることがありますね。お菓子の世界では、店名が書かれたエチケットが添えられていない限り、お店の代表作を除いてはどのパティシエの作ったお菓子なのか、即答するのは難しい。 ところが、これは間違いなくカカオエット・パリのお菓子、と、一目見てわかる大きな特徴があります。<参考写真>ヴェリンヌ クレームブリュレフレーズ ヴェリンヌ ショコラマンダリン グラスデザートもここ数年大流行。夏だけでなく一年中楽しめます。カカオエット・パリでは、グラスの中に大きな空間を作リ、オリジナリティーをだしています。その斬新な発想には、本当に驚きました。『ヴェリンヌ クレームブリュレフレーズ』は、ストローで一番下の苺ピュレを吸うと、飲みきったところで上の部分が滑り落ちてくる仕組み。「ひと目でカカオエット・パリのお菓子とわかる」…すごいことですよね。 そしてもう一つ。↓これを見ればカカオエット・パリのお菓子だとわかります。<参考写真> エクレアショコラ そう、お店のキャラクター「りす」。エチケットに描かれる他、転写シートで薄くのばしたチョコレートにもその模様は現れます。キュートです。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~2009年11月24日 パティスリー カカオエット・パリ クリスマス講習 クロスを広げ段差をつけると、講習会場はプレゼントをかついだ大勢のサンタさんが、夜空いっぱいにソリを走らせるメルヘンの世界へと突入。 カカオエット・パリ X'mas講習 カカオエット・パリ ジェローム・ケネルオーナーシェフパティシエ ※ブログ掲載許可をいただいています カカオエット・パリ主宰 経営製造責任者 椛澤貴子(かばさわたかこ)さん 「お店でも出しているレシピなので、ちょっと難しいところがあったかも。今もらったレシピから何通りも(バリエーションが)できるので、色々な風に活用していただきたい」と、シェフの言葉を通訳して下さるのは、シェフのパートナー 椛澤さん。 在仏7年で培われた語学力と、パリのル・コルドン・ブルーで製菓・料理を学びラデュレやピエール・エルメで修行された実力をもって、実に的確にシェフと生徒たちとの間の言葉の壁を取り払って下さいました。優しい笑顔がとっても魅力的なマダムです。カカオエット・パリのお菓子は、お二人の完璧な共同作業によって生まれるそうです。 『融合するフランス菓子』 ジェローム・ケネル&椛澤貴子 著↑ヴェリンヌのレシピだけでも16種類掲載!その他色々パティスリー カカオエット・パリ Pâtisserie Cacahouète Parisジェローム・ケネルシェフ&椛澤貴子シェフ東京都目黒区東山1-9-603-5722-3920開店時間 10:00~20:00定休日 毎週木曜・第3水曜※2009年12月31日(木)~2010年1月8日(金)は年末年始休業東急東横線中目黒駅から徒歩約7分イートインカウンターあり◆2009年12月3日~12月9日 渋谷 東急フードショーに出店中なんと独創的なお菓子!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウント。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.12.04
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優しいミルクチョコレートのふんわりムースに、濃厚すぎず控えめなクレームブリュレ、そしてシャリシャリする歯ごたえ。柔らかさがあり、食感もあり。色々なパーツの全てが、チョコレートとバニラを主役にまとまる王道のお味それが、パティスリー スリールの岡村尚之シェフが作り出す『ショコラヴァニーユ』の大いなる魅力です。 シャンティショコラのじつに美しい絞りに、目が釘付けに。なんときりっとした姿なのでしょう!2009年11月6日 『ショコラヴァニーユ』 シンプルなデザインに、金箔のアクセントが効果的♪ いくつものパーツが次々と完成し、それらが規則正しく組み立てられると、こんなにきれいなお菓子ができあがりますその工程をつぶさに見ることができる講習会には、謎解きの面白さがありますね。ぐるぐるっと絞ったダクワーズ生地 ムースは、あわせる温度に注意『ショコラヴァニーユ』 仕上げ前の断面 岡村シェフの動きには無駄がなく、いくつもの作業をとびとびに行きつ戻りつ効率よく片付けていきます。その動きはとても美しい。 所々で感じたのは、「お店では○○というやり方ですが、家庭で作る時には(うまくいかないことも考えて)△△というようにしています」などの説明があり、実際に作りやすいように調整された繊細な講習をして下さっているということ。 家でも作れるように、プロでないと手に入らないような材料は極力避け、「これは◇◇(製菓材料店)で売っています」と解説も。その結果、こんなに素敵なお菓子が家でも作れる!と、作ってみようかなという気持ちが湧いてきます。スリール 焼き菓子のお土産 クッキーはハロウィン仕様? スイーツプリーズ さんが主催する講習会では、毎回お土産がつくのも楽しみの一つ。教えて下さったパティシエの他のお菓子も食べてみたい、という欲張りな気持ちを満たしてもらえます。いつも素敵な講習会を企画して下さって、ありがとうございますスリール 焼き菓子のお土産 リボンには店名入り 贅沢にも立派な箱入りでした こういう箱、捨てられないんですよね~ パティスリー スリール 岡村尚之シェフ ※ブログ掲載許可をいただいています 講習の説明はとてもわかりやすく、教えるのがお上手なシェフ。初めてデザートをいただいた時には、その真面目な風貌に威圧されたものでしたが、今ではひかえめな笑顔が優しいシェフだと存じ上げています 今までのパティスリー スリール 岡村シェフの記事はこちら 今度はお店に伺って、もっと色々なお菓子をいただかなくては。その前に、来週、岡村シェフが以前に製菓長をされていらしたレストラン ロオジエにランチに行く予定をいれています。すごく楽しみ~☆パティスリー スリール(Pâtisserie SOURIRE)岡村尚之シェフ東京都目黒区五本木2-40-803-3715-5470営業時間 10:00~20:30定休日 水曜日(祝日の場合は変動あり)ティールームあり東急東横線 学芸大学駅西口より徒歩約7分東急東横線 祐天寺駅西口より徒歩約7分東急田園都市線 三軒茶屋駅からバス 五本木二丁目,一丁目より共に2分※ルート246の三宿の交差点から、徒歩約20分世田谷公園の横を通る道を、お散歩がてら歩いて行っても楽しい岡村シェフの著書 『タルトの多様性』 スリールのお菓子を食べてみたい♪と思われた方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリック、ありがとうございます! 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へお菓子教室発~美味しいお便り ガレットのお菓子日記 2 へ食べログへ
2009.11.11
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つぶつぶっと栗の甘露煮が入ったババロワマロンとダクワーズ生地が交互に重なった、柔らか~い生菓子『コロブリエール』上には栗のクリームをたっぷり絞り、ごろごろと栗をのせた豪華版。栗・栗・栗♪ 『コロブリエール』 Collobrieres 2009年11月6日 事前に作られたものを試食にいただくこともありますが、その場で作ったものをすぐ食べることができるのも講習会の嬉しいところ。今回は、できたてが登場~。クリームがふんわり♪ 栗の小さな粒が意外に大きな存在感をみせ、ふわっとした口当たりだけでは終わらない深みを感じさせます。甘さ控えめなので、クリームたっぷりでも大丈夫。 スイーツプリーズ 主催のお菓子講習では、お菓子を3品習います。教えて下さったのは、学芸大学のパティスリー スリールの岡村尚之シェフ。 岡村シェフといえば、今までに2回、素晴らしいデザートをいただく機会があり、私はすっかりファンに。スリール 岡村シェフの講習 『コロブリエール』 チョコレートを吹き付ける仕上げ(ピストレ)は家庭では難しいので、その代わりにマロンクリームの上にチョコレートパウダーをふりかけ、自宅でも作りやすいように配慮。ありがたいですね。 ここで気になるのは、コロブリエール。どういう意味でしょう?お聞きしてみると、南フランスの栗の産地とのこと。香りがすごく良い栗で、このお菓子にはそこでとれた栗のペーストを使っているそうです。なるほど! 検索すると、南仏にお住まいのpidooさんという方のHPで栗の村コロブリエールの栗祭りがヒットしました。(日本語)すごく活気があって楽しそうです。行ってみたい! また、フランスの栗の産地ですぐ思い浮かぶのは、同じく南仏のアルデッシュ地方。「『アルデッショワ』といえば栗のお菓子」と、つい最近ご紹介したばかりです。 岡村シェフは3種類の栗を、お菓子によって使い分けていらっしゃいます。『ガトーショコラ』 習った中で家庭ですぐにでも作れるのは、おなじみのガトーショコラ。岡村シェフのガトーショコラは非常にしっとりした生地で、サイドも表面も全く窪みがない美しい形。お店のオーブンでは、ぶわっと浮かないように調整されますが、今回講習で使うオーブンでは下火がやや強く、表面が引っかかって端がボロッととれてしまうかもしれないと思われて、それをカバーするために全面に生クリームを塗るスタイルに。 こういったクラシックスタイルのケーキの場合は、デコラに絞り出して飾ることはせず、簡単にクリームを塗り広げたりのせたりするだけの仕上げが素敵です。 生クリームをつけた時とつけない時の二通りを味わってもらいたいということで、試食の分は、上に塗らず、脇に添えられていました。ほろ苦さが残る大人味のガトーショコラですので、少し生クリームをつけていただくと、味がより一層まろやかに白地に白で写真では見えませんが、↓ここに生クリームがあります ガトーショコラ講習の続きは次のページにパティスリー スリール(Pâtisserie SOURIRE)岡村尚之シェフ東京都目黒区五本木2-40-803-3715-5470営業時間 10:00~20:30定休日 水曜日(祝日の場合は変動あり)ティールームあり東急東横線 学芸大学駅西口より徒歩約7分東急東横線 祐天寺駅西口より徒歩約7分東急田園都市線 三軒茶屋駅からバス 五本木二丁目,一丁目より共に2分※ルート246の三宿の交差点から、徒歩約20分世田谷公園の横を通る道を、お散歩がてら楽しく歩いて行っても岡村シェフの著書 『タルトの多様性』 岡村シェフのお菓子をもっと知りたい!と思われた方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリック、ありがとうございます! 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へお菓子教室発~美味しいお便り ガレットのお菓子日記 2 へ食べログへ
2009.11.10
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なんと美しい!できあがったミルクチョコレートとバナナのお菓子を見て、その輝きに魅了されました。チョコとバナナという子どもっぽくなりがちな組み合わせが、こんなにかっこいいデコレーションにそして、味をみて、幸せ気分いっぱいに。 教えて下さったのは、大泉学園 パティスリー・プラネッツ の 山本光二シェフ。パティスリー・プラネッツ 『ショコラ・バナーヌ』 2009年11月5日 フォークが抵抗なくスッと入り、上から下まで滑らか。と、試食をしている最中に、山本シェフから、「もしカリカリ(の食感)を出したければ、下にアーモンド入りの生地を薄く焼いていれても」と説明が。カリカリ感をプラスすれば、いまどきのフランス菓子風に、そのままいただくと日本人好みの優しいお味に。 バナナのねっとり感もあり口当たりは濃厚なのに、後味は意外にあっさり。ミルクチョコレートの甘さがストレートに伝わり、万人が好む系のおだやかなお味。 講習の後で、「優しいお味で、手土産にしやすい感じですね。とっても美味しくいただきました」とお伝えすると、「ミルクチョコレートを使っていますからね。ミルクチョコレートから想像される優しいお味に仕上げています」とのこと。同じ組み合わせでビターチョコでも作れるそうですが、その場合は少し中身を変えて、もっと「攻撃的」にすることも。なるほど。パティスリー・プラネッツ 『ショコラ・バナーヌ』左はアントルメ(大型) 右はプチガトーをカットした断面 講習が始まった時、まず最初に山本シェフがおっしゃっていた注意が印象に残ります。「美味しさの秘訣は、配合には隠れていない。配合は、日本でもフランスでもどこでもそんなに変わらない。でも、味が違う。それがどこなのか。」「作り方をメモするのではなく、どこに気を遣っているのか、そこをメモしてほしい。」 まさにそのポイントでメモをとるようになっていた私にとっては、じつに嬉しいお言葉。 山本シェフは、特別な材料を使って特殊な配合で作っているのでは?とよく質問をうけるそうですが、そういうことではなく、一つ一つの作業への細かな心配りの積み重ねが、美味しいと評判になるお菓子を生み出しているのですね。『ガレット・キャラメル・ノア』 センターに入ったクルミのキャラメル(ヌガー)は、がちがちに硬いというわけではなく、さっくりと生地と共に気持ちよく噛み切れます。気になるほど歯にくっつくこともありません。塩気はきつくなく、こちらも優しい味わい。クルミの味が口の中いっぱいに広がり、秋の風味満点の焼き菓子。中まで完全に焼ききっていない“半生感”にひかれます。あとをひくお味。 ここでは、クルミの刻み方の一から指導が。ごく普通の材料を使って普通に作りながらも、実に細かく行き届いた配慮で素材を生かしきる技が、そこここに現れます。今まで自分がいかに何も考えずに作業をしてきたか、反省!何度も目からウロコが落ちる思いがしました。『ガレット・キャラメル・ノア』左は大きめの型 右は小型をカットした断面 パティスリー・プラネッツ 山本光二シェフ ※ブログ掲載許可をいただいていますパティスリー・プラネッツ山本光二シェフ東京都練馬区大泉学園町5-8-2003-5933-1233営業時間 10:00~19:00定休日 水曜西武池袋線 大泉学園駅からバス10分 北出張所下車徒歩3分イートインなし山本光二シェフの著書 『フランス菓子の新しい香り』 『アニバーサリー・ケーキのスタイル』(共著) 『7人のパティシエ』(共著)山本シェフのお菓子をもっと知りたい!と思われた方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリック、ありがとうございます! 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へお菓子教室発~美味しいお便り ガレットのお菓子日記 2 へ食べログへ
2009.11.06
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華やかなケーキがたくさん並び、講習会の後に争奪戦が。試食が多いのはPatis主催の講習の大いなる魅力 中目黒の パティスリー ディズ ヌフ ソン キャトル patisserie1904 松野 明シェフの講習会の記事をアップしそびれていましたので、ここで少しだけご紹介を。1904のプチガトー 講習の後に皆で分けていただきました 2009年5月 サクリスタン講習 教えていただいたのは、以前から大好きな1904のパイ『サクリスタン』。 クルミとヘーゼルナッツが たっぷり巻き込んであり、実に風味豊かで贅沢なおいしさ。サイズも大きく、食べ応えがあります。自宅では、パイを焼いた後の二番生地を使い、もっと細く巻いて再生菓子として作ったことはありますが、全くの別物!松野シェフのサクリスタンは素晴らしい美味しさです家で作ったサクリスタンの写真はこちら 1904のお菓子とサクリスタン、フィナンシェの講習 シュークリームは全員に。プチガトーはピスタチオの『シシル』を選択。(どれを食べるか、大いに迷いました!本当にどれも美味しそうなオーラが漂っていて…。競争に勝ち、無事第一希望のケーキをゲット)一人分の試食はこんなに♪ 紙に包まれているのはチーズケーキ 大満足の講習会でした お店については、また改めてご紹介しますね。クールな内装・ラッピングもシャープな感じで、男性が入りやすい雰囲気です。パティスリー ディズ ヌフ ソン キャトル patisserie1904松野 明シェフ東京都目黒区東山2-5-8 03-3792-1904 営業時間 10:00~19:00定休日 火曜日東急田園都市線 池尻大橋駅南口より徒歩9分東急東横線 中目黒駅より徒歩11分京王井の頭線 神泉駅より徒歩14分 地図 中目黒駅周辺~池尻大橋への山手通り沿いは、美味しいお菓子屋さん激戦区ですね!エコール・クリオロ2号店、パティスリーポタジエ、トラスパレンテ(イタリア菓子)、ディズ ヌフ ソン キャトル、カカオエットパリ…。それぞれに特徴があって楽しい地域です☆これからパイ生地がおいしい季節♪と思われた方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.10.28
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中沢フーズのキッチンスタジオで不定期に行われる“有名パティシエに学ぶお菓子講習会”は超・人気。抽選に当たればラッキーです。今回はパティスリー・ドゥ・シェフ・フジウの藤生義治シェフの講習。運よく参加することができました パティスリー・ドゥ・シェフ フジウ 『ピレネー』『シュクレ サレ』 今回の講習はプロ向けではなく、家庭で作れるタイプのお菓子。山脈の形をした『ピレネー』は、タルト生地にりんごソテーとサワークリームに似た少し酸味のあるクリーム入り。クレームシャンティーをたっぷり上に山のように盛り付けます。最初の一口目は上にふりかけたシナモンの味が強い。そしてりんご、最後にヘーゼルナッツの香りと、主役が入れ替わるような楽しさが。こんもりとした生クリームがしつこくないのが魅力的シュクレ サレの絞り ピレネー仕上げ 『ピレネー』 『シュクレ サレ』 『シュクレサレ』は実際には塩を使わずに、「スイカに塩」のような甘さをひきたてる構成にしているという深い意図が隠されたお菓子。いわゆる『ブッセ』の小型版。一つはクリームチーズ味、もう一つはコーヒー風味のバタークリーム。焼きたてをいただくと、まわりはカリカリカリッ、中はふわっと軽い♪ 『ピレネー』cut 『シュクレ サレ』cutお土産にフジウの焼き菓子~ 何気ないクッキーの一つ一つが、どうしてこんなに美味しいのでしょう!!パッケージの動物の絵が可愛い! 2009年10月9日中沢フーズからもお土産が中沢クロテッド 40gの小サイズ。スコーン2つ分にぴったりの新製品。中沢純乳脂肪42% 10月1日新発売。泡立てた時にぱさつかない初心者・お稽古向きの扱いやすいクリーム。生クリームスイートポテトは、滑らかなお芋味のおやつ。今までの 藤生シェフのお菓子の記事パティスリー・ドゥ・シェフ フジウ (Pâtisserie du Chef Fujiu) 東京都日野市高幡17-8042-591-0121営業時間 8:00~20:00年中無休京王線高幡不動駅より徒歩1分イートインありフジウのお菓子 ←↓購入できます 藤生シェフのスイーツを食べてみたい!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ 《ガレットのお菓子日記》 Homeへ
2009.10.22
