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10月の始めに担任のT先生が家に来てくれた。そのとき「このままずっと保健室登校だったら、留年ですか」と訊いた。すると、いまのシステム上卒業は難しいと言われていた。11月から休まず授業に出ることが卒業の条件だった。 11月に入ったが、浩平の保健室登校が続いたため、昨夜、T先生が訪問してくれた。先生は何とか同級生とともに卒業させたいという気持が強く、いろんな方法を考えてくれていた。 その方法とは、保健室にいながら各教科の課題をやって、その成果で授業を受けているのと同じ単位を認定できないものかというものだった。判定会議は、職員会議の席で行われる。そのときいろんな反対意見が出ることが予想されるため、教科の先生に根回しして、協力してもらうようお願いしていると言っていた。すでに4教科の先生が同意してくれていた。教頭先生も了解しているということだった。 それをやれば100%卒業間違いなしとは言い切れないが、脈は十分にある。3年程前から、不登校の生徒に対して、卒業のために何らかの手段を講じなければならないとの議論はなされていたが、具体化はされていないらしかった。 学校には行きたい意欲はあるのだが、クラスに入れないだけ、その定期テストで上不合格の赤点をとっていないことが、今後学校側を説得する材料になる、と言ってくれた。 先生から家庭訪問すると連絡があって、もしかしたらこのまま退学になりはしないか、と本人と母親はこのことを聞いて胸をなでおろし、心配は喜びに変わった。 先生の提案は浩平が望んでいたものだった。ここまで考えてくれた先生の気持がありがたかったし、本人も親もそれでダメでも満足だという気になった。
2004.11.09
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