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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 久しぶりの徹夜となった。 21時、100名を越える参加者がクロノス城を尋ねてくれた。 そして、5時間後の決勝終了。ウーノスには50名近い参加者が残っていてくれた。 序盤戦における進行管理の不手際がありながらも、予定したプログラムを半分削りながらも、何とか乗り切った。 けれど、運営管理をしていた自分自身も、共に企画を練り上げ、司会進行をしていた我らが最愛の戦乙女も、ただ、やり切れない思いでいっぱいだった。 参加者の皆さんに、そして、遅くまで運営に携わってくれた仲間たちに、本当に申し訳なかったと思う。 力が足りなくて、本当に恥ずかしい。 今はただ、ごめんなさい。それしかない。そして、そんな中でもいてくれた貴方に、ありがとう。 司会役の彼女と朝まで語り合った。問題点をそれぞれの役割や分担した作業という側面から考えてみた。 我らが最愛の戦乙女が記していない分野について言及したい。 兎にも角にも、危機管理を軽視した役割構成と情報の取り扱いの拙さ、この2点に尽きると自分は考えている。 膨大な量の進行表を配布し、延べで7時間以上にわたる2回のリハーサルを行った。 役割分担表や参加者管理表、問題一覧表の配布、問題管理番号での辞書登録による出題の簡素化など、事前準備は先ず先ずだったと思う。 しかし、何らかのトラブルが生じた場合のフォロー、バックアップ体制が見事に抜け落ちていたのだ。 問題の報告経路、対応についての意思決定から全体への伝達経路、そうした情報集約と伝達についての詰めが、あまりにも弱すぎた。 ○スタッフへは、ギルド【大バーゲン】のギルドチャットで連絡。 ○勝ち抜けした参加者にはギルド【ラピス催事場】のギルドチャットで連絡。 ○【大バーゲン】以外のスタッフ3名については、進行管理PTチャットにて連絡。 ○参加者はブレーンPT内で状況やルールを伝達。 ○参加者への各種説明は【ラピス催事場】のギルド連絡に明記。 ○出題や簡単な説明については、シャウト及びノーマルチャット。 以上が情報伝達経路として用意していたものだ。 進行管理PTチャットをルーターと考えればわかりやすい。他のネットワークからの情報を受け取り、適切なネットワークに受け渡す役だ。ここに集まった情報が利用され、必要な場所に回されるはずだった。 ところがあるトラブルが同時に発生したため、(複合理由によるイベントギルド定数以上の予選通過+敗者復活なのだが)突如、進行管理PTはトラフィック状態に陥った。 この場合のサブ・ルーターを置いていなかったために、そちらの対策に追われることとなり、それぞれのネットワークはある一定時間、孤立した状態になった。 情報がない状態では何も判断はつかないし、疑心暗鬼が生まれもする。特に、情報が少ないネットワークの末端では空白の時間が生まれた。 ノーマルチャットやシャウトという、全てに伝わる経路を利用する道もあったはずだ。 緊急時にそこに切り替えることが出来なかった自分が情けないが、ユニオンウォー用の同盟チャットのようなものがあったらとも思う。 ああすれば良かった。これがあれば良かった。 ただ後悔したり、言い訳をしたり、謝るのは簡単なことだ。 何よりも難しく、そして、やらなくてはいけないことがある。 二度と同じ轍を踏まないよう、二度と苦杯を嘗めることがないよう、納得のいくものを今一度作り上げることしかない。 参加してくれた方にとっても、スタッフにとっても、そして、自分自身にとっても・・・ まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月31日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 一時とはいえ、重くて仕方がない。 イベントギルド【ラピス催事場】に、我らが最愛の戦乙女が出向することになった。 留守宅を守るべく、組合長を示す旗を受け取る。 こんなにも重たいものとは、思いもしなかった。全ての生殺与奪権を与えられたようなものだ。 ちっぽけな三角形の布切れ一枚、どれだけの大きさかと実感させられている。 かつて、彼の戦友に言われた言葉を思い出した。 「この重さは、背負ってみなければわからないよ」 魔術士の愛弟子が長の旗を背負った時のことを考えてみる。 愛弟子は、深夜に1人立ち尽くしていた。旗の重さを嘆きつつ・・・ 弟子の気持ちに近づきたいと、あえて師匠の代理として、固辞していた副店長代理の席に座ったことがあった。 「副」がつくだけで、本当の旗の重さとは比べ物にならなかったのだと気付く。 よくぞ、この重さに耐え、愛弟子は仲間たちを守り抜いている。 この旗は、同僚たち全ての思いに責任を持つという証なのだ。 そして、この旗に恥ずかしい真似は出来ないという、わが身に科せられた戒めでもあるのだ。 我らが最愛の戦乙女や彼の戦友も、そして魔術士の愛弟子も、いつも単独で荒野を歩く長は多い。 誰かが呼べば、いつでも動ける場所に自らを置いているのだ。 そして、誰かのためだけに動くということを決してしない。 困ったものを背負ってしまった。とにかく重くて仕方がない。 辛いわけじゃないのだけは確かなんだが・・・ とりあえず、クロノス大陸横断ウルトラクイズを無事に終えて、我らが最愛の戦乙女が戻るのを待とう。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月30日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 戦乙女たちへの風当たりが強いらしい。 現実の世界から解放されて、この大陸に降り立つことが出来るのが、連日23時近くという一週間だった。 借金返済だけを目的に、両手斧の愛弟子と歩くのが唯一のストレス解消だった。 おかげで、戦史の編纂も滞りがちだし、芳名録に記載していただいた方への謝辞も放置してしまった。 本当に申し訳ないことと、頭を下げることしきりだ。 その上、企画したイベントの期日は刻々と迫ってくる。 ようやく、時間を作り、我らが最愛の戦乙女と打ち合わせを重ねた。 リハーサルでのすり合わせ、変更を繰り返しては、各種文書の訂正や作成をしていた。 そんな最中に、いつもなら数多の戦乙女たちに囲まれている聖騎士を見かけた。巨大な両手剣を携えた姿には、王者の風格すら漂っている。 ところが、信じられないことにたった一人で立っているのだ。 彼を取り囲んでいた戦乙女たちはどこへ消えたのだろう。 そう考えているうちに、決して弱音を吐かなかった我らが最愛の戦乙女、店長が近頃、ぽつりと言っていたことを思い出した。 新しい冒険者が大陸を訪れないこと以上に、自らの職に限界を感じて去っていく人が多いのだと言う人もいる。 転職がもっと容易な世界であればいいのかもしれないが、「仲間うちでお荷物となりそうで、気が引けるの」と語っていた戦乙女もいた。 特に大陸の冒険者が高齢化するにつれ、職ごとの力の格差は大きくなっている。 彼が嫌われたわけではない。 愛する人の負担になることを恐れて、戦乙女たちが姿を消しているようでならない。 誰かが損をするとか、誰かの負担になるとか、そんなことを考えないでいいんだ。 そこに華やぐ貴女がいる。ただそれだけで。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月29日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 その夜の街は、近頃には珍しく混雑していた。 耳を澄ませば、引退を惜しむ声や、「さよなら」を告げる声が聞こえる。 けれど、人込みの中に入っていく気にはなれなかった。 とにかく、今必要なのは、借金返済のためのいい稼ぎ口だ。 いつものように、仕事斡旋のリストに目を通していると、死に誘う赤い巨神の集団討伐があった。 歓声を上げただけで、両手斧の愛弟子が駆け寄ってくる。 以前ならJV、ジョイントベンチャーとして名義貸しをしてもらい、単独で行くことが多かったこの仕事だ。 いつのまにか、愛弟子が同行してくれるようになった。それどころか、彼の方が仕事を見つけて呼び出してくれる。 まぁ、自分の暴走を止めてくれていた唯一の相手が、暴走に加担するようになったわけだ。 赤い巨神狩りを続けているうちにも、別れを告げる声が届いた。 「さよなら」は言わない。 ただ、いつものように「いってらっしゃい」と返すだけだ。 大陸から去っていくこと。 これが一体何なのだろうと思う。 去る人は去っていく。 残る人は残る。 ただ、それだけのことでしかないのに。 誇り高き聖騎士が突然の失踪を遂げて以来、引退式と称した時間にどれだけの意味があるのかと思うようになった。 別れの挨拶をすることに、どんな意味があるのかとも。 考えてみると、葬儀というものがちょうど同じ性質のものだ。 