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エコール・クリオロの特別授業に行ってきました。 教えて下さったのは、自由が丘のパティスリー パリセヴェイユ 金子美明シェフ。グリオットチェリーとピスタチオを使ったタルトを習います。『グリオットピスターシュ』 Tarte Pistaches Griottes griotte(グリオット)=さくらんぼの一種pistache(ピスターシュ)=英語ではpistachio(ピスタチオ)(写真の表面に散らしてある緑色の小さいナッツのこと) 試食のタルトが近づいてくるだけで、ピスタチオがふわっと香ります。いただくと、絶妙な滑らかさのピスタチオのババロアの下に、シャリシャリザクザクと楽しい食感。もう本当に完璧に美味しいっ♪ グリオットピスターシュ◆ ピスタチオのババロアは、とっても滑らかで、柔らか~く上品な味わい強烈な緑色にならず、自然の色合いが素敵です。◆ ゴーフレットを細かく砕いたようなパイエッテフィュティーヌ(パユテフォユティーヌ Pailleté feuilletine)の軽くザクザクッとした食感この素材といえば、かなりの確立でミルクチョコレートと組み合わされることが多かったのですが、金子シェフは全く違った発想で作ります。◆ 焼きこまれても柔らかいアーモンドとピスタチオのクリーム◆ パートシュクレ(タルト生地)のサクサク さらに味を強めるもう一層が加わり、外見から想像するよりずっと複雑な構造。 そのタルトを、もちろんバラバラにではなく一度に上から下まで一気に切って口に入れ、異なる食感が同時に、あるいは時間差で次々とやってくる幸せに感動♪小ぶりなタルトなのに、ひとつの世界ができあがっています!やっぱり金子シェフのお菓子、大好き パティスリー パリセヴェイユ 金子美明シェフ ※ 掲載許可をいただいています この日は実習があり、生地を作ってすぐ冷やして成型、と手順が忙しい。ほぼ時間通りに終了した後の金子シェフの晴れやかな笑顔☆ 写真を撮らせて下さいとお願いしてから写すと、どうしても構えて難しげなお顔になってしまいがちな金子シェフ。お稽古の後の、生徒さんたちとご一緒の賑やかな写真撮影の時の自然なお顔をパチリ 掲載許可は後からいただきました。 このお菓子は、お店では形を変え、φ6.5cmのプティガトーとして出されているそうです。上にのせるピスタチオのババロアをサバラン型で作り、中央にクレーム・シャンティイを絞っているというので、可愛らしい見た目になりますね。 講習中は撮影禁止のため、詳細はエコール・クリオロ店長ブログに パリセヴェイユのお菓子についての今までの記事はこちら パティスリー パリセヴェイユ Pâtisserie Paris S'éveille金子美明シェフ目黒区自由が丘2-14-5 館山ビル1F03-5731-3230営業時間 10:00~20:00定休日 無休イートインあり東急東横線・大井町線自由が丘駅南口より徒歩3分 このあと、エコール・クリオロで新作ケーキを食べました☆グリオットとピスタチオは人気の組み合わせ♪と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウント。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.10.02
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「昨日までヨーロッパ行ってました」と、さらっと語る高木シェフ。帰国の翌日には、もうお菓子講習会です。すごい日程~!ル・パティシエ・タカギの高木康政シェフに教えていただいたのは、秋の味覚・栗の焼き菓子。2009年9月10日タカギ 『ガトーマロニエ』 ガトーマロニエは、生地とクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)と栗の渋皮煮という3点で構成された、非常にシンプルなルセット。「焼き菓子」、と最初に聞いていたにもかかわらず、頭の中にはカスタードクリームをスポンジでサンドして栗を散らしたショートケーキのような絵が浮かんでいました。最初に思い込んでしまうと、頭はどんどんそちらの方に進んでしまい、完成したものを見て最後にあれっ?となることが。 marronnier=マロニエ(とちの木)、栗の木ガトーマロニエの中には栗の渋皮煮がぎっしり 生地を焼き、セルクルで抜いて一台につき二枚使用。生地、クレームパティシエール、栗、クレームパティシエール、生地と重ね、上に模様をつけてオーブンで焼きます。あ!焼き菓子ってそういうこと!と今頃気づく私。 ここまできてようやく、バスク地方の銘菓ガトーバスクを連想しました。カスタードクリームを焼きこむと食感が変わってまた美味しい♪ 「テーマは栗」というだけあり、栗の美味しさが最初にど~ん、と強く現れます。 サクサクではなくふんわりでもない生地には、高木シェフが昨年その素材を追って石垣島まで行ってしまったという、ある隠し味が。コクを深めています。クリームの食感は、とろ~りではなくて、ぐにゅっ、でもなく独特。焼かれることにより“押し返し抵抗してくる力があるもの”に変貌しています。わずかに塩味がきいた生地との相性が抜群。これは非常~に好きなお味 タカギ 『マロンショコラ』 帰国したばかりの最新ヨーロッパ事情を次々と語りながらも、シェフの手はてきぱきと動き、工程はどんどん進んでいきます。 「お菓子屋さんがお菓子屋さんを見ても影響を受けるだけで意味がない。外見は日本のお菓子が世界一きれいですよ。」 見るべきものはお菓子のデザインではなく「材料」だと高木シェフ。素材…。乳製品、果物、ナッツ、チョコレートなどなど、ヨーロッパにはその土地土地の名産があり、特徴のあるもの、素晴らしいものが多い。「その地区に住む人と同じ地場の物を食べてくる旅(がいいですね)。」「旅先では、必ずスーパーに行きます。何を食べているのかわからないですからね。」 パティシエは、お菓子屋さんの店頭のお菓子を見たり講習を受けるよりも、「どっぷりと海外の生活習慣に浸ってくること」が感性を磨くといいます。景色を眺めることも大切。短期の旅行の場合に時間をどう使うか、自分で組み立てる時に、シェフのアドバイスは貴重ですね 中には、高木シェフ特注のマロングラッセとチョコチップが マロンショコラは、卵白だけを使用しているモッチリとした食感。ドゥミセック(半生菓子)です。 メレンゲにチョコチップが重なるため、ちょっと甘いかな?と思っていましたら、ちょうど「甘さを減らすにはどうしたらいいですか?」と質問が。質問された方も同じように感じたのかと嬉しくなります。 ル・パティシエ・タカギ 高木康政シェフ ※ 掲載許可をいただいています ココアや紅茶のパウダー、ピスタチオペーストを使ったり、これをベースにオリジナリティを考えて下さい、とたくさんのヒントを下さる高木シェフ。お話を伺っていると、自分だけの配合が作れそうな気になってきました。高木シェフの著書はたくさんあります 『洋菓子の基本』 『コンフィズリー』 『高木康政四季の菓子』ル・パティシエ・タカギ高木康政シェフ■深沢本店東京都世田谷区深沢5-5-2103-5758-3393営業時間 10:00~19:00定休日 水曜03-5758-6812東急田園都市線 駒沢大学駅より等々力行バスまたは東急大井町線 等々力駅より渋谷行バスで深沢不動前下車 徒歩1分イートインなし地図・直営店一覧ル・パティシエ・タカギ お取り寄せタカギの看板商品は マドレーヌ ル・パティシエ・タカギの記事一覧栗のお菓子が美味しい季節になりました!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.09.12
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日本語に訳すと秋という店名の人気パティスリーが、東京都東村山市秋津町にあります ロートンヌ(L'AUTOMNE) 神田広達(かんだこうたつ)シェフの講習会に参加しました。2009年3月 ロートンヌ 神田シェフのお菓子 『ぎり×2』 …実は講習をうけたのは半年前のこと。ブログにアップしそびれていました~!今頃ですが(季節もあっていますので)ここでご紹介を☆ automne = 秋 (英語ではautumn オータム) まず気になるのはそのユニークなネーミングですよね。『ぎり×2』と書いて“ギリギリ”と読むそうで、名前の由来はその背の高さから。 このお菓子を完成させお店に出す時に、販売員から箱に入らないとクレームが。と思った瞬間に「あ、ぎりぎり入りました~」と声があがったそうです。だからこのお菓子の名は『ぎり×2』。そういう風にして決める、と神田シェフ。 ほぉ~、と思ったのはその名前のことではなく、続く言葉を聞いた時。「けっこうお客様から(名前の由来を)聞かれる。それで(お客様と)販売員のコミュニケーションがはかれるのがいいかな、と。」 経営者の発想ですねー。「面白い名前をつけたよ、どうだすごいだろう。」ではなく、面白い名前をつけたことにより、これってどういう意味?と聞きたくなるお客様との会話がはずむ。お店に親しみをもっていただける、再訪していただける、という考え。深い!そして、まんまと興味を持ってしまった私。 ロートンヌ 『ぎり×2』 一口いただきます。まぁ!色々な食感と香りが~次々と。複雑な味わい。たくさんの素材がここでは混ざり合わず、ちょっとした時間差攻撃で顔を出してくるのが面白い。マロンだ、ラム酒だ、カシスだ~。 断面を見ると、最初にどこから作り始めたの?!と一瞬目がうろうろ。講習会では、「このパーツとこのパーツを先に組み合わせて冷凍。次に何々を作って先に作ったものとあわせ、更に別のパーツと合体させできあがり」、など実際にデモを目にしたとたん、スカッと気持ちよく謎が解ける所がありがたい。 更にパティシエがこだわって使う珍しい最新の型の紹介があったり、今気にいっている素材を教えていただけたりするのも嬉しいポイント。カシスの味の補強をするために、神田シェフが使われたのは、ノンアルコール濃縮果汁の トックブランシュ カシス。パティシエの間で大人気。今年何度も耳にしている素材です。 栗とカシスの組み合わせは、フランスではよくみかけるポピュラーなもの。『ぎり×2』のようにマロンクリームとカシスの甘さと酸味がバランスをとっている品はとても美味しく感じられますが、モンブランの中からカシスが出てくると、私の頭の中ではハテナが飛び交います。同じ素材でも使い方が違うと印象が変わるのが不思議。 栗とカシスについて詳しくは、栗とカシスは相性がいいのだろうか? を。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ロートンヌの 『ファーブルトン』 最先端のデザインの『ぎり×2』に対し、もう一品はブルターニュ地方の伝統菓子。中にセミドライプルーンが入ります。 『ファーブルトン』は温めても冷たいままでも食べることができますが、神田シェフは「あったかいものをできたてすぐ食べるのが好き」と。 周りは少しカリッと。中はもちもち~。確かに温かい状態でとても美味しくいただけました。 ロートンヌ 神田広達シェフ ※ブログ掲載許可をいただいています 『発展チーズ菓子』 神田広達・著ロートンヌ(L'AUTOMNE)神田広達シェフ東京都東村山市秋津町5-13-4042-391-3222 営業時間 11:00~21:00定休日 水曜日(他の休業日は店頭またはHPに表示) 2009年9月の休日は 2日(水)・6(日)・7(月)・9日(水)・24日(木)・30(水)西武池袋線秋津駅南口、JR武蔵野線新秋津駅ともに秋津商店街沿い徒歩約5分 ティールームありロートンヌの記事 もくじ 神田シェフにはロッカーというもう一つのお顔があります。パティシエロックナイトでは、長い髪を振り乱し、ばりばりにギターをかき鳴らして無我の境地へ。繊細なお菓子を作りだすシェフと同一人物とは思えぬすごい迫力でしたよ~。 ディジョンはカシスの名産地 左:ファロ カシスマスタード(MOUTARDE AU CASSIS DE DIJON)中:【L.GUYOT】クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンそのディジョンのカシスを使ったノンアルコールの濃縮果汁右:トックブランシュ カシス ドーバー洋酒貿易のHPの「レシピ」の項目の中に、パリで活躍中のサダハルアオキ氏のトックブランシュを使ったレシピ集あり神田シェフのお菓子はスタイリッシュ!!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.09.06
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パティシエのお菓子をいただきながら、シェフのお菓子に対する思いをトークショー形式で伺い、さらにデモを一品、という珍しいイベントが行われています。これは、貝印が運営するkai House 主催。パリセヴェイユ 金子美明シェフの回に、運よく参加することができました。『ムッシュ・アルノー』 2009年7月15日 ムッシュ・アルノーとは、金子シェフのフランス修行時代の師匠 アルノー・ラエール氏にちなんだお菓子。ラエール氏のお好きなミルクチョコレートとオレンジを使い、金子シェフがフランス滞在中から自分のお店で出そうと考えていた思い入れのある一品。シェフが恩師について語る時には、とても優しい笑顔に ☆ ラエール氏の 塩キャラメルガナッシュ(ショコラ)とパリのお店 ☆ 金子シェフとラエール氏のコラボX'masケーキは こちら トークを聞きメモをとりながら、ケーキの写真を撮り、味わうので忙しい。 ムッシュ・アルノー濃厚なヘーゼルナッツとオレンジの香り。ミリミリミリミリッ…という食感の中にボリッ!と半割りのヘーゼルナッツ。上から下まで一気にフォークをいれて豪快にいただきます。一つでどっしり、満足感のあるプティガトー。『マドレーヌ』 『バールドール』 試食はもう二品。半割りのバールドールは、「金の延べ棒」という意味。フランスのブルターニュ地方レンヌ市で名物菓子を作ろうという試みがあり、シェフが働いていたお店のレシピが採用されたといいます。(現地での名は『パルルモンタン』。レンヌ市の裁判所がこの形。) バールドール バールドールは、りんごのお酒でソテーしたたっぷりのりんごがアーモンドの生地のセンターに入り、ザクザクッとした食感のヌガティーヌも同時に味わえる、シンプルながら贅沢な焼き菓子♪金子シェフの焼き菓子は本当に美味しい~ マドレーヌは、フランスではごく「あたりまえのお菓子」としてどの店にもあるけれど、ポソッとするものが多いと思う中で、わりときめ細やかな仕上げになるように材料に工夫を。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 金子シェフは自分の性格を「器用な方ではないので、一つ一つ こつこつ努力する」と表現。物事をしぶとく続けるのが好きなので「あきらめず」という言葉もお好きだそうです。 そんなシェフが、大切にされている品を披露して下さいました。一つ目は、山本益博・著『パリのお菓子屋さん』(1980年刊・文化出版局・残念ながら現在は販売されていません)。 元々きれいな絵や写真を見るのが好きで美術書や大判のプロ向けの本も見ていたという金子シェフ。中学生(14歳)の頃に、フランスのお菓子屋さんの紹介やスペシャリテなどがカラー写真でぎっしりと掲載されたこの本と出合い、見たこともない美しいお菓子の数々に衝撃をうけ、「お菓子屋さんをやりたい」と将来を決めるきっかけとなった大切な一冊です。 さらに、世界でただ一つのお宝も登場。スタジオ内に展示されました。 金子シェフ 手作りの作品集 若い頃お菓子の世界から一時離れ、7年間広告関係の会社でグラフィックデザイナーをされていた金子シェフですが、バブルがはじけて職場を失います。再びお菓子作りの世界に戻った時、お客さんが食べると後に残らない物を作っていることに対し、自分にできることは何かないか考えます。 一つ一つ物をためていこう、と思いついたのは作品集作り。手作りしたお菓子を自らが写真に撮り、自分がデザインした絵と組み合わせ、一枚一枚の紙の上にオリジナルの世界を表現。金子シェフにとって、この作品集は非常に大切な宝物に。(フランス修行から帰国後、日本で働く場所を探す時にもこれが役立ったとのこと)金子シェフのプロフィールとこの講習の概要はkai House 金子シェフイベントレポートにも。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ クリスティーヌ・フェルベールさんの登場により、数年前に一躍コンフィチュールのブームがおこりました。パリセヴェイユでもピーク時は20種類ほどお店に出し、毎日果物を20kg位(!)炊いていたといいます。そんなパリセヴェイユ人気の一品、『長野産 杏のコンフィチュール』をデモンストレーション。長野県 杏作りのパイオニアと呼ばれる 小山農園 の大粒の杏を使用(まだ作り始めたばかりの新種のため、名前なし) 二日かけて作るのは、私がいつも作っている方式と同じですが、さらに細かなコツを教えていただきました。 丁寧にアクをとります 昔は砂糖は果物と同量が普通でしたが、フェルベールさん以降、最近ではぐっと減らし、強火でさっと炊き上げる方法にシフトしています。長期保存は難しいともいえますが、フレッシュ感を重視するこの作り方は確かに魅力的♪コンフィチュールを一口試食 金子シェフの作業には、常に細やかな心配りが見られます。丁寧な作業が積み重なることが、パリセヴェイユの確かなお味につながっているのかもしれません。 「バゲットを細長く包丁で縦に二つにスライスして、硬いバターを“塗る”というよりは薄くスライスして“のせる”ような感じで、たっぷりジャムを塗っていただくのがおいしい」と金子シェフ。パリセヴェイユの『杏コンフィチュール』イベントが行われた貝印スタジオ 今回のイベントでは、お菓子の作り方だけでなく、シェフの今までたどってきた道のり、将来の展望など、本当に色々なお話を伺うことができました。 フランスでフランス菓子を作るのが自然な形、とおっしゃる金子シェフ。どこでどういった形で、次に“金子シェフ流”の表現がなされるのか、目が離せません。パティスリー パリセヴェイユ (Pâtisserie Paris Séveille) 金子美明シェフ東京都目黒区自由が丘2-14-5 館山ビル1F03-5731-3230営業時間 10:00~20:00定休日 無休東急東横線・大井町線自由が丘駅徒歩5分イートインあり 『パリ←→東京時差ゼロの菓子』 金子美明・著ムッシュ・アルノーのレシピ掲載↑kai Houseの過去のイベント一覧丁寧な作業が美味しいお菓子を作るのね!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.08.18
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湯島のロワゾー・ド・リヨンでは、昨年夏のリニューアルの際に2階のサロン横に作られた専用のお菓子教室で、不定期に講習が開かれています。今回は「絞りの講習」。袋の扱いから様々な絞り方まで、基礎をしっかり習います。絞りの練習 丸口金 ※許可をいただいて掲載しています 手前がお手本。奥の方には、ツノが飛び出てしまった悪い例を。一つずつころっと絞ったり、つなげたり、ぐるぐるっと巻いてみたり、棒状に絞りだしたりと、丸口金の用途は多いですね。 マカロンは、この丸口金で色鮮やかな ロワゾー・ド・リヨンのマカロン 10種類 1個 210円手前から カシス、レモン、チョコレート、フラボワーズ、マンゴーパッション、ピスターシュ、ヌガー、コーヒー、フレーズ、オレンジ 口金はフランス語でdouille(ドゥイユ)。今回は丸・片目・星・サントノーレの4種類の口金を使って練習を。マトファー 絞り袋・口金 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 日本では「片目」と呼ばれる片側が平らで片側にギザギザのある口金。同じ厚みに均一にクリームを絞りたい時によく使われます。ブッシュ・ド・ノエル(ロール)に使われることもあり、マトファーではこの口金を「ノエル」という名で販売。ロワゾー・ド・リヨン 加登 学シェフによると、フランス語では「砂利道」という名がついているそうです。 どうやって絞ったの?と、ちょこっと感動する あみこみ は、この口金で。バスケットのように見せたい時など、この絞り方をします。少しでも力の入れ方に偏りが出ると、そのまま形に出てしまうので注意。太くなったり細くなったりしないように絞ります。この口金は、あまりストレスなくしゅ~っと絞れるので好き 一昨年の夏、「絞りの講習」のつもりで参加したのが、なにやらおかしなことになってしまった「なぜかウェディングケーキを作ってしまった私」。その失敗をふまえ、今回はしっかり確認し、間違いなく絞りの練習をみっちりさせていただける講習に参加。 グラスロワイヤル(粉糖で作るペースト)を使って絞っては片付けまた袋に入れて絞っては片付けと繰り返し、先生と助手の先生方に絞りのコツをがっちり教えていただきました。 自宅でお菓子教室をしていますので、一応は絞れますよ~。でも、気づくと自分の得意な絞りしかしていません。なんとなくこんな形、と思って絞っていたものを改めて習うと、新たな発見があったりもします。やっぱりコツを知るのと漠然と絞るのとでは大違いです。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 星口金より更に切り込みが多く、華やかな模様が出るのがマトファー プティフール用口金 切り込みの数は色々角が多く、はっきりとした線が出るのが魅力。 マトファー プティフール用口金で絞った ロザス rosace=薔薇形装飾、薔薇窓 この絞りは意外に難しい!どこで力をいれるか、どこで抜くか。たくさん絞ってみないと同じような形にはなりません。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~サントノーレ口金 サントノーレというフランス伝統のお菓子の上に絞り出すのはこの特殊な口金で。ここ数年、この口金が爆発的に流行しています。絞り方には色々なパターンがあります。シャープな線のデコレーションが現代的でファッショナブルな仕上げとなり、人気を集めています。ロワゾー・ド・リヨンのお菓子でサントノーレ口金を使った一例はこちら ここでご紹介した以外にも、たっぷり絞りの練習をしてクタクタ。忘れないうちに復習しなくては!先生方、根気よく教えて下さって、ありがとうございました~。夕方のお店のケーキ夜9時と遅くまで開いていますが、どんどん売れて残っているものは少ないロワゾー・ド・リヨン お店のブログはこちら[本店]東京都文京区湯島3-42-12 03-3831-9901 営業時間 10:00~21:00 (日・祝 10:00~19:00)定休日 年中無休[サロン・ド・テ(本店2階)]03-3831-9901 営業時間 11:00~19:00(L.O.18:30)定休日 臨時休業あり(お店にお問い合わせ下さいとのこと)東京メトロ 千代田線 湯島駅2番出口から徒歩3分 銀座線 上野広小路駅・大江戸線 上野御徒町3A出口から徒歩3分JR御徒町駅・京成上野駅から徒歩5分 地図 2009年 8月27日(木)~9月2日(水)本店・サロンは夏季休業アトレ上野店は営業■アトレ上野店東京都台東区上野7-1-103-5826-5762営業時間10:00~21:00上野駅中央改札 徒歩0分 うまくなるコツは、一週間と決めたらその期間、毎日少しずつでよいので続けて絞りの練習をすることだそうです。まさに「体で覚えろ!」ですね。絞りが上手くなるにはひたすら練習!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ←こちらもよろしく!ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.08.13
