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2013年04月30日
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テーマ: 平和憲法(56)
カテゴリ: 憲法


インターネット愛好家などを集めたイベント「ニコニコ超会議2」の自衛隊ブースで、迷彩服を着て10式戦車に乗った安倍晋三首相(千葉市美浜区の幕張メッセで2013年4月27日)です。幼稚性丸出し。文民統制の先頭に立つべき首相が率先して軍国主義者にゴマをする。呆れてものが言えない。

しかし、同じ保守でも、ここまで酷くなった状況にやっとまともな意見も出始めた。


小林よしのり とは、その愛国史観や憲法観で、考えを異にする相手だったが、最近はAKB評価で共感するところも多く(^_^;)、耳を傾けることも多くなった。

今回の安倍の96条改憲についても、実にジョーシキ的な発言をしている。(太字の部分は私が注目した処)


『ゴーマニズム宣言』 「『憲法96条改正』は立憲主義の破壊だ!」

 まず宣言しておくが、わしは憲法改正に反対ではない。
 9条は国家の防衛本能に違反していると思うし、他にも改正してほしい条文がある。だから「改憲派」ではある。

 だが、憲法は手段であって、目的ではない。
 「護憲派」が言うように、憲法を守れば平和が維持できるわけでもないし、「改憲派」がこだわるように、憲法を改正すれば素晴らしい国になることもない。
 石破茂が「憲法96条改正なら、憲法9条を念頭に投票を」と発言しているが、イラク戦争の総括ぬきで、自主防衛の目標もなく、改憲のみに執着している安倍政権・橋下維新の会や、自称保守派の思考停止の様子を見ていると、もはや完全に「憲法改正が日本の誇りを取り戻す」式の、目的そのものになってしまっている。

 こういう状態で繰り出される姑息な戦略は、国民を誤魔化すデマや錯誤が潜んでいるものだ。
 憲法9条改正を全面に打ち出すのならまだわかるが、なんと自民党が参院選の争点にしたがっているのは、「憲法96条改正」なのである。
 「はれ?」と気のぬけるような感覚はないか?
 「96条って何?」「何で96条?」と思う人は常識のある人である。


 憲法96条は改憲のルールを定めたものであり、

「衆議院・参議院それぞれ総議員の3分の2以上の賛成」
      ↓
「国民投票で過半数の賛成」

 という手続きを経れば改憲ができるとしている。
 安倍政権は、この国会議員の「3分の2」を「2分の1」に緩和すべきだと主張しているのだ。

 だがこれは、とんでもない愚作である。立憲主義の崩壊に繋がりかねない暴挙なのだ!


 自称保守派は、「日本の憲法は世界一改正が難しい規定になっており、それはGHQが占領憲法を永遠に押しつけたかったからだ」と必ず言う。
 全員そう言うので、かつてはわしもそうなのかと思っていたのだが、自称保守派が全員一致で言うことは大概ウソだと学習したので、自分で確かめてみた。


 するとやっぱり、これも完全にウソだった! 日本国憲法の改正手続きは、世界的には常識的なレベルの規定なのだ!

 例えばアメリカでは「上院・下院それぞれ3分の2以上の賛成」の後「全米50州の州議会のうち4分の3以上の承認」が必要である。日本国憲法の改正よりもハードルは高いかもしれない。

 ロシアでは「連邦議会上院の4分の3以上、下院の3分の2以上の承認」の後「83の連邦構成体(共和国・州・地方など)議会の3分の2の承認」が必要。

 オーストラリアでは、連邦議会の可決こそ「両院の過半数」と緩やかだが、その代わり、その後に必要な国民投票のハードルが高い。州ごとの集計で過半数の州が賛成し、なおかつ全選挙人の過半数の賛成が必要という「二重過半数条項」が課せられている。

 デンマークも議会の議決要件は「過半数」だが、総選挙を経て再度議決し、もう一度議会の過半数の賛成を得た上で、さらに国民投票にかけなければならない。

 他にも例はいくつも挙げられるが、通常の法律の改正よりも特別難しくなっているのは、憲法の常識なのである。

そもそも憲法とは、国民大衆が権力者を縛る手段として存在するものであり、権力者の都合で安易に改正できないようになっているものなのだ。
 それに憲法は他のすべての法律を規定する特別な法律であるから、その安定性はある程度、確保されなければならないのも当然なのである。


