再出発日記

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2009年09月21日
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カテゴリ: 憲法
先週の土曜日19日、岡山県の50もの9条の会が集まった実行委員会主催 「活かせ憲法!守れ9条!岡山のつどい」

やっぱり注目したのは、小森さんの講演。今回の「政権交代」を受けて、どのように憲法の課題を語ってくれるか、注目していました。
01憲法のつどい.JPG

最初、酒井法子の話から始まります。彼女の騒動が8月3日に始まったのはなぜか。警察はすでに22日に容疑は固めていたのだから、いつ逮捕してもよかった。「これは悪質なメディアジャックだと個人的には思っています」8月4日に何があったか。クリントンが北朝鮮に電撃訪問をした。実はこのことは非常に大きな意味があったのだが、メディアは一通りの報道をしただけだった。

と、いうところから90-94年にかけての(本当ははじめての)政権交代の歴史と、今回の類似点、はては50年代の北朝鮮を巡る日本と世界との関係の類似点をたった一時間で駆け足で説明して、
「今が色んな悪法を無くすチャンス。そして、(参議院選挙までの)この一年間が憲法運動の正念場だ。」
といいます。

「庶民にとって、記憶力こそが力です」
と、いうのですが、レジメを完全に無視しながら話した内容をここで
整理して書くのは至難の業です。
(ところどころしかメモしてないし)


私は小沢一郎は大嫌いだ、とことあるごとに言って来ましたが、あのときの気分をまざまざと思い出しました。どのようなことを言ったのか、覚えている限り書こうと思います。

02憲法のつどい.JPG
しかし、小沢の意図は簡単に実現したわけではなかった。そのごたごだか、あの政権交代だったのです。90年の湾岸戦争は、89年ベルリン崩壊のあと国連決議が戦後二回目に成立した二度目の正式な国連軍事行動でした。(一回目は朝鮮戦争)そのとき海部首相の幹事長だった小沢一郎は「国際貢献」を言い出し、今までの自民党の憲法解釈を変えて「国連決議があるならば海外派兵はOKだ」といい始めます。国連平和協力法を提出するのですが、やっぱり憲法との整合性が説明つかず「廃案」になります。そこでPKO法案を出すのです。リクルートでごたごたして宮沢喜一に首相になるけれども、宮沢喜一はPKO法はピストル以上の武器携帯を認めなかった。

それで小沢は自民党を飛び出して、いろいろあって細川政権を誕生させる。そして「小選挙区制になれば、選挙に金は要らなくなる」とか変なことを言って小選挙区制を成立させるのです。

話が早口でいまいちよく分からなかったのですが、実はこのとき、世界的、アジア的には、ソ連のバックアップがなくなった北朝鮮がエネルギー不足解消のために原発開発に乗り出し、それが「核兵器開発の口実になる」と言うアメリカのキャンペーンにつながり、一発触発の第二次朝鮮戦争の危機になっていたと言うのです。それを回避したのは、アメリカの提案に対して韓国の金泳三大統領と金大中の意思による拒否と細川首相の拒否によって頓挫します。細川首相はそのとき「拒否するのならば佐川急便の疑惑をばらすぞ」と脅されたと言います。それでもいい、と言って拒否したことが深夜の突然の辞任につながったと小森さんは言うのですが、私には初耳でした。そしてそのあとに94年、ビル・クリントン政権下でカーターの北朝鮮訪問があって、北朝鮮との「合意」が成立するのです。それがきちんと続けばよかったのだけど、その直後に金日正死去があってまた混沌としてしまう。

そのあと、村山社民党と鳩山の党が自民党とくっついて村山政権が出来上がるのですが、アジア危機があったので、村山社民党も「安保は合憲」と言わざるをえなかった。と小森さんは言います。これが俗に言う社民党の「村山トラウマ」と言うやつで、社民党が今回民主党と「連立」を組んだときに、90年台と同じ轍を踏まないように、と言う意識は常にあるようです。

歴史は繰り返す。

さらに言えば、50年代の憲法危機も北朝鮮の戦争がきっかけでした。このの戦争に備えるために51年警察予備隊、52年保安隊、53年自衛隊と海軍、空軍を増やしていくのですが、どうしても憲法による足かせがあるために、「憲法を改定するために」55年自由党と民主党が「大連立」をして自民党になるのです。そのときの首相が鳩山一郎でした。鳩山一族は「血筋として」ばりばりの改憲派です。けれどもこのとき、国民の意思が「2/3の自民党」を許さなかった。

小沢が二年前に自民党の「連立」を極秘に合意して国民の総すかんを食い、民主党内からも批判されたとき、小沢の頭にあったのは、55年の未完の憲法改定劇だったのは間違いないと思います。

ああ、日本国民はいつもぎりぎりのところで、憲法を守ってきた。と改めて私は思いました。

しかし、役者は今そろいました。小沢一郎と、サラブレッド鳩山。
そして一方で、日本国民。



そんなとき、被爆国日本が「核の傘論」に固執しているのはあまりにも世界情勢を読んでいない。

いまこそ、「攻め」のときです。

九条を守り、活かすことを軸に、憲法の各条文を現実化する草の根の運動を大きくして、どれだけ政府の方針を一年間で左右させるかが、これからの日本の未来を決します。

…すみません、「記憶力は力」といいながら『うろ覚え』で書きました。おおよそこのような意味のことを言っていたと思うのですが、文責は私にあります。

ただ、集会の前にいつものように私学助成の署名をしていたので、私も協力をしました。

『そうよ!いつもぜんぜん相手にしなかった国会議員も今回は民主党の二人の議員が紹介議員になってくれているわ』
『今年がチャンスですね!』
『もちろんよ!』

小森講演で、ひとつだけ残念なことがありました。
この日は、2009年9月19日でした。この前亡くなった9条の会世話人加藤周一は1919年9月19日生まれです。生誕90年だったのです。記念すべき「9」の日だったのです。九条の会事務局長の小森さんが、どうしてそのことに触れなかったのか。時間がなかったから仕方ないとはいえ、本当に残念でした。





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最終更新日  2009年09月21日 22時25分47秒 コメント(2) | コメントを書く


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