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待ちに待った安食雄二シェフのお菓子講習会に行ってきました~ 昨年(2008年)7月にデフェールを離れ、新店オープン準備にかかった安食シェフ。どこにいつオープンされるのか注目を集めて早や一年です。首を長~くして待つファンは多いでしょうね。(もちろん私も。)イベントや講習会で安食シェフのお菓子をいただけるのは、今はとても貴重な機会です。今回は、デフェール時代のお菓子を教えていただきました。2009年7月24日 安食シェフお菓子講習会 『ハニーハント』 たっぷりな蜂蜜の香り高い柔らかにとろけるムース、センターにはバニラのクリーム。更にメープル、キャラメルと強い味がいくつも重なります。これだけ個性的な味がぶつかるとごちゃごちゃしない?と心配になりますが、そこはその分量のバランスのよさで多重構造の一つ一つがきちんと主張し、絶妙の味わいに ああ、やっぱり美味しい 名前の『ハニーハント』は、その名の通り「くまのプーさん」からイメージされたもの。六角形のセルクルは、もちろん蜂の巣の形を表します。 お店で見た時は、上の絞りの口金がもう少し太かったような。今回は3パターンの絞りを。d 会場は エコール・クリオロ。お店の二階がお菓子教室です。 試食の断面 エコール・クリオロの講習では、講習の間の写真撮影は禁止。その分じっくりシェフの手の動きに集中します。講習の様子は エコール・クリオロ店長「愛」のスイーツ日記 で見ることができます。 実習をしますので、メモをとっては作業、またメモをとっては作業と忙しい。特別講習への参加は久しぶりでしたので、ちょっと道具の場所などを忘れ、あたあたとしてしまいましたが無事完成☆エコール・クリオロでの講習は、帰りには講習で使った材料をその場で買って帰ることができるのも魅力の一つ。小分けにしていただけるのでありがたいですよ~♪ なにより、安食シェフの(サーフィンで日に焼けた)元気な笑顔にお会いできて、とても幸せな講習でした。もっと色々なお菓子をいただきたいですよ~~。早くお店を!オープンされる場所と店名のだいたいの構想は心の中にあるご様子。決まり次第教えて下さるとのことですので、心待ちにしています。 ご挨拶をすると「ブログ、いつも見てますよ」とおっしゃって下さって、本当に嬉しい♪♪♪更新が遅く、話題もお菓子関連だけでなくあちこちに飛んでいてすみません~。 安食雄二シェフ ※ブログ掲載許可をいただいています安食シェフの新作ケーキをいただきたい~! と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓↓こちらもよろしく! ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.07.24
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パティスリー キャロリーヌの中川二郎シェフのお菓子講習会に参加しました。 今回は 6時間半(うち一時間は休憩)で 5品を習うハードな講習でしたが、時間がたつのはあっという間☆普段の講習よりワンテンポ素早い動きを見せる中川シェフ。写真を撮るのが忙しい!プロ(もしくはプロを目指す人)が多い講習会でしたので、かなり実用的・専門的な質問が積極的に飛び交う中、細か~くノートをとってきました『ジャスタン』 JUSTIN 2009年7月8日 試食した中で、最も強く印象に残ったのは、ナッツの香り高いこのお菓子。自家製のヘーゼルナッツのプラリネとチョコレートを合わせて作ったジャンドゥージャを使ったクリームは濃厚…なのに驚くほど軽い! 他店とは違う特徴を打ち出すために、キャロリーヌではできるだけ副材料をお店で作られているそうです。ナッツ類を最も香り高い状態で使うために、鮮度や保存方法に細やかなこだわりを。『ジャスタン』 お店では長いままでなくプティガトーとして販売 今回の講習会の主催は、社)日本洋菓子協会連合会と社)神奈川県洋菓子協会。【乳製品と洋酒】というテーマで行われました。 このジャスタンのセンターはアニスの香りがするクレームが使われています。最初に目にした時は、「アニス…ちょっと苦手かも。」と、薬草系の香りが得意ではない私は思ってしまいましたが、それもバランスの問題。濃厚なジャンドゥージャのクリームが周りにたっぷりありますので、アニスのほのかな香りは非常に清涼感があり、こんなに相性がよいものだったの!?という驚きが。 グヨ アニゼット 700ml 25度 明治フレッシュクリーム あじわい アニゼットはアニスの香りのするお酒アニスはセリ科の一年草で、独特な香りを持つハーブ。種のように見える果実をアニシードと呼び、香辛料として使われます。八角(スターアニス)もアニスと似た香りを持ちますが、植物学上は関係がなく、よく混同されています。八角の方が安価。 明治フレッシュクリーム あじわい今回の講習で使われた生クリームは、明治乳業から新発売の「あじわい」というフレッシュクリーム。単独で試食させていただきましたが、かなり“乳”の香りが強いクリーム。『レイヌ』 REINE 3パターン、違ったデコレーションで仕上げを(前のページの写真とあわせて3パターン) 白桃と赤桃を使ったふわっと軽やかなムース。夏らしい味わいです。 『レイヌ』 試食はプティガトーの形で『アルトヴィエンナー・ヌス』 ALTWIENNER NUSS『アルトヴィエンナー・ヌス』 意外な食感にびっくり!一見イースト系かバターケーキ系のクグロフのように思えましたが、口にしてみるとナッツがごりっ。ねっとりとしたとても面白い食感。ウィーンの伝統菓子を、キャロリーヌ風にアレンジされたとのこと。こちらは秋向けのお菓子。『パン・オ・マング』 断面はきれいなオレンジ色。非常~に複雑な隠し味があり、実にたくさんの素材が中に隠されています。『ビビアン』 センターには二種類のガナッシュが。小さく焼き上げ、このままドゥミセックとしても食べられますし、生菓子として冷やして食べてもOK。更に、いただく直前に少し温めると、フォンダンショコラのように中心がどろ~ん。色々な楽しみ方ができるお菓子です。今日の5つのお菓子の中では最も濃いお味。 パティスリーキャロリーヌでは、生菓子に、可愛らしい音の響きを持つ「フランス人の女の子の名前」をつけることが多いため、名前を聞いただけではどんな材料を使ったどんなお菓子だかわからない!…そこがまた面白いですね☆ パティスリー キャロリーヌの中川二郎シェフ 2009年 7月8日 ※写真掲載許可をいただいています パティスリーキャロリーヌ Patisserie Caroline中川二郎シェフ練馬区春日町6-10-28 03-3926-0711 営業時間 10:00~19:30 定休日 第三水曜日のみイートインなし都営地下鉄大江戸線 練馬春日町から徒歩10分 地図 左: 『人気パティシエが教えるスポンジ・パウンドケーキと焼き菓子』 中川二郎/佐藤 均/堀江 新 共著右: 『7人のパティシエ』 高木康政/山本光二/堀江新/佐藤均/ 中川二郎/桜井修一/寺井則彦 共著今までに掲載した 中川シェフの記事一覧中川シェフのお菓子は個性的♪ と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.07.09
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和泉光一シェフのお菓子講習「JCAプラリネを使用した洋菓子技術講習会」に参加しました 今年3月末でサロン・ド・テ・スリジェを卒業されて以来、現在はお店で和泉シェフのお菓子をいただくことはできなくなりました。講習会やイベントは和泉シェフのお菓子に出合える貴重な機会。これは見逃せません☆ 今回も 6品のデモという豪華版 くるみ・ヘーゼルナッツ・アーモンドのプラリネは、それぞれ生クリームやバタークリームと混ぜて特徴のあるクリームを作ったり、あるいはカスタードクリームとあわせたり。また、グラサージュに使うなど、様々に形を変え、食感を変え登場します。 プラリネという性質上、どうしても全体的に茶色っぽい仕上がりになってしまいますが、そこは一工夫。他の素材と組み合わせて、可愛らしいデザインにも。2009年 6月25日 和泉シェフのプラリネ講習『 I (あい) 』 以前は他のお菓子でも、側面に貼るチョコレートの板は同じ大きさ・同じ向きに揃えていらしたところ、最近はわざとばらばらに貼り、変化をつけるように変えたそうです。「あえて正方形にしない。」…きちきちっと整列させないと、面白い動きがでますね♪ 『 I 』断面 『 I 』は和泉シェフにとっては特別な一品。世界大会に出品された作品のアレンジでもあります。少しずつ材料やデザインを変え、マイナーチェンジは続いています。ふわっとした食感で、軽い中に杏がしっかりと主張。プラリネを使ったクレームも重くなく、食べやすい☆ スリジェ時代の『 I 』の解説 『オペラ・プラリネ』 OPERA PRALINÉ チョコレートとコーヒーを使う基本のオペラからプラリネを使ったオペラへと発展スリムなカットが美しい~。 一段ずつ丁寧にシロップを打ち、段々に重ねていきます。ナッツが口にボリボリッとあたり、しっかりした甘さが。 『オペラ・プラリネ』断面『ルーロー・オ・ノワ』 ROULEAU AUX NOIX 和泉シェフのロールケーキは、果物などは入らず、生地とクリームの二つで勝負。今回は、塩味がきいたクルミのプラリネ入りバタークリームを巻き込みます。ふんわりふわふわのロールを期待すると、おもいきりガツンときます。しっとり…とも違い、表現が難しい生地。“モロッ”でしょうか。まわりについたクルミの食感はカリカリカリカリボリッ。ロールケーキという言葉から受ける印象と大きくかけ離れた「和泉シェフ流ロール」登場!『マカロナード・ノワゼット』 MACARONADE NOISETTE(いくつかのお菓子を、という意味だと思いますが)「冷凍に頼らず、焼きたてで朝仕上げるお菓子を作っていきたい」という和泉シェフの考えにあてはまるのがこのお菓子。 マカロンと似て見えるものの、艶はなく中は柔らかい生地です。作り方もマカロンとは異なります。 絞るのは、カスタードクリームとプラリネをあわせ、さらに軽くしたクリーム。 『マカロナード・ノワゼット』半分 そして、一見プラリネを使っているとは思えないほど可愛らしいデザインのパルヒュメは、実は非常に凝った複雑な構成。『パルヒュメ』 PARFUMÉE 英語 perfume(パフューム)=香り、香水フランス語 parfum(パルファン)=香水 parfumer=香りをつける 「プラリネの香りは、副材料とあわせた時にどう香りをだしていくかが大切」と和泉シェフ。ふわっとした味わいにしたい時には何とあわせるのか、プラリネ単体で味をみるのではなく、副材料とあわせて味をみます。プラリネだけだと濃厚さが際立ってしまうので、その場合には何とあわせれば抑えられるのか。一つ一つ作り上げていく作業は、まさにコツコツと。 このお菓子には、びっくりするほどたくさんの副材料が使われています。その一つだけご紹介しますね。この中には生姜も入っているんですよ~! 『パルヒュメ』 断面『ノワゼット・ショコラ・キャラメル』 チョコレートのダックワーズ生地でプラリネのバタークリームをサンド。厚みのある生地は、中がふっくら。 『ノワゼット・ショコラ・キャラメル』断面この講習は、日本洋菓子工業協同組合主催「JCAプラリネを使用した洋菓子技術講習会」 全4回のうちの4回目(最終回)です。 JCAプラリネ(アーモンド・ヘーゼルナッツ・クルミ) プラリネとは?→まとめた記事はこちら 和泉光一シェフ ※ブログ掲載許可をいただいています 次に和泉シェフのお菓子にめぐり合えるのはいつ?イベントを期待!待ち遠しい~~~。 『主張する生地』 和泉光一・著↑オペラ・プラリネ、ルレ・オ・ノワゼットが掲載されています和泉シェフのお菓子は魅力的♪と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.06.27
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パリセヴェイユの金子美明シェフの講習会で習ったタルトに仰天!金子シェフはいつもお店でも販売されている商品をそのまま教えて下さいますので、召し上がったことのある方はご存知でしょうか? まぁ、このタルトの食感ときたら…!まさに夏向きサプライズ商品2009年6月18日 パリセヴェイユ 金子シェフの講習 ケークとタルト これから自由が丘のお店に行って買い、自分自身でサプライズを味わいたい、という方はこの先を読まないで下さいね。知らずに食べた方が感動は強いと思いますよ~。 タルト…というよりはタルトレットといったサイズですね。なんと、フィナンシェ型です。あ、写真に写っている後ろの方です。教えていただいたのは『タルト・オ・パンプルムース』、つまりグレープフルーツのタルト。 最初にルセットをいただいて表紙のタイトルを見た時には、私が以前作ったオレンジのタルトのような底取れタルト型を使ったものを想像しましたので、講習が進むにつれ、目が点にそう、単純に、フルーツ+クレームダマンドのタルト?と思っていたのですが…。こんなユニークな発想とは~!かなり感動した、この夏お勧めの逸品です。『タルト・オ・パンプルムース』 TARTE au PAMPLEMOUSSE 断面をご覧になると「ほぉ~~~!!!」という驚きのタメイキが出ません?パリッと薄焼きのパートシュクレの上には自家製グレープフルーツのコンフィチュール、そしてグレープフルーツの(カスタードクリームのようなタイプの)クリームが重なり、トップは丁寧にキャラメリゼ。 そう。表面はクレームブリュレのような食感です。ぱり~ん。 フィナンシェのような見た目にだまされ、焼き菓子のつもりで手で持ってぱくっとかじると…。表面のキャラメリゼの薄い膜が軽やかにパリンと割れ、とろ~んと柔らかいクリームが登場。ほろ苦いグレープフルーツ独特の酸っぱさがふわっと口の中いっぱいに広がり、「軽い、すっぱい、柔らかい!びっくり!」きゃぁ、これは至福の時『ケーク・ア・ラ・ノワゼット・エ・オ・シトロン』CAKE à la NSETTES et au CITRON もう一品は、かなりの日本人が好む「超・しっとり」感のある、香り高いヘーゼルナッツのケーク。爽やかなレモンがアクセント。ミニ食パン型にも使える正方形の特注の型を使って焼き上げます。 パリセヴェイユの焼き菓子は、焼きっぱなしではなくしっかりと仕上げがされているのが大きな特徴。以前二品のケークを教えていただいた時にも 焼き菓子デコレーションの魅力 としてご紹介しましたが、糖衣がけをしたりドライフルーツやコンフィ、コンフィチュールを飾ったりしてフィニッションまで全く手をぬかないプロの美しく丁寧な仕上げを見せて下さいます。 金子シェフのすごさは色々ありますが、一つには、お店で使っている材料や入手先を講習会で惜しみなく教えて下さるところ。同じ材料があり作り方がわかったからといってシェフと同じように作れるかというと必ずしもそうではない所がお菓子作りの難しさではありますが、それにしても親切です。 また、教え方も非常にわかりやすく丁寧。シェフによってはプロ向け講習の場合、今何の作業をしているのかをあまり(ほとんど)説明されない方もいらっしゃいます。もちろんよく見ていればわかるのですが、ちょっとメモをとるのに集中していると「今、何をいれた?」と見逃して慌てることも。金子シェフは、必ず繰り返し、今は何の作業をしているのか、どの材料をどういう順番でいれているのか「この鍋の中には今、○と△が入っています」といった形ではっきりと示して下さいます。ありがたい! パティスリー パリセヴェイユ 金子美明シェフ 2009年 6月18日 ※写真掲載許可をいただいています お店の味の特徴を出すためには、素材をできるだけ自家製にするという所もポイントです。パリのラデュレ(Ladurée)、アルノー・ラエール(Arnaud Larher)他、数々の名店で修行された金子シェフ。いまやフランスでは、労働時間の厳しい制限もあり、手作りしていた物を業者から購入するように変わってきています。その流れに反し、自分の求める味を完璧に作りだすため、手作りにこだわる金子シェフ。 また、かなり細やかに隅々まで気を配るフォンサージュ(生地の敷きこみ)や、生地が湿気らないように一手間かけること。そういった地道な作業を一つ一つこなし、丁寧に積み重ねることが実を結び、今のパリセヴェイユの大いなる人気のベースになっているように思います。シェフの誠実な魅力がお菓子をいただくとストレートに伝わってくる、そんなお店がパリセヴェイユです。パティスリー パリセヴェイユ (Pâtisserie Paris Séveille) 金子美明シェフ目黒区自由が丘2-14-5 館山ビル1F03-5731-3230営業時間 10:00~20:00定休日 無休東急東横線・大井町線自由が丘駅徒歩5分イートインあり[ 追記 ]私がお菓子の世界で“師匠!”と呼ばせていただきたいお菓子好きの(すごい)方が何人かいらっしゃいますが、そのうちのお一人から情報をいただきましたので、付け加えますね。パリセヴェイユのタルトパンプルムースは、店頭ではサントノレキャラメルなどと並んで生菓子のショーケースにあるので、そこで<焼き菓子かしら?>と思うことはないとのこと。(情報ありがとうございます~)よくパリセヴェイユで買われている方がこの記事を読まれて、違和感を覚えたとしたらすみません!家族のお土産やお友達のお宅への手土産に、あるいは家にお招きした時に出されてその食感をお楽しみくださいね☆ 『パリ←→東京時差ゼロの菓子』 金子美明・著驚きの食感、食べてみたい!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2009.06.20