 改正に特別厳しい要件を課す憲法を「硬性憲法」という。
 それに対して通常の法改正と同様の手続きで改正できるものを「軟性憲法」というが、これはイギリス、ニュージーランド、イスラエルなど、成文憲法を持たないごくわずかの国に限られる。
 だがイギリスでは、これも不文律であるが「国王の存在」「議会主義」の2大原則を変更することはできないとされており、軟性憲法だからといって何でも簡単に変えられるというものではないのだ。


 自称保守は「外国では頻繁に憲法改正が行われている」とよく言うが、これにもカラクリがある。


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会員でないので、全文は分からないが、ここまでは全くその通りだと思う。このウルトラ保守派でも理解出来ることが、安倍を始め「政治家」という人種には理解出来ないのである。

感動したのは、小林の意見を読んで、保守のコメンテーターたちが意見を変えたのである。護憲派の人たちは、もっといろんな意見の人たちに寄り添いながら、参院選にむけて改憲反対の運動をする必要があるのではないか。

以下一部、コメントを紹介する。


北野梅白@木択堂 No.41 (2013/04/19 18:20)
 実際、私も頭の回転が鈍いので四宮正貴氏が指摘するまで気付かなかったのですが、憲法改正の要件を緩和する事は、國體条項(「天皇条項」)も二分の一の賛成で改定できるという危険性を孕んでいる事を見落とすべきでないと思います。

 安倍氏がこの件について言及している事を寡聞にして聞ききません。それでも男系固執派は「安倍首相が皇室を守っている」などと言うのでしょうか?
magome No.42 (2013/04/19 23:51)
号外の憲法96条改正については初めて知りました。9条改正にだけ目を向けていた自分にとって憲法と法律の違いすら分からなかったことをいまここで初めて知ることとなりました。

一概に言えば、立憲そのものまで否定するようになったのは政治を支援団体する経団連をはじめとする強力な団体が政治に大幅に介入するようになったからであって、民主党政権時代に発生した「武器輸出三大原則見直し」も輸出産業による後押しがあったことから生じたのだと聞いています。兵器の輸出が禁じられている現状では兵器として輸出できない輸出品が日本にあるからだといわれ、これはヤマハなどの軍事転用できる農薬散布機の輸出を行えるように政治に経団連などの経済団体が後押ししたからだといわれています。

以前にも書きましたが、今も昔も宗教団体を含む、強力な団体が政治に介入すると、その団体も団体に後押しされた政治によって舵を切っ... 全文表示
さい No.44 (2013/04/21 13:42)
96条改憲をニュースで見たとき、「9条改正の為の布石だし、いいんじゃないの。」という認識でしたが、今回のゴー外で立憲主義崩壊の危険性を孕んでいた事を知り、自分の浅はかさにショックを受けましたorz

それにしても、『自称保守派が全員一致で言うことは大概ウソだと学習したので、自分で確かめてみた』の一文には爆笑しました(^^;;
mayu No.45 (2013/04/21 13:42)
号外配信ありがとうございます。
今回も、とてもわかりやすかったです。

それにしても、
手段と目的が混同してしまうって、
どれだけ頭悪いのでしょう(・・;)
あまりの酷さに唖然としてしまいます。

この問題に気付いていない人もたくさん
いると思います。私も違和感があったものの
ここまで酷いと意識していませんでした。
今回の号外を読んで、危険性がわかりましたので、
同じようにわかりやすい説明で、周りに話して
みようと思います。
(憲法の話ってだけで「難しい!」ってシャット
アウトされそうですが…。)
もっともっと多くの人がこの危険性に気付いて
くれるといいのですけどね…。
久米 No.46 (2013/04/22 01:43)
配信お疲れ様です。
立憲主義を揺るがすどころか、ひいては君主制を危うくするかもしれないのにあまり報道されませんね…。参議院廃止もそうですが、権力を拘束する安全装置を少しづつ外されていく事に関して、私を含め、警戒心が足りない事に気づかされました。TPPを推進して外圧で国柄を破壊して、自己責任を強調して貧富の差を拡大させて、パトリ無き愛国心をかきたてて差別主義者を放置するような政権が、どんな憲法に変えようとするのかと考えると、薄気味悪い世の中になりそうです。(草案読めば何となくわかりますけどね)安倍政権について私のまわりの人たちには、それとなくボロクソに言ってみようと思います。

