全17件 (17件中 1-17件目)
1
しばらくブログ更新してなかったけど、特に理由は無いです。無い事は無いけど、言う程大した話でもなくて、割と惰性で放置してた部分はある。とりあえず深刻な病気とか、そういう事はないです。1月29日に開催された、安ウマワイン探検隊隊長による持ち寄りワイン会に参加させていただきました。市価2000円以上のワインを持ち寄ってワイン好きでワイワイ楽しむという趣旨で、2000円台とか一番面白い価格帯じゃない!?と思って適度にワクワク参加。ちなみに2000円より高価い分には特に制限は無いってw。18時開始で自分の到着が17時50分頃。白と泡は既に氷水に。1:カバ クアトロ ロゼ最初の乾杯用の泡物。やや辛口 酸にコシ有り。ロゼのカヴァに慣れてないからか、強過ぎない酸と味の伸びは悪くなかったが、新鮮味は無かったかな。2:クーヴァン・デ・ジャコヴァン・シャルドネ2014 ルイ・ジャド香りは柑橘系 石灰味は酸と苦味割とシンプル。かなり久しぶりに飲んだが、これならカリフォルニアやラングドックとかの白の方がコスパ良いかと思う。「ルイ・ジャド」「ブルゴーニュ」ってとこに価値を見出さないと魅かれない。3:フルール・ド・カイユ コート・カタラン香りはバター、イースト、アボカド?甘味と苦味が綺麗に乗り、まろやかな味わい。整ったバランス感。香りの高級感が良い。4:フェウディ デル ピショット メルロー2012香りはカカオ、革、唐辛子、ブラックベリー、黒糖渋味控えめで甘味が伸びる。シチリアらしい飲み易さで、日差しの強い地域特有の甘味感。カカオや黒糖の香りが甘味を強めてより濃厚さを主張。5:カーニヴォ2013(初見ではチリと思ったが実はアメリカ)香りは杉、チョコレート、土、おがくず?これはド直球のチリw。(チリワインじゃないけど、チリって言われたら信じる)渋味ゆるめで甘味が目立つ。飲み易さはまあまあだが、飲み応えはどうだろ?肉専用ワインという触れ込み通り、何か肉料理が有るとまた印象が違うと思う。ステーキに胡椒と甘辛いソースを絡めて、ワインの甘味と上手く合わされば、互いのボリュームが噛み合うのかな。ワイン単独だと、どうしても単調に感じるかも。6:ハートフォード コート ロシアン リバー ヴァレー シャルドネ2013香りはレモン、バター、胡桃、酸と苦味と甘味のバランスが良好で、丁寧に作っているのがわかる。カリフォルニアのシャルドネでありながら、樽感に過度に走ってない点からw結構高級品なのが窺える。味も香りもうるさくなく、上品。7:オソユーズ ラローズ レ グラン ヴァン 2005香りは杉 カカオ 鉛筆、ブラックベリー、湿った土こちらは自分が持参したボトル。2012年2月に飲んだものと同じだが、良い感じに熟成してる事を期待。これはガチボルドーの流れ。サンテステフのワインに近い。渋味と酸味で構成する正統派の味。余韻も伸びるが適度なところで退く。以前は厚みに難アリと思ったが、都合12年超の熟成で味出力が均等になった結果、厚み云々はほぼ気にならなくなった。ボルドー好きなら誰もが納得するであろう、良い味わい。自分で言うのもアレだがw、美味いワインを持って来れてよかった。8:バルバレスコ サント ステファノ 2005 カステッロ ディ ネイヴェ香りは革、アンズ、カシス?こちらも自分の持参ボトル。買ったはいいけど、こういう機会でないとなかなか飲む事がないイタリアワイン。香りは良いけど、味はそうでもないな。自分がネッビオーロワイン自体に不慣れだからか、ちょっと美味さが分かりにくい。渋味控えめ、酸ユルめ。それなりに熟成して味に透明感が有り、澄んだ飲み易さがある。香りは良かったので、飲んでて悪い気はしない。もっと大きめのグラスでじっくり飲めば、もう少し明快な高級感が見えたと思う。会に参加してた自分以外の人には結構好評だったみたいで、これはもう純粋に好みの問題だろう。おそらくピノノワールワインが好きな人なら、オソユーズ・ラローズより気に入る味。9:スター エンジェル バイ モンテス 2006モンテスがアメリカでつくるワイン。(大抵、自国で成功したメーカーがチリに行くパターンが多いと思ってたが、逆にチリで成功して他国に進出するのは珍しいと思った)香りはカカオ、チョコレート、インク渋味控えめ、 酸味と苦味が遅れてついていく。モンテスのイメージが強いのかw、カリフォルニアなのにチリっぽい。チョコっぽさがいかにも。これで杉香が有ればもっとチリカベっぽく感じたかも。調べてみるとシラー主体みたいね。スパイス香は特に無かった。10:シャトー ベルヴュー ペシャルノー2011香りはブラックベリー、土、インク、カシス渋味が少々ユルいが、このユルい出方は温度の問題もある。良く言えば正統派、悪く言えば普通のボルドーワイン。渋味と酸味が適度に伸び、余韻まで残る渋味がさらに全体の厚みを底上げ。まあまあ分かり易いボルドー。 この辺から明らかに赤ワインの温度が高くなってきて(体感で22℃以上)、 渋味の出方がユルユルのダルダルになってきた。 どれ飲んでも大体同じ印象に。11:ムガ レセルバ 2012香りはカカオ、ブラックベリー、胡椒?味は渋味と苦味。余韻にゆるい苦味がジワリと追う。樽の感じが薄く包まれて、ふわっとした苦味。スペインらしい樽の苦味の絡み方。もう少し温度低目で渋味をシャープに出せれば、バランスとボリュームを両立したもっと良い味だったと思う。12:ユルツィガー シュヴァルツライ リースリング アウスレーゼ2012 ロマヌス・ケラーライ香りはシンナー、蜂蜜、ライム?味は甘味と酸味。ん~、普通。石油香に蜜感と柑橘。普通なりに飲み易い、分かり易いドイツ。13:ラングロワ カルマン ドライ ヴァン ムスー ルージュランブルスコ・ロッソ以上。凄い雑な感想だが、そうとしか思えない位、普通の赤泡。流石にランブルスコよりは高級感有ったが、渋味と甘味が有って、泡で散らす、よくあるタイプ。コスパと飲み易さを考えると、自分ならランブルスコを選んじゃう。 この辺りから徐々に記憶が断片的になってる。メモも雑になってきてるし。 そういえば水を飲む量もいつもより大分少な目だった気がする。 自分の場合、ウィスキーなら飲んだ量の10倍、日本酒やワインなら飲んだ量の2~3倍 の水を飲まないと翌日に残りまくるんだが、 ここまでで多分500mlも水を飲んでなかった気がする。 試飲会形式で自分でグラスに注いで飲むのだが、 グラス1杯が少なくみても50ml~70ml、 ここまでで合計ボトル1本以上(多分1リットル)は確実に飲んでいる計算。 14:マルキ・ド・ラ・ムーリーヌ 1993香りは醤油せんべい、湿布薬、小麦粉?味は甘味と酸味。経年からか(温度の影響抜きにしても)、渋味は抜けてる。特殊な香り。15:ボルゲリ イル ブルチアート 2014 グアド アル タッソ 香りは革、鉛筆、ブラックベリー味は渋味と酸味まあ普通。多分、適温でじっくり飲め、ばもっと複雑さも有って美味しいはず。この辺でメインのワイン会終了。22名の参加で、集まったボトル数27本。半分位のワインは飲めたのかな?余ったワインを集めて、時間に余裕が有る人で二次会に。16:タキザワワイナリー ケルナー 2015画像を撮ってるって事は多分飲んだんだと思うが、記憶が無い。メモも取ってない。隣りにプラコップが置いてあるから、この段階でも水は飲んでたと思うが、水の絶対量が足りてなかったと思う。もう水飲まなきゃダメだぁ~。とんでもない事になる(なった)。で、ワイン会の記録はここまで。その後、何時頃に終わってどのタイミングで皆さんとどう別れたのか全然記憶が無い。気が付いたら一人で道を歩いていた。周りに木がたくさん有るところの歩道。時刻がたしか0時前後だったかな。信濃町から歩いていける範囲で木がたくさん有る所といえば、皇居周辺か新宿御苑、もしかしたら明治神宮の辺りまで彷徨ってたかもしれない。ひょっとして歩いて新宿駅まで行こうとして、全然逆方向に行ってしまったのかも。その後、タクシーで中野坂上まで頼んだら、料金が約2100円位。距離的にもおそらく新宿御苑を少し進んだ辺りが妥当・・・だな。左足首と尻が少し痛かったのでどこかで足をくじいたり尻もちをついて怪我をしたはず。最初は尻の痛みは歩き回った事で筋肉痛になったかと思ったが、徐々に痛みが強まって2月の5日頃でピークに。自分の想像以上に豪快に尻もちをついたっぽい。座るのは平気だが座った状態から立とうとすると痛みが出て力が入らなくなる。身体の中心部に有る筋肉を使おうとすると痛む感じ。寝る時も常に横向き~うつぶせ。腰や背中には違和感無かったので、背骨には異常は無く、尾てい骨の打撲だけで済んだ模様。痛みが粗方治まるまで約1ヶ月、3月上旬までは酒もなるべく控えて回復に専念してました。ワイン会の皆様に何か失礼が無かったか、結構不安。何事も無ければそれで良し、いつの間にかいなくなってた というならそれでも上々。余計な手間を取らせてしまったのなら申し訳在りません。無傷とはいきませんでしたが、おかげ様で何とか生きてます。隊長、その節はありがとうございました!もし、次の機会がありましたら、今回みたいな事が起きない様、意識して注意します。
2017/03/28
コメント(0)
去年3月に行われた中国地方のワインと食材の会、7月7日に第二回が開催され、参加させていただきました。当日は梅雨の谷間で上手い事大雨を避けられたので、軽装で外出が可能。関係無い話だが、大江戸線の都庁前駅の乗り換えは面倒だなぁ。トップは前回お気に入りのワイナリー、北条ワインの甲州スパークリング1:鳥取県 TOTTORI SKY 甲州 北条ワイン醸造所香りは柚子の皮、粉砂糖、酒粕?味は苦味と酸味。余韻に苦味と薄い酸味。苦味が立つが出方は控えめ。甲州だし少し酸味が弱い感じは有ったが、スパークリングとしてはこんなもんか。正直、これ単独だと物足りない。(単独で満足出来るスパークリングなんて滅多に無いが)・鶏レバーのムース モンブラン仕立て-鳥取県無花果ジャムと共に-・鳥取産砂丘らっきょう と アーリーレットのピクルス・一番出汁で作る野菜のテリーヌ~ビーツのソース~・湯剥きフルーツトマトの出汁和え?ピクルスの酸味でワインの酸味を補填し、さらに薄く甘味が引きだされる感じに。このおかげで最初の物足りなさは解消される。この野菜テリーヌだが固め方が緩く、ちょっと食べ辛いね。でも出汁の味は甲州の淡い味に合ってる。そしてこのレバームースが美味い。甲州に合わせるにはやや濃厚さが勝っててしつこさも感じるが味は好き。ぬる燗の純米酒か、もっと華やかな香りで果実感が明快なワインに合わせる様な・・・そう、ペスキエのヴィオニエとか飲みたくなったw ☆グラス画像撮り忘れ☆2:広島県 ソーヴィニヨンブラン2014 ヴィニョーブル・ヴィンヤード香りはグレープフルーツ、青草、セロリ、ペパーミント、石灰?味は薄い苦味と薄い甘味。余韻に薄い苦味と酸味。香りが強いが、香りの強さの割には淡い味。香りで酸味を引っ張り出す構成か。正統派のソーヴィニヨンブランワイン。年産45本という激レアワインを今回のワイン会の為に3本確保という、ぱんだしゅりけんさんの尽力っぷりに溜息w。・高知県宿毛産ハマフエフキダイのカルパッチョ・マイワシのマリネ ~広島菜のヴィネグレットソース~ソーヴィニヨンブランにマリネという王道かつ鉄板の組み合わせ。マリネの酸味でワインの酸を補強し、ワインの苦味感で魚の甘味を底上げ。3:岡山県 自社農園・シャルドネ2012 TETTA ヴィンヤード香りはバニラ、ホワイトチョコ、溶かしバター、綿飴、小麦粉?味は苦味と薄い甘味。余韻に苦味を伴う甘味。香り絶好調の樽シャルドネ。味よりも余韻の甘味や旨味の方が強い感じ。事前に「良く言えば繊細、悪く言えば水っぽい」と紹介されたが、充分繊細寄りの佇まい。味の流れがシンプル(カリフォルニア的?)というか、定まってない部分は有るが、内容的には悪くない。香りは良いし、寝かせて落ち着ければ順当に化けるでしょ。TETTAのワインは赤も白も割と要熟成の傾向が強い気がするな。一応早飲みしても大丈夫の様にはつくってるみたいだが、ある程度寝かせないと実力が見え辛い雰囲気。・岡山県美作 高見味噌の塩麹に漬けた真鯛のポワレ 岡山さん黄ニラと九条ネギのソース ひまわりの芽添え下に敷かれたオレンジ色のは、刻んだ玉ねぎだかパプリカだかを混ぜたクスクスかな塩麹と鯛のやや淡泊な味が、変に味が突出しないこのワインに上手く合ってる。少々ポワレの焦がしが強い気もするが、このワインの香りの強さなら何も問題無い。むしろ食感が活きてて、これはこれで嫌いじゃない。4:島根県 杜(もり)・小公子2014 ワイナリー奥出雲葡萄園香りはアンズ、餡、プルーン、革、黒糖?