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2021.07.17
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カテゴリ: 羅須地人協会時代
1927(昭和2)年7月15日、宮沢賢治は口語詩「圃場」を書きました。

宮沢賢治 作 「圃場」突然の雨のなか畑で立ち尽くす
https://plaza.rakuten.co.jp/kenjitonou/diary/202107160000/

その後、口語詩「驟雨(カダチ)はそそぎ」などを経て、何度も推敲されます。
賢治の死の年、1933(昭和8)年まで推敲は続けられ、文語詩「驟雨」に生まれ変わります。

賢治の口語詩は、その清新なエネルギーに溢れた表現で、日本文学史を画期するものと、高く評価されています。
いっぽう、賢治の文語詩は、病気による衰弱で文学史的に退化したもの、という評価すら、かつてはあったそうです。
幸い、最近は、文語詩の再評価がされているようです。

宮澤賢治「文語詩稿 五十篇」評釈 一

http://www.konan-wu.ac.jp/~nobutoki/papers/bungoshi1.html

元気だったころの、農作業中の憤りなどの感情を思い出しながら、病床で推敲を続ける賢治を思うと、切なさとともに、崇高なものを感じます。

(本文開始)

   驟雨
驟雨そゝげば新墾(にひはり)の、まづ立ちこむるつちけむり。
湯気のぬるきに人たちて、  故なく憤る身は暗し。
すでに野ばらの根を浄み、  蟻はその巣をめぐるころ。
杉には水の幡かゝり、    しぶきほのかに拡ごりぬ。

(本文終了)

#宮沢賢治 #驟雨 #文語詩稿





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最終更新日  2021.07.17 05:36:33
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