藍円寺微意の世界
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3月28、29日に東京に行きましたら、都内の桜は満開でしたねえ。靖国神社は英霊を祭る神聖な神域だと思っていましたら、花見客でそりゃあもう大変な人ごみでありました。桜に浮かれて参拝なんて誰もしないのかと思いきや、参拝の善男善女も長蛇の列でありました。日本国の庶民も中々捨てたもんじゃあありません。 それから国立近代美術館の東山魁夷生誕百年記念展を見てまいりました。こちらも初日で朝から長蛇の列でありました。やっと入った入り口で、絵の説明をしてくれる受信機を借りたのですが、やはりあれは聞くものではないですね。今回は本人の声での説明ということで借りたのですが、やはり聞かないほうがいいです。見たまま御魂が感じるままがいいですね。 それにひとつひとつの作品が、何時間も何日間もずっと、じっと見ていたいほどの本物の作品なのに、あれだけ並べられると、逆にどこか感覚がおかしくなってしまいますねえ。「わぁー!きゃぁー!」の連続で、宝塚のフィナーレかジャニーズ祭りでも見ているようです。しまいにはどうにでもなれっていう感じです。 今回は長谷川町子美術館にも足を伸ばしました。今はちょうど故長谷川町子氏の数々の貴重な収蔵品の中から、桜シリーズの絵画などの美術品やガレのランプなどが展示されておりました。 こちらも「なんでも鑑定団」などで庶民が本物かどうかで一喜一憂しているのとは訳が違って、全て正真正銘の本物であります。展示品が本物であることを証明するかのように「内閣総理大臣宮沢喜一」名で国民栄誉賞の賞状や盾も飾ってありました。 それから、町子さん家族が東京に出て来たばかりの苦労話がマンガ入りの文で綴ってありましたが、町子さんこそが、今はみんながメールで使う「絵文字の先駆者」でもあったわけですねえ。「町子さんはこんな大きな屏風が飾れるほどの大きな家に住んでおられたのね。しかも季節ごとに飾る絵を変えていたのだから、収蔵庫も空調が効いて、さぞかし大きくて立派な倉庫だったのでしょうねえ」「子供の頃、近所に住んでいた同級生の家は母子家庭で我が家より貧しかったけど、サザエさんの漫画本がいっぱいあったなあ」私はいつの間にかそんなことばかりを考えておりました。 町子さんご姉妹はサザエさん一家の庶民的なイメージとはまったく違う、想像もつかないくらいの大金持ちであったのであります。きっと大きなデパートの営業マンが売り込みに訪れ「あら、素敵ねえ。じゃあ、それ頂こうかしら」なんて具合で手に入れられたのではないでしょうか。そして貴重な作品が散逸しないよう買い集められて、我々庶民に公開してくださっているわけであります。決して独り占めにしたいと思って集められたのではないでしょう(?)東山魁夷作品も個々に収蔵家がおられるわけでして、高いお金で買ってそれを庶民にも見せてくれて・・・芸術品っていったいなんなんでしょうかねえ。芸術家ってなんなんですかねえ。収集家って物欲丸出しの人のことなんですか?うーん。やっぱり私はこういう特別な人より、人ごみの桜の下で昼間から酒飲んで顔を真っ赤にしているおっちゃんが好きなんだな。行列作って靖国神社に参拝する庶民が好きなんだな。まっ、ということで・・
2008.04.01
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