八角?味は渋味と酸味。余韻に苦味と酸味。おっと、これは随分とパワフルな香りと味。余韻の伸びが控えめだから時に薄くも感じるが、それでも十分な勢いが見られる。自分の正面に座られた方が、この杜のファンで毎年追ってるらしく、「例年はもっとドロっとした重厚感が有り、土や鉄のニュアンスも有ってもっとパワフル」「2014年は雨が多かったみたいでサラっとしたボディになってますね」と教えていただいた。このパワフルさとワイルドさでも、例年に比べたら大人しい方らしい。そりゃすごい。ヤマブドウ系のワインを飲んだのは初めてだったが、マルベックに通じる力強さを感じられた。・島根県芙蓉ポークの低温真空調理 斎藤さんが作ったじゃが芋とズッキーニを添えてこういうワインだから当然肉がガッチリ ハマる。ワインのワイルドなクセが、肉にアクセントをつけてくれた。こういうところもマルベック的。5:山口県 シャトー・ヤマグチ・カベルネソーヴィニヨン2004 山口ワイナリー香りはアンズ、べっこう飴、カラメル、革、カカオ?火薬?味は渋味と酸味。余韻に渋味と苦味。褐色がかった色合いも相まって綺麗に熟成感を出してる。酸の伸びが強く、経年相応にユルんだ渋味を支えつつ存在感を出す。カリフォルニアの熟成ワインの雰囲気にも近く、熟成カリフォルニアから甘味要素を省いた感じ。・山口県産無角和牛ランプのグリル 山口産橙のポン酢と生姜もろみを添えて肉の味でワインの粘る酸を受け止めることで料理もワインも完成する。熟成したボルドー系ワインの最上の有効活用。きちんと真っ当に熟成したカベルネは久しぶり。今回のワイン。左から順に1→5。今回、杜・小公子2014 が気になった。ヴィンテージが切り替わったら自分で買って飲んでみたいと思える。1本3000円弱という事で相応の高級感。カオールワインの日本版みたい。19時開始の22時終了。今回も楽しく色々飲ませていただきました。料理もレバーペースト・モンブラン仕立て と 芙蓉ポーク・低温真空調理 が印象に。どうも御馳走様です。もし第3回も参加出来ましたら、宜しくお願いします。
2015/07/11
コメント(2)
楽天ブログで御馴染みのぱんだしゅりけんさんらが中心に、中国地方産のワインに中国地方産の食材の料理を合わせて楽しむ、という企画のワイン会に参加させていただきました。思い返してみると自分が飲んできた国産ワインといえば、大体山梨か長野、たまに山形と青森くらい。中国地方のワインというのは実は初めてな気がする。中国地方の日本酒ならそこそこ飲んでたと思うけどw。ワイン会といえば、泡物でスタート。1:島根県 シャルドネ・スパークリング 奥出雲ワイナリー香りはレモン、クリーム、粉砂糖、シェリー酒、みかん、リンゴソテー?味は苦味と酸味。余韻に薄い苦味と薄い甘味。一言で言えば、甘くないリンゴジュース。最初はやや硬質的な苦味で、後から穏やかな酸。余韻の甘味からリンゴ的な果実感が出てる感じ。半端に酸を出す位なら、これ位大人しい味わいの方がブラン・ド・ブランらしさが有って良いと思う。アミューズ:木次乳業のカマンベールとリンゴのグリル 木次乳業のジャージー牛乳で作る小さなキッシュリンゴっぽい味のワインに、リンゴのグリルが上手く仲立ち。さらにワインのスッキリした味にキッシュがボディを補填。2:鳥取県 甲州樽仕込み2005 北条ワイン香りはミカン、シンナー、ビニール、レモンバター、シェリー?味は苦味と甘味。余韻に薄い苦味と甘味。あら~、美味いやん。苦味の中から甘味がグンと膨らんでくる。軽やかな甲州が樽の鎧を纏った事で、しっかりとボリューム感を身に付けた。これは言われないと甲州って分からないな。相応に熟成もしてたのか、ニューワールド系の安価な樽熟シャルドネより ずっと味に落ち着きが有る。この北条ワインというところは、砂丘で葡萄の栽培をしているらしい。考えてみれば「水はけがよい」「痩せ気味の土壌」「乾燥してて寒暖の差が激しい」「風通しがよい」「丘状になってて日光を受け易い」のだから、環境条件だけ見れば、砂丘で葡萄栽培って悪くないのかも。前菜1:鳥取県倉吉の野菜で作る大山鶏のガランティーヌ樽熟白に合わせた、しっとりさと弾力を併せ持った食感。トマトソースの酸味は控えめでワインを邪魔しない。3:広島県 TOMOE ピノノワール2011 三次(みよし)ワイナリー香りは革、カカオ、カラメル、ブラックベリー、オレンジママレード?味は渋味と酸味。余韻に渋味と甘味。これはピノノワールなのか!?味も香りも、メルローって言われたら完全に信じられるレベルの肉厚な味わい。肉厚でありながら、とても滑らかで綺麗な口通り。カカオとカラメルが合わさったチョコレート的な香りが相まって、余韻の甘味がグッと伸びる。好きか嫌いかで言ったら、絶対好き。美味いか不味いかで言ったら、間違いなく美味い。でも、これピノノワールが好きな人が好むピノではないだろうなぁ。最低5~6年は熟成させた、"イタリアのメルロー" に近い。上の甲州に合わせた料理のガランティーヌと、使われたトマトソースと山椒味噌がよく合う。もうますますメルローとしか思えないw。前菜2:広島県安浦産穴子と竹原産じゃがいものテリーヌ穴子の肉質とほのかな脂が渋味をソフトにし、引き立てあう。穴子に合うとか、さらに上質なメルロー感連想の追い打ちw。ガランティーヌよりも、このテリーヌの方をさっきの北条ワインの甲州に合わせたいって思っちゃう。4:山口県 シャトー・ヤマグチ・シャルドネ2004 山口ワイン香りはレモン、蜂蜜、胡桃、オリーブオイル、ライチ?洋梨?味は苦味を伴う酸味と薄い苦味。余韻に薄い甘味と薄い苦味。これまた直球の樽ドネ。苦味を前面に出しつつ、穏やかな果実をゆっくり押し出す。味自体は大人しい雰囲気だが、ふくよかな香りを活かして手堅くボディを主張し、それでいて余韻は静かに。高級感は有るが、ちょっと大人し過ぎたかな?華やかな部分と控えめな部分とが中途半端に混じって、イマイチ伸びきれない、普通な印象に。でもこれは自分の飲み方とタイミングに左右されたところだろう。魚のメイン:山口県萩港から届くチヌ(黒鯛)のポアレヒトエ草の酸味とクリームソースの甘味がよく合う。ワインの大人しい味をソースが補強し、ポワレ特有の皮のサクっとした食感がアクセントをつける。画像だと緑のロマネスコに隠れて見辛いが、下に有る安納芋のグリル(?)が地味に美味い。甘味の補填というか食感の追加というか、全体の香ばしさを底上げしてて、この芋がとても良い仕事してるw。5:岡山県 メルロー2012 TETTA Vigne香りは杉、革、鉛筆、土、炭、生レバー?味は渋味と苦味。余韻に渋味と薄く酸味を伴う薄い苦味。ツヤの有る色合いに、強めの青臭さ。いかにも未熟な感じのメルロー。若めのメドックやチリカベのニュアンスだが、重さはそれほど無く、飲み易さをアピール。味の張りはしっかりしてて、今はまだこの張りが "固さ" を出してる。3年位は放置して味と香りが落ち着けば、もっと口通り滑らかで高級感が生まれそう。今はまだ苦味も強く、香りとも合わさってか未熟な印象が強く感じられる。TETTAの関係者が会にいらしてたので、「これもっと上を狙える(発展途上中の)味ですよね?」とつい変な質問をしてしまったが、「いや、今のこれで十分な美味さが出てると思いますよ」と答えていただいた。確かに香りは品種のイメージから崩れておらず、味も渋味が突出って事はないから、これでいいと思えばいいのかもしれない。その時は、まあ個人の好みの問題か と納得したが、若飲みの前提で行くなら、もっと明快な酸や甘味のニュアンスも欲しいと思ってしまった。肉のメイン:蒜山(ひるぜん)ジャージー牛 もも肉のフィセル肉の歯触りは固すぎず柔らか過ぎずの良い味。で、これって何か肉以上に、付け合せの野菜が さっきのメルローに合ってる。根菜類の土っぽさと、ワインの香りの土っぽさ・青臭さが綺麗に噛み合い、野菜の甘みとスープがワインの苦みを上手く受け止めてバランスを取ってくれる。さっきはワインを未熟だの苦いだの青臭いだの散々言ったが、この料理と合わせる事を考えたら、やっぱりあれで良かったんだろうな、って思えてきた。ワインの苦味や臭みはそのままに、何も切り捨てたり打ち消したりせずに、ワインの長所を素直に受け入れ易い形に取り持ってくれた感じ。ワイン単独だと気になった部分が、この料理と一緒だと、誰も何も悪くなかったのが明らかにw。デザート:岡山県高梁(たかはし)産 紅茶とプルーンのムース一瞬ラムレーズンかと思ったが、プルーンだった。奥出雲の山蜜が甘味のトーンを高めて、プルーンのクセをソフトに。本日のワイン。左から順に1→5奥出雲ワイナリーのボトルのラベルはマジックで名称手書きという珍ボトル。エラーラベルなのか、正式ラインナップ外の品なのか、よく分からない。今回、北条ワインの甲州樽仕込み2005が一番の注目株。普段甲州ワインに物足りなさを感じてる自分でも、納得の香りと味わい。価格的にも1000円台中盤で購入可能らしく、コスパも良好。赤だと三次ワイナリーのTOMOEピノノワール。ピノらしくないピノノワールだが、赤ワインとしては十分な飲み応えと綺麗な飲み口。メルローの代わりとしても力強さとクリアーな雰囲気が両立してて、独特の高級感も感じられる。想像以上に面白いワイン会で、御馳走様です。ぱんだしゅりけんさん、ありがとうございました!会場となったアガリス神楽坂さんも、なかなかの美味さで、"ワインを活かす" のを分かってる人の料理を見せていただいた気分です。神楽坂を通る事があれば、また訪れてみたいと思います。せっかく神楽坂まで来たんだから、すぐには帰らず、いつも行くワイン会でお馴染みの「かがり火」に22時20分辺りに寄ってみたが既にクローズ。金・土・祝日前は午前2時まで開いてるが、平日は22時までで終了だった。こりゃ残念。仕方ないので、大人しく帰る事に。寄り道しなければ終電にも間に合いそうだったし。
2014/03/07
コメント(2)
前編 ・ 後編 より続く終編さあ、二次会にもお邪魔します。12:ボーヌ・プルミエ・クリュ ブレッサンド2000 ニコラ・ポテル香りはカシス、ブラックベリー、土、生肉、鉄、ザクロ?味は渋味と薄く甘味を伴う苦味。余韻に甘味と苦味を伴う酸味。2000年でもまだ若い感じがする。渋味しっかりで、後から果実感が追う。でも余韻の苦味が引っ張られ過ぎかな。これはこれで飲み応えの範囲内ではあるが、これならもうちょっと香りに華やかさが有って欲しかった。生肉や鉄の香りも結構目立ち、それらが苦味や渋味感を強めてピノらしさを圧迫。むしろ、このある種の土っぽさや肉厚な味わいがボーヌの特徴なのか?味自体は落ち着いてて 決して悪いものではないんだが、自分がピノに期待する味と違う。香りも今一つ冴えないし(というか好みと合わない)。現在までにコート・ド・ボーヌで自分が手放しで美味いと思えたのはポマールだけだな。次点でヴォルネイ。ボーヌ系とはどうも相性が悪い。ニュイ系なら高確率で当たってる。とか思ってたら、飲み切って15分位経過した後のグラスの底に残った分の香りを嗅ぐと、先ほどの鉄やら土やらとはうってかわって、アンズジャム、ユーカリ、カラメル、カシスリキュール、百合?ブランデー?といった香りがグーンっと漂ってくる。初めからこの香りなら相当な高級感があるな。香りが伸びる飲み頃はもう5~7年位先か!?先のブレッサンド2000が 思ったよりも肉厚な香りと味だったので、渋味が目立たず繊細で、香りも甘やかな万人向けのタイプを飲んでみたくなった。そこで、マルセル・ラピエールのシャトー・カンボン2009をリクエスト。13:ボジョレー シャトー・カンボン2009 マルセル・ラピエール香りはカラメル、カシス、プルーン、カカオ、チェリー?味は酸味と渋味。余韻に甘味と薄い渋味。良い香りだ。最初は渋味が強く出たが、5分弱で解消。ブレッサンドよりも渋味が優しく、バランスの取れた酸も好感触。 20分位の経過で渋味がまた強くなった気がするが、香りは変わらず。 この渋味もそれ程主張の強い物ではない。 香りと余韻の伸びでサポート可能。しつこく口内に残る事もなく、滑らかに去る。軽快さのある飲み口、つい早いペースで飲んでしまいそうに。同席された方々からも評判良く、選んだ甲斐があった。安心と信頼のマルセル・ラピエール。息子のマチュー頑張れ!もう1本何か頼む事になり、「せっかくだからKenさん何か選んで!ピノ系で。」と向かいに座られたお姉さんから頼まれた。それはいいけど、ブルピノ系は自分には畑違いなのよね(ワインだけにw)。まぁ酒に関する要望ならば、可能な限り期待に応えてみようと思った。さほど値が張らず、今飲める味も香りも良いピノノワール、さらに自分も飲みたいと思えて、初心者にも分かり易ければ なお良し・・・の条件。リストを一通り見せてもらい、出た候補はルイ・ジャド ヴォーヌ・ロマネ2007 8000円ジャンテ・パンショ ジュブレイ・シャンベルタン2007 6200円ロベール・シルグ シャンボール・ミュジニー2004 7600円の3本。(しかし、店売りでこの価格はホント良心的だなぁ)ロベール・シルグは作り手の特徴から、04でも酸や渋味が落ち着いてない可能性が有りそうなので除外。ジャンテ・パンショは時間経過で変化するかもしれない。となると、安定のルイ・ジャドだな。以前参加させてもらったルイ・ジャド2007一級ワイン会でのヴォーヌ・ロマネが美味かったので、村名格で充分信用出来ると判断。決定!。14:ヴォーヌ・ロマネ2007 ルイ・ジャド社香りはカシス、カラメル、カカオ、革、腐葉土、ブランデー?味は渋味と甘味。余韻に甘味と薄い酸味。よし!1級ではなくとも十分なバランス感と美味さ。香りの果実感が余分な渋味を抑えつつ余韻から酸を引き出し、口内の引きも穏やかに進む。1級の「レ・ボー・モン」と比べると、余韻の浅さも感じるが、このボトルの味出力を思うと これ位でベストだろう。同席された皆さんも満足いただけたようだ。良かった。変なの選ばなくてw。こういう時は安心と信頼のルイ・ジャドだわ。地下鉄の終電時間もぼちぼち近づき、0時頃に解散。御馳走様でした。同席の方々も有難うございます。楽しかったです。はい。東京に出てくると、大抵中野坂上に行って路地裏の小規模店を飲み歩くのだが、オフィス街に近い土地柄で、流石に平日の中日(木曜日)に終電時間超えてやってる店はほとんど無かった。やってても牛丼屋にチェーンのファミレスか居酒屋、さもなければ漫喫ネカフェ。これでは行く意味が無いね。結局、まっすぐ友人の店「モカボーイ」に行くことに。午前1時前後。この店は大体いつでも朝4時までやってる。「いつでも飲み過ぎ」店主のミキ と「スイス帰りの帰国子女」店員のエリ。何となく、ミキの顔がアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラに見えたw。アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラブラジリアン柔術の人。とりあえずギネスビールとジャークチキンを注文。画像は撮らなかったので無し。自分以外にも、10人弱位の客入り。話を聞くと、この日は日付が変わる前は大分ヒマだったらしいが、0時を回ってから一斉に押し寄せてきたらしい。先程の自分の様な、平日の中野坂上の飲み屋難民・ダーツ難民が辿り着くのがこの店なのか。自分が入って1時間程でさらに3人組、その後4人組の入店。難民の流れは途切れないw。二杯目にジョニーウォーカー・ブラックのハイボールと牛タタキを注文。店主にも何か1杯おごる(多分緑茶ハイか何か)。この辺で酔い方が変な方向に動き出したので、ひたすら水を飲む事にした。まぁここに来る前に、少量ずつとはいえワイン14杯以上飲んでるしね。4時も回り、退店。霧雨が降る中 歩きながら、途中でタクシー拾って新宿駅まで行くつもりだったが、なかなか捕まらない。路駐が多くてタクシーから自分の姿が隠れ易くなってるし、路駐の車を避けるためにタクシーが中央寄りに車線を変えてしまうのも原因。新宿に向かって青梅街道を15分も歩いてたら霧雨も本格的に降りだし、今更タクシー停めるわけにもいかなくなった。ここまで歩いた意地も有り、最早引くに引けないw。中野坂上から新宿駅まで、タクシーならワンメーターだから2キロ程度の道のりかな?結局徒歩で、店を出てから35分位の時間で到着。山手線の始発が4時45分だったから、むしろ丁度良い位の所要時間だったか。つい色気出して日暮里ではなく、常磐線の始発が出る上野で降りたが、ギリギリで5時10分発の始発に乗れず。仕方なく20分待って取手行快速を待ち、取手でまた15分待って高萩行を待つ。帰宅時間は7時過ぎ。服は思ったより濡れてない。前半分が「脱水はしたが乾燥はしてない洗濯物」レベルのシャツの濡れ方。ただ、右足の踵はちょっと痛いね。マメができる2歩手前位のダメージ。疲れたけど、結構歩けた。
2012/06/24
コメント(2)
前編より続く。焼きとうもろこしの冷製ポタージュクリーミーで、甘味と塩味が良いバランス。淡い甲州も苦いソーヴィニヨンブランも甘めのシャルドネも、白なら全てに対応可能。ここより赤編。画像ピントがずれてしまった。9:アンサンブル藍茜2009香りは杉、革、カカオ、土、ブラックベリー。味は渋味と甘味を伴う酸味。余韻に薄い苦味と甘味。グラスに注がれた直後は、杉の香りが強く出て、チリや若いメドック・カベルネっぽい印象が強かった。これは時間経過で落ち着き、そこからは自分が知る藍茜の味と香り。この美味さは一体何なのか、話を聞いてみると「正直、藍茜はやり過ぎました。完全にオーバースペックです。」「おかげでコストは高く付いてますが、多くの人が手を伸ばすスタンダートラインにこそ一定以上のクオリティが必要との判断から、あえて踏み切りました。」(こんな感じのコメントだったかな?)・・・やっぱりあれは普通じゃなかったようだ。同価格のオーメドックとかと比べても、完全に勝ってると思えた美味さ。この価格の低さ(安さとは言わない事にした)と完成度の高さには相当な方針と決断があったらしい。少なくとも自分は、このワインを飲んでメルシャンのファンになったと言っていいw。メルローの渋味と重さをベリーAの甘味と軽さで補い合う、藍茜の若飲み適性の高さも自分向きで気に入ってる。10:長野メルロー2007香りは杉、土、カカオ、ブラックベリー、チョコレート、インク。味は渋味と甘味。余韻に苦味と甘味。こちらも最初はチリっぽい雰囲気だったが、15分程度の時間経過で徐々に解消。流石に上位ランクなだけあって、藍茜と比べても渋味と甘味のバランス感は上。味と余韻の伸びも同一線上に格上なのが分かる。惜しむらくは、藍茜の完成度とコスパの高さ故に、このボトルを積極的に選ぶ動機が薄くなる事か。正直、自分には藍茜で十分満足出来てしまう。熟成のポテンシャルは確かなのだが、若飲み好きの自分には必ずしも必要ではない。藍茜の美味さがこんな形で足を引っ張るとは皮肉。何だか長野メルローの感想のはずなのに、藍茜の事ばっかり出てきてしまうw。一人で1本じっくり飲むと、また感じ方も変わるかもしれない。その時が来たら、サントリーの「登美の丘」との飲み比べもやってみようと思う。イベリコ豚のグリル 実山椒味噌風味ああ、これは良い味だ。メルローにバッチリ合ってる。山椒と味噌が、土や杉の香りをソフトに包み、肉と脂の旨味と甘味がワインの渋味をしっかり受け止める。特に山椒の香りと風味が、一緒に飲むワインの幅を拡げてる感じ。11:マリコヴィンヤード・メルロー2007味も香りも、基本は長野メルローとほぼ同じ。だがこちらの方が長野メルローと比べても、もっと まとまりが明確特に甘味の出方がクリアー。樽も効いてて、長野より さらに熟成で化けるタイプに感じる。10年位は寝かせてみたい。限定生産の上に入手ルートも限られてる結構レアなワインなので、ファン向けアイテムの側面も有るのかな?品質はかなり上等なものと思う。心なしか、色合いも先の2本より綺麗に感じる。やはり赤は「アンサンブル・藍茜」が頭一つ抜けた。出来が良過ぎるのも考え物か。この高コスパによって、高級レンジの存在感が霞んでしまう。ファーブルトン(チェリーのクラフティー)パンプディングみたいな食感だね。紅茶が飲みたくなる。御馳走様でした。あわ4種の制覇、ボトムラインナップの確認、上位ボトルとの比較等、かなり興味深いワイン会となりました。有難うございます。次回参加する時も宜しくお願いします。とりあえず、来月頃には「甲州きいろ香」と「ももいろメルロー」の購入を前向きに検討してみよう。シャルドネやソーヴィニヨンブランと同列に見られる甲州というのも探してみたい。デイリーと贈答用に「萌黄」のストックも増やすつもり。 二次会編に続く。
2012/06/23
コメント(2)
21日木曜日、シャトー・メルシャンの味村氏を招いてのワイン会 に参加させていただきました。よく見ると、楽天ブログ内でも見知った顔ぶれがちらほら。味村氏は、現在は現場から離れて「ブランド・アンバサダー」なる肩書きで本社勤務とのこと。何をする立場なのか全然分からない名前で、正直戸惑ってます。と笑って話されました。多分 長嶋茂雄の「ミスター・ジャイアンツ」みたいに、メルシャンの名とワインを広く社会にアピールする業務全般を担当するポジションなのだろう。今回用意されたボトルは、泡4種・白4種・赤3種、の計11本。高級レンジよりも、導入から中堅レベルのボトルを優先して揃えての飲み比べ企画。まずは泡物から左から順に1→81:大森のあわ2010 秋田県産リースリング使用香りはグレープフルーツ、ミカン、ミント。味は苦味と酸味。余韻に苦味と甘味やや苦味強め、余韻で甘味の勢いを演出し、バランスを取る。リースリング使用とのことだが、柑橘的な香りと弱めの青臭さは甲州っぽいイメージ。リースリングの泡は飲んだ事がないので比較対象は無いが、こういうものか?勢いはそこそこに感じるものの、よくある(と言うほど多くもないが)日本の安泡との大きな違いを見れない。2:勝沼のあわ2011 山梨県産甲州使用香りはアンズ、ミカン、リンゴ、洋梨、蜂蜜、レモン。味は苦味と酸味を伴う甘味。余韻に苦味と甘味。香りが良い。内容的にはこちらの方がリースリングっぽい。突出する味覚は無く、繊細な出力。繊細さ故の物足りなさを香りで支え、香りに支えられた甘味が味に厚みを持たせる。やはり香りが良い仕事過ぎるな。自分には「大森」より「勝沼」の方が好き。冬瓜(とうがん)と生ハム素朴な味で、冬瓜の柔らかい食感と生ハムの塩味が国産泡の大人しい味に上手く収まる。3:新鶴のあわ2011 福島県産シャルドネ使用香りはパイナップル、リンゴ、マンゴー。味は苦味と薄い甘味。余韻に苦味と苦味を伴う酸味。トロピカルな香り。余韻の苦味は少々強く出る。香りは特徴的だが、結構普通かな。淡い味わいは悪くないけど、2番手の勝沼の香り幅には勝ててない。味はしっかりしてるものの、味だけだと物足りないし、余韻の苦味が結構うるさい。何かもう一個決め手が欲しい。4:穂坂のあわ2011 山梨県産マスカットベリーA使用香りはキャラメル、チェリー、ティラミス。味は苦味と酸味。余韻に苦味。香りの甘さで完全にキャラ立ち成功。苦味は強いのだが、香りでほぼサポート体制は万全。変なロゼシャンパンよりも明らかにキャッチーで万人向け。前の3本とはもうジャンルが違うね。以前のワイン会でも飲ませてもらった事があるが、その時も美味さに驚いた。とにかく香りのレベルが違う。これと前3本を比べるのはかわいそうな程w。「穂坂のあわ」を別格とすると、やはり「勝沼のあわ」が一番良かった。ベーコンとオニオンのケークサレ見た目よりも、わりとあっさり系の味。リヨン風ソーセージと違って油っぽさが無いから、日本ワインの繊細さを殺さない様にしつつ、ベーコンの塩味をアクセントに、ワインを支える。ここから白編。5:アンサンブル萌黄2010香りはレタス、グレープフルーツの皮、濡れタオル。味は先日飲んだ2011と大きな差は無し。ただ、今回香りに生臭い感じのものが有る。時間経過である程度解消されるが、洗練感や果実感は一段落ちる。事故か瓶差かヴィンテージ差かは分からないが、これはちょっとイマイチ。味は悪くないだけに、もったいない。現行の2011年ボトルなら無かった問題。6:甲州・淡紫2010薄いレモン、レタス、ミカン。味は苦味と酸味。余韻も苦味と薄い酸味。何か・・・普通かな。苦味の軸が思いのほか太く、酸味が上手く付いてこれてない。酸は有るんだけど、どうも平坦な印象の起伏。普通なりに、これはこれで万人向けで料理向けのワインなんだろうが、掴み所が見えにくい。悪い意味での「淡さ」「水っぽさ」を感じる。これだと自分なら、マンズワインの四季旬花・甲州・辛口をコスパ重視で選んでしまう。7:マリコヴィンヤード・ソーヴィニヨンブラン2009香りはピンクグレープフルーツ、紫蘇、青草。味は苦味と酸味。余韻に苦味と甘味。抜栓直後はもっとソーブラらしからぬトロピカルな要素が多かったらしいが、自分はタイミングが合わず、感じとれなかった。一嗅ぎで即ソーヴィニヨンブランと分かる香り個性。苦味基調で、ニュージーランドにも近い味わい。自分が飲み慣れてる品種っていうのも大きいと思うが、やはりこれ位ドカンと特徴が有ると分かり易い。そこいくと、繊細さがウリの(?)甲州は難しいな。遅かれ早かれ、メルシャンの 甲州きいろ香 も飲んでみるとしよう。8:長野シャルドネ2007香りはシロップ、レモン、粉砂糖、ミント、お香?味は甘味を伴う苦味。余韻も同じ。香りが粉っぽくて独特な感じ味自体はシンプルで、苦味が前に出そうになるが、そこを香りが抑え、甘味を補強。ヒネ香にも近いこの香りが全体バランスを取り、ある種の熟成感を演出する役割になってる。元々こういう香りなのか、経年でこうなったのかは分からないが、後者なら寿命は短めかも。リリース直後に飲めば、もっと酸味を感じられたかもしれない。「マリコヴィンヤード・ソーヴィニヨンブラン」と「長野シャルドネ」の2強。飲み慣れた品種のワインが残ったが、個人的には「マリコヴィンヤード・・・」を推す。「長野シャルドネ」は新しいボトルを飲んでみないと判断が難しい。 後編に続く
2012/06/22
コメント(0)
前編より続く8:シャンボール・ミュジニー レ・ボード ドメーヌ・ガジェ香りは粉砂糖、梅カツオ、ダシ汁?味は渋味と薄い酸味。余韻に渋味と苦味を伴う酸味。これだけ何か香りの毛色が変わってるなぁ。ユドロ・バイエ的と言うか何と言うか・・。割りと真っ直ぐな味でバランスは良いけど、普通かな?多分、発展途上なんだろう。味も香りも伸び代を残したまま、どこか中途半端な出方。もう2~3年して渋味を落ち着かせられれば、もっと良いワインになりそうな気がする。9:ジュブレイ・シャンベルタン ラヴォー・サンジャック香りは鉄、バラ、土、胡椒?味は渋味と甘味。余韻に薄い苦味。ちょっと鉄分を強めに感じる味。パワフルで滋味深い味とも言えるが、単純な味構成にも思える。口通りの滑らかさが有れば もう少し好意的に見られただろうが、このままだとちょっと味の強さが勝っちゃっててバランスに難が出るかも。この辺は熟成待ちの部分か。こういうワインは鎖から解き放たれる様に、ある日 突然化けるんだよな。 無花果のタルトタルトは普通だけども、添えられてるクリームが美味しかった。もう綿飴みたいにフワッフワで綺麗な口当たり。いや~飲んだなー。ヴォーヌ・ロマネの安定感が光ってた。そして、自分で好きだと思ってたほど シャンボール・ミュジニー や ジュブレイ・シャンベルタン って好みの味でもなかった感じ。今まで飲んでて美味いと思えてたのは、作り手の技術と好みに左右されてただけなんだろうか。今回、個人的に順位を付けるなら1位:ヴォーヌ・ロマネ2位:ニュイ・サン・ジョルジュ3位:ポマール、同着3位:ヴォルネイになるかな?ヴォーヌ・ロマネの説得力、ニュイ・サン・ジョルジュの上品さ、ポマールとヴォルネイのユニークさ。どれもキャラが立ってたが、コルトンは残念だったな。シャンボールとジュブレは悪くなかったけど、熟成待ち調整中。白の方は味ならシャサーニュ、香りならピュリニー。安定感と飲み易さならシャサーニュ、個性と瞬発力ならピュリニー。ただし、ピュリニーは瓶差が大きく出そうなのと 持久力の乏しさが気にかかるので、総合ではシャサーニュの勝利。普段 馴染みの無い品種と土地なので、今回ものすごい勉強になった。違いを楽しむ という以上に、自分の本当の好みを知る事が出来た気がする。ブルゴーニュの水平なんて、こんな機会でも無ければまずやらないだろうし。とても楽しいワイン会でした。かがり火でのワイン会では何度か顔を合わせていたと思いますが、ワインとサッカーのEchezeaux14さんともそこそこに会話を交わせましたし、安ウマワイン探検隊のBouchetさんとも会釈程度ですが挨拶出来ました。また何かの機会にお会いしましょう。そして2次会にも参加させていただきまして。10:シャンパーニュ・ブリュット1999 ブルーノ・パイヤール香りはレモンバター、ビスケット、ミント、ポカリスエット?味は酸味と苦味。余韻は苦味を伴う酸味。若干ヒネ香有り。味は、まあ普通か?少々 酸が強いかな。余韻は長いが、ややしつこい。香りの出方も熟成感の範囲内とはいえ ヒネ香混じりで、ちょっと自分の好みとは外れ気味。ヤンチャな感じで、今の自分の力量では まだ手に余る類。11:クロ・サン・ドニ・グラン・クリュ1995 ルモワスネ・ペール・エ・フィス香りはアンズ、百合、キャラメル、餡?味は薄い甘味と薄い苦味。余韻に薄い苦味と苦味を伴う酸味。ソフトな口当たりで、渋味は綺麗に抜けて落ち着いてる。余韻の酸の伸びは粘るが、これ位はアクセントの範囲。クリーミーな印象も有って、ゆっくりじっくり静かに飲める古酒。何となくだが、同じ年数熟成させれば コート・ロティーのシラーもこんな感じになりそう。違いは、香りに胡椒やカカオのニュアンスが有るか無いか位で。これがボルドーだと、メルロー100%でも30年近くは待たないと無理な気がする。なかなか面白いワインだった。ある種、熟成ワインの到達点の一つ。時間は22時50分。クローズちょい前に解散。当日は良いワインを有り難うございました。御馳走様です。またの機会を楽しみにしております。
2011/09/09
コメント(4)
かがり火にて開催された「ルイ・ジャド 2007年 1級水平ワイン会」に参加させていただきました。1級ボトルばかり9本(コルトンは特級)も飲めるのに、インポーター協賛で会費は食事付き13000円と脅威のオトク設定。当日に1人キャンセルが出て、モノによっては少量ながら2杯飲めたものも有ったり。結論から言うと、参加出来てよかった。1:シャサーニュ・モンラッシェ モルジョ ドメーヌ・リュック・ド・マジェンダ香りはレモン、アカシア蜂蜜、バターピーナツ、アーモンド、バニラ、練乳?味は苦味と酸味。余韻に苦味と甘味。1本目から かなり好調な出だし。苦味がやや目立つのだが、味のキレの良さが冴えまくり、それがイヤらしくない。豊かな香りにも大いに支えられて、凄い綺麗なバランスに仕上がってる。ワインが余ったので2杯目を飲ませてもらったが、1時間以上の時間経過でも変化が無い、落ちてない。攻守共に流石の貫禄を見せつける。これと比べたら、以前飲んだブラン・ガニャールのモルジョなんか全然問題にならないわ。 オリーブ2種適度な食感と塩味。白ワインに良く合ってる。2:ピュリニー・モンラッシェ レ・フォラティエール ドメーヌ・ルイ・ジャド香りは溶かしバター、ブリオッシュ、レモンオイル、蜂蜜?ココナッツ?味は苦味と甘味を伴う薄い酸味。余韻に苦味と甘味。うわぁ、凄い濃厚な香り。ムルソーみたいな出方と内容。こちらも味にはクセが有って苦味が目立つのだが、余韻の甘味がグイグイ伸びてきて 釣り合いが取られる。香りとも相まって、余韻のバックアップも万全。硬質的でミネラリーなイメージを持ちつつも、ふくよかな印象を感じる。ただ、このフォラティエールは香りが落ちるの早いな。抜栓直後がピークで、10分位を境に急速に衰える。このムルソー的な香りが全く無いと言うグループもいたので、瓶差も割と大きく出るのかもしれない。 リヨン風ソーセージのブリオッシュ包みブリオッシュとソーセージの歯応えと、肉の塩気にアブラの甘味が上手くノッてて良い味。ワインには赤白両対応可能。3:ヴォルネイ クロ・ド・ラ・バール・モノポール香りはアンズ、インク、土、レバー(鉄?)味は渋味と苦味。余韻に薄い苦味。結構濃い味で 酸味はあまり無く、余韻も引っ張らず。味自体はシンプルだが、ブ厚く構えられ 飲み応えが作られる。20分位の時間経過でバラや草の香りが出始め、味も濃さが緩んで自然かつソフトに。リヨン風ソーセージと良い相性だった。ソーセージの脂の甘味が ワインの濃さを上手く緩和させ、落ち着かせる。 秋刀魚のマリネ 鮎の薫製 スコットランドサーモン サラダ仕立て秋刀魚美味しい。季節が良いというのも有るかな?ただ、味の濃い赤ワインが続いたところなので、ワインとの相性は良くなかったかも。タイミングが合わなかったか。4:ポマール クロ・ド・ラ・コマレンヌ香りはバラ、土、鉄、クリーム?味は渋味と甘味。余韻に薄い苦味と甘味。クリアーな口通りで、味はシンプル。余韻で起伏を生み、形をつくる。香りのバラ・土・鉄の3本柱がしっかりしてて、この時点でポマールのキャラ立ちは成功。味の構成は余計な事をせずに、ハイトーンな渋味と甘味で軸と筋を通していく。で、このポマールは決定的に料理に合わない。リヨン風ソーセージも先のサーモンも、この後の豚の丸焼きにも全然噛み合わない。何かワインの甘味を潰されて、渋味が過度に強調される方向に動かされる。これに関しては単独推奨。個人的な好みなんだろうか?ポマールワインはあまり料理に合うイメージが湧かない。ポマールはワインだけで美味い、むしろ料理が絡むと邪魔になる 孤高の立ち位置。 ここでパン登場。むしろポマールワインのツマミには パン1枚有ればそれで良いって感じ。5:コルトン・プジェ・グラン・クリュ ドメーヌ・デ・エリティエール・ルイ・ジャド香りはバラ、土、インク。味は渋味と薄く酸味を伴う甘味。余韻に苦味。う~ん、これだけ特級なんだが・・・そんなに美味しくもないな。余韻は伸びるが、どうにも平坦。熟成不足なのか、形が定まってない感じ。何も不味くはないけど、個性が見えない。悪い意味で普通。トンガってない。“必要なモノ” は大体揃ってるが “欲しいモノ” が無い、あと1歩が足りない ニューワールド系ピノにも近いイメージ。自分の隣に座ってらしたEchezeaux14さんも「イマイチ」な評価だったけれど、他の参加者の中には美味いという人もいらしてので、瓶差が大きいのかな? スペイン子豚の丸焼き(取り分け前)ちょっとしたプチ撮影会勃発wやっぱり丸焼きはインパクトが有るね6:ニュイ・サン・ジョルジュ レ・ブード ドメーヌ・ガジェ香りはバラ、枯れ葉、土、紅茶(アッサム)味は渋味と甘味。余韻に薄い甘味と苦味。口通りは滑らかで、味も良好。渋味が伸びるが しつこくなく、余韻の深さが凄い。香りも綺麗だし、優等生的ワイン。つい先のコルトン・グラン・クリュと比べてしまうが、実際 一級のこちらの方が美味いと思う。香りのブルゴーニュらしさといい、味の存在感といい、絶対こっちの方が綺麗。 スペイン子豚の丸焼き獣臭漂うワイルドな香りで肉質も柔らかく、とても美味しかったが、せっかくのピノノワールワイン群だったから、鳥肉の方が良かったかも。(←大きなお世話やねw)7:ヴォーヌ・ロマネ レ・ボー・モン香りは土、スミレ、キャラメル。味は薄い渋味と甘味。余韻も渋味と甘味。お、美味い。口通りもバランスも良く、特に甘味の出方が優しい。飲んでて落ち着く感じだが、個々の要素はちゃんと主張を忘れてない。また先のコルトンとの比較だが、このヴォーヌ・ロマネも 言ってみれば普通でトンガってない印象。だがこちらは各要素の達成水準が凄い高くて、発展途上であっても 物足りなさを感じさせない。当初“欲しかったモノ” ではなくとも、「いや、でもこれでイイんじゃない!? いや、欲しかったのはコレだよ!」と言わせる実力が有る。豚肉の香りにも負けてないし、味も乱さない。今回の会の赤ワインの中では攻守最強。自分の中で、飲む程にジワジワとアピールしてくる。これを飲んだらアラン・コルシアのヴォーヌ・ロマネなんて悪い冗談でしかないw。字数制限に引っかかるので一旦区切り。 後編に続く。
2011/09/08
コメント(0)
前編より続く。昨夜、後編を6割方書いてる途中でウィンドウズが突然ブルースクリーン出して強制再起動 & スキャンディスク。ガックリしてその日は寝て、また内容思い出しながら書き直しアップ。9:イタリア バローロ1977 ジョヴァンニ・スカナヴィーノ香りは紅茶、餡、カラメル、セロリ?味は酸味と穏やかな甘味。バルバレスコは何本か飲んだ事があるが、バローロは初めて。やや酸が立つが、綺麗なバランス。新しいバローロの味は知らないから どんな熟成をしてるのか分からないけど、ピノノワールに近い口通りの滑らかさと香りの落ち着きは好感触。追々ネッビオーロワインの味の勉強もしてみようと思う。まぁでも自分で買って飲む分にはまだバルバレスコで十分だな。この辺でチーズ登場。画像取り忘れ。バケットにチーズ2種とドライフルーツ8粒程(だったかな?)10:正体不明 70年代のブルゴーニュらしいラベルが貼られてない(または何処かで完全に剥がれ落ちた)、種明かし不可能のガチブラインド。シャンボール・ミュジニーかジュブレイ・シャンベルタンなら何となく分かるかな~?と思って飲んでみたけど・・・・いやいやいや、分かんね~w。香りは麦茶、ゆず、べっこう飴、泡盛?味は酸味と軽い苦味。白古酒にも通じる独特の香りで、この香りが味以上の存在感を出す。飲む分には味は穏やかで悪くないが、香りに大分持ってかれてるな。目をつぶって飲んだら、軽くヒネた白ワインと言われても信じられる。強いて言えばボーヌ系か?泡盛古酒っぽい香りの印象から、ペルナン・ヴェルジュレスの近辺だったり。たしか以前飲んだペルナン・ヴェルジュレス1978が焼酎系の香りだったような・・。11:モンタニー1erCru1987 アントナン・ロデ香りはホワイトチョコ、ビニール、レモンバター。味は甘味と軽い苦味。美味いな。透き通った甘味で、今日の白ワインの中ではムルソーに次ぐ若々しさを感じる。味には余計な酸味が無く、軽めの苦味が甘味を引き立て、良いアクセントに。ちょっとしたモンラッシェ系(ピュリニーかバタール?)に近い感じだろうか。良い意味で古酒らしさを感じさせない、クリアーな味でふくよかな香り。ここまでで当初のワイン会終了(21時過ぎ)。そのまま当然のようにw二次会に突入。12:シャンパーニュ ジェラール・グラシオ Gerard Gratiot香りはレモン、トースト、灰?トマト?味は酸味と苦味。酸味基調のスッキリ系。この系統なら、味だけならスペインのカヴァとも大差無い様に感じる。そこは香りと泡の持続力のモノが違ってくるんだろうが、グラス1杯をすぐに飲む分にはさほど有り難味は無いかも。とりあえずスパークリングとしては何も悪くない。でも自分が好んで買うタイプの“シャンパーニュ”ではないな。13:ブルゴーニュ クロ・デュ・シャトー1993 ドメーヌ・デュ・シャトー・ド・ムルソー香りは蜂蜜、胡桃、粉砂糖。味は甘味と穏やかな酸味。出力は弱いが綺麗な香り。そしてこの味と香りのムルソーらしい蜜感に驚く。まぁ格が格だから あくまで“らしい”の範囲内ではあるが、それでもこのワインを飲んで初めて「ムルソー」の雰囲気を実感した。若い時に飲むと 美味しいワインではあるけど ただのブルゴーニュ・ブランでしかないのだが、寝かせるとこうも化けるとは新発見。14:シャンボール・ミュジニー1erCru レ・ザムルーズ2006 ドメーヌ・ルイ・ジャド香りはブラックベリー、インク、バラ、紅茶(アッサム)。味は渋味と薄く酸味を伴う苦味。シャンボール・ミュジニーというには随分と重苦しい香りだな。2006年でまだ若い部類だし、1級のアムルーズだからか まだまだ熟成が足りないんだと思う。渋味もかなりしっかりとしてて、味自体は決して悪くはないんだが、どうも繊細さが無い。いや・・・無くはないんだが、渋味の押しに流されてる。香りもタンニンも落ち着くまで、あと10年前後は待ちたいと思える位。15:シャンパーニュ シャルル・ブノワ Charles Benoit香りはレモンクリーム、グレープフルーツ、小麦粉?ビスケット?味は酸味と苦味。これもジェラール・グラシオと同様、スッキリ系のシャンパン。香りの柑橘要素が酸味の方向に持って行こうとするのだが、そこを余韻の甘味が酸味への偏りを防ごうと働いてくれてる様で、グラシオのよりも味は好み。でもこれもふっくらした感覚が物足りない。使用品種の問題で、黒葡萄シャンパンが好みに合わないだけか?飲み方だったり、経験不足でまだ理解が浅いだけというのもありそう。どうも昨今の格安シャンパンはちょっと自分向けではないっぽい。これにてワイン会終了。計15本。18時スタートで23時過ぎに解散だから、かなりの時間滞在していたことに。途中で寝落ちする人も出た位w、新年から全力を出し切ったワイン会でした。ワインが11本出て料理が付いて会費10000円だから これはおトク過ぎる。まさに「福袋」!二次会もルイ・ジャドのアムルーズが付いて4本4000円だからこれまた「福袋」!!十二分に満足です。今回は会費を低く設定し過ぎてしまったために、ワインの選定に苦慮されたようですが、なかなかバラエティに富み、面白いラインナップでした。高級ワインがズラリと並ぶワイン会も良いですが、中堅どころを取り揃えつつ、謎古酒や珍品ボトルの並ぶワイン会も とても勉強になります。 メルシャンの「穂坂のあわ」 プスドールの「ポマール2001」が印象に残ったワイン会でした。 次点でアントナン・ロデの「モンタニー1987」 ドメーヌ・デュ・シャトー・ド・ムルソーの「クロ・デュ・シャトー1993」どうも御馳走様でした。一緒に参加された皆さんも、また何かの機会にお会いしましょう。
2011/01/11
コメント(2)
先日1月8日に、南喜一朗さん主催の福袋ワイン会に参加させていただきました。場所は南さんがオーナーの九段下「びすとろ南」(旧東京タヴァーン)。正月期で3連休の初日とあってか、いつもよりも他の一般客は少なめ(外の人通りも少なかったし)。ワイン会グループのほぼ貸切に近い状態で、ワインや料理の進行は非常にスムーズで快適でした。1:穂坂のあわ メルシャンベリーAのロゼ・スパークリング。香りはカシス、キャラメル、チャービル。穏やかな酸の出方で、香りと余韻の甘味が合わさり 繊細な印象を生む。一発目からいきなり美味いな。色合いも綺麗で泡も細やか。変なロゼ・シャンパーニュよりも この「穂坂のあわ」の方が清楚で上品な感じがする。少なくとも自分には以前飲んだジャン・ヴェッセルのロゼよりもこっちの方が好感触。確かにシャンパンと比べたら派手さや色気は無いが、こちらは押さえる所は押さえた上で“素朴な可愛さ”をアピール出来てる。的矢の生牡蠣 刻みエシャロットとビネガーがけ(?)。ボトル画像撮り忘れ2:ムルソー リモーザン2007 ビュイソン・バトー香りはハッカ、蜂蜜、バターピーナッツ。酸味に苦味を伴う甘味で あっさりしてる。香りはよくあるブルゴーニュ・ブラン系で、ムルソーといえど味の出力はやや控えめな部類。控えめな部分は余韻の伸びでサポート。ややライトでクリアーなタイプのムルソーで、料理を選ばない綺麗な味。美味しいけど、個人的には飲み応えに物足りなさもある。ムルソーに何を求めるかで、人による好みのバラつきがはっきり出そう。3:シャブリ1erCru ヴァイヨン・ハーフ2002 ヴァンサン・ドーヴィサ香りがべっこう飴、カラメル、灰?何かの粉?苦味を伴う甘味と弱めの酸味。大分熟成が進んだのか、白ワインにしては特殊な香りに。香りにつられて甘味が結構伸びるが、余韻はあっさりで味の伸びと一緒に消える。飲み方次第で多少揺らぎが有り、シャブリっぽさはあまり感じなくなってる。この熟成の仕方はそんなに好きじゃないな。まぁ味自体は これはこれで面白く、悪いものではない。七面鳥のサラダサラダのドレッシングの絡みがちょっと油っぽかったな。葉っぱ系のさっぱり感がもう少し有っても良かったかも。4:モンタニー1erCru ブラン・マグナム1992 ルーデュモン・レアセレクション香りはべっこう飴、シロップ、レタス。時間経過で飴香は弱まる。苦味を伴う酸味が主で、先ほどのシャブリよりも もう少し苦い感じ。味はもう少しあっさり度が強く、ムルソー同様こちらも余韻を伸ばして飲み応えを作るタイプ。こちらもヒネ香入りかけの様で特殊な香りになりつつある。でも92年でマグナムだから、02年ハーフのシャブリより まだ味と香りが生き残ってる感じ。5:ポマール1erCru ジャロリエール2001 プス・ドール香りはバラ、紅茶、鉄、シナモン、プラム?味は渋味と穏やかな酸味。これは美味いなー。ブログ界隈でも評判の良いポマールだったが、高評価も納得。味も香りも流石のバランス。味の枠組みがしっかりしてて、穏やかでも存在感が明快。“香りの味”がゆったりと拡がる感覚が高級感を真っ直ぐにアピール。牡蠣のリゾット悪酔い防止も兼ねた(?)温製・炭水化物。ポマールはもう単独で通用するので、こちらはあっさり系白ワインと合った感じ。6:エシェゾーGrandCru2004 クリスチャン・クレルジェ香りは緑茶、アンズ、バラ?生肉?味は渋味と酸味をしっかりと出し、肉厚な印象。う~ん、それほどでもないかな!?不味くはないけど、味も香りもパッとしないかも。グラン・クリュ格の割にはどうも拡がりに欠ける。熟成の谷間みたいで、先のポマールと比べちゃうと華が無い。7:ポムロール ラ・ローゼリエル1979香りは土、枯葉、鉄、プルーン、餡?酸味と苦味を伴う軽い渋味。熟成・保管はステンレスタンクのままで行い、瓶詰め自体はごく最近と言われる珍品のポムロール古酒。たしかに熟成した右岸ボルドーの感じは有るが、それほど古酒っぽさを感じないな。香りは良いけど、どうも酸味の出方がしつこい気がして鼻に突く。全体ではまろやかな味わいだけど、個々の要素には粗さが見えてしまう。羊の腿肉の丸焼きうおっ!?何これ・・凄く美味い。単独で食べた時はおよそ普通の肉料理だが、右岸ボルドーと合体した瞬間に化け始める。肉の適度な歯応えと、羊独特のクセのある香りと味が、先程のパッとしなかったポムロールワインを完全覚醒。さっきはワインの酸味がしつこいと感じたが、そうじゃなかった。あれで良かった。あれで正解。この酸のしつこさが肉の臭みやクセを適度に抑え、むしろ肉の個性的な味を引き立てる様に働く。と同時にスパイスの香りと肉の旨味がワインのしつこい酸を整え、トータルのまろやかさの長所を押し上げる。肉料理と赤ワインの相性がガッチリとハマった瞬間に久しぶりに遭遇。8:サンテミリオン シャトー・フォーリー・ド・スシャール1967香りは土、腐葉土、インク、灰?味は渋味と酸味。余韻に甘味を伴う酸味と軽い苦味。これも今回の羊に合いそうな右岸古酒。味本体の押しはそこそこだが、余韻の酸がもう粘る伸びる。このしつこいまでの余韻がボリュームを生み、40年超経過の古酒に似合わぬ存在感を出す。もし料理が無かったら このワインも酸のバランスを乱したままで終わってたかもしれない。 後編に続く・・・
2011/01/10
コメント(0)
前編より続く。右から順に8-9-10-118:オーストラリア ピノノワール・リザーブ1991 コールドストリーム・ヒルズ (提供:Sponge Bobさん)香りはアンズ、プラム、ポートワイン、飴色玉ねぎ、レモン?味は酸味を伴う甘味と軽い苦味。パワーは有るが余韻はしつこくなく、あっさり気味。甘味の出方と存在感が良くも悪くもピノらしくないかも。と言うより、よくある熟成オージーぽさが強くて美味さを理解しきれないだけか。これはこれで美味しいし印象的だけど、やや一面的な味わい。それでも、今回のブルピノ群よりも立派な香りの拡がりだったのは流石。フロマージュの写真撮り忘れたしか、カマンベール(ブリーチーズ?)とブルーチーズ9:オーストラリア バロッサヴァレー・アンフィルタード・シラーズ 「アモン・ラ2002」 ベン・グレッツァー (提供:Sponge Bobさん)香りは胡椒、カラメル、クローヴ、コーヒー、黒砂糖味は甘味を伴う渋味と苦味。これは重厚かつ濃厚。余韻まで味がそのままグイグイ伸びてくる。「バロッサ」の「シラーズ」が「ノンフィルター」とかそりゃ濃くて当然だが、このワインからはトルブレック以上の濃さを感じさせる。香りとも相まって甘味の印象も強く、重厚さの中にも飲み易さがある。極端に言えばワイン味のケニアコーヒー、ガムシロップ入り。8年経ってもこの強さならかなりの賞味期限と寿命の長さだろう。パワー派の自分には胸にトキメくものを感じるw。10:イタリア サパイオ2005 ポデーレ・サパイオ (提供:Echezeaux_14さん)香りは杉、大根、カカオ、ピーマン、セロリの葉?味は苦味と渋味。これもオージー・シラーズに負けず劣らず重くて濃い。苦手な野菜系の青臭い香りが強く、好みに合い辛い。一応余韻の甘味が多少は青臭さの印象を和らげ、合わないなりにも、味は決して悪くない。これはしばらく寝かせたいな。熟成させれば味に甘味を送り出す余地が生まれ、香りとの相性と補正も上手く整うと思う。11:サンテミリン・グラン・クリュ シャトー・ベルレール(ベレール)2000 (提供:ken2137)ゲェーー!!自分の持ってきたワインのグラス画像撮り忘れてる・・・。香りは土、アンズ、プルーン、キノコ、プラム、革味は苦味を伴う渋味と酸味。最初は確認にテイスティンググラスで20ml位出されたが、何かが詰まった様な香りに澱混じりのワインだったのでデキャンタを通してもらった。土っぽさに黒果実の香りを纏う、正統派右岸ボルドー。渋味と酸味のバランスの取れた味わいで時間経過で徐々に甘味も出てきて、バランスもさらに高度化。ただまぁ、贅沢言えば味も香りもやや普通のノリだったかもしれない。2000年だし充分美味しいけど、やはりまだまだ伸び代が残ってたんだろう。でもこれはこれで変に目立ったり縮こまったりするよりかは特徴と格を見せれたし、この位がトリを飾るにはふさわしい味わいでもあるか。3番~7番のブルゴーニュ勢が笑うしかない程に香りが振るわなかった様で、今回はオージー勢の勝利。ブルゴーニュ派の南さんやロマネさんは「原巨人ばりの悪夢」と嘆いてましたが、ボルドー派の自分にはさほど精神的ダメージは無くw、香り弱いなりにでも結構楽しめました。皆さんご馳走様です。お疲れ様でした。湿度が高かった様に感じたので、それが香り成分の揮発を鈍らせたのかな?と思ったらロマネさんがこの日の異変について様々な角度からw考察してらした。なんにせよ、“日が悪かった”んだろうなぁ。まぁワインの世界に限らず、よくある事。そして自分は地下鉄で降りる駅を間違え、終電を乗り過ごす事に。「上野御徒町駅」で降りるつもりだったが、降りる予定の駅を一駅前の「本郷三丁目駅」と勘違いしてしまい通過、終電アウトー。仕方ないので、中野坂上の友人のBARに朝までいさせてもらい(朝4時までやってるので)、始発帰り。うん、今日は日が悪かった(←電車の件は自分が悪い)。自分の場合、かがり火を23時以降に出ると電車が相当タイトな時間進行になるので閉店の10分~15分前には出た方が良い事を学習した。(東京タヴァーンならもう少し余裕がある)この経験を次回以降に活かそうと思うw。
2010/09/13
コメント(6)
9月10日、東京の「びすとろ かがり火」にてワインoff会に参加させていただきました。hidepxさん と zzz.santaさん が欠席となってしまったのが残念でしたが、今回はおおむね顔見知り同士が集まった感じでしょうか。自分はEchezeaux_14さん と Sponge Bobさん夫妻とが初対面。なかなか挨拶もままならない形で失礼もあったかと思いますが、どうか御容赦ください。再びお会いすることがありましたら、よろしくお願いします。特にSponge Bobさんへはオーストラリアワインのボトル事情を突然質問したりもしましたが、色々気さくにお答え頂き、有難うございました。今回持ち込まれたワインは以下の11本。かなりハイレベルのワイン群が集結。右から順に1-2-3-41:シャンパーニュ ロワ・ソレイユ フィリップ・ゴネ (提供:かがり火)香りはレモン、蜂蜜、胡桃、レモンクリーム、トースト、サツマイモ味は酸味と軽い苦味。シンプルな味。ソフトな余韻で酸を上手く包み、大分優しい感じ。香りも正統派シャンパーニュで、万人向けの味。稚鮎の唐揚げ2:オーストラリア アート・シリーズ・シャルドネ2006 ルーイン・エステート (提供:Sさん)香りはライム、蜂蜜、チャービル、グレープシードオイル?味は酸味と甘味を伴う苦味。青臭いハーブ香が目立ち、最初はロワールのソーヴィニヨンブランの様な印象。時間経過でハーブ香が抜け、シャルドネらしさが伸びてくる。こうなると俄然高級感が出てきて、クリアーさとボリュームを両立した良い味に。生野菜サラダ 秋刀魚とトマトのソース3:コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ 「ダイヤモンド・ジュビリー2002」 ルモワスネ (提供:かがり火)香りはレモン、グレープフルーツ、蜂蜜、トースト味は酸味と苦味。 ややシンプル。サラっとした飲み口で味に透明感(硬質感?)がある。時間経過で徐々に蜜の感覚が強まり、甘味の印象を出そうと動いていくが、良くも悪くもこの硬質感が味の伸びと拡がりを抑え、小さくまとめようとしてくるかな。味も香りも綺麗だが、香りの綺麗さの印象の方が強く、味のクリアーさが香りに付いて来ない部分が気になる。味をもっと強く出して釣り合いを取るか、香りを強く出して味を掻き消すか引っ張り出すか出来てれば理想的だった。イナダのウニ焼きマスタード風味。マッシュルームのソース。肉厚でなかなか食べ応えがある。白身の魚なのであっさりした味だが、クリームのソースが濃厚さを補填。白ワインにはもちろん、薄味系ピノノワールにも結構上手くマッチ。4:コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ 「ダイヤモンド・ジュビリー1997」 ルモワスネ (提供:南喜一郎さん)香りはレモンクリーム、蜂蜜、薄いシンナー?味は穏やかな酸味と甘味を伴う苦味。香りはイマイチだが、味は1997の方が好みだな。2002年のよりも粘性を感じ、ボリューム感をアピール。粘性の分だけパワフルだが、苦味の出方はソフト。温度が上がると味に蜜の感覚が少しずつ増していく感じで、格の高さを見せ付けてくれる。香りなら2002年の勝ちだが、味は1997年の方が上。南さんが仰るには「本当ならどちらもこの4倍位の香りの爆発があったはず」と困惑してたので、本領発揮してれば多分どちらも甲乙付け難いワインだったのだろう。右から順に5-6-7-85:ヴォーヌ・ロマネ2004 エマニュエル・ルジェ (提供:noir-funさん)香りはイチゴ、アンズ、砂糖、バラ、ラムネ、インク?味は穏やかな酸味と薄い苦味。バランス良く、余韻に甘味がゆっくりと拡がる優しい味。香りにもう少し出力が欲しいところだが、この日は調子が悪かったようだ。でも香り自体は綺麗で均整が取れており、これはこれで良い感じ。6:モレ・サン・ドニ1er 「クロ・ド・ラ・ブシェール2000」 ジョルジュ・ルーミエ (提供:Bouchetさん)香りはラムネ、イチジク、レーズン、香酢?味は渋味と酸味を伴う苦味。これはなかなか、ピノにしてはズシっとくる力強さ。味も美味いけど、まだカッチリまとまってて上手く味がほどけない感じもある。果実感よりも、もっと「ワイン(酒)らしさ」が目立つ骨太なつくり。多分ルーミエのワインならもう少し甘い香りが出てれば、味の絡まりが緩んでくれてたのかも。時間経過でいくらか香りが出てくるが、味だけだと物足りなさも小さくない。これも本領発揮とはいかなかったみたいで。フランス産雛鳥のグリル。鶏出汁のエッセンスソース。7:シャンボール・ミュジニー1er 「アムルーズ2001」 アミオ・セルヴェル (提供:La_Romaneeさん)香りはバラ、キャラメル、ミント。味は薄い甘味に穏やかな苦味。お、流石シャンボール。クセも突出も無い実にクリアーな味。これも香りの出力は弱めだが、草花とキャラメルっぽいニュアンスで、楽しくも上品な香り。今日のブルゴーニュ勢で一番好みのワインだったかもしれない。字数制限に引っかかったので、この辺で分割。後編に続く。
2010/09/13
コメント(0)
ワイン会は順調に進行し、ここから二次会に突入。オーストリア ヴァイス・ブルグンダー(ピノ・ブラン?) ガイヤーホフ香りはオレンジ、シロップ、石灰?味は苦味と酸味。余韻に軽い甘味。オレンジの香りが酸を後押しし、バランスを作る。この苦味が味に厚みを生み、ボリュームを感じさせる。ワインの構成に無駄な要素が無く、ミネラル感の押しの強さと裏腹にクリアーな印象を感じる。ブルゴーニュのシャルドネには無い中庸の味。例えばブルゴーニュでこれと同じ物を作ろうとしたら、極端に苦いか極端に軽いかのどちらかになりそう。美味い。ハマる人がいるのも理解出来る。オーストラリア ステディング2005 トルブレック香りは胡椒、クローブ、チョコレート、オレンジ、ブラックベリー、ミント。味は苦味を伴う渋味と甘味。余韻に甘味と苦味を伴う渋味。これは濃い。凄いボリュームを感じる。黒い果実のジャムを薄めて飲んだ様な、重みと質感。オーストラリアの実力をこの1本で楽しめる。人によっては飲み疲れたり、飽き易そうな味かもしれないが、ここまで特徴的で均整の取れたパワーを体現したワインは中々無い。コート・ロティ2004 タルデュ・ローラン香りはアンズ、ブラックベリー、白胡椒。味は渋味と酸味。パワーを感じるが透明感もある綺麗な味。これも香りと味のコンビネーションが素晴らしく、足りない物を補い合う関係ではなく互いの特徴を高めあう関係が出来てる。奇をてらわずにローヌの王道を一直線の安心する味。味も香りも全体としてはシンプルで特別なものは無いけど、その奥行きが深くて、いくら味わっても底が見えない。パワーに似合わぬ口通りの滑らかさが分かり易く高級感を後押しし、万人向けの美味さを感じる。23時を周り、お店もクローズタイムになって本日のワイン会は解散。珍しいワイン高級なワイン貴重なワイン、とご馳走様です。楽しい時間を過ごさせていただきました。お土産にプレゼントされたフュッセンのヴァレンタイン・チョコレートも有難うございました。今年のチョコは多分この1個だけですねwww。
2010/02/12
コメント(7)
10日にかがり火で催された、シャンボール・ミュジニーワイン会に参加させていただきました。普段は飲まない場所とランクのワインというだけでも楽しみだったけど、今回は何とユドロ・バイエ と ジョルジュ・ルーミエの飲み比べという企画。名前だけは有名で知ってるけど、「ユドロ・バイエ」と「ジョルジュ・ルーミエ」という、それほどブルゴーニュファンでもない自分にはあまり馴染みのない造り手。シャンボール・ミュジニーは11月にルーミエの2002年を飲ませていただきましたが、自分の経験はそれだけ。美味しいけどこの造り手の何が凄いのかはよく分からず、まぁ適当に飲んでました。この位のレベルの造り手の話となると、もう美味い不味いではなく、好みの問題になってくると思うので、いつか冷静にじっくり飲んでみたいと思ってた矢先の今ラインナップの企画。最低限の予備知識だけ持って、今回の2006年ボトル&その他古酒に挑む。今回のワイン会は急遽キャンセルが出て通常より人数が少なくなり、しかしその分一人辺りの量が増えたので、参加者としてはそれはそれで有り難い部分もあったり(主催者にとっては残念なトコでしょうけど)。まずは恒例のシャンパンスタート。1:シャンパーニュ ジャン・ヴェッセル ロゼNV Champagne Jean Vesselle RoseNV香りはグレープキャンディー、小麦粉、新玉ねぎ。強めの酸味にかすかな甘味。これだけで飲んでもほぼ酒入りファンタグレープ。色合いは綺麗だけど、味も香りも甘酸っぱい感じがメインで単純過ぎるかな!?でも今回のオードブルと合わせると酸が適度に和らぎ、味にバランス感が生まれる。何だろう…ロゼ・シャンパンは自分に合わないのか、あまり惹かれないな。シャンパンからはやはりブリオッシュ的な印象の芳醇さが欲しい。オードブル 生野菜スティックのディップにイベリコ豚のハムとゼリーよせ。2:ピュリニー・モンラッシェ「レ・ルフェール2007」 E.ソゼ Puligny Montrachet 「Les Referts2007」 Etienne Sauzet 蜂蜜やミントに粉砂糖の様な軽やかな甘い香り。味はまだやや硬質的で香りも拡がりが弱く、良くも悪くも若さが出てる。 これはこれで透明感を感じる綺麗な味だが、繊細すぎて物足りなさもある。ムルソー並とまでは言わずとも、もう少し味か香りにボリュームや存在感が欲しかった。今飲んでも確かに美味しいけど、これは熟成待ちだな。せっかくモンラッシェの名が付いてるんだから、これは充分に寝かせて成長を見守りたくなる。早飲みするには勿体無い。 牡蠣とホタテのホワイトソース 3:「シャンボール・ミュジニー2006」 ユドロ・バイエ Chambolle-musigny2006 Hudelot-Baillet そして今回のメイン第一弾。まずはユドロ・バイエから。香りはバラ、梅干、ダージリン紅茶。時間経過で黒砂糖の様な甘い香りも。渋味と穏やかな酸。余韻の酸が味を後押し。柔らかなインパクトと静かな存在感。味だけだと物足りないけど香りとのコンビネーションが素晴らしく、香りが大人しい味に動きを導いていく。10分位の時間経過で甘い香りが出てきて少しずつ複雑さが組まれていき、味と一緒に向上する。トータルバランスに長けた良い出来。 4:「シャンボール・ミュジニー2006」 ジョルジュ・ルーミエ Chambolle-musigny2006 Georges Roumierメイン第二弾、ジョルジュ・ルーミエ。香りはバラ、セイロン紅茶。ユドロ・バイエよりもシンプルな香りだが、その分深みを感じる。穏やかな酸と緩やかな甘味で、力を感じつつも優しい綺麗な味。口通りも滑らかで、新鮮さと熟成感が不思議な両立の仕方をしてる。30分強の時間経過で花と紅茶の香りのまま拡がり、そこに蜂蜜やカモミールの甘い香りが伴い始める。この辺になると、この後に出てきた他の古酒群と途中から香りの判別が付きにくくなってきた。多分ブルゴーニュの古酒ファンやファンとはいかずともある程度古酒に心得がある人なら、ルーミエのワインは頭から離れない印象になるのかもしれない。味と香りに早くから独特の風格を感じさせる、ハイレベルな個性を感じた。この新酒感と古酒感の融合した存在感がルーミエの特徴なのか!?フランス産鴨のローストとコンフィ。 ピノにはやはり鴨が合う。