訣別の儀式は、残される者のためにあるもので、去っていく者には意味がない。 先だって引退を決めた聖騎士は、ある思いを手渡すために来てくれた。 我らが最愛の戦乙女の師は、最後の合成を強要するために来てくれた。 お世話になりました、そんなことを伝えるためではない。 いつものように馬鹿騒ぎをして、いつものように消えていった。 けれど、彼らが託した想いを受け取る行動の中で、彼らとの別れを受け止めていくことができていたように思う。 別れの場が必要なのは、残される側で、誰かが消えていくということを受け入れるための通過儀礼に他ならない。 彼の聖騎士が突然消えた時、この通過儀礼がないがために、多くの人々が怒り、混乱し、数々の憶測が生まれた。 あれからどれだけ経っただろう。 少なくとも、日々の暮らしの中で混乱は収拾し、誰もがそのことを受け入れている。 大陸から去っていく人がいる。 ぼんやりとしながらも、次の楽しいことを探している自分がいる。 いつものように過ごしていれば、いつしか、みんな思い出になるだろう。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月28日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 無理をするのはもうやめた。 ここしばらく、両手斧の愛弟子との距離感がうまくとれずにいた。意識的に別行動などもしていたが、どうもしっくりこない。 そんな中、コエリスの地に住む、神宿る手の画伯から、両手斧の愛弟子との新たな肖像が2点届けられた。 そのうちの一つを見た瞬間、動揺を隠せなかった。 ああ、気持ちを隠そうなどと思う方が馬鹿だったのかも知れない。画伯には、すっかり見透かされていたのだ。 あえて一般に公開しないまま、直接に送ってくれた配慮が嬉しかった。 もう無理はやめよう。 弟子ばかと言われようとも。 R師弟と呼ばれようとも。 「もうきたか?」 魔術士の叛乱に参加するために大陸に舞い降りると、すぐに聞きなれたささやき声が響いた。 こちらの行動パターンはすっかり判っているらしい。 魔術士の側に寝返ることは認められている。有無も言わさずに、愛弟子を抱きかかえた。 そうなのだ。 彼以外の誰にこの身を任せられるというのだ。 イベントを終えて棲み処に戻ると、我らが最愛の戦乙女の師が待ち構えていた。 ついに引退を決意した彼女は、弟子や同僚たちを次々と拉致し、涙に濡れた人生横丁、合成屋の前へと誘った。 師に強要されながら、蒼い塊を作る店長の姿に、次々と同僚たちも触発されていく。 愛弟子も例の如くに、魔術士の魂たる両手杖を蒼い塊に変えていた。 昨年暮れの聖夜以来、すでに莫大な財産をつぎ込んでいるはずだ。こんな自分のために。 リベンジか・・・ 自分は倉庫番の元へと走った。 そして、当然のように1回目は蒼い塊が手渡された。 底をついた資金の融資を同僚から受け、ようやく2回目にカイラから受け取ったものを弟子へと手渡す。 「本当は自分で作ってあげたかったんだ」 ぽつりと彼が言う。 「2人で作ったのさ」 ふたたび彼から受け取った銀色の両手杖を握り締めて答えていた。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月27日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 これほどの魔術士が大陸にいたのかと心強かった。 多くを語る必要はないだろう。 ただ、楽しい時間だった。 『両手職推奨、プロテクタースタッフは特に激しく推奨』 そんな呼びかけに、次々と楯を投げ出す魔術士の姿があった。 裏切り者の名を汚名をあえて受け、伝説の鎧に身を包んだ愛弟子もずっと傍にいてくれた。 主催者の説明を受ける間には、小隊の中で様々な会話が弾んでいた。 何に特化しているのか。 どんな育ち方をしているのか。 どの魔術士もみな個性豊かで、日頃から大陸での狩りを楽しんでいる様子がうかがえた。 身の回りに同じ職の冒険者が少ないだけに、こうした機会は本当にありがたい。 そして、戦闘開始。 戦乙女に死の口づけを受け、何度も倒れては戦地に駆けもどる。 つくづくと、魔術士の最大の敵は戦乙女だと実感する。見えない所から攻撃され、気づいた時には地に伏していることもしばしばだ。 膠着状態の後に、大将戦。 もっぱら、大将の周辺で迎撃を受け持っていたが、やはり、支援役として寄り添ってくれる愛弟子の存在が大きかった。 もう駄目かと思う瞬間には、体力が回復している。 安心して身を任せていられる相手がいることで、攻撃だけを考えて動いていられる。 そして、前半の膠着状態が嘘のように、早々に連合軍の大将が倒れたという報せが届く。 ああ、祭りは終わりか・・・ わざわざ屍の上で乱闘を繰り広げたり、名指しで襲い掛かってきたり、人を踏みつけにやってきた友がいた。 祭りでのことだ。怨みはしない。 決して忘れることはないが・・・ 大規模な対人戦として、単なる強さ比べとか、自己満足的なものと考える人もいるようだ。 けれど、多くの人が来たのはただ闘うためなんかじゃない。 こうした祭りの時こそ、人が動き、大きな交流の場所となり得るのだ。 『ハレ』と『ケ』があればこそ、世界は面白い。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月26日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 目の前に分かれ道があった。 立て続けに知人たちが還暦を迎えたり、黒衣や骨董衣へと姿を変えている。 個々の思いに濃淡はあれ、目標としていた場所にたどり着いたことに違いはないだろう。 問題は、『そこからどこに向かうのか』ということだ。 久しぶりに黒衣を纏い、落雷と毒気の荒野に狩りに出た。この地は初めてだという同僚、伝説の鎧を着た聖騎士も一緒だ。 出来るだけ多くの敵を集め、召喚した魔族の力で殲滅する。 入店して間もない同僚にしてみれば、まともな狩りをする自分を見たのは初めてだったろう。 以前、まだ集団行動に慣れていなかった蒼き聖騎士、(もっとも、最近はスケベディンと呼ばれているらしいが)彼とカイヌを歩いた時に言われたことがある。 「いつもの碧眼さんじゃないっ」 両手斧の愛弟子を無理矢理に支援役にして、黒衣のための荒修行に出た時などは怒鳴りつけられた。 「回りのことをもっと考えろ!」 それ程に荒っぽく稼ぐことだけを目的に、集団行動に特化した狩り方を本来の自分はしてしまう。 生まれて初めてパーティを組んだ日、今は伝説となった週末だけ舞い降りる魔術士がいた。 彼に集団行動を叩き込まれ、彼の記した戦史や戦略研究で学べたため、正統派の魔術士の闘い方が、無意識のうちにも身についているらしい。 また、この大陸で骨董衣や骨衣となった名だたる冒険者たちがまだ黒衣の時代、火山地帯をいつも彼らと共に歩いていた頃があった。 軟弱ではあるものの、『廃人』と指差されるような闘い方、それが身に染み付いているのも事実だ。 単独で死へと誘う赤い巨神と渡り合うのは、自分の力を確認したいという、虚栄心を捨てきれないからだろう。 けれど、ここに戦史を綴ってきたおかげで、折につれ、この大陸になぜ自分がいるのか、どこに行くのかを考えることが出来た。 南瓜大王帯を作り上げた時 同業組合の愛と友情の指輪を手に入れた時 そして、同盟戦争にどんな立場でかかわるべきかを考えた時・・・ 少しづつ、ここにいる意味を考えながら歩いているうちに、気がつくと今いる場所に立っていた。 ただ、強ければいいとか、上位にあがれればいいという気持ちは消えていた。 そして、振り向くと、遥か後方に分かれ道が見えた。 同僚たちが、弟子たちがいなければ、今ごろはとっくに骨董衣でも纏い、引退の道を選んでいただろう。下手をすれば、蒼き衣のままで辞めていたかもしれない。 どこにいようとも、どんな『ゲーム』でも良かったのだと思う。この大陸である必要もなかった。 たまたま行き会った仲間たちと馬鹿騒ぎを繰り返し、笑いながら歩くうちに今の道を選択していただけなのだろう。 とりあえずこの道にはまだ行き止まりがない。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月25日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 不思議な夜だった。 何人もの聖騎士たちに話しかけられた。 と言うか、聖騎士以外から話しかけられることが少ないのだが、やけに拉致されたり、絡まれる夜だった。 出張から戻り、コエリスに降り立って、しばし歓談。 ある人へのプレゼント素材のために、目立たぬように過ごしていれば、立て続けに捕まる。 しかも、愛弟子は昨日付けの戦史を読み、近くに寄って欲しくないのだと思ったらしい。 うまく説明できない自分が不甲斐なくて、再びコエリスへと出かけて、気持ちをクールダウン。 そして、気を取り直して愛弟子と挨拶すれば、引き続き、やけに人から絡まれる。 次から次へと人が集まってくる。 