照千一隅(保守の精神)

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「照千一隅(しょうせんいちぐう)」(一隅を守り、千里を照らす)は伝教大師・最澄の言葉。本を読み、考えたことをこのブログに書いて参ります。ご意見、ご感想など御座いましたら是非お寄せください。

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2007.08.25
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カテゴリ: 時事問題
毎日新聞社説は,安倍政治を次のように分析した。


 首相は靖国問題でも「参拝したともしないとも言わない」あいまい戦術で、ともかくも対立の表面化を防いでいる。北朝鮮の核開発が現実的脅威となっているいま、中韓両国との関係改善の意義は大きい。
 安倍政治にはこのように柔軟な現実派の側面があった。小泉政治が市場主義に走って弱者切り捨ての批判を浴びたのを踏まえ、初期の安倍政権は「再チャレンジ」を掲げるなど軌道修正を図った。
 しかし、それは中途半端に終わり、途中から改憲という最終目標にむけ、教育基本法の改正、防衛庁の省への昇格、改憲手続きを定めた国民投票法の制定と強行採決も辞さず歩みを速めた。
 首相は信念に忠実だったのだろうが、優先課題を見誤った。参院選の結果がそれを示している。イデオロギーを優先させた結果、年金や地方の疲弊に対する手当てを怠った。
(8月15日付)

が,これは私の分析とまったく異なる。

 昨年10月の訪中・訪韓は,軽率極まりない「村山談話」と,事実無根の「河野談話」を踏襲すると内外に宣言することによって実現したものである。これは,首相就任早々中国と韓国との交渉の主導権を譲り渡したということである。私は安倍首相がこのような妥協からスタートしたことによって毅然さがなくなっていったのではないかと思っている。

 毎日社説はこのような安倍政治を柔軟で現実的であると評価しているようであるが,二国間交渉がうまくいかなければ困るのは日本だけではなく中国や韓国も同様である。にもかかわらず日本だけが平身低頭して関係改善する様は,大昔の「朝貢外交」を彷彿(ほうふつ)させるかのようでもある。

 このような形で関係が改善されても,中韓両国が北朝鮮問題で日本のことを思って対応してくれるはずもない。中国・韓国は日本の繁栄に対して嫉妬心を燃やし,歴史的に恨みを抱いているのが実状であろうから,むしろ北朝鮮問題を日本との交渉の一つのカードとして使ってくることすら予想される。

 毎日社説は,安倍政治は「再チャレンジ」を掲げるなどして小泉政治の市場主義を修正しようとしたが,イデオロギーを優先させたために中途半端となって,年金や地方の疲弊に対する手当てができなかったと言うのであるが,これも違って,そもそも小泉政治の市場原理主義は徹底することに意義があったのであって,修正を施そうとしたこと自体が誤りだったのではないだろうか。つまり,二兎を追う者は一兎をも得ずではなかったかということである。

 ただ単純に公共事業を削減し,小さな政府を目指せば,これまで公共事業に依存してきた地方が疲弊するのは当然である。考えるべきは,必要な公共事業とそうでない公共事業を峻別するということであって,国家財政を健全化するために一律で公共事業を削減してきたことに問題があったのではないだろうか。さらに言えば,今後必要とされる公共事業とは,これまでのような「箱もの」ではなく,市場主義にはそぐわないが公共の便益に値する安全・環境・教育・医療といったことに向けられるべきものなのではないかと思われる。



 イデオロギーを優先させたと言えるほど,安倍首相がなしたものは何もない。つまり,すべて中途半端となってしまった,そう私は思う。





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Last updated  2007.08.26 13:02:18
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