5:シャンボール・ミュジニー「レ・ザムルーズ1994」 ダニエル・モワン・ユドロ Chambolle-musigny 「Les Amoureuses1994」 Daniel Moine-Hudelot 香りはポートワイン、天然塩、ローリエ?薄めの渋味に軽い塩味。余韻に甘味。ちょっとピノノワールっぽくない味かな?でも柔らかな印象で香りと味のイメージが一致し、バランスは良い。熟成からか味のパンチが弱り気味だが、そこは香りで上手くカバー。土地の特徴に忠実に造られてるワインなのかなと思う。味はそんなに印象に残らなかったな。6:ポマール 「クロ・ド・ラ・プラティエール1978」 Pommard 「Clos de La Platiere」 ギリギリまで正体を明かさずに最初はブラインドで登場。香りは蜂蜜、プルーン、セイロン紅茶、チャービル。鉄分を感じさせる香りにハーブの甘露香が伴う、特徴的な骨格がありつつも繊細さが見える。味は酸味と甘味で、香りとのイメージがピッタリ一致。これは美味い。酸と甘味が香りと合わさって、古酒ならではのクリアーな印象と独特の圧力を出す。古酒の割りには味も香りも特徴的で分かり易いというのもあったのだろうが、「芯の通った“繊細さ”」みたいな存在感を感じられた。自分の場合、ブルピノはニュイの方が理解し易いと思っていたが、古酒だとボーヌ系の方が好きな味になる気がする。7:ヴォーヌ・ロマネ 「ラ・グラン・リュ1976」 ラマルシュ Vosne Romanee 「La Grande Rue1976」 (Francois?) Lamarche香りはキャラメル、若草、刻み梅干、紅茶。味は渋味と酸味。余韻に軽い甘味と苦味を伴う酸味。おお、味も香りも充分に生き残ってる。古酒の香りに、穏やかながらも明快な味で不思議な佇まい。香り要素の出方が全方位に向いていて、シンプルで終わりそうな味に拡がりが生まれる。時々、味に複雑さを持たせる前に散ってしまう事もあるが、これはその時の飲み方の問題だろう。味にも香りにも無駄が無く、まだ伸び代を感じさせる余地を残す。これも良い。フロマージュダニエル・モワン・ユドロがちょっとパッとしなかったけど、どのボトルも良好な状態で大変楽しませて頂きました。さて、バイエとルーミエとで飲み比べた結果、自分はユドロ・バイエの方が好み。特徴的な香りに、味とのコンビネーションと発展性が惹きつけた。初心者でも理解し易い味と香りで、万人向け。もう少しブルゴーニュの経験を積むと、ルーミエの方が好きになるかもしれない。味と香り双方のシンプルさと複雑さ、その混在の結果生まれる独特の印象。ルーミエ節とも呼ばれるこの特徴(?)と価値を理解するには、結構な経験が必要になりそう。でもそういった下地を構築した上で飲むと、「ルーミエでなければならない(出せない)理由」を持てるのかも。6人で飲んで軍配はバイエ派3人、ルーミエ派3人と半々に分かれたので、これはその人がワインに求めた物の違いかもしれない。古酒に関してはポマールの1978年が美味しかった。ワインに果実以外の構成要素が多く感じられると、古酒化しても特徴が生き残る傾向でもあるんだろうか?果実感だけのワインだと味や香りがカスれるのも早くなりそうな気がする。リリース数年で飲むなら果実感押しで何も悪くないのだろうけど。これ位熟成させると土地の地力と特徴がモロに出る様で面白い。シャンボール・ミュジニーの会はここで終了。その後、自由参加の2次会に続く。
2010/02/12
コメント(2)
前編の続き5:ムーラン・ナ・ヴァン レ・ルショー2002 ジャン・モルテ Moulin-a-Vent 「Les Rouchaux 2002」 Jean Mortet今回自分が持ち込んだボトル。単独で飲んだ時の感想はこちら。香りはインク、ブラックベリー、プラム?鉄?味は苦味を伴う渋味と酸味。・・・ダメだ。味も香りも引きずられて、全く別物に書き換えられてる。完全に先ほどのコンドリューに喰われた。フルーティーな香りも、穏やかな酸も、ほのかな甘味も軒並み潰された感じ。ただ、このワイン自体が元々パワーのある方ではないので、強いワインの後だとどうしても分が悪い。味構成も少々被ってるし、前のワインの印象を取り払うにはグラスが出される間隔も短すぎた。純粋にタイミングの問題だな。6:ジュブレイ・シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ2005 ジェラール・セガン 「Gevrey-Chambertin Vieille Vigne 2005」 Domaine Gerard Seguin このワインが出されたのは5番の後だけど、しばらく放置し7番のワインの後に飲むことに。香りはバラ、チェリー、フランボワーズ。味は渋味と酸味。余韻に甘味と軽い苦味。少々酸味が強く出そうになるが、余韻の流れが上手くブレーキをかけて突出を適度に防ぐ。万人向けの分かり易いピノノワールで、料理も飲み手も選ばない良いバランス。もう少し甘い香りが膨らんでくれれば化けそうなんだが、まだ発展途上な気がする。味もバランスは良いが、ナチュラルな感じに乏しく、どこか構成の強引さが見られる。単体で完成するにはもう少し時間がかかると思う。 ★牡蠣のリゾットただのご飯物と思いきや、この後で非常に良い仕事をしてくれる事に。7:シャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ・モルジョ1989 ジャン・ノエル・ガニャール Chassagne Montrachet 「1er Cru Morgeot 1989」 Domaine Jean-Noel Gagnard香りはグレープシードオイル、蜂蜜、枯れ草。時間経過で黒砂糖の香りも。軽い苦味と苦味を伴う酸味。ミネラル感を据えつつ、穏やかに酸味を出してくる。時間経過で黒砂糖っぽい香りが出てきて、香りが厚みを演出しようと動きも見られる。透き通った印象で余計な味がほとんど無い。古酒なので味の押しは弱いが、まぁそれは古酒なら仕方ない部分。ところが、牡蠣リゾットのクリーミーな味がこのワインに足りない濃厚さを上手く補填してくれて、押しの弱さの点が全く気にならなくなった。さらにワインがリゾットの口内の粘性を綺麗に流してくれて、何度口に運んでも飽きない。これは良いコンビだ。予期せぬマリアージュ。提供が遅れたのは確かに手違いだったろうけど、今回はそれが逆に功を奏した。8:バルバレスコ リオ・ソルド2001 ブロヴィア Barbaresco 「Rio Sordo 2001」 Brovia香りは胡椒、カカオ、アイラ系ウィスキー?味は渋味と酸味。余韻に酸味と甘味。分かり易い味。やや軽やかな味わいだが、香りと酸味のコクはなかなか。酸味が過度に強く出てしつこさが出そうになる時があるが、香りと余韻がそれを逆に利用してワイン自体のパワーに転換している。少々しつこさを感じる位がこのワインのベストの味なんだろう。最初は普通のイタリアか?と思ったが、後からその完成度と計算高さに気付いて見直した。味にしつこさが必要なつくりという、面白いワイン。9:オーストラリア ジアコンダ・カベルネソーヴィニヨン2000 ジアコンダ 「Giaconda CabernetSauvignon2000」 Giacondaオージーワイン会からの参戦。通常の2倍以上はありそうなボトルの重厚さ。香りはクローブ、黒胡椒、パセリ、クミン。味は穏やかな渋味と軽い酸味。余韻に酸味を伴う軽い甘味と薄い苦味。スパイスの香りが強く、何とも個性的。味はパワーがあるのに、スムーズに口を通り飲み易い。2000年だからそこそこ熟成が進んでて、パワーの割りに口内で味が暴れない。そのため余韻も綺麗で良いが、思ったより早くに退いて意外に伸びないな。香りは人を選びそうだが、味はなかなか完成されてる。オーストラリアの実力を見せられた。ステーキと合わせる事を考えれば、この香りも必要な要素と受け取れる。実際、相性は非常に良い。スパイシーな赤ワインに肉厚なジビエステーキが合わない方がおかしい。 ★蝦夷鹿肉のステーキ、リンゴとセロリのピューレ添え自宅でカメラを確認したら画像が無かった。不覚にも撮り忘れ。10:オーストラリア RWT・シラーズ1998 ペンフォールド 「RWT Shiraz1998」 Penfold香りはポートワイン、カラメル、カモミール、黒蜜?味は甘味と渋味。余韻に甘味と軽い苦味。サンジュリアンワインに近いジワ~ンとくる感じの味で、こちらもパワーとスムーズさが両立。ジアコンダ同様、鹿肉ステーキとよく合う。シラーズでもスパイスの香りはあまりしないな。むしろジアコンダ・カベルネの方がシラーズっぽい。香りも味も甘味の感覚が強く、こちらの方がもう少し取っ付き易い印象。サンジュリアンと違って、あまり余韻は伸びない。味はかなりの水準に達してるが、やはり細部まで注視するとフランスに一日の長があるのが見える。でもこれはこれで美味しい、一つの事に集中して一つの答えを追求出来る、フランスよりも身近に感じるワイン。11:ポイヤック シャトー・ラトゥール1980 Pauillac 「Chateau Latour 1980」ついに登場。死ぬまでに一度は飲んでみたかったボルドーワイン。それも1980年!香りは杉、土、カカオ、コーヒー、煙草?味は酸味と苦味を伴う渋味。余韻に苦味と渋味。味だけで言えば、決して美味いわけではない。大分前に峠も越えて、今や何も無い荒野をひたすら突き進むだけの捉え所の無い味。29年古酒だし“分かってる人向け”の味になってるのは理解出来てるつもりだったので、およそ想像通りではあった。口に含んでみると空気を噛む様な特殊な印象で、味も平坦な領域に入っている。だが独特のパワーをまだ秘めてるかの様で、この味の状態になってもまだ不思議と存在感と勢いを感じさせる。全体的に味や香りに苦いものが絡みつき、スモーキーなインパクトを残す。ハードボイルドな大人の世界の印象。このワインでなければならない理由のある人だけが飲む特別なワインって感じ。これは全盛期のシャトー・ラトゥールの味をどうしても知りたくなってくるな・・・。こういうワインがどんな過程を経てこうなっていくのかをもう2~3本飲んで確かめたい。いつの事になるかは分からないが、出来れば死ぬまでに飲みたいワインが一気に増えたw ★最後のフロマージュ脇に置かれたメモのお目汚しはどうか御勘弁をwOWLさん得意の段ボールボトルw12:ペルナン・ベルジュレス1978 ドメーヌ・ラルール 「Pernand-Vergelesses 1978」 Domaine Laleure 香りは芋焼酎、イチゴ、プラム、ココア。味は酸味と甘味を伴う苦味。余韻に軽い酸味と薄い甘味。ボーヌのマイナーな村名古酒。30年以上経ってもまだ明確に味と香りを残してる。香りはユニークだが味は全てが中庸。でも口内での通りの存在感は健在。時間経過で酸味が強まる傾向に。これはなかなか綺麗で特徴もしっかり理解できる。特にこの香りがとても面白い。前回のオフ会のシャンベルタンはよく分からなかったが、この古酒は素直に美味いと思える。以上、9人で計12本を19時から3時間半程度で。ふぅ、文章としてまとめるのに思ったよりも時間がかかったな。でも楽しかった。書きながら味や香りを思い出して、もう一回飲んでる気分に。途中の3番から9番までのグラスがやたら駆け足で運ばれ、テーブル上がグラスでごちゃごちゃしてきてどれが何やらワケが分かんない事に。この辺のステーキが運ばれてきた前後で、空きグラスを回収にきたソムリエさんに少し質問。ーーー何だかグラスの提供スピードが随分早くないですか? 1杯辺りの間隔が5~6分も経ってないのでは?ーーーソムリエ「ああ、確かにそうですねぇ。3分少々位でしょうか。」ーーーそんなに!?やはり早かったんですね。提供スピードに我々の飲むスピードが追いつかないので、もう少しゆっくりでお願い出来ませんか?この後はラトゥールも控えてますんで、ラトゥールが沢山あるグラスの中の一つになっては残念ですし、“満を持して登場”みたいな気分も味わいたいので。ーーーソムリエ「ええw、ではそのように。」元々そのつもりだったのか、自分の一方的な申し出を考慮して頂けたのかどうかは分からないけど、この辺りでもう少し時間にタメを作ってくれる様にしてくれた気がする。メインディッシュを提供した後だったから、多少聞き入れられる余裕も出来たからかもしれない。やはり料理の提供と連動してると、調理時間の問題で理想的なタイミングというのも難しいし、会話と食事も込みで全12本となると1本辺りにかけられる時間も限られてくるからその辺の兼ね合いもある。さらに他の一般のお客さんの注文も同時進行だろうし、流石にこれは仕方ないか。出来れば1杯に10~15分はかけてじっくり飲んでみたかった。良いワインだったからなおさらに。前回参加のオフ会の企画でOWL1925さんが「8人で8本がベスト」と言ってたのは、こういう事態を想定しての事もあったのかな!?OWL1925さん、Bouchetさん、マセトさん、オージーワイン会の方々、OWLさんのブログ読者のみなさん。お疲れ様でした。またお会い出来る機会を心待ちにしております。