ようやく遠慮がちに絡んでくる愛弟子は、もう半分がた眠いらしい。 とりあえず、形だけのパーティであっても、彼の祝福を受けるのは嬉しい。 そして、落雷と毒気の荒地に出向き、ストレス解消のように狩りを続けた。 言葉に言い表せない時もある。 手に入らないものだから、欲しいと思うのだろうか。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月24日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 居心地のよさに安穏としてはいけない、自分にそう言い聞かせていた。 ここしばらく、愛弟子とできるだけ距離を置こうと意識していた。 同業組合の長を務める魔術士の弟子とは、あえて別のコミュニティにいることで適当な距離を保ててきた。 けれど、両手斧の聖騎士は同僚ということもあり、互いに動向が判りすぎて、いつも近くにいることになってしまう。 閉じた世界にいてはいけない。 自分がずっと言ってきたことだ。 そこだけに固執すれば、失った時の辛さもまた大きいし、他のものが見えなくなってしまう。 近くにいれば馴れ合いどころか、自己同一感まで持ってしまう。 判ってくれる筈だなどという思い込みまで生まれてしまう。 相手のことなんか考えていないのではないか。 自分の思いだけを押し付けているのではないか。 そして、愛弟子と2人だけの閉じた空間を作り出し、周りをスポイルするようになってはいないか。 周りに対するネタとして絡み合っている分にはいいが、愛弟子しか見えていない自分は醜い。 わがままも言えば、愚痴もこぼしがちになる。 弟子に甘えきっている自分をみつけて、はっとした。 そんな逡巡から逃げ出すように、まるでバランスを取ろうかとするように、離れようとする自分がいる。 どこでふらふらしていようとも、誰を口説いていようとも、 「ナンパをしない師匠などらしくない」「いちいち気にしていたら、身が持たん」 弟子はそんな言葉を口にする。 ああ、だけど・・・ 本当は思いきり彼に縛られていたい自分もいるのだ。 きれいごとでは言い尽くせない、次第に言い訳できなくなってくる複雑な思いから逃げ出すように、今日も1人で荒野へと出てしまう。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月23日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 彼の旗の仲間たちがいなければ、とっくの昔に大陸を去っていた。 可憐な戦乙女が店をやめ、独立していった。 いや、正確に言えば、生家を失って我が社に仮の宿をとっていた彼女が、ついに御家復興を成し遂げたのだ。 思いを形にし、夢を実現した姿に胸が熱くなる。 彼女の背についた、赤いままの組合長旗が、黄色の懐かしいものに変わる日が待ち遠しい。 あの日、ただ、ここから消えてしまいたいと思っていた。 いろいろなものを失ってしまった自分がいた。 街にぽつんと立ち尽くしていた時、彼の黄色い旗を背負う杖遣いの聖騎士に突然羽交い絞めにされた。 火山へと連れ出され、馬鹿騒ぎに巻き込まれ、踏み止まる力を与えてもらったのだ。 今を楽しむこと。 仲間たちと過ごすこと。 改めてその大切さを教えてくれた人たち。 とりあえず脱ごう! 初めて企画したイベントだった。彼の旗を背負う人たちなしに、あり得ない企画だった。 沢山の不手際を重ねながらも、懸命にやり遂げられたのは、黄色い旗が降ろされると知ったからだけではない。 彼の旗の精神を見て欲しかったからだ。 ただ1人残され、黄色い旗を失い、「背中が寒い・・・」そう呟いていて荒野にいた可憐な戦乙女がいた。 彼女を抱きかかえて連れ帰ってしまったのも、誰もいない場所を作ってはいけないと入店勧誘をするようになったのも、彼の旗を見られなくなってからだった。 彼女にはやはり黄色い旗がよく似合う。 自分がこの派手な旗を決して降ろせないように、それぞれの旗の下にあってその重さを実感してきた。 旗に育てられたとも言えるし、旗を育ててきたとも言えるだろう。 旗色鮮明にして、その出自を示す。 このことからは、逃れられないらしい。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月22日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 弟子たちや同僚以上に、よく話し込んでいた友がいる。彼が引退を決意したと言う。 1人の初心者にベテラン勢が群がるように行われていた講習会を終え、いつものように住み慣れた街に戻るなり、我らが最愛の戦乙女が自分を探していると知らされた。 一体、何があったのだ? 同僚たちも詳細は聞かされていないらしい。 程なくして戻った彼女の口から、よく知った聖騎士の名と『引退』の二文字がこぼれ出た。 ついに、この日が来たのか・・・ 人に囲まれての派手な引退など苦手な性格だと知っていた。 戦史も突然に消えていたから、誰にも告げずに去っていくつもりだろうと思っていた。 けれど、何も言えないままに会えなくなるのだけは嫌だった。 だから、一つだけお願いをしていたのだ。 「いつか辞める時には、貴方の形見が欲しい」と。 この約束があればこそ、彼は必ず来てくれると信じていた。 彼は約束を果たすために、同僚たちへの厚志を手にして、暇乞いをするために来てくれていたのだ。 最初の出会いは、文字通りの『ナンパ』だった。 ウーノスで見かけるたびに口説き続けて、いつしか、時折2人だけで歩くようになった。 名前が白く輝いているのをみれば、声を掛け合う仲になった。 気持ちを偽らずに過ごせる、数少ない相手だった。 相手がどう動くかもわかって、この身を任せることが出来る、数少ない相手だった。 2人だけで狩場に出るような気の置けない相手は、愛弟子を含めてもそう多くない。 同僚たちと共に彼を拉致して、縁の地を歩いた。 彼と語り合った、色々なことが脳裏に浮かぶ。 黙って行かないでくれて、本当にありがとう。 口うるさい魔術士がいたことを思い出したら、いつでも大陸に顔を出してくれるとうれしい。 自分はまだここにいる。貴方の思いのかけらを抱いて・・・ まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月21日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 傍から見ればほとんど病気だろう。 黒衣をまとう時間の方が少なくなってきている。 擬装を続けるうちに、まだ誰も知り合いがいなかった頃の自分の姿が、完全にスタンダードスタイルとなってしまった。 このままで、どこへでも出かけてしまう。もちろん、マサカリを担いだり、大鎌を手にしたノーヘルだ。 まぁ、幸いと言うか、弟子たちもカツカツと経験値を稼ぐより、のんびりと楽しむことを旨としているから、追い越される心配はない。 意外に死ににくく、両手武器を持てる体力は、馬鹿げた振り方をしていればこそだが、実は、浄化の雫の力を借りて振り直したのは2回だけだ。 しかも、併せて20個程度しか使っていない。 自分は、かつての師匠と出会うまで、何の知識もなく、相談する相手もいないまま、漠然と満遍なく振り分けていたのだ。 この名残が、高いSTRとSTAである。 孤独な時代の傷跡とも言えるかもしれない。 かつては、世界に自分だけしかいないようにすら思えた。不安でいっぱいで、周りがみんな立派に見えた。 いくら頑張っても、強くなれなかった。たくさんの友人がいる人がうらやましくて仕方なかった。 かつての師匠に背中を押されて、ようやく人と話せるようになってからは、軟弱な自分を護って欲しくて、聖騎士ばかりを追いかけて歩いてきた。 あれから、どれだけたったのだろう・・・ 仲間たちの存在は、孤独の傷跡を十二分に癒してくれた。 いつしか、つらかった体験は、思いは、物語りに変わりつつある。 取り出しても、もう以前のような痛みはない。そして、つらかった時代の服装すら、懐かしく感じられる。 はじまりは土砂降りだった。 乾くことはあっても、雨に打たれたあとは消えない。ごわごわとした感触も残ってしまう。 そこから始まっていたことは、もう変えられない事実だ。でも、どんな時代の自分も間違いなく自分自身なのだ。 初心者説明会の場所に向かいながら、初めて師匠に声をかけられた日をふと思い出した。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月20日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 魔術士達が再度蜂起する日が近い。 いよいよ再戦の日が近づいてきた。 身内だけで最後の調整を行うと誘われ、生き別れの兄、伝説の魔術士を尋ねて、自分は火の神が支配する終の棲家を旅立った。 ふと気付く。 どこで、いつ、リハーサルが行われるかを聞いていなかったことに。 しかし、こんな時はやはり「血」に頼ればいいのだ。 