JINさんの陽蜂農遠日記

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2018.11.30
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カテゴリ: 国内旅行
この日(11/10)は日本の近代化に重要な役割を果たした横須賀製鉄所(造船所)の歴史を
振り返るため、日本遺産構成文化財である米海軍横須賀基地内にあるドライドックを徒歩で
見学するツアーに参加して来ました。
事前申込制で、旅友のSさんが私の分も申し込んでくれ、幸いにも抽選に当たり
葉書の案内状が届いたのです。
開催日はこの日2018年11月10日(土)。 
9:30~16:00、所要時間は1時間、30分間隔で全12回実施。
対象は日本国籍を有する小学生以上(小・中学生は保護者同伴)。
我々のツアーは15時のスタート。





本町3丁目の交差点に架かる歩道橋を渡る。
下を走るのは国道16号線(横須賀街道)。



歩道橋を更に進む。



目の前に、この日に見学するドライドックの姿が小さく見えて来た。



岸壁沿いには長蛇の列が。



YOKOSUKA軍港めぐりの船を待っていたのだ。



カラフルなポスターも。
1時間毎に出港し、料金は1400円/人であると。



そしてこの日の集合場所に到着。
料金は110円。
入場には次の①~④のいずれかで有効期限内の身分証明書

① パスポート
② 写真付きマイナンバーカード
③ 写真付き住民基本台帳カード
④ 運転免許証と本籍地入り住民票
ドライドッグ内は米国なのであった。







この日の案内人がドライドックの概要、注意事項を説明してくれた。
ドライドックは神奈川県横須賀市の在日アメリカ海軍横須賀海軍施設内にあり、
米海軍および海上自衛隊の艦艇修理に使用されている 6 基の乾ドックである。
最古の 1 号ドックは横須賀造船所時代の明治 4 年( 1871 年)に完成しているが、
現在もなお使用されている。最大の 6 号ドックは大和型戦艦の建造ならびに修理・改造を
行うことを目的とし、昭和 15 年( 1940 年)に完成したドックであり、
現在は米海軍空母の修理などに使用されているとのこと。



入口で荷物検査を受け米軍施設内部に入る。



1号ドックに向かって施設内を進む。
前方には大きな立体駐車場が。



1853年にペリーが浦賀に来航。 
この来航をきっかけに江戸幕府は自分達の力で日本を守る必要性、海軍力の増強や軍艦を
造るための近代的な造船所を建設する必要性を考えるようになる。
また翌年の日米和親条約の締結により幕府は横浜などを開港、鎖国体制は終焉を迎え、
近代社会へ向かう第一歩となる。 
1865年 幕府の勘定奉行などを歴任した小栗上野介とフランス人技師ヴェルニーにより
造船施設『横須賀製鉄所(造船所)』を開所した。
1867年(慶応3)年起工、1871年(明治4)年竣工した日本ではじめての1号ドライドック。
幕末に開設され、造船所とするため施設改修中に江戸幕府が倒れ明治新政府に引き継がれ
当初横須賀製鉄所内に作られた。
その後造船所は、工部省などの管轄を経て1872年に海軍省の管轄になり、後に横須賀海軍工廠と
なったのだと。
ドライドックは、船の建造や修理などを行うための施設。軍事遺構でもあるが、当時の産業技術の
高さを伝える遺構でもある。1号ドックは全長約137m、 幅約29m。
当時は、第1号から第6号ドックまで建造されたが、現在は3つのドックが残っている。



1号ドックの説明。
設計者はフランス人:ヴェルニー。
今は艦船修理施設であるが当初から軍艦を作る造船所であり様々な機械も作る
日本初の近代的な総合工場であったと。




石の選定であった。ヴェルニーは慶応 3 年( 1867 年)の 4 月から 5 月にかけて、
武蔵、相模、伊豆の各地の石材産地を回り、ドック建設に適した石材探しに奔走した。
結局現在の神奈川県真鶴町から静岡県熱海市にかけて産する、安山岩質の本小松石が
最適であると判断し、ドック建設に使用されることになったと。




