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2008年09月23日
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昨日に続いて伊藤千尋の本です。この本はつい二週間前に買った本。今年の5月3日発行。値段は本体999円。このこだわりが素晴らしい、そうです、「活憲の時代」です。


活憲の時代 シネ・フロント社 伊藤千尋
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 活憲の時代―コスタリカから9条へ(世界一周の旅から―憲法を活かす世界の人々/9・11後のアメリカ/平和と空気を輸出するコスタリカ ほか)/第2章 戦後責任をどう果たすか―『白バラの祈り』より(ドイツ:ナチスの時代と現在/1980年代のチリを取材して)/第3章 どんな社会を目指すのか―『シッコ』より(交通事故に遭っても救急車に乗るな!/公的な健康保険制度もないアメリカ/戦争には金の糸目はつけないが、国民を助けるためには金をださない ほか)/かんそう 講演を聞いて/活憲の時代―あとがきにかえて

第一章の内容はおもにはすでに 「勇気の源は何ですか」伊藤千尋講演会 で紹介したところとたくさんダブル。けれども話の種として使える話題ばかりなので、改めて本で読むと考えることが多かった。

注目すべきは、第二章である。素晴らしい映画「白バラの祈り」論になっているのと同時に見事な平和運動論になっているのである。
私はこの映画のことを 未来を知る者「白バラの祈り」 、「彼らの情勢分析は正しかった。1943年2月19日時点で、スターリングラードで戦争の趨勢をはっきり定め、精神障害者やユダヤ民族の虐殺を明確に知っていた。ドイツ帝国の終わり前の2年3ヵ月前に正確に未来を予測していたのは、エリート将校たちではなく、これらの学生たちだった。情報が少ないからといって未来が見えないわけではない。」 ということを中心に書いた。

この映画は事実を元に作られたらしいことは知っていた。けれども監督がその事実を発掘したのだということは知らなかった。尋問記録を見たのはローテムント監督が初めてだったのだ 。「ゾフィー・ショルというのは、すごい英雄かと思ったら、そうじゃないんだ。はじめは全く普通の女の子だった。その普通の女の子が4日間の尋問のなかでどんどん強くなっていった。」 よく言われるけれども、ドイツは過去からの教訓をよく学ぶ。しかし日本は違う。そこが日本とドイツの大きな違いなのだ。それを著者が監督にいうと意外な答が返ってきたのだそうだ。
「それは別に日本人とドイツ人と違うとか、そんなことじゃない。ドイツだって、実は前はそうだった。今から20年前、1980年代のドイツでは、昔のことは思い起こしたくもない。もうそんなことは忘れたいという風潮だったのです。」 監督はだから、あと何十年か経てば、日本も自分の過去にきちんと向き合い、周りの国と一緒にやっていけるようになる、と言う。
その期待に私たちは応えることが出来るのだろうか。





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最終更新日  2008年09月23日 23時37分15秒
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