前回の日記で
「 特別支援教育における交流
」をテーマにしたので
それに関連して、
社会や地域における「交流」
のことを書きます。
私の人生目的の一つは「 インクルーシヴ社会の実現
」です。
一言で言うと「 排除しない社会
」ということです。
(インクルーシヴ:inclusiveは、排除する意味のエクスクルーシブexclusiveの反意語です。)
これは「教育」の分野で、たとえば 「学校の中だけ」で達成すればそれでいいというものではない。 社会全体が変わっていかなければと思っています。
そのために
・・・ということで、
すでになされているいろいろな取り組みに学ぶことが大事だと思っています。
具体的には、いろいろあるのですが、前の自分が住んでいた地域の近くにもそういった理念を具体的に実現しようとするところがありました。
神戸市灘区。灘区民センターから東に歩いてすぐのところに、
「 のびやかスペースあーち
」というところがあります。
2週間ほど前、灘区民での研修のついでに見学に行きました。
公式サイトによると、
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「あーち」は、「 子育て支援
を契機にした 共生のまちづくり
」を目的にした施設です。
===============================
とあります。
多くの方がボランティアとしてもかかわっておられるようで、いろんな方が楽しめるよう、アートセラピーなど多彩なプログラムが設定されているようです。(プログラムに参加せずに自由に過ごすこともできます。)
大変いろいろな活動をされているのですが、
ここの機能の一つとして、私が大きく注目しているのは
神戸大学の津田先生が中心になって進められている
「 居場所づくり
」
です。
手元に、「居場所づくり」をタイトルに説明してあるパンフレットがあるので、
そこから少し引用します。
=========================== 【目的】
障害のある人たちの遊びを地域で支えることを通して、
以下の効果を生み出します。
(1) 障害のある人たちの社会参加や自己実現を支援します。
(2) 地域住民や学生が障害のある人たちへの支援について学ぶ機会をつくります。
(3) インクルーシヴな社会の向かう地域の変容を生み出します。
===========================
この理念は、私がめざそうとしているもの、そのものです。
「 居場所づくり
」の活動は「あーち」の多彩なプログラムの一つであり、
毎週金曜日の15時から18時までおこなわれているようです。
私は数年前、「あーち」ができて間もなくのことからこれに注目していて、ぜひ一度活動を見学に行きたいと思っています。(^^)
なお、ここの「基本方針」は、
「特別支援教育」における多様なニーズも汲み取った上で、学校や社会をどうしていくかということとかなり重なると思いますので、
これもまた「あーち」のサイトより引用します。
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「あーち」基本方針
より
(1) 誰もが暖かく迎え入れられるような雰囲気 をつくります。
・人の問題(ホスピタリティ)と、施設設計の問題(暖かい雰囲気の空間)に留意します。
・ 乳幼児から高齢者まで、障害のあるなし・性別・国籍・門地にかかわらず、
属性だけで排除することのない関係
を形成します。
(2) 誰もが安心して居ることのできる ことを求めることができるような工夫をします。
・空間的、人間関係、役割に留意します。
・ 安心は、年齢や属性などによって個別に異なること を念頭に置いて工夫します。
(3) 来場者が お互いに関心をもち、関わり合うことができるような工夫 をします。
・空間設計の面で工夫すると同時に、事業展開上でも工夫します。
・ それぞれが他者の存在を安易に評価しないような状況をつくります。
(4) 誰もが 自己表現の機会 を得て、他者がその表現にしっかりと向き合うことができるような工夫をします。
・事業内容や働きかけの方法といった点での工夫をします。
・自己表現を促すばかりでなく、 他者の表現と向き合う人たちの力量形成 も課題にします。
(5) そのコミュニティが自律的に活動することができるよう、 専門的に支援 します。
・来場者がより自由に行為できるような工夫をします。
・来場者の 仲間づくりを支援
します。
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こういった地域での取組が、世間的にも注目され、
どんどん支援の輪や関わり合いの輪がひろがっていき、
誰もが生きやすい社会の実現につながっていけばと思います。
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