マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

2008年12月02日
XML
カテゴリ: 2008年08~12月読書
[1] 読書日記


  <
    ハルタは動じなかった。「先輩の話だと、毎年あるみたいじゃないか」
   「一昨年からよ。手口はずっと同じ。わら半紙に新聞の文字を切り抜きにして、
    拡大コピーして貼るの。要求を呑まなければ屋台の食べものに毒を盛るって」
   「確か去年は――」
   「クレープ」
   「一昨年は?」
   「たこ焼き」
   「で、今年は?」
   「やきそば」
    うぷぷ、とハルタが笑いを堪えている。「じゃあ訊くけど今年の要求はなんだい?」
   「教頭のかつらよ。学校史上最大のタブーに職員室はかってない緊張感に
    包まれているわ」





初野晴 「退出ゲーム」(角川書店)

  を読了。


  青春ミステリ。
  昨今、「青春ミステリ」と広告される粗悪品が無闇矢鱈と垂れ流される中にあって、
  折り目正しい上に、出色の出来の「青春ミステリ」。


米澤穂信の「古典部」シリーズ と共に、
  角川書店の「青春ミステリ」の二大看板になりそう。

  「青春ミステリ好き」なら押さえておきたい一冊。
  勿論、一般の(あるいは「本格」の)ミステリファンにも、おすすめ。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年12月02日 19時03分11秒
コメント(0) | コメントを書く
[2008年08~12月読書] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: