かい君のよろず日記

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Nov 18, 2024
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翌朝はやはりあいにくの雨だった。昨日のうちにもらっておいた朝食券を持って1階の朝食会場に降りていった。
「やっぱり中国の人が多いみたいやな」
「でも、中国人にしたら割と静かな人達やね、顔もほとんど日本と変わらへんし」
会場の半数近くが中国人の旅行客のようだった。

僕が座った席の隣りには昨日お風呂で話しをした爺ちゃんが一人で朝食を食べていた。僕の事は全く意に介さない感じで黙々と皿を平らげていた。奥さんの姿は無かったようだ。「野宿旅をしてるんです」と言っていたからではないが、細い体と年齢の割にすごい量を食べている。何回も料理を取りに行ったのであろう皿が積み上げられていた。野宿旅だから食い溜めしているのだろうか。

僕は普段朝食を食べないので食べ過ぎないように控え目にした。食べ慣れない朝食を食べるとすぐにお腹が痛くなるのだ。

ホテルをチェックアウトし立体駐車場から車を出してもらう。「朝は混雑しますので時間に余裕を持って駐車場に来てください」と昨日フロントに言われていたが僕らだけだった。

朝からねぷた祭りの資料館へ行くことになっていた。「津軽藩ねぷた村」というところだった。弘前城のすぐ近くでホテルから5分とからなかった。雨が降っていたが傘をささずに車から急いで受付へ移動した。入場券を購入していると建物の中から賑やかなお囃子と太鼓の音が聞こえてきた。

資料館の中に入るといきなりど~んと大きなねぷたが展示されていた。先ほど聞こえた太鼓らしきものが3つ並んでいた。すぐに係りの人がその大きな太鼓前に立ち、笛と太鼓と大きな掛け声の賑やかな演奏が始まった。短めの演奏が終わると「弘前ねぷた」の説明をしてくれた。ここの「ねぷた」は「ねぶた」ではないらしい。青森とか五所川原は「ねぶた」の方みたいだ。弘前のねぷたは人の形をしておらず大きな扇形で大迫力の絵が描かれている。ねぷたの説明が終わると

と言い出した。
「私やってみよかな、はい!」
「えっ、やるの?」
「あなたもやったら?」
「僕はええわ」
「何でやの、やり〜な」
「ええわ」
「ほな、やってくる」
と妻は太鼓の方へ行ってしまった。他の2名のお客さんも決まり、係りの人の指導と笛と掛け声で体験が始まった。
「ドンドンドン、ピーヒャラピーヒャララ!」
「はいありがとうございました!」

「面白かったわ〜」
僕はこういうのは苦手なのだ。なんか恥ずかしくて無理なのだ。

資料館の展示は僕らの知らない事ばかりでとても感心した。津軽三味線の実演があるというので展示を見た後先ほどの太鼓の所へ戻ると中国人の観光客で会場は満員御礼だった。大勢の中国人の端っこの最前列の席が空いていたので座らせてもらった。

今日の津軽三味線の演奏者は長峰健一さんと言う人だ。長峰さんは津軽三味線の全国大会でA級チャンピオンに輝いた実績のある本物の人だった。
長峰さんが大勢の中国人の方に津軽三味線の説明をしようと話しかけたが先ほどまで会場にいた通訳の人がどこかに行ってしまっていて話しが全く通じなかった。優しい長峰さんは

と笑顔で呟き津軽三味線の局を弾き出した。

繊細なイントロからすっと局に入ると中国人たちも長峰さんの演奏に釘付けになった。局の途中テクニックの見せどころになると中国人の観客から自然と拍手が起こる。ねぷた資料館の入場券だけでこんな素晴らしい演奏を聴かせてもらえるとは思ってもみなかった。僕自身、津軽三味線の生演奏を聴くのは初めてだったので鳥肌が立つほど感動した。

演奏が終わりふと外を見ると土砂降りの雨になっていた。庭園になっている中庭を傘をさして歩いて行くと木工細工の土産物屋になっていた。土産物屋は木工細工の作業場にもなっていておじいちゃんが働いていた。どうやら駒を作っているようだ。作っている駒は逆さ向けにキノコが生えたように軸を下にして回すと、知らない間に普通の駒みたいに廻っているという変な物だった。すぐに気に入って土産として買った。

漆塗りの物もたくさん売っていて漆塗りの箸を誕生日プレゼントととして妻に買ってあげた。実は僕も自分の漆塗りの箸が欲しかったのでいい口実だった。まあまあいい値段したよ。

ねぷた資料館を出ると甘い香ばしい匂いがしていたので何かなと探して見たらピーナッツ煎餅を焼いているお店があった。目の前で煎餅を焼いているところが見られるのだ。フラフラとそのお店に入り2枚購入した。ずっしり重いその煎餅を車に持ち込み食べた。
「めちゃくちゃ食べ応えあるな」
「お腹ふくれそう」
「半分だけ食べて残りは非常食にするわ」
「そうやね」
この後昼ごはんにありつけない場合もあるかもしれない。いつも昼ごはんを食べ損ねている二人だったのでこれで安心だ。






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Last updated  Nov 18, 2024 10:23:32 AM
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