『とんとこひ・セクスアリテ』

July 12, 2008
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カテゴリ: 性教育/性球儀
『高崎五萬石騒動』 酒井真右/JCA出版/1980発行 より




「女に不自由してないって、それはほんとか?」
 「あたりき車力。」
 「どうして?・・・ ・・・なぜ?」
 「盆や七夕、秋祭りや春祭り、農休み・・・ ・・・いくらでもあらァな。ふふ」
 「祭りの日に」






 「 お祭りで、非穢多の娘っ子らが着飾って出てくべえ。四方、八方の村々から。けえりをねらって、ひとりンときもあるが、仲間同衆でさるぐつわはめて、ひっかついで、畑ン中だろうが、土手だろうが、人ッ気のねえところで、ふんぐるけえし、ジャンケンで、勝ったもンから順番にしちもうんさ。・・・腰ぬかしてこんにゃくみてえになっちまったな、みんなしてかついていって、そいつの家の庭っ先きへ放りだしてくるんよ




「さかりのついた犬猫の交尾みてェに、非穢多の若ェ衆めらは、おらが仲間の娘っ子を抱いちゃうっちゃったり、バカにしてけっかる。何十年、何百年来、そのくりけえしだもん。こっちが奴らの娘っ子を寄ってたかって抱いて、ボロきれみてェにうっちゃるな、あたりめえだんべ。それでも先生は、おらたちの生き方が、どうのこうのっていえるかい?いげねえな、よ、穢多人間のおらたちかよ、それとも非穢多人間たちかよ




 「 ゆっちァわりイけんどもよ、五万石領の百姓衆は、米がとれてもとれなくっても、もともと土地をもってるンだ。おらたちァ、ふんづけられてるこのいのちいげェは、何ひとつもっちァいねえんだ。先生。・・・




 「 先生はよ、あっちこっち、国中の百姓一揆がどうのこうの、土一揆がどうのこうの、ぶちこわしがどうの、世界が新しくどうかわってくるのと、いろいろ話してくれるが、早ェ話が、いまおっぱじまったべえな五万石領のこの百姓のこんだの減納ねげえだって、土地がまるっきりねえおらたちにァ、何の関係もねえじゃねェか




そんな一揆もぶちこわしも、ぜえんぶ失敗するにきまってるじァねえか。だって、てめえの仲間のことべ考えてて、人間のこっちを平気で踏んづけてるんだもの・・・ ・・・。
 何をおいても、ひとつに、穢多のおれらも非穢多の五郷五万石領六、七千人もいっしょにまとまって、城もニッポンも、まとめてひっくりけえしてしまっちァいげねえんかよ!!





 「 わしは、まちがっていたのかもしれない・・・ ・・・
 「 おらたち仲間のことと、五万石領の百姓衆のこたァにっちもさっちも、いかなかったもンな・・・ ・・・。ま、殺すもンと殺されるもンと、地獄はどこまでもつづくだんべが、いつか、何とかして、おらァは、五万石の百姓衆といっしょに人間になるべえと、や、人間以上になるべえと覚悟決めてるんだ・・・ ・・・、先生とも




 「 あれっから、足かけ五年めか六年めだもんな・・・ ・・・。いろいろ勉強させてもらった。ふんとうに、一生忘れねえよ。・・・おらァ、しばらく草履履いて、又けえって来て、こんだこそ、百姓衆と、おらたちとが一緒になって、はじめっから、とことんやるべえと思うんだ。土っ掘りしてる百姓と穢多のおらたちがひとつンなってやんなけりゃ、いつまでもつっけなはっけなの 地獄だもンなァ・・・ ・・・




 (タミヤ-先生-は白装束で自害)

梅散りて桜咲けども土の心に
   いのち届かず炎と燃え果つ  タミヤ 

 望みなき身は今日限りちりぬるも
   七度生まれて叶えてやみん  ミキゾウ

 吾人のためともなれと身をすてて
   いまいけにえとなりし嬉しさ   キサブロウ







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Last updated  July 14, 2008 12:48:16 PM
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