2009/12/11
コメント(4)
去る12月9日に東京タヴァーンにて催された「楽天ブロガー忘年会」に参加させていただきました。OWL1925さん以外初めてお会いする方々ばかりなので、結構おっかなびっくりでしたけどw、会ってみれば普通の(?)ワイン好きの方達で楽しく過ごせて良い思い出となりました。素晴らしいワインをお持ち寄りくださった方々と楽しい時間を共有させていただいたみなさんに感謝申し上げます。まずは泡で乾杯。1:シャンパーニュ ブリュット・トラディション・グラン・クリュNV エグリ・ウーリエ Champagne 「Brut Tradition Grand Cru NV」 Egly-Ouriet香りはレモン、バター、クッキー。味は軽い苦味と酸味。ミネラル感が酸味の突出を抑えるように働き、常に一定のバランスを保つ。単独では本領を発揮し辛い感じもあったが、汎用性の高さは窺える。この香りがグジェールとピッタリ一致し、より美味さが引き立ってくる。何かツマミが一品あると、大活躍が期待出来るのかも。 ★恒例のアミューズ(グジェールを一個食べてから撮影)このグジェールが今回のシャンパンにピッタリの食感と香り。 ★恒例その2 的矢の生牡蠣。(画像撮り忘れたので前回の画像流用orz)2:シャブリ ラ・シャンフルール2007 ルイ・ラトゥール Chablis 「La Chanfleure 2007」 Louis Latour香りはレモン、クリーム、石灰。味は酸味と苦味。余韻に甘味と薄い苦味。お、これは美味い。シャブリ特有のしつこい酸味が無い。ミネラル感を出しながら、葡萄の甘味も両立。良い意味で“水の様”な飲み易さで透明感も感じる、今まで飲んだことの無いシャブリ。今まで「牡蠣とシャブリ」の組み合わせをあまり美味いと思わなかったが、このワインは例外。ワインも牡蠣もどっちの味も殺さない綺麗な味で、ある意味シャブリらしくない所が良い。3:マコネー プイィ・フュイッセ2003 ギュファン・エナン Maconnais 「Pouilly-Fuisse 2003」 Guffens Heynen香りはアカシア蜂蜜、ライム、胡桃、チョコレート?味は甘味と苦味を伴う穏やかな酸味。余韻に軽い甘味と薄い苦味。正統派のブルゴーニュ・ブラン。クリアーな味の流れに、明確な存在感。重さと軽さの両立が図られてて、透き通った印象を出しつつも飲み応えを出す。 ★フォアグラのテリーヌ、木苺のソースがけ ブリオッシュ添え。濃厚で甘い味。今回の白ワインを飲む上ではこの味のソースで何も問題無し。4:コンドリュー ラ・ドリアーヌ2003 E.ギガル Condrieu 「La Doriane 2003」 E.Guigal香りはカフェオレ、ライチ、メープルシロップ?味は甘味と苦味を伴う薄い酸味。余韻に甘味と苦味。うわぁぁ・・、凄いの出ちゃったよ。白ワインとは思えないユニークな香りに濃厚なコク。デザートワインとしても十分通用するオイリーな甘味と余韻の拡がり。これを知らずに飲んで葡萄がヴィオニエと分かる人がどれだけいるのか?リリース直後ではなく、良年ボトルを5年以上放置して初めて出せる状態らしいけど、この香りの存在感と質は想定の範囲外。合わせた料理とはピッタリの相性。フォアグラには木苺のソースではなく、このワインを直接かけちゃっても良いんじゃないだろうか?事前に「これは凄いワインです!」と話を振られていたので、どんなものかと思っていたけど本当に凄かったwwwここでちょっと手違い?が発生。予定ではさらにもう一本白ワイン(シャサーニュ・モンラッシェ)が出るはずが、いきなり赤に突入。 字数制限に引っかかったので2分割 後編に続く
2009/12/11
コメント(2)
昨夜11日に、OWL1925さん主催の楽天ブログ・ミニワインオフ会に参加しました。noir-funさん上京をきっかけに東京タヴァーンにて開催となり、自分も加えていただくことに。オフ会参加というもの自体がほぼ初めてで、ワインと同じ位良い経験をさせてもらいました。皆さん大変な紳士な方達で、別段緊張する事も無く素直に楽しめました。初対面で少々馴れ馴れし過ぎたのでは?と後から心配もしましたが、どうかご容赦ください。自分は普段はボルドー派でブルゴーニュの赤にはあまり馴染みが無く、今回のワイン会は大変貴重な経験と勉強をさせていただき感激の極みです。ご参加の皆さん有難うございました。またチャンスがあれば参加させていただきたいと思います。ワイン持ち込み自由とのことで、普段の自分にはほとんど馴染みの無いワイン群を前に胸が小躍りw。一番手のアミューズ1:シャンパーニュ ドンペリニョン1993最初はレモン系のよくあるスパークリングの香り。だが温度が上がっていくとバター、ジンジャークッキー、オリーブのふっくらした香りが漂い、徐々に高級感をアピール。緻密な炭酸で口当たりは優しく、あっさりした味わいで余計なものを口に残さない。そして、すぐさま的矢の生牡蠣。普通に食べるならそのままで美味しいけど、白ワインと一緒ならレモンをかけた方が味の共通項が補強されて上手く合ってくれる。2:ボルドー ブラン・ド・ランシュ・バージュ2007 シャトー・ランシュ・バージュこれが今回自分が持ち込んだボトルで、自宅で飲む時は「ブラン・ド・ランシュ・バージュ07」と「ミッシェル・リンチ・ブラン07」による頂点と底辺の比較を試みるつもりだったが、今回のワイン会を機に単独で普通に飲んでみることにした。薄い金色で、香りはグレープフルーツ、ピーナッツ、胡桃、灰?味は酸味と苦味とでシンプルかつストレートに構成。クリアーさとオイリーさが上手く両立されてて、なかなかの好バランス。時間経過で温度が上がっていくと、もう少し甘い香りと奥行きのある味覚を出して格を主張。白ワインでも長い寿命と将来性を感じさせる、ランシュ・バージュの名を名乗るだけはある実力派。ただ、シャルドネ好きが好んで飲みたがる味でもなかったかな!?(品種が違うから仕方ないけど)何か能力はあるけど場数を踏んでないが故の頼りなさみたいな、活躍の場をイメージし辛い「軍隊の新卒幹部候補生」の様なワイン。不味くはないけど、「誰」が「どんな時」に「このワインを活かす状況」に投入できるのかちょっと想像するのが難しい。3:ピュリニー・モンラッシェ・1er・Cru レ・フォラティエール1994 オリヴィエ・ルフレーヴおおおおお・・・凄いわコレ。もう香りが“燃えてる”。で、煙の代わりにライチ、トースト、胡桃、蜜、干し草の圧力を感じる香りが立ち昇る。芯の通った酸味に穏やかな苦味が絡んで、綺麗にかつ名残惜しくフェードアウト。香りだけで20分は酔える自信があるが、味も本当に御上品で“育ち”が違うのが分かる。今回のワイン会での筆頭格。以前飲んだルフレーヴのムルソーも10年待ってれば、こんな風に変身出来たんだろうか!?サンマのテリーヌと鹿の内モモ肉のカルパッチョシラーの胡椒の香りが肉と魚の料理にさらなる一押しを与えているようで、ローヌワインによく合ってる。鹿肉もすごく柔らかくて食べやすい。4:ローヌ サン・アガス(アガーテ)1998 ドメーヌ・ジョルジュ・ヴォルネイOWL1925さんのお気に入り癒し系ローヌワイン。杉、土、ブラックベリー、胡椒、カカオの香り。酸が前面に出てくるが、その後甘味を伴った穏やかな渋味がゆっくりと感じられてくる。今回のワイン会では急いで飲み過ぎてしまったのであまり“癒しっぷり”を実感出来なかったけど、酸を越えてから穏やかに拡がる複雑さは面白い。香りは好みに合致しにくいところもあったが、味の良さは分かる。出来れば一人で一本を、じっくり静かに味わって飲んでみたい。5:ローヌ シャトー・ド・フォンサレット2005 シャトー・ラヤス香りは杉、胡椒、プルーン、カツオ出汁?甘味を伴う渋味がしっかりと感じられ、濃い感じの自分が好きなタイプの味。味は濃さと深みを感じながらも、滑らかでクリアーな口通りで抜群の信頼感。最初は生臭い匂いがあったが、時間経過で消え、味と香りで共に厚みと拡がりを感じられる様に。同席させていただいたラ・ロマネさんによると「閉じている。まだ飲むには早い」とのこと。確かに香りはまだまだ伸び代を残してる感じだが、この位の出方の方が分かり易さもあってそんなに悪いとも思わない。味に関しては今飲んでも充分な美味さを感じたが、将来性はかなり大きいとは思った。まだ7~10年以上は余裕で進化を続ける潜在力で、10年後がまた楽しみなワイン。6:ヴォーヌ・ロマネ 1er・Cru・オー・マルコンソール2007 ドメーヌ・デュジャック苺や粉砂糖にヤクルトっぽい乳性飲料の様な甘酸っぱい香り。味もヨーグルトやミルクの様な甘味がある。香りはちょっと不思議だが、味はすごく綺麗。何も考えず素直に味を楽しめる。透き通った甘味にほのかな酸味で、シンプルだがそれ故に精密なイメージ。ラ・ロマネさんによると「これも閉じてる。全然だわ~」とコメント。コレに関しては自分でも理解できた。香り自体は有るんだけど、グラスの中から中々出てきてくれない印象。その意味では味もまだ小出しにしてるだけで、本領を発揮するまでには時間がかかるんだと思う。香りらしい香りがしないのではなく、出そうで出ない。「香りが閉じてる」という状態がどういうものなのか初めて明解に体感出来た。鴨肉のコンフィ肉の繊維がほどける感じがとても良い食感。重過ぎない味がピノノワールワインとピッタリの相性。7:シャンボール・ミュジニー2002 ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエスミレ、バラ等の花の香りに、シナモン等の甘いスパイスやお茶?の香りが合わさる。これも閉じてるとまでは行かずとも、グラスからはまだやや消極的な出方。甘味と穏やかな苦味とで綺麗な味だが、どうも芯に響いてこない。でも5分程の経過で少しずつ伸びやかに拡がってきて、落ち着きも伴ってくる。穏やかだが存在感を感じる良い味。パエリアトドメの一皿8:エシェゾー1976 クロ・フランタンちょっと香りが散っちゃってるかな?ハッキリと分からない。何となくラムネっぽい味と香り。30年以上経っても立派に飲める状態なのが凄い。味は弱いけど、甘酸っぱい感じは残ってて底力を見せてくれる。9:シャンベルタン1978 カミュ・ペール・エ・フィスいかにも古酒と言わんばかりの埃や鉛筆の香りが。味も水っぽくて感じ取りにくい。ワイン自体は飲めるけど、味が分からない。残念ながら味の記憶がハッキリしなくて、評価不能。正直言って、今回のエシェゾーとシャンベルタンの特徴や良さがよく分からなかったな。まず普通のエシェゾーやシャンベルタンを飲んだことがないので自分の中に基準がなく、古酒自体にも触れ合った経験が稀なので捉え所が掴めなかった。でも飲み終わった後のカミュのボトル底の残り液の香りを嗅いだら、キャンディー、アンズ、マンゴー、ミルクティー、カラメルといった甘い香りがギュンギュン出てきてちょっとビックリ。続けてクロ・フランタンのボトルも同様に確かめると、これも結構香りを残してる。自分のグラスの飲み方やタイミングが悪かったのかな?悔しいな、残念な事をしてしまった。こういうワインの良さを早く分かるようにならないと、流石に今回のボトルに申し訳が立たない。この辺途中からフロマージュ登場。写真を撮り忘れてしまった。10:ルーピアック シャトー・ドーフィネ・ロンディロン2001甘口ワイン。蜂蜜とオリーブオイルを合わせた様な香り。正統派のデザートワイン。カメラの画像がお世辞にも綺麗とは言えないけど、まぁ記念画像ということで。店舗内という事で光源と光量の計算不備、及びフラッシュ無しでの撮影によるシャッタースピードの低下で手ブレが過度に出た事が大きな原因。誤ってフラッシュを稼動させて撮影してしまった画像はまぁまぁ綺麗に撮れてる。19時半から始まり2時間~3時間で終了かな?と思ってたら、もう盛り上がっちゃって気付いたら23時10分位。0時10分までに上野に着ければ終電には間に合いますので、とOWL1925さんに伝えたところ、ギリギリまで引っ張った所でシメ。思ったよりも早く動けて、電車には終電の1本前に乗車。とりあえず、自分はブル赤を飲むのなら、コート・ド・ニュイのワインなら美味さが理解出来そうなのが分かった。
2009/11/12
コメント(8)
全17件 (17件中 1-17件目)
1