自分なら、どこで、いつするだろうか・・・ 迷わずに闘技場へと舞い降りて、頭に思いついた場所へと向かっていた。 その間にも、次々と友人たちが声をかけてくる。 弟子も後を追って来てくれたようだ。 ようやくたどり着くと、身内だけと言っていたが、30名近い冒険者が集まっている。 今回の叛乱を企てた兄が、厳かに説明をしている最中だった。 魔術士の魂たる両手杖や大鎌を手にしたものが多い。もちろん、兄は髑髏をあしらった両手杖を携えている。 最近、特に気に入っている戦斧を肩に担いで輪に入った。 全員が同じ銀色に鈍く光る両手杖を手に闘うこと。 両手職にこだわり続ける兄が、心からそう望んでいるのを知っている。 そして、そのことを決して言い出さないことも。 誰よりも繊細で、己に厳しく、生真面目な人なのだ。 近頃、魔術士とは両手に始まり、両手に終わる職だと思い始めた。 己の弱さと向き合うことを知っているものは、その弱さを受け入れてこそ、得るものがある。 こだわり続けること。 自分の選んだものを信じること。 趣味人の集まりだと、周りを見渡してつくづくと思う。 前回の叛乱では、この趣味人たちの力は天地を揺るがすほどだった。そして、今回もこのことが大きな不安材料として、立ちふさがっている。 兄は魔術士の地位の復権を求めていても、大陸の崩壊は決して望んではいない。 なんとか、二つの望みをかなえたいと思いつつも、決して叶わない夢をみることも、また、魔術士の性なのだと思う。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月19日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 3時間以上に渡る打ち合わせがようやく終わった。 1月31日に予定している、イベントのリハーサルである。 我らが最愛の戦乙女と共に机上で作成した荒削りな進行表が、仲間たちの手で削られ、磨き上げられた。 過酷な罰ゲーム、射幸心を煽る敗者復活戦。 敗者の味方の罵倒、持ち上げては落とす司会者。 ここだけは外せないと思いつつも、時間との戦いになるのは目に見えている。 【第1次クロノス城内予選・ギルドセンター前緑地帯】 ●ウルトラクイズの伝統、おなじみの○×クイズ ●全参加者→25名+敗者復活3名 ●ここでは貴方のある能力も問われます 【第2次クロノス城予選・テラへの橋手前】 ●伝統のジャンケンタイム ●28名→14名 ●時の運を占います 【第3チェックポイント・テラのサボテンロード入り口】 ●○×泥まみれゲートクイズ ●14名→8名 ●特設された○×ゲートに走るっ・・・不正解だと・・・ 【第4チェックポイント・サンツスミコ】 ●バラマキクイズ ●8名→4名+敗者復活1名 ●サンツスミコ内の問題袋を持っているスタッフを見つけだして・・・ 【第5チェックポイント・マイヤー島への船】 ●三択はらはら時計クイズ ●5名→3名 ●出航から到着までの2分間で10問の3択に挑戦 【準決勝ポイント・ウーノス城 マキオ前広場】 ●通せんぼクイズ ●3名→2名 ●早押しクイズ 3ポイント獲得で通過問題に挑戦 【決勝ポイント・ウーノス城 倉庫の上】 ●早押しクイズ ●2名→1名 ●早押しクイズ 8ポイント先取で優勝です ウーノスまでたどり着き、キング・オブ・クロノスとなった冒険者には、この大陸に二つとないもの『王者のための楽園』が待っている。 書き直した進行表を眺めながら、心地よい疲労感に包まれる週末だった。 ああ、しかし・・・ まだ、問題の充実と決めセリフのピックアップが待っている。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月18日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 不正クロ問題に派生した一連の問題が興味深い。 現実の世界では、言葉が悪いのだが、インテリヤクザと呼ばれる類の仕事をしている。 ネゴシエーターとして、人間や組織の調整にあたったり、トラブルシュータとして、問題の収拾にあたったりの毎日だ。このためにイベンタやアジテータ、そしてカウンセラとしての技能も身につけた。 金や利権で動かず、自分の議にのみ従って動くから性質が悪い。マキャベリストだから、土下座も追従も厭わない。 その反動なのだろうか。大陸では心のまま、快楽原則に従って生きている。 そんな自分だけに、今回の不正クロ問題は面白くて仕方がない。 運営会社の対応に「自分ならこう動く」と考えてみたり、ユーザーの反応に「このあたりを意識して動くといい」と考えてみたり、管理能力というものについても、改めて分析する機会となった。 ゲームという商品提供企業とお金を払うユーザーという観点で、企業責任を追及する人が多いが、自分の見方はかなり異なる。 金を払ったからそれに見合うものを寄越せというのは、まったくお門違いだと思う。 すでにユーザーは商品を購入し、しかもそれを選択したのはユーザー自身だ。現在の対応は契約時に規約として書かれていたことの具現化でしかない。 自分はかねてから、この大陸を『社会』として位置付けて社会学的考察をしてきた。 この観点からすると、運営会社は政府なり地方自治体であり、ユーザーはそこに生活する住民に他ならない。 課金を税金として考え、『租税』と言ってきた所以である。 近年、政府や地方自治体のアカウンタビリティ(accountability)が重視されている。 アカウンタビリティとは、力や権限、財を一方が他方に付託することにより、付託された側が付託した側に対して負う責任のことだ。 つまり、大陸の冒険者が運営会社に行政権を付託し租税を支払うことで、運営会社は冒険者に対して公益を実現する責任を負うことになると考えている。 アカウンタビリティは『結果責任』と『説明責任』から構成されている。 合法的かつ合理的に公益を実現するための政策や施策を実行し、求められる結果を達成する責任である『結果責任』。 政策や施策の策定・実施の過程や、その内容、結果などについて情報を公開し説明する責任である『説明責任』 この『結果責任』と『説明責任』を遂行して初めて、大陸の政府である運営会社はアカウンタビリティを果たしたと言える。 『結果責任』については、快適で安定した環境の提供、秩序ある社会であるために、ある程度の規制や制限行為の実施、そして、興味溢れる楽しいゲームであることを追及する義務がある。 もちろん、専制国家ではないのだから、大陸の冒険者自身の自治権の担保も不可欠だ。 『説明責任』を果たすという面においては、運営会社は公式サイトという情報提供の場所を有している。より多くの情報を使いやすい形で提供することで、その透明性を高めることは可能になるはずだ。 今回の不正クロ問題などは、その透明性を高めるいい機会に他ならない。しかも、公式掲示板という、言論の場所まであるのだ。これを有効活用しないとは、もったいないことこの上ない。 業務効率化やサービス向上、情報公開を進めるという方針を明確化し、業務改革や規約・制度・システムの整備とともに進めていくことも不可欠とも言える。 ただのゲームというフィックスされた『商品』の売買ではなく、コミュニケーションの場という流動的な『社会』の提供であること。 この違いを踏まえていれば、運営会社にはもっと違う対応があるだろうし、大陸の冒険者たちにも違う反応があるのではないか。 まぁ、どちらにせよ、発展途上の政府と未成熟な民度は一致している。 国家などというものはアイタタな経験を繰り返し、少しづつ、お互いに気付きながら、成長していくものなのだ。 強大な指導者を求める大衆の心の弱さは、いつの時代も崩壊しか呼び込まない。 ゆっくりといけばいい。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月17日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 大陸に降り立ったのは深夜2時過ぎだった。 さすがにもう同僚たちは退社している。0時前には両手斧の弟子も眠りについたらしい。 けれど、そのまま寝るには頭が冴え過ぎている。 クールダウンが必要だ。 混みあったターラやサンツスミコでは、一仕事終えた冒険者たちが、ゆったりと語らっている。 あちらこちらで、「おやすみなさい」「お疲れ様」の声が聞こえる。 この時間から旅立つものはさすがにいないらしい。 とりあえず、睡魔が襲い掛かるのを待つしかない。 1人で荒野へと歩き出した。 もう一つの世界の分身の様子を見に行ったり、 神殿で工事現場の監視員のような武器を探してみたり、 今月末に予定している企画の現場を歩いてみたり・・・ 色々と目的を探して歩き回るが、今夜は何もかもが静かだ。 再び街に戻り、人ごみをのんびりと眺めていた。近頃、いつも木陰で眠りについている戦乙女の傍らに立って。 生き別れの双子の片割れがひょっこりとやってきた。 言葉を交わすうち、現実の世界の中で緊張していた心が、次第に溶け出していく。 