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このキュートなデコレーションは、パティスリー キャロリーヌの中川二郎シェフのものに違いない☆ …優しく愛らしい色合いと飾りつけ。S字のように曲線的な流れのあるフルーツやチョコレートの飾り方に特徴あり。中川シェフ作ではないかと、一目見てすぐ想像できます♪『ナディア』 NADIA 2009年6月4日 パティスリーキャロリーヌでは、生菓子に「フランス人の女の子の名前」をつけることが多いのですが、このアントルメはまさに愛らしい少女の甘い姿を連想させます。 長いくるくるっとカールした髪にピンク色のリボンがひらひら。ふんわり広がったスカートの裾をひるがえし、手に風船を持った少女がぱたぱたっと走っていくような…。(イマドキ、そんな格好をしている子はいないかな?) 可愛いから甘・甘かといいますと、そんなことはありません。淡いピンク色はレッドカラント(赤スグリ)のクレーム。ぎょっとするような酸味のきつさが特徴のこのフルーツを使い、中川シェフはトゲトゲしい酸味をやわらげるため、ある乳製品を加えて味を調えます。ムース製作中 中川シェフの説明は、まさに“授業”。以前製菓学校で教えていらしたこともあり、非常に論理的。「どういった考えでお菓子を作っているのか」「何故その材料を使うのか」「何故そこでその作業をするのか」、整理しつつ多くのことを教えて下さいます。 「ムースを軽くするためメレンゲを加える。その時、砂糖の量が少ない場合、イタリアンメレンゲにすると殺菌温度に到達しない。では、どういう方法でメレンゲを作ればよいのか…。」など、○○をしたい、そのためには何をすればいいか、順々に解説を。 『ナディア』断面 いくつもの工程があり、これとこれを組み合わせて冷凍、また別の二つを組み合わせて途中で合体、など複雑な順番でお菓子が完成。可愛らしい外見に対し、こまやかな構成となっています。『ウンシュー』 UNSHU ここで中川シェフは思いいれのある素材について説明を。それは「柑橘類」。シェフは、紀州和歌山のご出身。一年中柑橘類が収穫できる町に育ち、故郷の味を大切にされています。故郷から季節ごとに送られてくる果物を使い、通年柑橘類のお菓子を店頭に並べるとのこと。今回、温州(うんしゅう)みかんを使ったお菓子を教えていただきました。その名も『ウンシュー』!オープン当時から人気のロングセラー商品です。 みかんがどんな形で焼き菓子の中に入るのでしょう? 厚みがあり、あまり空気を含ませていないパン・ド・ジェンヌのような生地の上に温州みかんのパート・ド・フリュイをのせ、上に卵白とナッツの生地を絞って焼く、こだわりの焼き菓子。 ザクザクッと粗い食感の上の部分の生地と、しっかりした(ふわふわではない)下の生地の食感のコントラストの面白さ。中に入るパート・ド・フリュイ(ザックリ言えばゼリーのようなもの)のフルーティーさに出合った時の驚きなるほど、こうすればはっきり みかん を感じます。 みかんとナッツの相性のよさに、初めて気づいたかもしれません。(「オレンジとチョコレート」、「オレンジとアーモンド」は相性が良いのはわかっていましたが、改めて「みかんとナッツ」と言われると、最初はあうのかな?とピンときませんでした) パティスリー キャロリーヌの中川二郎シェフ 2009年 6月4日 ※写真掲載許可をいただいています お菓子によってはその季節が終わると、翌年まで店頭から姿を消すものがありますね。その同じお菓子が次に登場する時には、必ず「前より美味しく。ちょっとバージョンアップして、より美味しくして出すようにしています。」と中川シェフ。常により良いレシピになるようにマイナーチェンジし、発展させているそうです。「それを発表する場が自分のお店。」とのこと。 パリのジェラール・ミュロ(Gérard Mulot)などで修行された中川シェフですが、「うちのお菓子はフランス菓子だスイス菓子だというこだわりはないです。自由な発想で、お客さんに喜んでいただけるようなお菓子を作っています。」「アントルメのデザインは華やかに。せっかく足を運んでいただいた以上は、他にはないここだけのデザインのものを作るようにしています。」 シェフによっては、「お菓子の味に関係のない飾りはのせない」というスタンスを持つ方がいらしたり、「ぱっと目にした時の美しさ・可愛らしさ・驚きを楽しんでいただくために華やかに飾る」という方もいらしたり。 「色粉を使う、使わない」(特にマカロンで比較すると顕著ですね)も、そのシェフのポリシーがそれぞれ現れます。シェフが何を考え自分のお菓子をどう表現しているのか、読み解くのは興味深い作業です。たくさんお菓子をいただいているうちに、自分の好みはこのライン、というのが少しずつわかってきたような気がしています。いえいえ。まだまだ食べたりないですねー。もっと色々なお菓子をいただかなくては パティスリーキャロリーヌ (Patisserie Caroline)練馬区春日町6-10-28 03-3926-0711 営業時間 10:00~19:30 定休日 第三水曜日のみ都営地下鉄大江戸線 練馬春日町から徒歩10分地図 『人気パティシエが教えるスポンジ・パウンドケーキと焼き菓子』中川二郎/佐藤 均/堀江 新 共著『7人のパティシエ』高木康政/山本光二/堀江新/佐藤均/中川二郎/桜井修一/寺井則彦 共著今までに掲載した 中川シェフの記事一覧中川シェフのお菓子は可愛らしく、とてもおいしそう♪ と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home食べログ
2009.06.05
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「周りが煎餅のようにバリッ!中がとろっとろ。冷えてくるともちっ」 さて、何でしょう~?こんな風に(間違いなくハートを飛ばしながら)相好を崩し身振り手振りたっぷりにお菓子の魅力を説明して下さったのは、京王線仙川駅から徒歩5分ほど、2000年のオープンから人気を集めている名店 、サロン・ドゥ・シェフ タケエの武江 章シェフ。『カヌリ』 ここで登場したお菓子は、ある時期日本で大流行し、いつの間にかあまり姿を見なくなったフランス、ボルドー地方の伝統菓子『カヌレ』。…かと思いきや、いえいえこのお菓子の名は『カヌリ』。上には軽くバターソテーして香ばしさをだした銀杏が添えられています。 ? 『カヌリ』とは何? 元々のカヌレは、カヌレ型といわれる溝のついた小さな型に蜜蝋を流して膜を作り、バニラとラム酒の香りをきかせた生地を流し込み1時間近くしっかり焼いたお菓子。 cannelè = 《建築用語》 縦溝のある それを武江シェフは大胆な発想でアレンジ。日本人が口にした時にどこか親しみやすさを感じるオリジナルのお菓子へと発展させました。 まず講習会の最初に生徒の度肝を抜いたのは、醤油とバニラビーンズが同時に手元に回ってきて、「匂いをかいでみて」と言われたこと。 しょうゆ~?バニラ~?? 「二つをあわせて匂いをかいでみて下さい」“ありえない組み合わせ”に美味しさが見つかると言われる武江シェフに対し、「まぁ、素晴らしい香りのハーモニー♪」と即行で反応できた人は少なかったのでは。正直、この時点では醤油とバニラの香りがあうのかどうか、私自身は頭がグルグルで即答できませんでしたー。 で、これが何なのかというと、このお菓子『カヌリ』の隠し味に使われるとのこと。(バニラは隠れていませんね。お醤油が隠し味)「全体の丸味が出てくる」「奥ゆかしい味になればいいな」と思って醤油を使われたそうです。不思議~。 ※掲載許可をいただいています サロン・ドゥ・シェフ・タケエ 武江 章シェフ「ちょっと熱がとれたくらいの“ぬるめ”で 外がパリンとしたのが好き」 「皆さんの前でしゃべるのも嫌い、図工も嫌い。じゃ、なんでそんな(パティシエの)仕事してるのか?…食べるのが好きなんでしょうね。」 カヌリの「リ」は、お気づきの方も多いと思いますが、英語でいうrice、「お米」という意味のフランス語 riz 。 2003年のリ・ファリーヌ(製菓用米粉) の発売により、一気に米粉を使ったお菓子レシピが増えたのも記憶に新しいところです。 従来のお米の粉・上新粉 と比べ、超微粒子(粒が非常に細かい)という特徴があり、独特のもっちりとした食感が人気を集めていますね。(リ・ファリーヌの詳細は群馬製粉のHPに。) 武江シェフは、 Cake Chef (パティスリー・モデルヌ)のHPで『カヌリ』のレシピを惜しげもなく公開していらっしゃいます なるほど、最初に登場したお醤油は、お米につながると思うと違和感は薄れますね。できあがりをいただくと…ほんとだ!バリッともちっと、まぁ、なんという食感!そして初めていただくお味なのに、どこか懐かしいような気がします~、とシェフに感想を伝えると、「お米ですからね♪」と満面の笑顔のお返事が。ああ、武江シェフの意図するところにまんまとはまっている私。(とっても幸せ気分) ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 講習の2品目は、爽やかな「蜂蜜・レモンのムース」と「マンゴーのムース」の二つの味が楽しめて、シナモンをアクセントにしたカシスのコンポート入りの『マンゴー・シトロン』。『マンゴー・シトロン』(アントルメ) ホワイトチョコレートにサクサクのフィアンティーヌを混ぜて固めたディスク(円盤型)の所々に穴をあけ、そこから顔をのぞかせるように果物を飾るデザインがキュート。プティガトーとアントルメと両方のデモが。マンゴー・シトロン(プティガトー)Cake Chef 武江シェフの『マンゴー(マング)・シトロン』の配合 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ そして3品目は、フランス、スペインにまたがるバスク地方の伝統菓子『ガトー・バスク』のチョコレート版。中にはレーズンの赤ワイン煮と高級ラム酒のきいたビターなガナッシュが。そのセンターの濃厚な半生感と、周りのさっくりした厚焼き生地との対比が最高~すばらしく美味しい!私の大好きなお味♪♪♪『ガトー・バスク・オ・ショコラ』 焼きたてすぐなのでセルクルからはずすことができず、そのまま展示。焼く前はこんな感じ ほらほらほら、半生っぽい魅力的な断面♪ ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 今回の講習の主催はスイーツプリーズ。いつもお世話になっています。まぁ、次から次へと、よくぞ美味しいお菓子を作りだす素晴らしいシェフの講習会を開いてくださいまして、本当にありがとうございます。 この講習が行われたのは3月下旬。アップするのが遅くなってしまって本当にごめんなさい!武江シェフのレシピ一覧 Cake Chef さて、これらの魅力的な写真をご覧になったら…仙川ってどこ?武江シェフのお店に行ってみなくちゃ!という気分になってきませんか~? 今までに私がいただいたことのある武江シェフのお菓子から想像すると、シェフのお菓子の特徴は、「とんがったところがなく、お土産にしやすい、皆が素直に美味しい~、と感じるお菓子」だと思います。ご近所の方、評判はいかがですか。わざわざ遠くから電車に乗ってでも行く価値のあるお店だと思いませんか?サロン・ドゥ・シェフ タケエ SALON DU CHEF TAKEE 東京都調布市仙川町1-24-1 仙川アベニュー1F03-3305-3361 営業時間 10:00~19:00定休日 水曜、第3木曜(祝日の場合は営業し、翌日が代休)テイクアウトのみ(斜め向かいのカフェでテイクアウトしたケーキを食べることができます) 京王線 仙川駅から徒歩約5分講習の手土産 フィグフィグに続きます武江シェフのお菓子 もくじ講習会はシェフに親しみを持ついい機会!と思われたら↓を押して応援して下さい☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home
2009.05.03
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パティスガストロノミー協会のお菓子ラボのコースで、うけそびれていたロールケーキの講習に行ってきました☆ ロール生地は全て少しづつ違う内容。食べ比べてみて、自分が作りたい味、食感に近いものを探します。 今回は中味も全部変え 、マンゴー・抹茶・コーヒー・フレーズ(苺)・アプリコットの5種類を作りました。 まずはできたてを食べ、ふんわりとしたお味を確かめます♪ そして続きは明日。クリームが全体になじんだ頃に、再び試食。 ああ、楽しい~☆ ←今日は携帯からアップ。後でちょこちょこっと修正★ 実際に自分のレシピとして使うには、更に砂糖をどれにするのか、油脂は何を入れるか、粉をどうするか、他に副材料を使うかどうか、クリームは…?考えることはいろいろ。今回の作り方とは全く違った製法もありますし、考え始めるととまらなくなります。 フランス菓子の世界では、ビュッシュ・ド・ノエルを除きあまりロールケーキはみかけません。あってもアーモンドたっぷりで、日本のロールとは似ているようでいてちょっと違います。ショートケーキに続き、ロールケーキも日本人が好む独自のお菓子といえますね~☆ロールケーキ大好き♪と思われたら、 ↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home
2009.05.01
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湯島のロワゾー・ド・リヨンのお教室が新しくなってから初めての受講。今、帰りの電車の中です。実はパイ生地は今一つ苦手で、かなり避けていたのですが、そうも言っていられないので真面目にお勉強を。ロワゾー・ド・リヨンの加登 学シェフの説明は、以前ル・コルドンブルーで教えていらしただけのことはあり、実に理路整然。それより何より、加登シェフの作りだすお菓子の深い美味しさにいつもひきこまれています☆今日のお菓子は、苺たっぷりのミルフィユ。キャラメリゼしてバリンと薄く焼くフィユタージュ生地の香ばしくて美味しいこと!しっかり焼き込んだ生地に作りたてのクリームを絞って食べる幸せ♪ 最も美味しい状態でいただけます☆☆☆こちらのお菓子教室では、デモだけでなく実習あり。差し替えとなって作った生地はお持ち帰りなので、家でもう一台しあげなくちゃ!! ロワゾー・ド・リヨンの今までの記事はこちら生地はキャラメリゼしてバリンバリンに 苺はたっぷり並べるロワゾー・ド・リヨン 苺ミルフィユロワゾー・ド・リヨン お店のブログはこちら文京区湯島3-42-12 03-3831-9901 営業時間 10:00~21:00定休日 年中無休[サロン・ド・テ(本館2階)]営業時間 11:00~19:00(L.O.18:30)定休日 臨時休業あり 「お店にお問い合わせ下さい」(HPより)東京メトロ 千代田線 湯島駅2番出口から徒歩3分 銀座線 上野広小路駅・大江戸線 上野御徒町3A出口から徒歩3分JR御徒町駅・京成上野駅から徒歩5分 地図 ←ロワゾー・ド・リヨンの 母の日ケーキ『桃と紅茶のケーキ』 (お取り寄せ)※久しぶりに携帯からアップしました。帰宅後に少しだけ加筆しています。バリンバリンのできたてミルフィユが食べたい!と思われたら、 ↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home
2009.04.27
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同じ苺のショートケーキでも、前ページの丸いアントルメはお誕生日ケーキとして見慣れた形、万人に親しみやすい味をしています。全く違った生地を使い、名前は同じでも異なる印象をもつお菓子を作りだしているのが和泉シェフのすごいところ 苺のショートケーキ 『ガトー・オ・フレーズ』 2009年4月12日 お店では、この生地を使ったものは、通常はプティガトーのサイズで販売。お客様からこちらが好きなので大きく作ってほしい、というリクエストがある場合は、このタイプで大型を作ることも。(この生地は、シート状に焼いてカットしてアントルメにも使え、プティガトーにもなる生地) サロン・ド・テ・スリジェのアントルメ会の記事の途中ですが、ちょうどパティス・ガストロノミー協会(Patis)で和泉光一シェフの講習会がありましたので、こちらを先にご紹介。和泉シェフがスリジェを卒業されるのは、4月20日。“サロン・ド・テ・スリジェの和泉シェフ”としての最後の講習会です。テーマは「究極のショートケーキ」※掲載許可をいただいています「ぼくらの世代は、ショートケーキを軽く考えているかもしれない。最初から、あたりまえのように存在していたから。」「口溶けと生クリームの相性はどうか、食べ終わった後、最後に何を残したいか」「生クリームは北海道産原乳を使うのか内地産を使うのか、苺の硬さをどう考えるか、粉は何を使うのか、卵をどうするか」「生地、クリーム、苺だけのシンプルなお菓子であればあるほど、簡単に作れば簡単だし、こだわればすごく奥深い。」 “日本独自のショートケーキはフランス菓子ではないから”と、お店に置くのをためらうフランス菓子パティシエもいる中、和泉シェフは日本で根強い人気のショートケーキを再構築。 ひとつには、フランスのものに近づけるため、香りに注目し、その中心となる素材を研究。アーモンドの香り、ベリー、そしてアンビバージュに使うお酒の香りは? 以前は“軽いスポンジにアンビバージュを打たない”方向。それを、生地を変え、クリームの乳風味の強さに負けない甘さを持たせるようにし、さらにその甘さを感じさせないようにキレのよいお酒を選ぶ…など、この一つのシンプルなお菓子を作り上げるために次々と思いを重ねていきます。 しっかり乳化 和泉シェフが苺を選ぶため産地まで足を運ぶなどしていることに対し、Patis主宰の鈴木博士シェフは「苺ありきでルセットを考えたのか、ショートケーキのイメージが先にあってそれにあわせて苺を選んだのか」を質問。 その答えは…。プティガトーは小さいので、インパクトを残すため生地を重視。まず生地を主体に考え、それにあう生クリーム、苺を選んだそうです。そのため、まず、ある素材をベースにリッチな配合の生地を作ります。 和泉シェフが重視するのは「最後に何を残すか」。それぞれのシェフの考え方により、めざすお菓子が変わってきます。最後に苺が残るのか、乳風味を残したいのか。 今回目指したのは「最後に全部が一緒にダ~ッとなくなっていく」こと。そのため、最初にドン!と風味を感じるものをもってきて、同時に苺の風味を感じさせ、そしてスパッと切れて残らないように粉を選び、最後にスッとなくなるキレのよいお酒を選びます。 う~むむむむ。言葉で書くと難しいですね。 苺はヘタをとってスライス。道具にもこだわります。ここでは、水分が出ないようになるべくよく切れる包丁を使うのがポイント。 さらなるワザは「苺の空中切り」。↓写真に撮ったつもりですが、スピードが全然追いつきませんでした~左手に持った苺を、まな板に置かず、空中でスパスパッとスライス。早業です。この方法だとドリップが少ないとのこと。こ・この切り方は難しそう~。 苺を切る方向、並べ方、生地の重ね方や他にも色々こだわりが。美味しく作ろうとすると、隅々にまで心配りが必要!これは家庭でも使えます。それを見ることができるのが講習会の醍醐味♪お勉強になります。 説明を聞いていると少し重めの生地のような気がしましたが、実際にいただくと濃くしっかりとした味わいの上、口溶けがいい。ふわっふわに軽いわけではありませんが、重くなく、いえ、やっぱりふんわり軽い。味わい深い~。苺の酸味もすごくバランスがいい 本に↓このタイプの『ガトー・オ・フレーズ』のルセットが。 『主張する生地』 和泉光一・著次ページ パティスの講習会の試食はすごい! に続きますアントルメ会 もくじ和泉シェフのお菓子・講習 スリジェ時代ショートケーキ、食べ比べてみたい♪と思われたら、 ↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home
2009.04.13