ところで私のコメントをブログで取り上げていただきありがとうございました♪
嬉しさと恥ずかしさで一日中ニヤニヤしてしまいました。まわりはさぞ気持ち悪かったことでしょう!
train8585 No.48 (2013/04/22 05:34)
号外の発行、ありがとうございます。
憲法改正の議論が行われるようになった事自体は歓迎すべきことです。
改憲の議論がタブー化されており、思考停止の期間が長らく続きました。
その頃を思うと隔世の感があります。

しかし、憲法改正の発議のハードルを下げるのなら小選挙区制度から
中選挙区制度にすべきでしょう。
総選挙毎に雪崩を打って勢力図が変わる現行制度では憲法改正が
頻発する恐れがあり、どこの軍事独裁政権か、という恐れがあります。
諸外国では英国を始め小選挙区制の国が多いと聞きましたから、
改憲へのハードルが高いのでしょう。
そういう意味では、中選挙区制度で発議に必要な議員が三分の二、
というのはハードルが高すぎると思いますし、その反動で二分の一まで
引き下げる案が出ているのでしょう。

私は小学生の頃... 全文表示
三味線弾き No.49 (2013/04/22 12:11)
号外の配信、ありがとうございました。
私は現行の憲法改正には賛成ですが、それには、各種法律との整合性はもとより、国会議員が党利党略・私益を越えて、最低でも数十年は耐えうる内容を将来世代のために整備してゆくことが、必須に思います。また、何より、

天皇陛下の御璽を以て成立している以上、安易に変更可能にすることは、
陛下の権威を貶めることになってしまいます。

そもそも、せいぜい4年,6年の寿命の昆虫のような賤しい国会議員の思うがままに変更されてよいハズもなく、合意形成の努力を散々怠ってきた過失のある自民党と心身虚弱首相が自らハードルを下げるとか、さすが幼稚な甘チャンと思わざるを得ません。
kellow No.50 (2013/04/22 22:54)
生放送の自民の憲法改正案へのツッコミ「憲法に道徳を書くな!」という言葉で教育勅語を思い出したので、高森さんが解説している動画を見返してみました。
それによると明治の憲法や教育勅語に関わった井上毅は、国が国民の良心の自由に干渉する、道徳に立ち入るのを論外としていて、教育勅語も上からの押し付けにならないように明治天皇の訓示という形をとり、あえて法的強制力を持たせないようにしていたとのこと。
こうなると自民党は明治政府以上の昔に戻ろうとしているジジイを越えたミイラのような集団なのかもしれないと思わされました。
こういうことはゴー宣で指摘される前に気付けなければいけないと思うのですが、やっぱり自分は大衆の域を出られないなと思ってしまいます。
武藤 No.51 (2013/04/23 02:32)
自民党の憲法改正案って、公務を憲法に記入してますよね( ;´Д`)
政治利用する気マンマンですなあ。
Les_Miserables No.52 (2013/04/23 14:43)
号外の発行、ありがとうございます。
政治の現場に身を置いている身ですが、直感として、日本人は「自由主義」と「デモクラシー」の区別がうまくできていないようです。これが、安倍首相の増長をもたらし、日本を危うくしているのではと考えます。

哲人王の暴走よりはマシとはいえ、デモクラシーはキリストを磔にし、ソクラテスを死刑にした「制度」であり、本質的には危険なものです(ある意味、デモクラシーを民主”主義”と訳しているのもおかしいと思います)。
この「少しマシだけど危うい制度」を安全化するために、西欧ではローマ以来「自由主義」が存在してきました。憲法、三権の分立、王様から行使を委託される権力(立憲君主制)、報道による監視、選挙で選ばれない議員(貴族院)など、権力の集中を敢えて防ぐことで、デモクラシーの暴走を食い止めてきました。アメリカ合衆国憲法は如何に連邦政府の独裁を許さない... 全文表示



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最終更新日  2013年04月30日 06時09分14秒
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