闘うだけでも、強くなるためだけでもない。誰かと係わっていたいから、ここにいる。 ようやく訪れた睡魔に向かって、にっこりと微笑んだ。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月16日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 いま、偽装が熱い。 裸のままでドロップ品だけを装備しながら、ターラまで戻るというクエストをしたことがある。 自分にとっての転換となった時代のもの、緋色の装束一式を揃えることが出来た。 以来、この大陸に初めて降り立った日を懐かしみながら、少しづつ良品の装備を集めてきた。 そのコレクションがようやく整いつつある。 こうなってくると、人間欲が出てくるものだ。 「無駄振り」だとか「捨て振り」と言われてきたSTR76を生かして、死神装束用の大鎌以外の武器も集め始めている。 無節操というべきか、もうほとんど仮装行列の世界である。 最初は街中で世間話をするための装束、ネタでしかなかった。 ところが、その場のノリで狩り場に出ると、これが中々面白いものなのだ。 低くなった防御を考慮して、ゆったりと出来る狩場へと向かう。 もちろん経験値はまったく入らない。 一番火力の小さい魔法を中心に闘ってみる。 懐かしい気がする魔物たちと戯れ、非力だった自分を懐かしみながら、色々なことを考える。 初めて出会った巨大な魔物の恐ろしさ。 袋叩きにあいながらも、たった一人で集めた剣と槍。 黒衣になって忘れてしまいがちだったことが、マイナスハンデを敢えて持つことで懐かしく蘇る。 そして、思いがけない戦利品にもありつけたりした。 懐古趣味は年寄りの特権かもしれない。 けれど、忘れてはいけないものを心から取り出すこと、そんな時間も必要なのだ。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月15日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 これはもはや運命なのだと思う。 現実の世界の諸事に追われて、大陸に降り立つ時間が減っている。 大陸に戻ってこられるのは、早くても23時前後だ。 しかし、どんな状況でも、どんなに疲れきっていても、巨大な魔物を狩りに行く気力だけはあるらしい。 ターラの街の仕事斡旋人を訪ねてみると、大いなる赤い魔物、デスアンテの討伐を呼びかけていた。 ああ、彼は自分を待ちかねていたようだ。 しかし、単独行の冒険者には斡旋が出来ないという。 一瞬、絶望の淵に飛びこもうかという時だった。 不死薬を求めて旅立とうとしている同僚の聖騎士がいることに気がついた。 背後に回りこみ、羽交い絞めに拉致を決める。もちろん、抵抗など許さない。 「蠍を狩りに行くんだろう?名義だけでも貸してくれ」 彼は快く守護の祝福を添えて送り出してくれた。 聖騎士の祝福が無くとも、いつものように蠍を楯に狩ることは出来る。 しかし、まとまった報奨金が入るとなれば、気持ちも違う。 荒野を駆け抜けると、果たして、魔物は自分を待ち構えている。 その上、幸運続きに輪をかけるように、求め続けていた最後の宝物が断末魔と共に差し出された。 同僚に名義貸しの代金として報奨の半分を渡すと、自分は世を忍ぶ戦乙女に姿を変えて、城下へと向かった。 幸運の連続だ。きっといい結果が出るに違いない。 望んでいたように、いい補正のいいものが完成した。 これなら、弟子の還暦の祝いとして申し分ないだろう。 やはり、大いなる赤い魔物とは、運命の赤い糸で結ばれているらしい。 こいつと過ごすと気も晴れるし、幸運をも呼び込む。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月14日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 げに恐るべきは書かれてないものを読もうとする言霊遣いだ。 100日目の戦史を読むなり、声をかけてきた戦友がいた。 「なにかあったのかな?」 ああ、さすがだ。 まさしく、あれは、かねてから戦史編纂を辞める日のために書いてあった予定稿である。 それは、ラピスの仮面を外す日のために書いてあったものでもある。 けれど、本来の目的として使うことはどうやらなくなったらしい。文末を少しだけ変えて、100目の戦史として綴ってみた。 大陸に降り立つための租税をついに自動振り替えとした。 世界が崩壊したり、ここから追い出されることでもない限りずっと自分はここにいるつもりだ。 価値観とは人それぞれだろうが、憂さ晴らしに出かけて、一夜で散財する金額と比較すれば、ここでの租税は自分にとってすこぶる安価である。 一日の昼食代程度で一ヶ月に渡って、これだけの出会いや発見がある。 自分にとって、ここがどれだけ価値のあるものかを記しておきたかった。 元より、お上に何かをしてもらおうと言う発想がない。 与えられた枠の中で安穏と過ごそうという気もない。 先鋭な批評家になるくらいなら、鈍重な実践家でありたいと思う。 おかしいと思うなら、声高に反対するのではなく、自ら対案を示し、それを口にして実行したいと思う。 よく言って、よく行なわない人を「国師」という。 よく言わずに、よく行う人を「国行」という。 現実の世界でやることは山積みだ。 けれど、そんな中にあっても、よく言ってよく行う「国宝」に、一隅を照らす者に自分はなりたいと願う。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月13日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 大陸に降り立つとなにやら店内が騒々しい。 出勤中の札がかかっている同僚が10人近くはいるようだ。近頃、夜の店内はいつもこの調子だ。 他の同業組合長が、ため息混じりに、冗談とも思えぬ声をかけてくる。 「1人か2人まわしてくれないか?」 言いたくもなるはずだ。 見れば、派手な旗を背負った同僚たちが、ターラの街で一ヶ所に集まっているのだから。 「あ、来た来た。」 嬉しそうな声が聞こえた。 両手斧の愛弟子が還暦を迎え、初めての召喚を披露してくれると言う。どうやら、自分の到着を待ってくれていたらしい。 やけに早いことに、先ず驚いた。 リーチをかけて、一気に駆け上がるような性格ではない。そのことは誰よりも知っている。 同僚の可憐な戦乙女や自分に見せる約束をしていたが、やはり、目的があると人が変わるらしい。 「自分がそうなりたい」からじゃない。 「見せて喜ばせたい人がいる」から頑張れるのだ。 沢山の同僚に囲まれる愛弟子を見るうちに、「とりぬご盃」が終わった翌日の姿が思い出された。 人気のないサンツスミコで、彼は立ち尽くしていた。 いつもの口の減らない聖騎士とは思えないほど、哀しげな、今にも泣き出しそうな言葉を口にしていた。 「誰もいなくなるのが怖い……」 失うくらいなら、初めから何も持たないほうがいい。 旗も背負わず、師弟関係も持たない理由と、あまりにもストイックな彼の心が読み取れた。 それは、最後まで彼の前にいようと思った瞬間でもあった。 両手斧の愛弟子が還暦を迎えたことよりも、彼が多くの仲間たちに囲まれていることが嬉しかった。 彼が仲間たちに見せたいと思うことが嬉しかった。 いつか失ってしまうものであるとしても、失うものであると知っていても。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月12日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 この大陸は壮大なるロールプレイ、役割演技の実験場だ。 現実の社会を無作為抽出したかと思わせるほどに、いろいろな人が降り立ち、いろいろなことが起きる。 しかも、大陸での世論構成はすこぶる現実社会のそれに近い。 未成熟化やプチナショナリズム化が進んでいるとか、 傷つきたくないために他者とかかわらないとか、 批判だけして責任転嫁しようとする風潮とか、 厭世的に投げやりな態度をとるのが高尚に見られるとか、 そうした傾向もしっかりと標準化している。 この大陸での役だけに興味があって、役者本人の個人情報に興味を持ってはいないという面はある。 けれど、自分が深く係わるうちに、この大陸にいるのは、特定の分野の肩書きや年代に極端には偏っていないこともわかってきた。 最高齢53歳から下は5歳まで、その肩書きも、性別も千差万別だ。 なんにせよ、多くの人が自分の中の人『私』より年下であろうが、この大陸ほどエキサイティングで興味深い場所はない。 『私』はある組織の長と言う肩書きを有しているが、 その構成人数は大陸の人口よりもはるかに多い。 しかし、数万の顔も覚えきれるはずの無い人間より、この大陸を行く冒険者たちの方に、ずっと身近で親しみを覚えてしまうのだ。 この違いはどこからくるのだろう。 『私』はかつて虐待を受けた子どもだった。 