電人ザボーガー | メタボの気まぐれ

「電人ザボーガーＧｏ！」

ロボットブームと空手ブームが交差していた1974年
ピー・プロダクションはこの二つの要素を取り込み
新しいスタイルの特撮番組を制作した。
フジテレビにて放映された「電人ザボーガー」である。

物語は帰国した警視庁の秘密刑事・大門豊（山口暁）は
亡き父、大門博士が開発したダイモニウムを狙う
犯罪組織Σ団の刺客アリザイラーに殺害されてしまった。

しかし豊は少年期に父によって埋め込まれていた
特殊な電極回路の力で甦り、この電極回路から発生される

犯罪捜査用ロボット・ザボーガーを起動させる事ができた。

オートバイ形態のマシーン・ザボーガーは豊の
ヘルメットに内蔵されたマイクからの指示に従い
人型に変形するザボーガーとなり悪之宮博士率いる
Σ団と博士の秘書でサイボーグにチェンジする
ミスボーグ（藤山律子）らが送り込む犯罪ロボットと
各国から呼んだ殺し屋たちと壮絶な戦いに挑む。

ザボーガーの武器は高速で射出するチェーンパンチ
耳状の飾りを投げつけ対象を切り裂くブーメランカッター
そして必殺武器は口部に装備された速射破壊銃である。

またザボーガーは頭部に偵察用のヘリキャット

背中に小型ジェット機であるシーシャークを内蔵し
潜入捜査や情報収集に使用し
大門豊は空手技・飛竜三段蹴りで殺し屋を倒すのだ。

電人ザボーガー.jpg

その大門の良き理解者として新田警部（根上淳）
部下の中野刑事（きくち英一）高校生の新田美代（星野みどり）

犯罪組織Σ団も自動車を改良したデス・ガンダー
ブル・ガンダー、更には巨大ロボ・ジャンボメカなど
ザボーガーを追い込むロボットを作り上げ
大門豊の最大のライバルとして秋月玄（風戸拳）が登場し
高性能バイク・マシーン・ホークを駆り
必殺技・サンダーパンチで大門と接戦するのであった。

しかし悪は更に強大化し、永い眠りについていた
魔神三ツ首が率いる恐竜軍団が悪之宮博士を襲撃し
Σ団に代わり悪魔ハット（遠矢孝信）王女メザ（堤光子）らと
世界の６大陸を沈め恐竜帝国を作る野望に出た。

流石のザボーガーも恐竜軍団には歯が立たず敗退、
そこで大門博士の親友・武田博士は
松江健が操るバズーカ砲搭載のマシーン・バッハと
マシーン・ザボーガーとの合体を考案し
ここに威力を倍増したストロング・ザボーガーが誕生した。

武器はロケットエンジンの推進力でチェーンパンチの威力を
倍加したロケットチェーンパンチ、輪状につながった両側頭部を
ジェットエンジンの推進力を活かして超高速で射出する
ジェットブーメラン、そして必殺技は両腰部に装備された
バズーカ砲の2門同時斉射のストロング・バズーカ・ファイアー

かくしてストロング・ザボーガーと恐竜軍団の
メカアーミーとの壮絶な戦いが繰り広げられた！

本作はピー・プロダクション製作となっているが
当時、オイルショックにより経営が悪化していたため
ピー・プロは友映（大映京都）に製作が委託されており
また原作者として小池一雄の名がクレジットされている。

放送時間も当初は「スペクトルマン」から続いている
ピープロ独占時間帯の土曜19時であったが
第27話より金曜19時へ移行する事になった。
しかしΣ団壊滅の第39話以降は何故か再放送になり
その後、1975年4月から日曜11時の枠で第40話の
本放送という異例の番組枠変更であった。

また本作の効果音を担当したのはフィズサウンドであり
ザボーガーの動く効果音は同じく担当した作品
「機動戦士ガンダム」に流用しました。