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アプリコットを主役に、プラリネのクリームとアプリコットとパッションのクリームを組み合わせた『オール(ORE)』を、以前 世界大会2位のケーキとしてご紹介しました。WPTC2008 で総合2位をとった時は、角柱の形。2009年新宿伊勢丹のサロン・デュ・ショコラで販売されていた時は、下の写真と同じ型ですが、上には杏もアーモンドも何ものってはおらず、仕上げも少々違った形。どんどんマイナーチェンジされ、進化を続けています。2009年2月19日 和泉光一シェフの『オール』↑2月に和泉シェフの講習会があり、その時の一品が、なんとこのお菓子でした↓2009年2月19日 1/3にカット断面図サロン・デュ・ショコラで販売された時の写真は↓こちら。形・生地の分量など微妙に違いますね。2009年1月20日 1/2にカット断面図これに使われている生地は、この前の世界大会(WPTC2008)と同じ配合。和泉シェフは「作り手にストレスがない、楽しく作れるレシピ」と説明。世界大会のブースの中で、非常に難しいものを作らなければならないと思うと、その作業にかかる前からドキドキしてしまいストレスになるので、危険なものは避けるようにしている、とのこと。「ぼくのお菓子は、ムースが多いのではなく美味しいビスキュイ(生地)を作ってムースをのっけていく」『主張する生地』というタイトルのご本を出されていることからもわかりますが、和泉シェフは生地に対して、深い思い入れを持ってお菓子を作られています。また、エピス(香辛料)やハーブの使い方について、コンクールでよく言われるという注意点の説明や、コンクールで陥りやすい「食感についての失敗」のお話は、非常に興味深い内容さらに、仕込みから2時間くらいで試食ということもある大会では、時間をかけずに作業をするスピードが求められます。その対極にある「昔やっていたのに今はやらなくなっている“時間をしっかりかけて素材から手作りする所”は、大事にしていきたいと思っている、と。↑※フランスでは、ある一定の労働時間が法律で定められており、手間のかかる作業ができなくなっているのが現状。日本にはそういった法律はありませんが、「フタを開けたらすぐ使える便利な素材」がどんどん開発されているため、昔はそれぞれのお店で手作りをしていたものを買ってすませるような傾向にあります。『オール(ORE)』という単語がフランス語の辞書に出ていなかったので、造語かと思い意味をお聞きしてみました。 ore=鉱石(金・銀・宝石など人間に役立つ鉱物を含む岩石)WPTCの大会はアメリカで行われるため、この単語は英語でした~!2008年の大会の大きなテーマは「イマジネーション」。日本チームは「自然」をイメージし、プチガトーの三品には、それぞれSTUB(切り株)、PETAL(花びら)、ORE(鉱石)と名づけたそうです。なるほど。講習の2品目は大会とは関係ない伝統的なフールセック(乾いた焼き菓子)『ツンゲル(Zungel)』卵白で作った生地2枚にプラリネをはさんだカリカリしたクッキーこの日、和泉シェフのアシスタントとして、入店してまだ一・二年目という若い女性がお二人いらしていました。シェフと彼女達のやりとりが、じつにいい雰囲気。和泉シェフは、作業の手を動かしながら職場のことについてお話を。「一個のことについてちゃんと話をする」「皆を集めてよく話す」「チームワークは『人を見て動け』と言っている」「なるべく笑って仕事しようね」「発言は好きにさせている。だめなことはだめって言っていいよ。それでいい所もあり、教えなきゃいけない所もあり」「理由を言ってあげないといけない。そうしないと(人は)ついてこない」「(彼女達には)申し訳ないくらい火傷があるんですよね。手は握れないくらいガサガサ。それくらいやっていても(お菓子作りの仕事が)好きっていう子じゃないと、ぼくの言葉は入っていかない。」その他、和泉シェフの言葉の端々から、スタッフを大切に思う気持ちがしっかり伝わってきました。菓子職人として美味しいお菓子やピエスモンテを作り上げるワザと才能。それだけでなく、スタッフがついてくる指導者としての力量も必要とされますね。一流の職人であり、一流の指導者としての和泉シェフの魅力の一端を垣間見たような気がしました 2009年2月19日 和泉光一シェフ ※掲載許可をいただいていますサロン・ド・テ・スリジェ(フランス菓子スリジェ)調布市小島町1-35-8 042-487-0675営業時間 10:00~21:00定休日 水曜日 和泉シェフのケーキはお持ち帰りのみ(イートイン席なし)※和泉シェフは2009年春にスリジェから独立されます 『主張する生地』講習で世界大会のお話が伺えるとは、なんと幸運な♪と思われたら↓を押して応援して下さい☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ
2009.03.01
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マカロンを貼り付けたチョコレートの盆栽を作り、サロン・デュ・ショコラ2009 サロン・デュ・ショコラ2008フレッソン氏の心からの笑顔が素敵♪と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Homeベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ
2009.02.07
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2月を目前にしたこの時期、習いたいお菓子の一番人気は、バレンタインデーに向けてのチョコレートの講習色々なお菓子講習を受けていますが、和泉光一シェフが教えて下さるのは、その時に最もシェフが力をいれている物だったり、大きな世界大会で使ったワザを披露して下さったりと、一味も二味も違っています。今回は 東名食品主催。ボンボンショコラ を3種類習います。すぐに再現するのは難しいものもありますが、まさにお店で販売されるものと同じプロのテクニックを間近に見せていただきました。3種のボンボンショコラを習う ※写真掲載許可をいただいています左は型なしで仕込みカットしてトランペするもの、右の二つはたまご型と半球型のモールドを使って作ります。和泉シェフが最近こだわっているのは「シンプルな型」。和泉シェフが参加されアメリカで行われたWPTC2008のテーマは『イマジネーション』。チームJAPANが総合2位を獲得したその時、自然をイメージし、ナチュラルで優しいデザインを選んだとおっしゃいます。さまざまな型がどんどん販売されていますが、(自宅で時々使うのは別として)お店では複雑な型は一回使うと飽きられてしまうため、半球のようなシンプルな型に自分で模様をつけるようにしている、とのこと。そういえば、サロン・デュ・ショコラで販売されていた半卵型の“ネイルアート”のチョコレートにも、雪や三つ葉(四つ葉かも)等の模様がつけられていました。型に色素を吹き付ける 作業台はいつもきれい今回揃えるべきお道具は、まず色素を型に吹き付けるスプレーと色粉。その他、電子レンジやコードレスハンディブレンダー、ジャイアントパレットなどの道具を駆使して、作業は非常に要領よく進行していきます。和泉シェフの講習の時に毎回目をみはるのは、作業台を美しく使うこと。お家でチョコレートの作業をされたことのある方なら想像できると思いますが、作業中にチョコレートが飛び散り、マーブル台に貼りついたりして周りがすごく汚れることがありますよね。ワールドチョコレートマスターズやWPTCなどの世界大会では“作業の美しさ”も採点の基準となるといわれています。いかに材料を無駄にすることなく、作業台を汚さずに手早く動くか。今回も、簡単な道具を使って、あっと驚くような(家庭でもできるような)ワザを披露して下さいました。言われてみればなるほど!ですが、普通思いつかない…という内容です。そうして工夫に工夫を重ね、次々と新しい便利な作り方が開発されていくのは素晴らしいことですね。 絞る 美しく乳化しぷるんとしたガナッシュガナッシュの乳化を促進するためにイーガー エクストラバージンオリーブオイル スプレッド(プレーン)を使用するものもありました。今回は、フランボワーズ、フレーズ(苺)、カシス、アーモンド、ライムなど色々なパターンのガナッシュを習いました。ピエス接着中あらかじめ作ってこられたパーツを、溶かして急速冷却をしながら本体につけていきます。迷いなくどんどんチョコレートを接着していく和泉シェフの動きは、とても滑らかで美しいので、見ていると簡単そうだと錯覚してしまいます。一瞬でも作業に手違いがあれば、割れる、溶ける、ずれる等の落とし穴が待ち構えているはずですが、自信を持っててきぱきと作業するその姿には、安心感が漂います。完成!ショコラのピエスモンテの模様に「Patis」の文字がスタッフの方に言われるまで、正面から見るとPatis(パティスガストロノミー協会・この講習会に協賛)の文字が組み込まれていることに全く気づきませんでした~。見事にピエスに同化していますね☆曲線がきれいです。 2009年1月29日 和泉光一シェフ中身の濃い講習を、ありがとうございました!そして、1個試食をし、それ以外はお持ち帰りです。きれいにリボンをかけていただきました。お土産♪ 右二つはおまけ左の棒状3個 『ロンダン』(フランボワーズ、フレーズ、カシス)半球型1個 『アールグレイシトロンベール』半卵型2個 『ボンボン アルザマンド エ アブリコ』和泉シェフも、いよいよこの春にはサロン・ド・テ・スリジェを卒業。ご自分のお店の開店準備にかかります。(※公表していいですよ~と許可をいただきました)どこの場所に出店されるのか、いつになるのか、目が離せませんね JR京都伊勢丹で開催中のサロン・デュ・ショコラに和泉シェフのチョコレートが出店中。2月1日(日)18:30~ には会場でセミナーがありますので、関西の方は、お見逃しなく★講習会で習ったチョコレートと和泉シェフがサロン・デュ・ショコラに出されたチョコレートの詳細は次ページに和泉シェフのチョコレートを食べてみたい!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Homeベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ
2009.01.30
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バレンタインデーまで、あとわずか。ショコラティエの方々は、一年で最も忙しい時期を迎えている頃ですね。そんな折に和泉光一シェフのボンボンショコラの講習会に参加しました。 ※写真掲載許可をいただいています和泉シェフ ボンボンショコラ講習まずは写真だけ先にご紹介~。WPTCやワールドチョコレートマスターズなど、数々のコンクールで素晴らしい成績を残している和泉シェフの、世界に冠たるチョコレートの最新のワザを、たっぷり目の前で見せていただきました。ボンボンショコラ3種類の他、するすると組み立てたチョコレートのピエスモンテ。どんどん接着していく姿は、実にあざやかです。本当は、はがれて落ちたりずれてしまったり、たいへんな作業では、と想像するピエス作りですが、和泉シェフは軽やかに迷いなく作品を仕上げていきます。この講習会の主催者は東名食品(T-FOODS.COM)さん。そしてよく見ると、今回の講習に協賛されたあるグループ名が、作品(ピエスモンテ)の中に隠れています。わかりますか~?詳細は、次のページへ。和泉シェフのお菓子の魅力 一覧和泉シェフのチョコレートを食べてみたい!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Homeベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ
2009.01.29
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休憩をはさみ、スイーツプリーズ主催「和泉シェフのお菓子講習会」第二部スタート。WPTC2006年総合2位及びショコラピエス部門1位・2008年総合2位をはじめ、世界大会で何度も輝かしい成績を残す和泉光一シェフ。今回は少人数制で、シェフ自らプロデュースの講習会です。前半の終わりに飴細工のデモンストレーションを予定されていましたが、残念ながら時間の関係でカット。以前目の前で見せていただいた和泉シェフの華麗なる飴細工を思い出します。さて、スペシャル講習前半はモンブランの皿盛りデセールでしたが、後半のサプライズは何でしょう。 2009年 1月 8日 和泉シェフ講習会 後半 ?!そしてここからが和泉シェフのお宝写真この光景は二度と見れないかもしれません!?※掲載許可をいただいています「…久しぶりだな…」とつぶやきながら作業する和泉シェフ??? 『どら焼き』…「あんこを塗るパティシエ 和泉シェフ」~これは珍しいショット!この生地を焼く和泉シェフの写真はこちら↓手際よくいくつもの生地をすくっては流し裏返すく和泉シェフ「?」が飛んでいる皆様、写真のコメント、間違っていませんよ~。登場されたのは、和菓子職人で弟の和泉英喜シェフ。弟・和泉シェフ!お二人のご実家は愛媛県の和菓子屋さん。お父さまがなさっているそうです。あ~、そういえば、講習の最初に和泉シェフが「『和菓子屋さん』『うちの地元』が今日のキーワード」とおっしゃっていました!和泉英喜シェフは『古賀音餅』や『餅のどら焼き』で有名なふるや古賀音庵の工場長。(ふるや古賀音庵 店舗一覧)そして、なんとご自分のお名前が店名の創り人 英喜を展開。こちらは東急フードショーなどで販売されています。お店の商品は、TV「はなまるマーケット」(2007年8/17放送)のゲスト忍成修吾さんのおめざに使われたりと注目を集めています。この方が和泉シェフの弟さんとは!お二人が並んで講習会をされるのはこれが初めて。「僕は彼の仕事見るの初めて」とおっしゃる和泉シェフは、弟さんが作る和菓子に興味津々。兄「お店ではこれ冷凍してんの?」 弟「してない」 兄「…(へぇ~)(和菓子屋には)冷凍庫ないもんな。日本の季節にあったように作るから、あんこにラップしてそのままおいといたりして。洋菓子はそうはいかないから冷凍したり。」↑和菓子屋さんは「完全に機械化・冷凍」と「職人」の二つに完全に分かれていると和泉シェフ。また、生まれるずっと前から脈々と続いている和菓子の世界では、粉へのこだわりはあまりなく粉は「普通の粉=薄力粉」を使用。砂糖に関しても和三盆は昔からあるので使っているとのこと。弟「(一つの和菓子の起源を)文献で調べても、どっかの誰かが作ったという話が5種類とか6種類とかでてきて、はっきりわからないんだよね」兄「(洋菓子は)日本になかった文化なので、材料にもストーリーを持たせたい(だから新素材を研究)」「特にカステラを作る時に粉にこだわるのは洋菓子屋さん」二人の作業する角度が似ている…「似ていないって言われてますが、しぐさは似てるんですよ。」←本当~兄「懐かしいね、この匂い。和菓子屋さんの子どもって常にあんこ食ってたよね。バンジュウにいつも大量にあるの」(カップの縁をきれいに拭いている兄を見て)弟「和菓子にはその動きがないんだよね」 葛を使ったなめらか『桜ぷりん』弟「(桜花を)全体にいきわたるくらいに刻んで」 兄「?意味わからないよ?」 「花びらいれるといいね、香りがね」弟「(桜ソースの)温度をとりあえず下げたい(鍋を冷凍庫へ入れて!)」兄「?!このまま?」 (しばらく後で)「かたまってるぞ」弟「下、さわって、ぬくかったら出しちゃって」兄「ぬくい、って方言だぞ」今回はコラボというよりは、和泉シェフが弟さんの作業のお手伝いをされていました。…なんだかとっても微笑ましい会話♪仲の良い兄弟って、見ていて気持ちがいいです~。ラストは和泉・弟シェフの本領発揮。上生菓子の実演。私たちも近づいて目の前で見せていただきました。簡単な道具を使ってひょいひょいと形を創りだしていく姿はミラクル~。和菓子もお勉強されている生徒さんも会場にいらっしゃるようでしたが、ほとんどの人はただただ溜め息。ここでこんなワザが見れるとは。まさにサプライズです。白い生地(練りきり)がみるまに洋菓子とは違う「和」の色合いに和泉(弟)シェフが日本手ぬぐいを使い手の感覚だけで『水鳥』を制作 [はりぼかし]という製法 色の違う練りきりを重ねて、色をぼかします『水鳥』の目は黒胡麻!この鳥の柔らかなカーブが素敵ですあっという間に和泉(弟)シェフが作り上げた和菓子の数々 可愛らしい!作業はとても繊細。 『かぐや姫・こぶとりじいさん・菖蒲・水鳥・桜』洋菓子にはマジパン細工がありますが、普通は食べずに飾りとして使われます。上生菓子(和菓子)は、中に餡が入り、そのまま食べてしまいますね~。よく考えると顔がついているものをかじるってちょっと不思議 和泉英喜シェフ 和泉光一シェフ世界一パティシエ和泉シェフのお菓子を習う所、思いがけずに和菓子の世界を垣間見て、一瞬「私が習いたかった物はこれなのか?」頭が白くなったのも事実です。ところが、和菓子と洋菓子の違いは何か、共通する所は何か、色々と考えさせられる講習会となりました。毎回和菓子になってしまっては困りますが、今回は同じお菓子の世界で未知の分野を覗き見できて、確かに嬉しい講習。またなんといっても、普段見ることができない和泉シェフの心許せる肉親に対する温かい笑顔とお二人の明るくお菓子を作る姿を見せていただいて「お菓子作りの楽しさ」を改めて感じる一時となりました☆そうそう、最後に大きなサプライズを和泉シェフは、この春、4月か5月いっぱいでサロン・ド・テ・スリジェを卒業。充電期間を経て新規開店準備をし、早ければこの秋、あるいは2010年の年明けにはご自分のお店をオープンされる予定だそうです。場所は未定。待ち遠しいですね!お土産にいただいた飴細工和泉シェフが参加者全員のために一つづつ心をこめて作って下さいました!さっそく家のお稽古の時に飾って生徒さんに披露♪更に、お二人の間に立って撮影した写真のプレゼント、和泉シェフの華麗な飴細工の写真の裏にお二人のサインをいただいたりと、まさに「この日限りのドリーム」を手に、帰路につきました。和泉シェフに関する記事お菓子作りは楽しく☆と思われたら↓を押して応援して下さい☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 2日目 もくじガレットのお菓子日記 Home
2009.01.10
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普通のお菓子講習会と全く違う、この日一日限りのスペシャル講習会。和泉光一シェフ完全プロデュースの少人数制のこの会は、確かに驚かされることが次々と。こんなにリラックスして、のびのびと楽しそうな和泉シェフの姿を拝見するのは初めてかもしれません。サプライズ講習会で作られた品を、先に写真だけご紹介~。後ほど説明を加筆します←加筆しました ※写真掲載許可をいただいていますメレンゲはここまでたてる! 通常と全く違う製法にどよめく会場おっと、一枚目の写真の前に、まずはウェルカムショコラドリンク~参加者一人一人の分を全て和泉シェフが作って下さいました。これは配合なし。料理人の感性。プロ向けのショコラショー(日本未発売)と牛乳を混ぜ、オレンジの香りをつけます。「勉強はした。そこから崩していく。もっと楽しくお菓子を作る。その根底には、すごい理論が眠っている。」と、和泉シェフ。適当に組み合わせているようでいて、実はしっかりと学んだことを基にそれを崩し、新しいものを作り上げていく。これは、何故その作業をここでするのか、今、何を目指してどの作業をすればいいのか、これをするとどうなるのか、お菓子作りを深くたくさん学んだ上でないと出てこない言葉ですね。↓「順番に、どんどん前に出てきてくださ~い」講習の最中に生徒が立ち歩く不思議な光景 …いつもと何かが違う「まじに火傷に注意して下さい」 飴に触ると大火傷の危険が和泉シェフが前もって飴で作ってきて下さった台をバーナーで溶かすちょっとのせるとあっという間に接着ガラスのように艶々 一人ワンセット自分の分を作りますおおっ、この組み合わせは… この上には何が?特選素材は和泉シェフの出身地 愛媛県原産の栗のペースト。「日本の栗とヨーロッパの栗は、全く別物と思っています。」じゃ~ん! 名前は『本和香モンブラン』最後にフランボワーズと、カシスのソースを添えます。デセール仕立てで色々なしかけが…。先ほど作っていたのは自分用のデセールをのせるお皿でした~和泉シェフは、今回は使うお砂糖にもこだわり、甘さがスッキリ感じるものを選択。口どけがよく乳の香りが強いアイスクリームにサクッとした食感のアクセントが加わり、それでいて酸味もあり、濃厚~な栗の香りとガリガリガリッと軽い香ばしさ。まぁ~♪なんという複雑な刺激♪以前私は、フランスでは人気の<栗とカシスの取り合わせは本当にあうのだろうか?>と疑問を持ち、自分なりに考えたことがあります。私の答えは、「『モンブラン』と思って食べていて中にカシスが入っているとその酸味が邪魔に思えてガックリ。でも、最初から『栗とカシスのお菓子』と思って食べると美味しくいただける」というもの。あ~、『モンブラン』と『カシスのソース』というまさに今回のようなバランスであれば、栗とカシスの組み合わせはとても美味しく感じました。最高~♪◆この話について、詳しくは<栗とカシスは相性がいいのだろうか?> にまとめてあります◆配合が通常の製法のものと大きく異なるアイスクリームのアクセントには、ノンアルコールの濃縮果汁・エキスのトックブランシュのカシスを使用。ピューレだと離水してしまいますが、これなら大丈夫。トックブランシュ最近ドーバー洋酒貿易から発売された新商品で、今までにない効果に大きな注目を集めている品です。これだけ色々な食感や味が楽しめても、主役はしっかりと愛媛の栗。「東京にいると世界の色々なものに触れられるが、(色々手に入りすぎて逆に)何だかわからなくなってしまう。だから地のものを大切にしている。」「うち(愛媛の実家)は絵に描いたような田舎。星がきれい。」「地元から栗を必要な分だけ送ってもらっている。」以前いただいた和泉シェフの『くるくるモンブラン』とも全く違います。また、プチフールでいただいたことのある『和栗のモンブラン』とも別物。しかし、サプライズはここまでが前半でした。まだまだこれから。主催のスイーツプリーズの講習会は、通常の講習とちょっと違う長い時間とアットホームな雰囲気などの魅力がありますが、その中でも今回は特別版。和泉シェフのSP講習会後半に続きます 6時間ほどの体力勝負の講習会のあと、家にもどってから深夜まで今日のお菓子教室の下準備をし、お稽古が終わってさすがにくたくた~~。(どうしてもっと前からお教室準備をしておかなかったのか…前日に慌てるのはいつものことですが…)というわけで、とりあえず先に前半の写真だけをアップしました。もう少し書き足す予定ですので、何これ~?と思われたらまた後日、読みにいらしてくださいませ。←(1月13日に加筆しました)とりあえず眠りますお菓子講習会はシェフに親しみを持ついい機会!と思われたら↓を押して応援して下さい☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 2日目 もくじガレットのお菓子日記 Home食べログ