『私』はかつて人をまったく信じなかった。 『私』はかつて自分自身が大嫌いだった。 学校もやめ、本だけと向き合う生活を2年間送った。 誰一人として守ってくれる人のいない世界は、全ての場所が戦場でしかなかった。 あれから20年余。 死に物狂いで働き、自力で大学も出られた。 気がつくと今の地位まで上り詰めていた。その間に沢山の感情を忘れるようにしてきた。 かつての自分に、この大陸のような場所があったら、どんなに良かったろうかと思う。 役割演技を繰り返しながら、人との距離感や社会との距離感を学べる場所があったらと。 遊びに名を借りながら、失敗してもいい場所として色々なことが出来る。その時の周りの反応は、ちょうど現実社会の縮図だ。 色々なスタンスを試しながら、自分の位置づけや距離を確認していける。 都合のいいことにこの大陸で起こることも、また現実社会の縮図でもある。 詐欺、窃盗、脅迫事件があり、特定の人間との繋がりをつくる制度があり、同じ旗の下に集う機能があり、商売をしたり、投機をしたり、賭け事に興じたり。 そして、社会制度自体も民度の高まりと共に、変化してきている。 よもや、ここで貨幣経済制度の問題点や、自治や公共の福祉、契約というものの定義まで、論じられるのを見るとは思いもしなかった。 たかがゲームではないのだと思う。 ゲームも出来るコミュニケーション・システムであり、さながら、この大陸は生きるために必要な社会学の総合習得所だ。 時には、かつての『私』のようにもがいている最中の冒険者と出会い、時には、自分なりの目的をクロノスという手段で達成しようとする者と出会う。 人が大嫌いだった『私』は、ここでたくさんの人と出会うのが面白くてたまらない。やれなかったことを、やり直ししている感すらある。 そのために居続けているのだろうし、誰かれ見境い無く口説いて歩くのだろう。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月11日
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連休だというのに今年最初の出張らしい。 自宅→空港→会議場→飲み屋→ホテル→会議場→空港→自宅 毎度おなじみの情けない旅ではあるが、古風な温泉もあり、今回は楽しみが多そうだ。 同人誌発祥の地、文人たちの憩いの地。言霊遣いの聖地と呼ばれる街に赴いていく。 あくせくと働いて稼ぐ時間や、慌しく過ぎていく時間も人には必要だ。 この時間があればこそ、大陸の楽しさも際立つ。そして、慌しい中でも新しいものは見つけられるものだ。 偉大なる言霊遣いが夢の跡。さて、どんなものが待っているのだろう・・・
2004年01月10日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 一大疑獄にも発展しかねないことが起こっているらしいが、店内は相変わらずの賑わいだ。 大陸を掌る神々の公式発表があっても、回りには動揺を見せるものが一人もいなかった。 しかし、他の戦史編纂作家の記録を閲覧して回ると、目的意識の違いなのだろうか、大陸に混乱や不信感が渦巻き、引退を考える者すらいると言う。 面白い違いだと思う。 「あああ…」 突然、我らが最愛の戦乙女が発した声に店内が騒然とした。 「DBが……」 今月末に開催予定の「クロノス大陸横断ウルトラクイズ」のため、同僚たちが問題を考えて、登録していたデータベースがある。 そのバックアップを採ろうとした矢先だ。何らかの障害が発生し、100問近い問題が消えていることに気がついた。 DBを処理するプログラムの見直しと設置サーバーの再考。PCのキャッシュに残されている問題はないかの確認。そして、再度の問題登録の依頼。 気落ちした店長を励ましながら、仲間達が復旧に向けて走り出す。 本番は月末。まだ時間はある。たかだか1週間弱のロールバックだ。 みんなで力を合わせれば大丈夫。楽しむためには、少しばかりの障害があった方が面白い。 合成だって、素材が足りなかったり、失敗するから面白いわけだ。今までも同僚達はこの繰り返しの中で、結束を固めてきた。 問題が発生した場合、どう対応できるか、どう対応するかで物事はまったく変わってくる。 無くなったものを嘆いたり、誰かの責任を追及しても意味が無い。ましてや不安を煽るようなアジテーションに何の価値があるだろう。 直接的に解決の手助けは出来ないかもしれない。 けれど、ここにいる者として、問題をもっともっと正面から考えたい。 問題の中で自分はどんな位置付けにあるのか。自分の中で問題はどんな位置付けにあるのか。 そして、いま自分自身に何ができるか、問題をどうフォローできるかを考えたい。 問題を次につながる糧と考えるか。崩壊の足音と決め付けるか。 自分はやはり前者でありたいと願う。 とりあえず、いつも通りに新人勧誘に歩いたり、馬鹿なことをして過ごす。 変わらないでいること。そこにいること。 安定を求めるなら、まず自分が平安であることが何よりだ。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月09日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 大陸をフィールドワークの場として捉えている仲間がいる。 仮想現実世界ならではの活動に、かねてから関心を持っていた冒険者がいる。 自分に触発されて戦史編纂作家の茨の道を選んだと言うが、いつも魔術士の友人と2人で、ある啓発活動を続けている聖騎士だ。 暮らす世界は違うものの、彼らの活動にかける志に感銘を受けて、ある約束を交わし、折々につれて交流を続けてきていた。 そして、この日。 新しい同業組合をつくるとの報せがもたらされた。いよいよ、約束の時が来たのだ もうひとつの世界へと赴き、偉大なる魔術士である双子の兄に、魔道を貫くものを示す旗をしばらく下ろしたいと、暇乞いをした。 『魔術士の叛乱』を再び起さんと画策している兄のもとから、10日程度離れることに不安がないと言えば嘘になる。 しかし、どこにいても魔術士魂は不変だ。必ず帰ってくる… 魔術士の仲間達にそう誓うと、自分は脱退の扉に手をかけた。 自分にとって、同業組合とは、ある旗の下に生きることとは、とても重いことだ。簡単に出入りしていいものと思っていない。 それでも、あえて出向をしても、設立にかかわりたいと思っていた。 歯車の動きが大きく反転する瞬間を見てみたかったのだ。 もともと科学の分野で『科学革命』として提唱された概念だが、社会学の分野でもよく使われる、『パラダイム変換』という言葉がある。 「暴走族を珍走団とお呼び!」 この日、新しい同業組合を興した聖騎士と魔術士が続けている運動、社会学的、言語論的パラダイム変換と言える。 暴走族という名前を聞いたとき、誰もが思い浮かべるイメージがあるだろう。そして、それはかなり普遍的で、個々に大きな違いはないはずだ。 名前の持つイメージから得られる論理的な枠組み、これが「暴走族」と言う語彙の「パラダイム」だ。 しかし、このパラダイムには、社会的に迷惑を与えるものでありながら、その形態や生き方に憧憬をもたらすようなイメージも含まれている。 既存のパラダイムと対立する直接的にも恥ずかしいイメージを持つ名前、「珍走団」と言う名前を広めていくことにより、暴走族を恥ずかしいこととして認知させたい。 既存のパラダイムが放棄され、新しいものに置き換わるというプロセス。 これが、パラダイム変換である。 新たなパラダイムとしての経験的な証拠の蓄積、彼らはそれを目論もうとしている。 既に固定した名前やイメージが普遍化しているものや、名前や普遍的イメージを持たないものに対して、新たな名前とイメージを作り出す。 それによって得られるであろう劇的な効果を模索する。そんな革命的運動と言えばわかりやすいだろうか。 電脳社会において、こつこつと試行を重ねてきた二人は、大陸を新たなパラダイム布教の地として選んだのだ。 これに協力しないとあっては、言葉の力を信ずるものとして、言霊遣いとしての沽券にすらかかわる。 新しい旗を見届けてから再び魔道の旗を背負うつもりだ。 しかし、いくばくかの不安も拭い去れていないのも事実である。 ギルド【Team珍呼】 どうか、恥ずかしくて背負えないような旗ではないことを祈るだけだ。 けれど、新たなパラダイムを提示したものは誰しも、人から笑いものとされるのが宿命だ。 ガリレオ然り、ニュートン然り・・・ まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月08日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 身内である同僚達はよく知っていることなのだが、感情の起伏が激しいし、誰よりも短気だ。 先日も、友人達と訪れた狩り場で、おそらくは誰も意識しないままで口にしたのだと思うが、何気ない会話に、1人で激昂していた。 そこにいない者の噂話や悪口、責任転嫁としか思えない話など、まぁ、逆鱗にさわる分野は多々あるのだが。 