積み木のような物・盤木(ばんぎ)が多数準備してあった。
入渠した船を支える台が船体の形状に合わせて既に配置されているのだと。



海とドックの間はゲートのようなもので遮断されていた。
案内人から『扉船(とせん)』と言うとのこと。



『扉船(とせん)』とはドックと海を隔てる水門で、海とドックの間に据付、
海側の大きな水圧を利用して海水の浸入を防ぐ栓のようなもの。
ドックに船を入れる際は、ダムの放水のように海からドックに海水を注水。
注水が完了すると扉船にかかる海からの水圧がなくなり、浮力を得て
扉船は浮上し、移動が可能になる。その後タグボート等で扉船を動かすのだと。
船を入渠させて再び扉船を据付後、ポンプ等でドック内の水を排出して
ドックをドライにするのだと。
1号ドッグのには数字の1ではなくAの文字が。



昭和10年(1935年)6月~昭和11年(1936年)10月に全長が約14.5m延長されたのだ。
左側の石積みのドックに正面のコンクリート部分(渠頭部分)が延長されたのだ。



盤木が並んでいる部分をズームで。



ドッグ下部に下りる階段近くに水位表示も。
そして安山岩質の本小松石を積み上げた隙間には『ベトン』を詰め水漏れ防止用の
目地にしたと。
『ベトン』とは大島の火山灰と石灰と砂を混ぜたものであると。
セメント以前のセメントの役目を果たしたとのこと。



1号ドッグ横から遠くヴェルニー公園が見えた。



1号ドック横で説明を聞くこの日のツアー参加者。



ドック内の海水の水処理設備。



『扉船(とせん)』上を渡ってドックの反対側に向かう。



『扉船(とせん)』上から1号ドライドックを見る。



『扉船(とせん)』上の別の場所から。



案内の方が昔の絵を見せてくれながら説明を。



1号ドックの延長部分を反対側から。



延長された部分はコンクリート製。



1884年 第2号ドック(1880年起工)が竣工 


1
号ドック、 3 号ドックの建設時まではレオンス・ヴェルニーなどフランス人技術者のもとで
ドック建設が進められていたが、 2 号ドックの設計は、フランス人建築課長のジュエットが担った。
明治 11 年( 1878 年) 5 1 日、ジュエットは契約期間が満了したが、建設予定の 2 号ドックの設計に
携わっていたため契約が延長された。ジュエットは明治 13 年( 1881 年) 5 1 日に契約満了となり、
2 号ドックの着工を前にして帰国することとなった。
ジュエットの後任として 2 号ドックの建設を指揮したのは、ヴェルニーの発案によって横須賀製鉄所内に設けられた技術者養成施設である「黌舎」で、造船工学と土木工学を学んだ技術者の恒川柳作であった。
その後恒川は日本各地でドック建造に携わることになり、日本のドライドック建設の草分け的な
存在となったと。



2号ドックは全長約151m、幅約32m。



2号ドックは1号ドックより18.5mほど長い。



2
号ドックの最大の特徴は、ドック中央部にも扉船を繋ぐ戸当りが構築され、ドックを分割して
60-70m 級の船舶 2 隻を同時にドック入りすることが可能な構造であったことである。
このため 2 号ドックではドック前部と後部の 2 か所に排水口を設けていた。
このような 2 分割して利用できる仕組みを備えたドライドックは、日本では第 2 号ドックしか
作られなかったが、増大する船舶修理需要を満たすため、このような構造を採用したものと
考えられている。しかし艦船の規模の大型化に伴い、明治 30 年( 1897 年)に改修工事が実施され、
ドック中央部の戸当りが撤去されてドックを 2 分割で使用することは出来なくなり、
通常の全長 151m のドックとして使用されるようになったと。



1874年 第3号ドック(1871年起工)が竣工 
第3号の建設が終わってから第2号と建設が順番に行われ同時進行されなかった理由は
幕末から明治初期にかけての深刻な財政難に加え、労働力不足の影響も大きかったものと
推察されていると。



3号ドックは全長約96m、幅約18m。



2号ドックの『扉船(とせん)』にはBの表示が。



2号ドックには夕日が射し込んで。



2&3号ドッグ前のビルには、この日は何故か米国旗が半旗で。
日本時間の8日に米国ロサンゼルス市に近い場所のバーで銃による襲撃があり、
12人が死亡したニュースを見ていたが・・・???。



ビルの入口には『REPAIR FACILITY YOKOSUKA』の文字が。



『U.S.NAVAL SHIP REPAIR FACILITY YOKOSUKA JAPAN』と。




                   ・・・​ つづく ​・・・





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Last updated  2018.12.02 17:17:41
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