2009.01.09
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新年初のお菓子講習会で、代々木上原のドーバー洋酒貿易に行きました。スイーツプリーズ主催の講習に出るのは数回目ですが、今回のように【和泉シェフ完全プロデュースのサプライズ形式】というのは初めて。どんな講習になるのかドキドキ。添付の写真は制作途中。何ができるのか、お楽しみに~。和泉シェフのSP講習 前半に続きます☆[携帯から投稿です]
2009.01.08
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クグロフなどの伝統菓子を、新素材を使い発展させ、新たな美味しさを生み出すという講習会に参加しました。教えて下さったのは、サロン・ド・テ・スリジェの和泉光一シェフ。和泉シェフの講習に参加するのはもう何回目になるのか数え切れないほどですが、その度に最新の道具や材料をはじめ、素材の相性から見たこともない手法まで、実に多くのことを論理的に教えていただいています☆今回は、パティス(Patis)主催の「プロから学ぶ特別講習会」。・ キャロリーヌ 中川二郎シェフの3品のデモ・ ビゴの店東京 藤森二郎シェフのオリーブのパンの差し入れの記事から続きます。『クグロフ・オ・ショコラ』 2008年10月8日中にもミックスフルーツ漬けがたっぷり入り、オレンジの香り高いコニャックも使用したリッチな味わい焼いてすぐよりもしばらく置いて熟成した味を楽しみます。今回のテーマは「~おいしい生地を求めて~伝統と革新のルセット」。和泉シェフは、クラシック菓子(クグロフ)に新素材をプラス。通常の製法よりも、日持ちするものができあがりました。クグロフ型を使ったお菓子は一年中みかけますが、特にX'masの時期にお菓子屋さんの店頭でめだっています。(粉糖をかけて雪景色のように…?)和泉シェフは“火通りがよいから”という理由でこの型を使用。ダークな色合いを重ねた焼き菓子ですが、上にドライフルーツやナッツなどを飾るとクリスマスっぽい感じになりますね☆クグロフにはイーストを使ったパンのような発酵生地のものと、バターケーキ系のお菓子っぽい味わいのものと、大きくわけて二つのパターンがあります。この日はバターケーキ生地の方を。あわせる新素材は、イーガー エクストラバージンオリーブオイルスプレッド。 100kgのオリーブの実から僅か7kgしかとれないという貴重品。液体で使うよりもスプレッドにすることで酸化が遅くなり、日持ちがするようになります。コレステロールとトランス脂肪酸がゼロ。バターの代わりに使えます☆和泉シェフは全部を差し替えてしまうと風味が弱くなると考え、バターとスプレッドをバランスよく両方使用。使い方によってはオリーブの香りが前面に出ますが、私はこのクグロフのように、オリーブが表に出てこない方が好み。パティシエのさじ加減で、求める方向に使い分けができる素材のようです。 ~ * ~ * ~ * ~『ティセ』 2008年10月8日 tisser(ティセ)=織る、作り上げるもう一品は、ザッハトルテを基に考案されたというお菓子。φ12cmとは思えない存在感がありますね。ここでも主役は生地。バターだけで作るのとは違ったコツを習います。「とてもシンプルなお菓子なので、箇所、箇所で気を遣う。しっかり時間をかければかけるほど美味しい生地になる。」また和泉シェフは、特に粉にこだわりを持ち、薄力粉・中力粉・強力粉とあわせて何種類もの粉を作りたいお菓子によって使い分けているそうです。小麦粉の種類が違うと味も全然違う、とおっしゃいます。パンの世界では粉にこだわりますが、お菓子の世界ではまだまだ。“自分がめざす味のお菓子にはこの粉があう”と、うまく探し出せるようになれたらいいですね~。『ティセ』 断面ザッハトルテといえばアプリコットジャムを使います。ここではコンフィを手作りし、サンド。サイドにはクラムをつけ、乾燥を防ぎます。ザッハトルテからスタートしたお菓子の構想が、次第に和泉シェフオリジナルのお菓子へと変貌を遂げていく姿を見るのは面白いそうして、クラシックなお菓子から革新的なお菓子へと、世界はどんどん広がります サロン・ド・テ・スリジェの和泉光一シェフ ※写真掲載許可をいただいています年明け早々、和泉シェフの講習会に参加する予定です。何か特別なサプライズ企画があるようですので、今からとても楽しみ♪♪イーガー エクストラバージンオリーブオイルスプレッドに関しては、まだまだ使用法やその可能性など、自分ではよく理解できていません。この先、講習会をはじめ色々な機会で目にし、味わい、使い方に慣れていくのかな、と思っているところです。使用例は↓こちらにも。イーガー エクストラバージンオリーブオイルスプレッドを使ったレシピ集お料理・パン・お菓子などに色々使えそうですね。この講習のお土産に一瓶いただきましたので、何を作ろうかな~。スリジェの焼き菓子もお土産に♪サロン・ド・テ・スリジェ調布市小島町1-35-8 042-487-0675営業時間 10:00~21:00定休日 水曜日 京王線調布駅北口下車徒歩2分 地図 『主張する生地』パティシエ 和泉光一×ノリタケスイーツ スイーツ スイーツ26cmケーキ大皿パティシエ 和泉光一×ノリタケスイーツ スイーツ スイーツオブロングトレイ食べてみたい♪と思われた方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ガレットのお菓子日記 Home
2008.12.19
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キャロリーヌの中川二郎シェフと、サロン・ド・テ・スリジェ 和泉光一シェフの夢の共演を書きそびれていました。この魅力的なお菓子講習は パティス ガストロノミー協会(Patis)主催の「プロから学ぶ特別講習会」。会場はおなじみのドーバー洋酒貿易です。中川シェフのお菓子☆『ミゼラブル』 Miserable 2008年10月8日キャロリーヌのお菓子は、音の響きの良い女の子の名(アメリ、エレーヌ等)がつけれられることが多いのですが、なんとこのお菓子の名は『ミゼラブル』。 miserable=みじめな、貧しい いつもの中川シェフらしく可愛らしい仕上がりになっていますがこの名はどうしたこと?ミゼラブル…聞き覚えがあると思いません?そうです!これは、ベルギー伝統のお菓子(『ジャヴァネ』『ミゼラブル』『メルヴェイユ』『トンプース』)のページで以前ご紹介しましたね☆今回のテーマは ~おいしい生地を求めて~ 伝統と革新のルセット。中川シェフは、伝統のお菓子を基に、アーモンドと相性のよい杏を使い“キャロリーヌ風”に大胆にアレンジ。更に新素材も使い、見事に進化させています。◆名前とは裏腹にこの生地はとても美味。ラ・ヴィ・ドゥースの堀江 新シェフもこれを使い華やかなお菓子を創造。ザッハトルテの生地がサッシャー生地としてフランス菓子になるように、ミゼラブル生地も新しい組合せが生まれる余地が。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~続く『マノン』も、ベルギーで非常に有名な伝統のチョコレート。中にフレッシュクリームが入るため、輸出にはむきません。チョコレートなのに要冷蔵。日持ちも一週間位と、常識を覆します。ベルギー旅日記でマノンについてまとめた記事はこちら。『マノン』 MANNON (ベルギーの一粒チョコはやや大きめ二口サイズ)中川シェフは、なんとマノンのセンターにフレッシュチーズを使用!思ったより癖のない食べやすいお味でチーズだとすぐにはわからないかも。更に底にはバジル風味のサブレを敷き、食感をプラス。チョコレートが一歩進んでプチプチガトーになったような…。フレッシュチーズをチョコレートに!「これ、ベルギーにはありませんよね?」と一応シェフに確認すると「ないでしょうね」と笑っていらっしゃいました。パティシエの独創性を追求する姿勢は熱く、伝統菓子をも変えていく。クラシック菓子に新作の発想の元が隠されていると思うと、楽しくなってきますね~。マノンといえば、18世紀アベ・プレヴォ著の悲劇『マノン・レスコー』が連想されますが、それと関係があるのかないのか?名前の由来は調べきれませんでした。(どなたかご存知の方、教えて下さい~☆) ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~更にもう一品。こちらもベルギー伝統のお菓子を元にシェフ自身のアイデアでアレンジしたもの。『タルティーヌ リュッス』 Tartine Russe Russe リュッス=ロシア(Russie)の私、恥ずかしながらこの講習で初めてこのお菓子と出合いました!というわけで、残念ながら本場で食べていないので比較できませんが、ベルギーでは卵なしの生地の間にバタークリームをはさむようです。中川シェフは、ベルギーの味に近づけるため現地の物に近い砂糖を選択。今回のテーマの一つが「革新」ですので、コレステロール、トランス脂肪酸、保存料、着色料ゼロの健康素材イーガー エクストラバージンオリーブオイル スプレッド(プレーン)を使い、それと相性が良い物をあわせます。シェフは、生地にもクリームにもリンゴの味をプラス。中川シェフの説明は論理的でわかりやすい♪「泡立てる=空気をたくさん含ませること=軽くなるが素材の風味は薄れます。泡立てなければ素材の味がしっかり生きてどっしり。どういったものを作りたいかによりどっちがいいか選びます。」軽く、パリッとよく焼きこんである生地の食感が心地よかった~ クリームをはさんで一日おくとまた違った食感が楽しめるようです。◆タルティーヌ・リュッスについては情報が少ないのですが、トシ・ヨロイヅカの鎧塚俊彦シェフのこのお菓子のアレンジを発見! 講習にお土産つき♪キャロリーヌの焼き菓子 パティスリー キャロリーヌの中川二郎シェフ ※写真掲載許可をいただいていますパティスリーキャロリーヌ (Patisserie Caroline)練馬区春日町6-10-28 03-3926-0711 営業時間 10:00~19:30 定休日 第三水曜日のみ都営地下鉄大江戸線 練馬春日町から徒歩10分地図 『人気パティシエが教えるスポンジ・パウンドケーキと焼き菓子』中川二郎シェフ、佐藤 均シェフ、堀江 新シェフ共著 講習会で使われた新素材イーガー エクストラバージンオリーブオイル スプレッド(プレーン)独創的なお菓子は素敵♪と思われたら↓を押して応援して下さい☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ 和泉シェフの講習へ続きますベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 2日目 もくじガレットのお菓子日記 Home食べログ
2008.12.13
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リリエンベルグの横溝春雄シェフは、修行先オーストリアの名店デーメル(Demel)で学んだウィーン菓子を中心に、人気のモンブランをはじめ地元の人に愛される洋菓子を作り続けています。その横溝シェフのお菓子講習会に参加しました2008年11月20日 『ノア・ド・ノア』 NOIX DE NOIX今回は 6品もデモがある豪華版♪日本洋菓子工業協同組合主催「JCAプラリネを使用した洋菓子技術講習会」 全4回のうちの2回目です。 JCAプラリネ(アーモンド・ヘーゼルナッツ・クルミ)1回目はパティスリー・ドゥ・シェフ フジウの藤生シェフの講習でした。 プラリネとは?→まとめた記事はこちら今回も、この三種類のプラリネペーストを、色々なものと混ぜて変化自在に。一つの素材が様々な場面で活躍する楽しさがあります。上の写真↑『ノア・ド・ノア』では、プラリネが“バタークリームと合わさり”クレーム・プラリネに。ガナッシュと層になるので、しつこくならないように甘味が穏やかな材料を選ぶなど、横溝シェフの工夫が光ります。『ガトー・マルジョレーヌ』 GATEAUX MARJOLAINE『マルジョレーヌ』というお菓子の元は、リヨン郊外ヴィエンヌのホテル・レストラン ラ・ピラミッド LA PYRAMIDE (詳細)の、今は亡きフランス料理の天才フェルナン・ポワン(Fernand Point)氏のスペシャリテ。横溝シェフは、ペースト状のプラリネを“生クリームと混ぜ”プラリネシャンティイに、また、ガナッシュを使う代わりにプラリネを“チョコレートとあわせて”このお菓子のアクセントとして使用。その結果、甘さ控えめ、ちょっと苦味がありナッツの香り高い大人味に。クリームの口当たりは軽く、食感もサクサクパリパリの部分もあり、『“横溝シェフの”マルジョレーヌ』の世界を作り出していらっしゃいます。『エクレアノワゼット』ECLAIR NOISETTEまたエクレアでは、プラリネは“クレーム・パティシエールに混ぜて”使われます。ホールのヘーゼルナッツをキャラメリゼして作ったヘーゼルナッツプラリネの半割りが上の飾りに。 可愛い~『ミルフィユバナーヌ』MILLFEUILLE BANANEミルフィユでも、プラリネは、クレーム・パティシエールと混ぜて使われています。トップの飾り、コロンとした二つのヘーゼルナッツは、白い方は砂糖が結晶化したところで火を入れるのをやめたもの。更に火を入れると、もう一つのようにつるっとした茶色になります。『ココス・シュタンゲン マンデル・シュタンゲン』KOKOS-STANGEN MANDEL-STANGEN ココス=ココナッツ マンデル=アーモンド シュタンゲン=棒 細く軽やかに焼き上げたココス・シュタンゲンは、両端に飾りとしてつけるチョコレートにプラリネを混ぜて。 マンデル・シュタンゲンは、二枚を接着するチョコレートに、同じくプラリネを。今回はありませんでしたが、焼き菓子でしたら、プラリネを生地に混ぜ、一緒に焼きこむこともできるでしょう。まさに、これもプラリネ、あれもプラリネ、ですね。 リリエンベルグ 横溝春雄シェフ ※ブログ掲載許可をいただいています横溝シェフのお菓子の中で、今回は全て秋深い茶色いものになりましたが、ナッツ好きとしては、この季節は嬉しい~!リリエンベルグ(Lilien Berg)神奈川県川崎市麻生区上麻生4-18-17044-966-7511 営業時間 10:00~18:00定休日 第1,3月曜日、毎週火曜日小田急線新百合ヶ丘駅より徒歩15分バス「山口台中央」下車すぐ 地図イートインありプラリネは奥深い!と思われた方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 2日目 もくじ へガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2008.12.07
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エーグルドゥース 寺井則彦シェフのお菓子の作り方説明はとても簡潔。やや複雑な工程でしたが、無駄なく要点を絞った解説のあとは実習…の繰り返しで、滞りなくスムーズに進みました。会場は渋谷の電力館。抽選になかなか当たらない貴重な講習です。まずはホワイトチョコレートのムースにツンツクした小枝が突き刺さったようなユニークな形の『ブール ド ネージュ』。『ブール ド ネージュ』 ブール=ボール、玉 ネージュneige=雪「雪の玉」という名前から、ボルボローネに似たホロホロッとした口溶けのよい丸クッキーに同じ名がありますので、それだとばかり思っていました。でも、予想に反して生菓子でした始まる前にルセットを見て、どんな形に組み立てるのか、想像してみます。主要パーツは、アーモンドのジェノワーズ、メレンゲ、ホワイトチョコレートのムース、苺のコンポートの4つ。くるくるっと絞ってカリッと乾燥焼きしたメレンゲで上下をはさみ、ホワイトチョコのムースの中に赤いコンポート…いえ、違う。それだとジェノワーズが余ってしまいます。ジェノワーズは周りをくるむように帯状にして貼り付ける?いえいえ、それとも下からジェノワーズ、ムース、メレンゲ、ムース、コンポート、ムース、メレンゲ、ムース、そして一番上にもジェノワーズと繰り返して安食シェフの花火アントルメ'08 のようにボールの形に??? まさか、それでは講習にしては形が難しすぎます。わ~、想像つかない!と思いましたら、なんとメレンゲは細長~い小枝状。なるほど、そうきましたか! 細く軽く焼いたメレンゲメレンゲを真っ白ではなく、うっすらと茶色に焼き上げるのにもきちんと理由があり、説明していただけました。無造作に周りに貼り付けているように見えて、実は綺麗に貼るコツがあります。また、絞り方にも大事なポイントが。間違っても、脇の下をあけて手だけで絞ろうとしてはだめ。“身体を使って”リズミカルに絞ることが大切です。食感はホワイトチョコの味がきつくない滑らかムースとサクサクのメレンゲの対比が心地よい。できたてを食べるのがいいですね~。優しいお味です。 『ブール ド ネージュ』 断面雪の玉ですが、上に半割り苺がのるのは、クリスマス時期だから赤い色をサービス?この苺がのって色合いが華やかになる所は、この時期苺を好む日本人向けのデザインのように思えました。(本当はもっと小さい苺を使うとよいそうです。)もちろん、センターに苺のコンポートが入っているので、中に使っている素材を上にのせる、という点ではまさにわかりやすい訳ですが…。(私としては、上には何ものらないほうが好きかな。お店の金色のエチケットをのせる方が好みです)『ティラミス オー フィグ』断面もう一つは、ドライいちぢくとマスカルポーネのムースを重ねたティラミスの発展形。ドライいちぢくをソースに使うやり方は初めて。できあがったものを見て、かなりマスカルポーネのムースの部分が多い(ファッティ~!)と思いましたが、いただくととても軽いので、みるみるうちに完食。スプーンで下まで掘り返して、ソースと全体を混ぜながらいただきます♪お酒もきいていますが、非常~に食べやすく、こちらもやさしいお味。食後、お腹がいっぱいでもこれなら楽々いただけます。今回は実習がありましたので、どういう意図でこれらのお菓子を作られたのか等、寺井シェフへの細かな質問は我慢。2品ともお店で出しているものを配合をぐっと小さくして教えて下さいました。材料も多く、工程もやや多いので4人一組で作るには難しいかと思いましたら、一つ一つ丁寧に作っていくと失敗なくするするっとできました☆よかった~。実習が無事終わると、仕上げたという満足感が エーグル・ドゥース 寺井則彦シェフ ※ブログ掲載許可をいただいていますエーグル・ドゥース (Aigre-Douce)寺井則彦シェフ新宿区下落合3-22-1303-5988-0330 営業時間 10:00~19:00 定休日 水曜日JR目白駅から徒歩8分エーグルドゥースのX'masケーキ '07 『ビュッシュ・ショコラ・オー・ヴァニュルス』エーグルドゥースのX'masケーキ '07 『ポム・アールグレイ』エーグルドゥースの杏のお菓子 '06 『ルースィヨン』『ノワゼットアブリコ』エーグルドゥースのお菓子を食べてみたい!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2008.12.03