とりあえず、伊達に年を食っているわけではない。表面的には少し無口になる程度、会話に参加するのをやめるだけだ。 しかし、その分、気を許せる店内では思ったままを口にしてしまう。遠い狩り場から思いきり声を荒らげたり、沈みこんだ思いを隠さない。 「こんなことが許されて良いのか?!」 「気が滅入るな…」 外では社交的と言われる自分の内面、身内の前でだけ曝している本音の連発だ。 同僚達には、さぞやいい迷惑だろう。 そんな時は必ず、我らが最愛の戦乙女がやさしく囁いてくる。 「無理せんでいいから、戻っておいで」 長として、場の雰囲気を乱した自分を諌めようというより、自分の怒り声の下にある哀しみを察知した言葉が返ってくる。 両手斧の弟子もそうだ。 日頃は傍若無人にして不遜な彼が、こと不肖の師匠が切れると、穏やかな役に回っていく。 彼は黙って寄り添い、ずっと聞き役を続けてくれる。 怒りも哀しみも、直接にぶつけてしまう。 それに反論したり、同意するわけではない。 しばしの沈黙の後、耳元にやさしい声が返ってくる。 「わかってるから。もう落ち着け」 心配そうにのぞき込む彼に申し訳なくなり、さっきまで抱えていた思いなど、どこかに置いておこうかと思えてくる。 そして、逆に自分よりも先に、両手斧の弟子が切れて飛び出すこともある。 痛いほどに彼が傷つく感覚が伝わってくる。 同じことに憤りを感じていたとしても、熱くなっていた思いが、みるみる冷静になっていく。 「もういいよ。いこう」 二人だけで黙って歩き始める。 ふと思った。 「なだめ役」でも「抑え役」でもない。傷ついた心を抱きしめたくなるだけなのだ。 たまたまどちらの役回りが巡っていたにしても。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月07日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 昨年から検討を重ねてきた企画が、いよいよ始動した。この準備に追われてかなり多忙な日々を送っている。 すでに新しい同業組合も結成された。 いつものことながら、我らが最愛の戦乙女の動きは早い。 新しい旗。設立資金。気づいた時には全てが用意されていた。 今年最初のイベントだ。 どう楽しむか・・・ 真剣に語り合える仲間がいる。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。 あなたはどこまでクロノスを知りつくしているか?夢のウーノス島へたどり着ける王者は誰か? 腕力や体力だけがすべてじゃない。知力と運こそが生き残る鍵だ! 「みんなウーノスへ行きたいかぁ~~~!!」 観客「おぉ~~~っ!!」 「どんなことをしても、ウーノスへ行きたいか~~~!!」 観客「おぉ~~~っ!!」 「罰ゲームはこわくないか~~~!!」 観客「おぉ~~~っ!!」 第1回 クロノス大陸横断ウルトラクイズ ウルトラクイズを知らない年代の方は、完全再現したゲームの紹介をごらん下さい。 ■日 時 1月31日(土)21時集合 0時終了予定 ■場 所 ラピス第3サーバー クロノス城 お立ち台 ○ラピス以外にお住まいの方はLv1でも参加できますので、 サブキャラでどうぞ。 ○予選を勝ち抜いた方は一時イベントギルドに加入となります。 予めご了承ください。 ○優勝者には『ウルトラクイズらしい』豪華賞品と副賞をご用意しました。 ○参加の方は次のものをご用意ください。 ①ゲートスクロール10本 ②無くしてもいいアクセセット(指輪・首飾り・ペンダント) ③マイヤー島への渡航運賃 ④ついでに霊魂の守護石持参も推奨です ○イベント告知の転載大歓迎!
2004年01月06日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 王道とはどこにあるのだろう。 黒衣になって以降、死を迎えることが皆無に近くなってきた。 血の祭壇の儀式中か、神々の怒りに触れて身動きが取れなくなるか、街へと強制的に送られるのはその位でしかない。 INT > STA > STRSTR + STA > INTDEX × 5 ≒ STRDEX × 7 ≒ STADEX × 8 ≒ INT 最低限の大鎌を持てるだけの強さだから、対した攻撃力もない。けれど、そこそこに単独行動が可能な体力はあるらしい。 島や落雷と毒気の荒地などの厳しい土地でも、聖騎士が同行していたり、楯の魔法を唱えていれば、無駄口を叩けるだけの余裕も十分ある。 振り直しは過去に2回だけ経験している。 1度目は炎の魔術士から風と雷の魔術士へと転職した時。 2度目は大鎌持ちになろうと決意した時だ。 そして、そのどちらの時にも、体力だけは温存してきた。 軟弱なる魔術士として大鎌を手に、口説き文句を口にしてゆったりと風に吹かれる時間。 好戦的な魔術士として小さなワンドを手に、召還した魔族を率いて神の雷を振りかざす時間。 いくつもの相反した姿も内包化しているが、どちらも自分の生き方、自分の姿に他ならない。 その時に手にした杖や身を飾る装飾品のおかげで、多少知性に磨きがかかり、振る舞いが多少変わる程度でしかないのだ。 人それぞれ色々なスタイルがあっていいし、色々な生き方を試してみれば良いだけだ。 こうあらねばならない、などという生き方は無い。 いつでもやり直しがきく。 何かに縛られる必要も無い。 冒険者に王道など無いのだ。 あるのは、自分自身が歩いてきた道と、これから歩いていく道だけだ。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月05日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 この旗の下に、また新たな仲間が加わった。 昨年の暮れのことだ。 口の悪い同僚の聖騎士に方向音痴矯正訓練を受けている最中、まだ初々しい姿をした聖騎士と戦乙女と出会った。 嬉しいことに、我が戦史の愛読者であると言う。口の悪い聖騎士を放置して、しばし歓談した。 年が明けて、一つ上の鎧に身を包んだ二人と再び出会った。 できれば我が社に入りたいという。 面接というわけではないが、中小企業であるだけに、向き不向きというものはあると思う。 しばらく、つたない戦史からは読み取れない部分、「大バーゲン」がどんな所であるかを説明した。 もちろん、それは自分自身が感じただけのものなのかもしれない。 他の同僚は、そして我らが最愛の戦乙女である店長は、まったく別の思いを持っているかもしれないが。 しかし、説明するために改めて考えてみると、大陸で生きていく力は、みんなここでもらっていた自分がいた。 とにかく重い旗なのだ。 派手なだけに目立つことこの上ない。 この旗の下にあって、恥ずべき行為は出来なかった。 元々、我らが最愛の戦乙女が「1人ギルド」として、バザールという商売を楽しくしようと作り上げた場所だ。 ネタとして作った場所が、いつしかネタを楽しむ場所になり、ネタを愛するものたちの溜まり場となっていた。 そんな経過があるからだろうか。 この旗を背負っているのだからと、何かしらの楽しさを求められてしまうこともある。 けれど、滑らないように、走り過ぎないように、意外に誰もが細心の注意を払っているのだ。 ネタに生き、ネタに死す。 とりあえず脱ごう。考えるな、感じるんだ。 考える前に行動してみる。そこから何かが生まれてきた。 我らが最愛の戦乙女の人柄にひかれて、1人、また1人と店員が増えてきた。 自分の強引な拉致監禁戦略も多少は影響したのかもしれないが、体験入店したまま常勤へと転じた同僚も多い。 いつでも出入り自由。 店内連絡網や催しへの参加の強制もない。 自由だから居心地がいいし、強制されないのに、ついつい参加してしまう。 だいたい、店長が注意することは限られている。うるさい決まりごともない。 倉庫の前でたむろしないようにとか、大騒ぎしてまわりの人に迷惑をかけないようにとか。 大陸での自分の役を全うしようとか。 その程度だ。 徒然に説明し終わると、改めて赤き衣の聖騎士と金の衣の戦乙女はにっこりと微笑んだ。 どうやら気持ちは固まっていたらしい。 店内連絡網で入店希望者がいることを告げる。 すぐさま黒衣の戦乙女が走り込んで来た。 「よろしくお願いします」 社員名簿に新たに二人の名前が加わった。 同僚が次々と集まってきた。噂を聞きつけた友人たちも駆け寄ってくる。 それでは、恒例の新人歓迎旅行に出かけるか・・・ まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月04日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 運命には逆らえないのだと思った。 人との出会いも自身の進むべき道も、待っているだけではやってこない。 何か行動を起こしていてこそ、向かいあえるものだ。けれど、そこには予め与えられた運命というやつも付加されている。 向かってみて玉砕してもいい。