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2021.07.08
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カテゴリ: 羅須地人協会時代
1927(昭和2)年7月7日の詩です。
ヨシ(アシ)を刈る農民を聖者像に例えています。
ヨシは、よしずなどの日用品の原料や、水田の肥料に使われました。ヨシは固く、葉で肌は切り裂かれ、収穫は炎天下の重労働だったことでしょう。
青い稲田、アイリス、アザミなどの美しい光景と、働く農民の虚ろな眼が、賢治に強い印象を与えたのでしょう。

(本文開始)

一〇八〇
     〔栗の木花さき〕
         一九二七、七、七、
栗の木花さき

イーハトーヴの七月である
    洞のやうな眼して
    風を見つめるもの……
はんのきと萓の群落
さわやかによしは刈られて
今年も燃えるアイリスの花
またわづかにひかる あざみの花
幾重の山なみに雲たゝなびき
月見草の花瓣萎む
    そのひとみのいろ灰いろにしてつゝましく
    短く刈られて赤いひげと

    更に二聯の
    精神作用を伴へば
    聖者の像ともなる顔である
飯岡山の肩ひらけ
そこから青じろい西の天うかび立つ





#宮沢賢治 #栗の花咲き #ヨシ #アシ #アイリス #アザミ





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最終更新日  2021.07.08 04:29:21
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