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電力館の講習に運良く当たり、エーグルドゥース 寺井則彦シェフの講習会に行ってきました。 ← 写真は携帯からスリムパウンド型の爆発的人気のきっかけを作ったのは寺井シェフ。今でこそ似たものが手に入るようになったスリム型ですが、当時は、切り分けて一口でいただいた時に最も美味しく感じられる大きさを計算し尽くして作られたスタイリッシュな型に話題騒然でした。以前にうけた講習での寺井シェフのイメージは“誠実・真面目・真剣”。今回も同じ印象を。電力館の講習は比較的簡単に作れる品を習うことが多いのですが、なんと寺井シェフは2品ともお店で出しているお菓子を教えて下さいました~!実習ありでこれはすごい事です。一つはホワイトチョコレートを使ったもの、もう一つはマスカルポーネを使用。 詳しくは次のページで~☆参考 スリムパウンド型ガレットのお菓子日記 Home へ
2008.12.02
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西原金蔵先生の『ズコット』『ピスタチオとグレープフルーツのタルト』講習会に引き続いて、第2部トークショーのゲストに登場されたのは、調布市の仙川駅の人気店 サロン・ドゥ・シェフ タケエの武江 章シェフ。お二人のシェフの出会いのキーワードは銀座。(なんと素敵な♪)思い出の地から賑やかなトークが始まります。お二人ともリラックスした雰囲気。シェフの素顔を拝見できる私たちはワクワク2008年11月27日 左:武江 章シェフ 右:西原金蔵シェフ※ブログ掲載許可をいただいています15年ほど前のこと。現在の日本を代表するTOPパティシエ・ショコラティエ・ブーランジェたちがまだ独立される前に何人も、銀座周辺に大集合していて、活発に交流されていたそうです。当時、金蔵先生は資生堂パーラーの総製菓長、武江シェフはガトー・ド・パリ・ルショワ・和光(現在の和光グルメ&ケーキショップ)のシェフパティシエ。どちらのお店も、現在でも銀座を代表する名店であり続けていますね。素晴らしい「最先端のファッションが渦巻く中にぼくらのお店がある」と武江シェフ。「楽しい思い出が銀座にはありますね」と金蔵シェフ。武江シェフは、新作のお菓子を社長に持っていく前に金蔵シェフにお味見をしていただいたり、将来の夢を語り合ったり。お互いに認め合い、刺激しあい、更なる高みを目指し、切磋琢磨し…。お話を伺っているだけで、その当時の活気にあふれるお二人が、日本一洗練された町・銀座をその手にしっかりとつかんでいる様子が目に浮かんでくるようでした。 武江シェフのお土産 マカロン (6種のうち、これは色鮮やかなアプリコット。コンフィチュールがサンドしてあります。他の5種はバタークリーム)昔スイスで食べたマカロンが忘れられず、「調べてもわからず、いつか作ろう(と思った)」「そこら中のマカロンを食べ、自分なりに(作った)」「ぱふっ、と食べて舌でつぶせる位の硬さをイメージ」和光の社長に「(材料は)何を使ってもいいよ」「銀座4丁目にしかできないお菓子を(作って)。」と言われ、素材探しに世界を駆け巡った、とお話される武江シェフの口から飛び出した印象深い一言は「地球、狭いと思いませんか?」…すごい言葉ですね~。どんな材料を求めてその産地まで出かけて行かれたのか、世界が狭く感じるほど色々な場所を訪れたということでしょう。なんという贅沢な、素晴らしい体験!お二人を前に司会を務めるのは、このブログでもおなじみの幸せのケーキ共和国を主宰され『アフター6のスイーツマニア』の著者である平岩理緒さん。彼女は、自身が所有する『魂の伝承 アラン・シャペルの弟子たち』というオ・グルニエ・ドールで購入した本を持参し、金蔵先生に語りかけます。この本は、リヨン郊外のミヨネー村で三つ星レストランを経営し、弟子たちに大いなる影響力を持ちながらも52歳の若さで急逝されたアラン・シャペル氏のもとで学んだ8人のシェフへの取材をベースに書かれたもの。金蔵シェフは、アラン・シャペル氏との出会いは「人生のページが変わった」と表現し、心からの言葉を紡ぎ出されます。「料理~ルセットを超えるもの」というフレーズは、金蔵先生がアラン・シャペル氏から吸収し、私たちにも繰り返し伝えて下さっている宝物のような言葉。お菓子は配合も作り方もきちっと決められているものだと思われていますが、そこに留まらず一歩進んで「より美味しいものを作るにあたり、どういう素材を選択し、どういう技法を選択するか」「より美味しいものをその人に食べさせるには、どうしたらいいか」「更にその素材の持つ味をどう高めていくか」突き詰めていけば、「配合はその素材によって変えていきなさい」~それがアラン・シャペルの料理哲学だ、と。…素材ありき。自分の人生に大きな影響を与えた人との出会い。金蔵先生が語るのをお聞きするたびに、それだけの人と巡り会えることの幸せを思います。 左:武江 章シェフ 右:西原金蔵シェフ ※ブログ掲載許可をいただいていますこの他、お二人のプライベートでの共通の趣味“オーディオ”の深~いお話や、…「いかに朝を気持ちよく迎えるか」←朝食にお菓子をいただく時の武江シェフ独特の思いいれのある食べ方などなど、実に盛りだくさんのお話を伺うことができました。以前、安食雄二シェフがドリカム好きというお話をお聞きした時や、サントス・アントワーヌシェフが釣りが趣味と伺った時にも感じたことですが、超一流のシェフは、お菓子のことしか考えていないわけではなく、プライベートも非常に充実し、自分が打ち込める何かをきちんと持っている方が多いのだ、と改めて思いました。トークショーという形で、普段なかなかうかがい知ることができないシェフの熱い一面を拝見し、とても充実した時間を過ごすことができました。金蔵先生、武江シェフ、そしてスイーツプリーズ主宰の小松崎さん、ありがとうございました!そして…スイーツプリーズの講習は、シェフのお店のお土産つき箱がすっきりシンプルで素敵 オ・グルニエ・ドールの名入リボンつきフィナンシェ、マドレーヌ、アマンディーヌ、フランボワーズ・キャレ2個 ♪をいただきました。オ・グルニエ・ドール (Pâtisserie AU GRENIER D'OR)西原金蔵シェフ京都市中京区堺町通錦小路上ル527-1 075-213-7782営業時間 11:00~19:00 定休日 水曜日(※第2火曜日不定休) 阪急烏丸駅より徒歩約3分 クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ講習会風景 '07年サロン・ドゥ・シェフ タケエ (SALON DU CHEF TAKEE)武江 章シェフ東京都調布市仙川町1-24-1 03-3305-3361 営業時間 10:00~19:00定休日 水曜日、第3木曜日 京王線仙川駅から徒歩約5分 サロン・ドゥ・シェフ タケエ 記事一覧 西原金蔵シェフのお名前表記について本来でしたら「西原シェフ」と、他の方々同様に名字で統一して書くべきところですが、私の中ではたいへんお世話になった恩師ということもあり「金蔵(きんぞう)先生」として定着してしまっていますので、所々で「金蔵先生」と書かせていただいています。“シェフ”という言葉を使った方がぴったりの場所では「金蔵シェフ」と。お名前で書かせていただいていることを、どうぞお許し下さいませ。シェフ同士のトークショーはエキサイティング!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へガレットのお菓子日記 Home へ食べログへ
2008.11.30
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スイーツプリーズ主催のお菓子講習会も今回で7回目。通常の講習よりも長く5時間を使い、ただ作り方を習う以上のもう一歩踏み込んだ内容の講習が魅力です。“シェフが次のシェフをご紹介”という形で続いていますが、今回は特別編。講師は、日本中のファンの注目を集める京都の名店 オ・グルニエ・ドールの西原金蔵シェフ。エスパース・キンゾーという名でご自身のお教室も持たれている金蔵先生は「なぜそうなるのか」「ここでこの作業をする意味は何なのか」「めざすお菓子に近づけるには何をすべきか」 常に問いかけをされ、きめ細やかな解説を交え作業を進めていきます。通常この講習では3品習うところ、今回は2品に限定。丁寧な説明が続きます。中にナッツがゴロゴロ入った『ズコット』 Zuccotto ズコットとは、イタリア トスカーナ地方に伝わる伝統菓子。半球を伏せたような形が、聖職者のかぶる帽子「ズケット」に似ていることからその名がついたと言われています。カトリーヌ・ド・メディシス(イタリア名:カテリーナ・ディ・メディチ)が16世紀にフィレンツェからフランス王家に輿入れした際に伝えたお菓子の中の一つです。ボンブ型の中でも特に 半球の型を使います 左:ルイ13世の宰相リシュリュー枢機卿 1585~1642年 右:ルイ14世の教育係(実質は宰相)マザラン枢機卿 1602~1661年ちょっとわかりにくいですが、彼らのかぶっている帽子がこれではないかと…ローマ法王のお帽子(Googleイメージ検索)も同じだと思います。元のズコットは、生地を貼り付けた型にリコッタチーズとチョコレートやアーモンド、オレンジピール等を混ぜたクリームを入れ、生地で蓋をして逆さにし、ココアを振りかけて二色にしたお菓子です。使われるクリームは、原型はリコッタチーズのみ、現在ではリコッタ+泡立てた生クリーム、泡立てた生クリームだけ、+カスタードクリーム、ジェラートやセミフレッド(家で作れる簡単なアイスクリームのようなもの)と色々。お酒がきいているのも特徴的です。(参考文献:『イタリアの地方菓子』須山雄子・著)今回は、金蔵先生がイタリア滞在中に出合った、ある小さなお菓子屋さんの印象的なズコットを元に、内容・配合ともに独自に再現・アレンジされた品を教えていただきました。 オ・グルニエ・ドール 西原金蔵シェフ ※ブログ掲載許可をいただいています・メレンゲをたてる時に、まず注意して見なければいけない点は何と何か・あまり泡立てたくない時にする作業は・泡立て始める時に作業に最も影響を与える要素は何か「卵白と砂糖でメレンゲをたてる」と、文章にすればわずかこれだけの作業ですが、その裏にある理論的な裏づけが次々と解明されていきます。(お聞きするとなるほど!と思うことばかりですが、なかなか普段は考えずにただ手順だけを追って作っている自分に気づきます。生徒さんに何故?と質問された時にしっかりとした言葉で返せるかどうか、我が身を振り返ると不安に~)・大量に生地を作る時に無駄を出さないためにはどの道具を使うか・中に入るナッツを湿気らせないために何の作業が必要か・泡立てる時と混ぜる時のホイッパーの使い方の違いは試食 ズコット 少しクリームが溶けかけ…たくさんのナッツのガリボリ感と冷たいクリーム、ややクリームを吸いはじめた薄い生地とのバランスがよく、シンプルなのにおいしい~♪今回は全くお酒を使っていませんので、気持ちはナッツに集中。 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~そして2品目は、『ピスタチオとグレープフルーツのタルト』 Tarte aux Pistache et Pamplemousseタルトリングを使うと、底にきれいに焼き色が入ります。このタルトの大きな特徴は“フレッシュなグレープフルーツを焼きこむ”こと。フランスでは、生の果物をそのまま上にのせて焼くことはあまりなく、たいていはシロップ等で煮て糖度を増した状態で焼き上げます。生の果物をダイレクトにのせる時の注意点は何か。ここが最大のポイント。図を描いて生地の敷き込み方を詳しく説明・クレームダマンドの製法2種類。失敗のないやり方は?・果物を離水させないコツは・クレームダマンドをぐるぐる絞る時のコツは実は私は以前、金蔵先生にこのタルトを習っていますので復習になりましたが、時がたってみると、その当時に聞き逃していた事をいくつも発見。そして、私が身につけて、自分の言葉で生徒さんにお教えしていることの多くは金蔵先生に教えていただいたことだったのだわ、と、今更ながら気づきました。『ピスタチオとグレープフルーツのタルト』 この後、オーブンについて、グレープフルーツのコンフィの作り方、コンフィチュールについて等のお話があり、質問タイムに。今回は皆さんからの質問内容がすごくよかったですよ~。私がお聞きしたいと思っていたことは全て出ました。講習会で、道具についてなど家で調べればわかるようなことをシェフに質問される方もたまにいますが、それはもったいない。限られた時間、せっかくの機会ですのでそのシェフの考えをお聞きできるような内容の質問が出ると嬉しいですね。今回、ある素材について、それをこのお菓子に使うとしたら金蔵先生はどういう効果を求めて使われるのか、といった質問も出ていました。そして第2部は、金蔵先生が親しくされている東京のシェフが加わり、熱いトークショーに。そのお話は、次のページで。今迄のスイーツプリーズの講習 ・ マンダリンオリエンタル東京 五十嵐 宏シェフ ・ ラ・ヴィ・ドゥース 堀江 新シェフ ・ パティスリー・キャロリーヌ 中川二郎シェフオ・グルニエ・ドール (Pâtisserie AU GRENIER D'OR)京都市中京区堺町通錦小路上ル527-1 075-213-7782営業時間 11:00~19:00 定休日 水曜日(第2火曜日不定休) 阪急烏丸駅より徒歩3分金蔵先生の講習をうけてみたい!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじガレットのお菓子日記 Home
2008.11.29
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京都の錦市場近く、オ・グルニエ・ドールの西原金蔵シェフのお菓子は、関西だけでなく、日本中の多くのファンの熱い注目を集め続けています。つい先程まで、その金蔵先生の講習会に参加していました☆今、帰り道です。今日教えていただいたのは、イタリア伝統菓子『ズコット』をアレンジした一品と、アーモンドとピスタチオの香り高い『グレープフルーツのタルト』。 金蔵先生の講習は、作る手順を教えていただけるだけでなく、今、自分がしている作業は何のためなのか、自分が作りたいお菓子を目指すには、ここでどの方法を選ぶべきか、細部に至るまで実に丁寧にご指導いただける魅力があります。主催はスイーツプリーズ。12時から5時までの長時間でしたが、時間はあっという間にすぎていきました。第7回目となる今回は、途中から、あるシェフをお迎えして金蔵先生とのトークショーという新企画。楽しいお話をたくさん伺いました♪ 続きはこちらベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へガレットのお菓子日記 Homeへ
2008.11.27
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朝10時から夕方4時まで、リリエンベルグの横溝シェフの講習会に参加していました☆ 今、帰り道です。今日のテーマは「JCAプラリネを使用した技術講習会」。 前回のフジウシェフに続き2回目。アーモンド、ヘーゼルナッツ、ウォールナッツ(クルミ)の3種類のペーストが色々な形で登場。 内容も、生菓子3品、焼き菓子2品、パイと計6品という豪華版でした♪茶色が基本なので写真は地味ですが、今の季節にあっていますね 詳しくはリリエンベルグ 横溝シェフ「プラリネ」のお菓子講習会 へ続きます[追記]プラリネとは何? ←まとめました☆
2008.11.20
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ラ・フィーユの室松孝育(むろまつ こうすけ)シェフに、パイ生地を2種類教えていただきました。これはパティス ガストロノミー協会(Patis)の特別講習。近くでデモを見せていただき、素早い手の動きに気持ちを集中させて受講。あっという間にパイ生地ができあがっていく様子は早回しのフィルムのよう。作業台を美しく使う手際のよさは実にお見事!昔ながらのこだわりの作り方と、最新鋭の道具を駆使した作り方が、同時に目の前で展開されます。大ベテランという立場にあぐらをかかず、常に最高を求めて進化する姿勢に感服です。左:ジャルジー 右:ミルフィユ ショコラ オ フランボワーズ今回注目すべきは、ココアの入ったパイ生地。どのタイミングでココアを生地の中に入れていくのか、生地にどういう食感を求めるのか、そのためにはどの粉を使うのか等、次々と疑問を投げかけられ、答えを考えながら講習が進んでいきます。室松シェフの求めるこのパイ生地の食感は、バリンバリンの硬さではなくサクサク。とても上品な軽い食感です。チョコレート生地は火通りが悪い上、焼き上がりを色で見分けるのは難しい。どこが焼きあがりかを判断するには「『何分焼く』と時間で覚えるのではなく、五感をフルに使い、焼き上がりの感覚を身体で覚えることが大切」といいます。クレーム・パティシエールを炊く時には、「後で何とあわせるのか、あるいはそのままで食べるのか」により、できあがりの硬さを調整していきます。『ジャルジー』の上にドリューを塗る この時は、ドリューが側面にたれないようにするのがポイント側面についてしまうと、パイの上がりが悪くなります。ジャルジーは、フランス伝統のクラシックなお菓子。クレームダマンドを焼きこむこともありますが、今回はリンゴを使用。 jalousie=嫉妬、鎧戸この場合は嫉妬という意味ではなく、表面の切り込みが入った形がブラインドに似ているところからこの名がついたのでしょうね。『ジャルジー』 焼き上がりパイを焼いている時は、本当にいい香りが。バターたっぷり~*バター不足の深刻さは続いていますが、以前よりは、やや手に入りやすくなってきました。(お値段は高止まり傾向。)これからの季節、クリスマスから冬にかけてはお菓子作りに気合がはいる時期ですから、バターの供給が安定することを強く願います ダンティーなおじさま、という雰囲気の ラ・フィーユ 室松孝育(むろまつ こうすけ)シェフ ※ブログ掲載許可をいただいていますfille=娘、女の子 feuille=葉店名のラ・フィーユは、娘さんという意味。室松シェフがお嬢さんにいずれお店を継いでもらえたらいいな、と思って名づけたそうです。薄焼きのパイ生地を重ねたミルフィユは、“千枚の葉”という意味。日本語で、ミルフィーユと表記されることが多いですが、フィーユと発音してしまうと“千人の女の子”という意味になってしまいますね。(以前私も間違えて使っていました)パティスリー ラ・フィーユ(La Fille)ラ・フィーユのケーキ紹介ブログ ラ・フィーユ通信[船堀店]東京都江戸川区船堀4-3-603-3688-5772営業時間 10:00~20:00定休日 木曜 都営新宿線船堀駅より徒歩5分[一之江店]東京都江戸川区一之江7-38 03-5661-8030 営業時間 10:30~20:30定休日 火曜都営新宿線一之江駅 駅前 この講習会には嬉しいおまけがつきました♪ラ・フィーユのお店のケーキを持ってきて下さったので、次のページで華やかな生菓子をご紹介。私がいただいたのは、なんと、先日の2008 ジャパン・ケーキショー東京で購入した教本に掲載されていた逸品ですパイの美味しい季節到来!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へガレットのお菓子日記 Homeへ食べログへ
2008.11.06
