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2021年08月21日
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テーマ: 本日の1冊(3686)


「図書2021年8月号」

16篇の文章の中で、以下2点が(おそらくかなりマニアックな読み方だと思いますが)私的にツボでした。
(1)「新しい日本、万歳!」(三谷博)
(2)王子さまのいない星(吉田篤弘)

(1)について
三谷さんは歴史学者です。
「廃藩置県」という、武士階級を廃絶させて7割近くの武士を解雇した大変革に対して、何故武士の側から大きな抵抗が生まれなかったのか、を分析しています。いや、抵抗はあった(佐賀の乱、西南戦争)が、外国と比べるとあまりにも死者が少ない。何故、全国の旧武士が彼らと同じ行動に出なかったか。

ひとつは、武士の生活基盤が全て藩に依存していて、百姓になれない武士は自分の知識が活かせる職業は首都東京にしか求めることが出来なかった。それにしても、何故こんなにも従順だったのか?それは個別に研究してゆくしかないという。

もう一つの問題意識は「グローバルな比較」である。江戸時代の日本は連邦国家だった。しかし、260もの構成国(藩)がある国は世界になかった。それがゼロになった。極端から極端へ。日本は対外危機を意識していたものの、本格的な戦争をしなかった。薩長は、プロイセンよりも武力的に劣っていた。西洋は対外戦争を経て中央集権国家に移っていった。薩長は、武力よりも、小国家群との間での交渉、説得による多数派工作(人材引き抜き、課題共有)による日本統一を目指したのである。他の藩の幹部も立憲政治の導入は、「新規まき直しの機会」と映った。

また、政府は徴兵軍や旧武士の募兵を通じて辛うじて反乱を鎮圧した。



これらのことは、実は、「弥生時代の倭国大乱が話し合いで収束した」とみる私の問題意識と合致している。俄然三谷博さんの本を読みたくなった。

(2)について
まだ前編なのでなんとも言えないが、これはもしかして「星の王子さま」に対する「アンチ小説」なのかもしれない。シリーズ「「物語」の「舞台袖」」の第5篇。今回は何故か小説形式。

友人との待ち合わせ場所を聴くために古本屋に入った私は、店主から「道順と引き換えに、何か一冊、本を買っていただけませんか」と言われる。例えばと出されたのが「星の王子さま」。
「お読みになったことはありますか?」
「読んだことはありません」
店主は「読んだことはない」けど、「この本のことは知っている」と喝破する。
「知っていることを教えてください。たとえば主人公はだれでしょう?」
私はいろいろ考える。また、質問される。
「あなたは有名な言葉は知っている。『かんじんなことは目に見えない』それは誰が言った言葉ですか」
だんだんいろんなことが不安になる。


そこで「後編」に「つづく」。

そう言えば、改めて聞かれると、私も答えられなかった。
そう言えば、王子さまの星が舞台だったと勘違いしていた。これはなんと地球が舞台だったはずだ。(←それでいいよね!)ほんとに王子さまは主人公なのか?違う気がする。あゝ全てがわかんなくなる。
でも、後編はもっと大きなどんでん返しがある気がする。決して「星の王子さま」を読み返してはいけない。あやふやな記憶をもとに、私は「謎解き」を始める。果たして、何故主人公は違う気がするのか?何故「かんじんなことは目に見えない」が王子さまが言った言葉でないと思えるのか?店主の質問の裏に何か隠されているのか?ドキドキする。店主は「その本」を売って道順を教えるのか?

そういえば、

全然覚えていない。
なんか悲しいことがあった気がする。でもどうやって地球まで来たの?
いや、皆さん教えないでくださいね。来月まで考えます。





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最終更新日  2021年08月21日 13時42分31秒
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