玉砕の中から、必ず何かつかみ取るものがあるはずだ。 もちろん、欲しかったものを手に入れられることもある。 どんな結末を手にしたとしても、それが天から自分に与えられたものと言うことにだけだ。 休日の昼下がり。 血の祭壇での儀式の始まりを告げる叫びにひかれて、他の世界へと一人見学に出かけた。 1回目は知己の見えない討伐隊をただ眺めているだけだった。 2回目は思いきって、仲間を求める意思表示をしてみた。 突然のように手が差し伸べられる。業界最大手の実業家としても知られる戦士だった。 初めて参加した時にも討伐隊の司令官を務めていた男だ。もちろん、今まで会話を交わしたこともない。 冗談ではすまない部隊に入ってしまった。最前線で皆を率いるメンバーではないか・・・ 緊張が支配する中でこそ、冗談を交えつつ、冷静に戦況を分析し、戦略を検討する司令官たる戦士。 絶対的戦力不足を認識してからの、撤退指令も早かった。玉砕すればいいだけではない。引き際を知ることも重要なのだ。 すぐさま部隊を建て直して、転戦することを彼は提示した。 しかも、こうした司令官役は、その場その場で変わっていく。気がついたものが、順次声を掛け合いながら、自然と決まっていくのだ。 具体的に必要な戦力の提示、新たな戦力を募るための広報活動、そして、転戦にあたっての点呼や補給の指示。 一連の動きを目の当たりして、鳥肌が立つような思いがした。 この大陸に「自治」と言う名の力が確かに生まれていた。決して、一人の独裁者や指導者による動きではない。 ここで、今、自分に何が出来るか。 一人一人が役割を認識して、互いに伝え合う言葉にしていた。 ただ強ければいいわけではない。特定の職種の冒険者が偉いわけでもない。 それぞれの特性や能力を理解しあっての行動。パーティからまた一歩進んだ形態に心が躍る。 そして、今日3回目の討伐が闘技場で始まった。 あと少しだ! もだえ苦しむ魔物の姿に初の勝利を確信した瞬間だった。 自分は漆黒の闇に閉ざされた。 ああ、もう何も言うまい。 絶望のどん底から這い上がり、リベンジを誓う。 不屈の精神を誇る魔術士は、今日4回目となる戦場へと走った。 絶対的体力不足の戦乙女が軽視されたり、後方攻撃が必然となる魔術士も含めて、討伐成功の恩賜が前衛の戦士や聖騎士に集中するなど問題点はまだある。 せっかく作り上げられた自治であればこそ、その中でどう公平に富が分配されるかを協議する必要はあろう。 こうした協議が成り立つ社会にまで持ち上げられるか否か。 大陸の真価、それはこうした社会制度の成熟にかかっているのだろう。 大陸の運命、戦史編纂作家としての運命、そして軟弱なる魔術士としての運命。 コエリス神が予め与えてくれたものの結末は、まだ見えない。けれど、確実にそれに従って我々は進んでいるらしい。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月03日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 誰に何を言われようとも、人にはやらなくてはならない時があるものだ。 愛車のエンジン慣らしに走り回って帰ると23時を回っていた。 いつものように大陸に降り立つための扉を開こうとした時、不思議な感覚が自分を支配した。 今夜は闘技場へ行かなくてはならない。 ラピスへの扉を押す手が止まった。 闘技場への扉を押し開けると、目の前には、そこにいるはずの無い両手斧の愛弟子と聞き覚えのある名の戦乙女の密会風景があった。 戦乙女は生き別れとなっていた双子の兄の世を忍ぶ仮の姿だった。荷物配送の手伝いをしていたらしい。 尊敬する偉大なる魔術士の兄と愛弟子を信じないわけにはいかない。 両手職を貫いて黒衣を着る資格を得るまでに至るという、前代未聞の快挙を成し遂げた兄だ。 よもや、下心など微塵も無いだろう。 しかし、恐ろしきは直感というものか・・・ もう一人の愛弟子の魔術士は同業組合の長という立場を持つため、職務優先が大事と、常時連れだって動き回ることは控えている。 ところが、面白いことに彼ともいつもばったりと出会うのだ。 この広い大陸で、他の人よりも偶然出会う確率が高い気がするのは、目立つ旗印のせいだとは思うが、やはり絆というものを感じてしまう。 運命の相手とは出会うべくして出会うと言ったことがあるが、これは出会って以降も続くものなのかもしれない。 そんな最中、何気なく訪れた場所を同僚の戦乙女に告げると、彼女の師匠が黒衣になるための荒修行をしていると言う。 同じ場所に一人で籠もっていると聞いた時には、もう目の前に当の本人がいるのだから、コエリス神は悪戯好きらしい。 ここで、今夜出会うのもコエリス神のお導きだ。 出来る限りのことをしなくてはならないと思った。 あと20の課程を経れば黒衣に袖が通せると聞き、さっそく落雷と毒気の荒地への強化合宿を呼びかけた。 同一メンバーでの連続修行は支援者の疲労が著しく、かなり難しい。しかも、血の祭壇での儀式のために人通りも少ない。 荒地へと向かう所だった転落人生を送る聖騎士に協力を頼み、2班に分かれての支援合宿となった。 自分が同じ立場にあったからこそわかる。 どんなに辛い修行であろうとも、やらなくてはならない時があるのだ。心配をかける人がいることは判っていても、その人のためにこそ力が溢れてくる。 そして、同じ思いを知っている仲間たちが必ずそれに手を差し伸べてくれる。 自分の場合と違い、最後に師弟の挨拶で達成するという小技も決まった。 無理をした師匠を弟子である同僚が叱るという落ちもお約束どおり。 弟子に平身低頭する聖騎士の姿を自分に重ねつつ、「もうこんな無理はしない」その約束がどんなにも空虚なものかを考えていた。 支援の名を借りて、時には自分自身が求めていたりもするのだ。 過酷で殺伐としたあの時間に得た興奮とエクスタシーを。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月02日
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現実逃避の日記なのか、もしくは廃人修行の記録であるのか。 久しぶりに降り立った大陸は別世界となっていた。 三泊四日の旅から戻ると、街の人々の様子がおかしい。 看板をかかげたまま、雑談に興じる人がいる。なにやら怪しげな言葉をつぶやいて、じっと佇む人がいる。 看板常設展示や個人商店がついに認可されたらしい。 大安売屋のような中小企業は、ついに受難の時を迎えたのだろうか。 同僚や両手斧の愛弟子にあれこれと質問してみたが、わずか数日で浦島太郎状態だ。 ネットの世界は日進月歩ならぬ秒進分歩と言うが、三日間の間によくぞここまで進化したものだと思う。 とりあえず、兼ねて雷と毒気の渦巻く荒地へとリハビリに出かけてみた。大晦日という事情を加味しても、やけに人が少ない。 しかも、魔物たちは文房具品やらはがきやら雑誌やら、訳のわからないものをよこすのだ。 ここまでくると、すっかり取り残されてしまった気分すらし始める。 それでも、落とされたものが物珍しく、集団で歩く仲間たちに声をかけては、少しづつ集めだした。 新年らしく、年賀状をやり取りできるようになったらしい。 クリスマスツリーといい、年賀状といい、こうした歳時記を大切にした催しは大切だ。 人と人とのコミュニケーション、繋がりを最重視するこの地に必要なことだと思う。 ただ闘ったり、ただ修行するだけでは意味が無い・・・ 日頃からそう考える自分にとっては、これらがきっかけになってできる会話や交流にこそ価値がある。 新しい大地の様子を楽しむうちに、誰かの叫び声が響きわたった。 商売敵と呼ぶにはあまりにも身の程知らずなのだが、業界最大手の競売・仲介業を営む実業家でもある戦士の声だ。 今夜はこの大陸を後にした両手斧の弟子の話していた、血の祭壇での秘儀が始まるらしい。 リハビリを終えたばかりの自分は逡巡した。 愛弟子と行こうという約束を守るべきという気持ちと、早速行ってみたいという好奇心が心の中で激しくぶつかり合う。 ああ、人は目の前にあるもにのに飛びつきやすいものだ。そして、理性より好奇心の方がはるかにモチベーションを高揚させる。 持てるだけの霊魂の守護石を手に、仲間たちと走り出す自分がいた。 複数のパーティが協力し合い、持ち場や役割を全うしながらの行動。 破れはしたものの、血沸き肉踊る時間だった。孤高の修行では決して体験できない瞬間だ。 多くの戦史編纂作家たちがこぞって日参する気持ちがよく判る。 心地よい疲労感を抱きつつ街に戻る。 そして、若い冒険者に色々なことを伝えたり、他の世界からの客人と歓談するうちに、初日の出とやらはすっかりと昇っていた。 いつもの休日となんら変わらない今年最初の日。 新しく生まれ変わったものがあっても、ここにいる人との繋がりは変わることが無いらしい。 まぁ、今を楽しむ他にないわけだ。
2004年01月01日
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