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パティシエ エス コヤマの小山 進シェフは、兵庫県三田市のお菓子屋さんですが、関西だけでなく日本全国のスイーツファンの熱い視線を集める人気パティシエ。ここ数年で続々と発売された小山シェフの著書。スイーツトリックという言葉も見慣れてきました。1993年から数回にわたる『TVチャンピオン』ケーキ職人選手権大会での優勝、同番組から生まれた『小山ロール』など、話題に事欠きません。そんな小山シェフが渋谷の電力館で行った講習会に、参加できました♪『さつまいものモンブラン』セサミストリートに登場する不思議生物のように、動き出しそう。どこかユーモラスな表情に見えてしまうのは私だけ?ふふふっ。お店で出される時には底はミルフィユ生地。今回は講習で作りやすいようにスポンジ生地に変えていますので、全体としてはふんわりふっくらした食感。仕上げはエッジをきかせたシャープな形ではなく、柔らかなカーブを描く優しい形に。電力館の講習に参加したのはホテル西洋銀座 浦野義也シェフに次いで2回目。初対面の方と3~4人で一台を実習します。 断面 持ち帰り不可のため、かなり大きいサイズをたっぷり試食。…大きすぎる…と思いましたが、食べ始めると一気に完食。軽い中にもアクセントがあり、一口、また一口と手が進みます。しっとりとしていながらふわっふわのスポンジ生地を教えていただけてラッキー一見、簡単に生地と生クリーム、サツマイモクリームの組み合わせに見えますが、それ以外に二つの要素が含まれ、味に奥行きを与えています。中に異なる食感が入り、構成はより立体的に。「さつまいもは“丸い味”。そこに酸味のきいたコンポートが入ることによりリズムとなり、また食べようかなという気になる」と、小山シェフ。味が単調にならないための工夫はさすがです。 主役は鳴門金時そしてもう一品。これは本当に楽しみな『キャラメルブールサレのフィナンシェ』塩バターキャラメル入りのフィナンシェかと思えば、いい意味で期待は裏切られました。『キャラメルブールサレのフィナンシェ』普通に焼き上げたフィナンシェの上に、キャラメルを後からのせるやり方。キャラメルはカチカチにならず、どろ~ん。(包装は難しい!)これがまたインパクトのある美味しさ生地の中に入れて焼くキャラメルソースと、紙に包んでそのまま食べる固形のキャラメルの作り方の違いを詳しく教わります。2倍お徳な講習♪小山シェフは、三田市の広大な敷地内にお店の他“家庭向けお菓子教室”を持たれていることもあり、プロ向けではなく家庭で作る時のコツを教えて下さるところが大いなる魅力です。教え方も非常に細かく丁寧でわかりやすい。上に飾るハーブの扱いも、「スーパーで買ってきて、そのままパックにいれっぱなしにしておいてはだめ(水あげが悪くしんなりしてしまう)。使う前日に水切りし、キッチンペーパーを水に浸したものを根の所に巻き、ビニールに入れておけば新鮮な状態で使える」等、こまやかな指導を。小山シェフは実習の合間に教室を動き回り、手を動かし、口を動かし、とてもエネルギッシュ言葉の端々からご活躍ぶりが伺えます。来年開かれる大きなチョコレートの祭典にも参加決定のご様子。また東京で小山シェフにお目にかかれると思うと、今から待ち遠しくてなりません。 パティシエ エス コヤマ 小山 進シェフ ※ブログ掲載許可をいただいていますエス コヤマ全体図(ガイドマップ)(pdf)(コヤマ王国とも呼べる広大なスペースにシェフの世界が広がります)パティシエ エス コヤマ(PATISSIER eS KOYAMA ) 兵庫県三田市ゆりのき台5丁目32-1079-564-3192営業時間 10:00~18:00定休日 水曜アクセスマップイートイン hanare あり小山 進シェフの著書一覧タイトルは横文字ですが、もちろん中身は日本語☆↓new! 小山シェフのお店に行ってみたい!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へ《ガレットのお菓子日記》 Homeへ
2008.11.03
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パティスリー・ドゥ・シェフ フジウの藤生義治シェフのお菓子の中でも、特に人気が高いのはアーモンドのお菓子とコンフィズリー(砂糖菓子)。その藤生シェフの講習会ではなんと 9品ものデモがあり、プロの技をたっぷり拝見しました♪『ソレイユ』 soleil=太陽パクッと口にした時の第一印象は、くるっと巻かれたジョコンド生地の胡桃のガリンとした食感。ナッティーですキャラメルムースは軽やかで、後からセンターの杏の味が追いかけてきます。底のサブレ生地はそれだけで食べると苦いというか渋いというか困った味なのに、全体を一気に食べると美味しく大化けするのが不思議~。(パーツの一つ一つは、単体で食べるものではないですものね)この講習では、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ウオールナッツ(胡桃)から作られた三種類のプラリネペーストを、生地に入れる・詰め物として使う・チョコレートと混ぜる・バタークリームに入れる等、様々に形を変えて使用。一つの素材が色々な場面で活躍する事に驚きました。『パヴェ・ノワゼット』 pavé=石畳一切クリームは使わず、生地のヘーゼルナッツの味わいと杏ジャムの味だけで食べる、生地が主役のお菓子。トップにのせたヘーゼルナッツプラリネ入りチョコレートの正方形の板にはシャリシャリ感あり。どこかで食べた味、と思うと、これはジャンドゥーヤでした。後味は…甘くないっ!大人味。『ベルサイユ』前ページでご紹介。スッキリとした形できれいですね☆プティフール・セック3種 左上から時計回りに『ドゥシェス』 『ドワ・ド・プラリネ』 『ニソア』duchesse=公爵夫人 doigt=指 Niçois=ニースの軽い、香ばしい、上品、ナッツの香り高い!藤生シェフの教え方は、実にわかりやすい。難しい用語は避け、的確な表現で大切なポイントを強調。どの作業が重要かはっきりわかるので、メモがとりやすい♪生徒に教え慣れている先生といった雰囲気です。こんなにたくさんの種類が!と、ルセットをいただいた時に目がぐるぐるしましたが、実に要領よくスムーズに作業が進みます。テキパキ、という言葉がぴったり。作業台の扱いも美しい~。作業一つ一つが終わる度に机の上を綺麗にしながら進みますが、いつ見ても本当にきれいに机を使われています。これはTOPパティシエの皆さんに共通し、その動作の美しさに見とれてしまいます~。ほれぼれ。動きに全く無駄がない飴作り (作業台上の鏡のため左右反転)今回、藤生シェフはお店のスタッフを連れていらっしゃいました。スタッフの皆さんの動きがまた素晴らしい♪日ごろお店で作っているお菓子ということもあるのでしょうが、先回り、先回りして動く姿は見ていて実に美しいのです。飴をハサミで切る作業、藤生シェフが切るそばからスタッフが両手を素早く動かして飴を散らしていきます。後でお聞きしましたら、切った飴が隣の飴とくっつかないように離すことが目的の一つ。もう一つは、ほとんどはハサミで切った瞬間にぴしっと上下がくっつきますが、稀に中身がはみ出そうになっているものがあり、それを瞬時に見分け、もしあれば指先でささっと閉じ、中身が空気にふれないようにするのだそうです。この息のあった動き、いつも厨房でこんな風に動いているのね、と見せていただけてよかった☆できあがりは↓こちら『ボンボンフィユテ』 feuilleté=薄い層の重なったボンボンフィユテは、藤生シェフのスペシャリテ中のスペシャリテではないかと。これはもう、食べていただくしかありません!層になった飴がサクサク(飴なのに食感はサクサクなんですよ~!)し、中のガルニチュールとの相性は抜群!飴なのにこんなに印象的な美味しさは他にはない!と初めて食べた時に大感激しました。湿気が大敵。乾燥した状態でないとサクサク感は失われてしまいます。『ブッシェ』 『ブション』2種bouchée=一口(の量) bouchon=(ワインのコルク)栓『ブッシェ』はアーモンドプラリネ入りバタークリームに塩味がきいていてびっくり。これもクリームだけ食べるのではなく、よく焼きこんであるのにふわっと軽いこの生地とあわせると何倍もの美味しさを発揮します。『ブション』はコンフィズリー。周りでキラキラ光る砂糖がとてもきれい。硬いようでいて脆く、濃厚!お酒もしっかりきいていて一口でくらっときそうな衝撃が。 藤生義治シェフ ※ブログ掲載許可をいただいていますジャパン・ケーキショー東京の時に、ショーケースにたくさんケーキが並ぶ中、友人と共に選ぶ時に気づくといつの間にか必ず藤生シェフのお菓子がその中に入っていました。見た目で手をのばしたくなり、食べて納得♪楽しませていただいています☆2007 『フジウ』 2008 『ファンタジー』パティスリー・ドゥ・シェフ フジウ (Pâtisserie du Chef Fujiu) 東京都日野市高幡17-8042-591-0121営業時間 8:00~20:00年中無休京王線高幡不動駅より徒歩1分イートインありフジウのお菓子 ←↓購入できます 今回の講習は、日本洋菓子工業協同組合主催の「JCAプラリネを使用した洋菓子技術講習会」全4回のうちの第1回目。なお、第2回目は11月20日(木)10時~16時 講師はリリエンベルグの横溝春雄シェフ先着順で、定員になり次第締め切り主催:日本洋菓子工業協同組合 TEL 03-5486-9411藤生シェフのスイーツを食べてみたい!と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へ《ガレットのお菓子日記》 Homeへ
2008.10.29
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パティスリー・ドゥ・シェフ フジウの藤生義治シェフの講習会が、先程終了。 朝10時から夕方4時までのハードな講習。でも、楽しかったですよ~☆ このお菓子の名前は『ベルサイユ』。中に薔薇のコンフィチュールが使われているためこの名がついたというストレートなお話。ベルばら…。それはさておき、最初に薔薇の香りが効いている!と思うと途中はフランボワーズ、そして最後に残るのは“濃い”ビターアーモンドの風味、という実に多層構造の印象的なお菓子でした~。 この続きは、帰宅後に詳しく☆(携帯から更新しました) 藤生シェフの講習会に続きます
2008.10.28
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「地元パティシエに学ぶハロウィンのお菓子」というタイトルに惹かれ、東京ガス キッチンランド川崎 の特別企画、ハロウィンのお菓子教室に行ってきました。自分では野菜のお菓子をほとんど作ったことがないので、カボチャのお菓子が習えるのはちょっと嬉しい♪ハロウィン カボチャのお菓子3種 2008年10月16日教えて下さったのは、川崎市高津区のパティスリー・パークのオーナーパティシエ 朴 哲秀シェフ。普段お店には出していないカボチャのお菓子を、今回特別にこの講習会のために作って下さいました『パンプキン パウンドケーキ』<実習・お土産あり>飾ってある見本を見た時に、可愛いお菓子~!と目が釘付けに。これは習ったらすぐに復習して作りたい!と…。まさにハロウィン向き。φ10cmくらいのミニカボチャをくり抜いて実を使い、作った生地をそのミニカボチャに詰めて焼き上げたものと、同じ生地をパウンド型で焼いたものと、見た目が違う2パターン。上にクルミをのせたりカボチャを飾ったり、バリエーションが楽しめます。『かぼちゃのタルト』<デモのみ・試食あり>セルクルを使って焼き上げたシンプルなタルト。こちらも上にのせたカボチャスライスの代わりに、他の果物でも作ることができる、応用がきくルセット。材料も非常にシンプルで、家にあるものですぐに作れるところが、いいですね~簡単な材料、簡単な作り方なのに、もう一切れ食べたくなるような素朴な美味しさが♪『パンプキンブリュレ』<デモのみ・試食あり>こちらは嬉しいおまけ講習。講習会募集時の写真では上の二品だけでしたが、シェフのご厚意で一品追加に。こちらも超・シンプルな材料を使い、作り方も簡単なのに、ちゃんとしたお味。(甘さは控えめ)しっかり丸々一個試食もさせていただけて、とってもお得気分♪試食 ☆(パウンドはお持ち帰り)今回の講習は一般向けということで、家庭で簡単に手に入る材料を使い失敗のない作り方で、とシェフが考えて下さったため、びっくりするほど楽々作れました。単発の募集でしたので、どのくらい作れる人が来るのか初心者が集まるのかはわからず、手軽で美味しいものを、とシェフが考えて下さったおかげで、かなり短時間で実習はするすると終了。朴シェフも、今日は皆さん作り慣れている人ばかりでしたので、短時間でできちゃいましたね~。もっと複雑なものでもよかったかな、などと笑顔でおっしゃっていました。でも、久しぶりにこういう“簡単なのに美味しい”ものを習えて、とても楽しい気分になっていた私。“ミニカボチャをくり抜いて生地を詰めて焼く”というキュートなアイデアをいただき、要所要所でこの作業をしっかりしておけば失敗なくできるというコツを教わり、この講習会に参加してよかった!と大満足。しかもこの会場のガスオーブンは、私が自宅で使っているものとほぼ同じでしたので、焼き時間の目安もそのまま使えて、ラッキー家で早速作りました。→ 次のページに写真をのせますね。 「このタルト生地の配合は店で出しているものと同じ」、とか「カボチャを抜いたら普通のブリュレとして使える」などと伺い、貴重な講習をありがとうございます!という気分に。お店は最近リニューアルし、中でお茶もできてケーキがいただけるようですので、行ってみなくては☆ パティスリー・パーク オーナーパティシエ 朴 哲秀シェフ ※ブログ掲載許可をいただいています優しい笑顔が印象的の朴シェフは東京都出身フランス、ベルギーで2年間の修行1995年 高津にパティスリー・パークを開店2004年 桜新町に支店2007年3月10日 「出没!アド街ック天国」 川崎 溝の口に登場2008年10月6日 本店リニューアルオープンパティスリー・パーク川崎市高津区溝の口4-6-15 瀧村ビル1F044-813-6485営業時間 10:00~20:00東急田園都市線高津駅下車徒歩2分 地図 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 今回の会場となった東京ガス キッチンランド川崎は、JR川崎駅から徒歩6分。映画館(チネチッタ)・ショップ・カフェ・レストラン他エンタテイメント施設が集まっている川崎のラ・チッタデッラのすぐ近くという便利さです。ガス器具の展示ショールームであると同時に、ガス器具を実際に使ってのお料理&お菓子教室も開催されています。お教室はとても清潔。子どもから大人向けまで、毎月いろいろな講習会がここで開催されています。きびきびと動き回る女性スタッフたちの動きは、見ていて爽やかでした☆ 川崎市について余談ですが、この講習の翌日、和栗モンブランを食べに友人とリリエンベルグに行きました友人に、「昨日すご~く久しぶりに川崎に行ってきたのよ」と話すと、彼女はちょっと変な顔をして「…ここも川崎だよ?」と。あれっ???そこで気づいたのは、小田急線新百合ヶ丘駅に近いリリエンベルグも川崎市、このページでご紹介したパティスリー・パークのある東急田園都市線高津駅(溝口のそばです)の辺りも川崎市、そして今回訪れたJR川崎駅も川崎市!川崎市って、広いんですね~~~ハロウィンといえばカボチャのお菓子☆と思われたら↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へ《ガレットのお菓子日記》 Homeへ
2008.10.21
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生菓子や焼き菓子がこんなにたくさん一度に並ぶお菓子講習会は、めったにありません朝9時半から夕方5時迄 代々木上原の ドーバー洋酒貿易 で行われたこの素晴らしい催しは、一人の偉大なパティシエを中心に企画されたものです。主役は、成城 マルメゾンのオーナー 大山栄蔵シェフ。お店の30周年記念特別講習が賑やかに開催されました。マルメゾンとOBのお菓子 2008年9月30日これ、全部一日で教えていただいたんですよ~大山栄蔵シェフは1971年渡仏。トゥールの「アンドレ・イケ」で修行後、スイスの「コバ製菓学校」入学。パリ「モーデュイ」「シャトン」「ホテル・プラザ・アテネ」で修行。1977年 成城にマルメゾン開店。2000年に現在の場所へ移転。マルメゾンで修行した数多くの卒業生の中で、今や日本のお菓子業界でTOPパティシエとよばれ大活躍されているスターシェフたちが30周年を祝い、大集合!なんと贅沢なメンバーの講習会!あ、おまけに教えていただいた『クレオール』が上の写真には載っていません。 『クレオール』 フィユタージュ生地をグラッセ。ガリボリッ!講習会のルセットでは、大山シェフが4品、明治記念会館「菓乃実の杜」の日高宣博シェフが1品、アニバーサリーの本橋雅人シェフが3品、ル・パティシエ・タカギの高木康政シェフが3品の計11品。ところが、同じルセットを3つの違う型で作ったり、アントルメの飾りを全く違った2パターンで仕上げたりと、最後はいくつだか把握できない数のバリエーションを見せていただきました!あまりのことに目が泳ぎます。すごいことに。更に、リュー・ド・パッシーの長島正樹シェフ、パティスリー・メメの馬場園安秀シェフ、OGで日仏商事の平松早苗シェフがアシスタントとして作業をお手伝いするという豪華版。中央が大山シェフ横長の作業台の端から端までを使い、いくつもの作業を手際よく分担して行っていきます。気持ちよく息のあった連携プレーで、作業が同時進行しています。これだけたくさんの物を作るので講習内容が大雑把になってしまうのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そこは大ベテランのシェフたち。ひとつひとつ手抜きのない丁寧さです。講習の途中で、見本やお味見用の生地がまわってきます。こうしてパーツの硬さ柔らかさ、口当たり、厚みなどを確認することができるのはとても嬉しい~♪『季節のミルフィユ』後ろに並んでいる瓶は、ドーバー洋酒貿易の新製品シェフ愛用の品「トックブランシュ」(濃縮果汁・エキス ノンアルコール)ミルフィユの欠点は、時間がたつとクリームや果物の水分を吸い、サクサクした食感が失われてしまうこと。大山シェフは“フィユタージュを立て”、お店の商品にしています。(後列左より) リュー・ド・パッシー 長島正樹シェフ、ル・パティシエ・タカギ 高木康政シェフ、アニバーサリー 本橋雅人シェフ、明治記念会館「菓乃実の杜」 日高宣博シェフ、パティスリー・メメ 馬場園安秀シェフ、スタッフ (前列左より) スタッフ 、マルメゾン 大山栄蔵シェフ、日仏商事 平松早苗シェフ、スタッフ(この日の最後には、福岡のフランス菓子16区の三嶋隆夫シェフも駆けつけていらっしゃいました)(福岡で講習会開催時には、奈良のガトー・ド・ボワ 林 雅彦シェフも参加)『タルト シブースト オ フリュイ』「マルメゾン(大山シェフ)を知らない人にどんなお店なのか一言で説明するとしたらどういう言葉になりますか?」という質問に、各シェフが大山シェフへの想いをこめてお答え下さいました。長島シェフ 「懐かしさ、優しさが感じられるお菓子」高木シェフ 「心」「自分が生きている中、人生で影響をうけた」本橋シェフ 「なかなか日本人が海外に行けない時代に(修行に)行っていた、そういう所が魅力的」日高シェフ 「本物のフランス菓子を会得されご存知ですが、そのまま提供されるのでなく日本人のお客様にあうようにアレンジ」「怖い顔をされているが優しい方」「自由な発想。ぼくらは皆、自由に育っている」「人まねをしちゃだめ(と教わった)」 マルメゾン 大山栄蔵シェフ ※写真掲載許可をいただいています 「お菓子作りは笑顔をよぶ」 「お菓子の美味しさは、技術うんぬんよりも材料が一番。昔のやり方がいいとは限らない。いい材料、いいやり方があったら変えてしまう。」Q.新しいお菓子はどうやって考えるか? 「ヒントはたくさんある。絵を見ても花を見ても…いつも。新しい素材と出合った時が一番(思いつく)。」 「流行にのりすぎると軽いと言われ、流行を無視すると売れないのがつらいところ」マルメゾンの記事 もくじマルメゾン世田谷区成城6-25-1203-5490-1639営業時間 9:30~19:00定休日 月曜日小田急線成城学園駅から徒歩5分[赤堤店]世田谷区赤堤3-8-15 03-3323-7737東急世田谷線 松原駅 マルメゾンの洋菓子30周年を記念して今年2008年4月に発行マルメゾンを代表するお菓子、ずっと作り続け進化し続けるお菓子他、マルメゾンの過去・現在・未来のルセットと大山シェフの語るこの30年の歴史が詰まった美しいご本です。お菓子の本、買いすぎですが、やっぱり買ってしまいました~長く続くお店には魅力にあふれたオーナーあり!と思う方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へ《ガレットのお菓子日記》 Home へ
2008.10.03
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