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母子一体・一体感
人間が成長する過程は複雑です。
はじめは、無力な存在であるため母に全て世話されなければ生きられません。
ここで大事なことは、母子一体を感じられること。
母との閉鎖系の中で、保護され安心を体験します。
子供に言葉が無い段階では、体感としての「一体」。
言葉を喋り、自律歩行するようになると、「一体感」になります。
実際に、母の元を離れて子供は自分の行きたい所に行き、母から空間的に離れるからです。
空間的に離れているがイメージを使って、一体であるかのように感じられる、このイメージの共有が必要です。
母と子の互いのイメージが交流し、イメージの共有が生まれると、空間的には離れていても一人ではないと感じられます。
寂しさ
一人でありながら一人ではない、これが寂しさの防衛の基礎になります。
母との一体があったから、そこから離れて一人になった時に寂しいと感じます。
はじめの母との一体、一体感を体験できなかったら、ずっと独りぼっちで生きてきたので「寂しい」はないということです。
寂しいも、孤独も、つまらないもなく、何も無い。まるで一人でゲームをしているようなものです。
実際に、この状態で一人で何時間も過ごせる人たちがいます。

「子供がゲームばかりして困る」と嘆くなら、子供のせいにする前に、まず母である自分が子供が生まれてから今日まで、どう関わったかを振り返ってみてはどうでしょう。母が変われば子供は変わります。
人と共に何かをして楽しいと思う基は、母との一体感があるからです。
母との共有・共生が無ければ、寂しいが無く他者を求めません。一人でいることしか知らないので、「一人で生きていく」、そう決めていたというクライアントがたくさんいます。
正常な場合は、母とくっ付いているかのような感じを持ちます。
それには愛着が必要です。くっ付くのは愛着の「着」の言葉があってくっ付けます。
先ほどの一体は「密着」の言葉です。
分離と自律
母とくっ付き、母と離れた時の寂しさも知って、ここから今度は母と分離して子供は自律に向かわ
なければなりません。
一体感を持った情態から、母子関係の切断をします。
これを心理学では「去勢」と言い、ラカンは「象徴的去勢」と言いました。
母は子供の愛着対象から除外されます。
それは、母を一人の他者にすること。これを「分離」と言います。
心身の成長と共に、母は子供から除外され、母は心理的に葬られなければなりません。
男の子の場合、母が愛着対象から除外されないと結婚しない、できない。
母を断念させ、切り離すのが父の役割です。
しかし、父が妻である子供の母を愛着対象から除外していると、子供は自分が母を守らないと可哀そうだと思い、過剰な歪んだ愛で母の傍を離れられなくなります。
女の子の場合も、最初の愛着対象は母であり、性別に関係なく母への愛着を断ち切って、解消しなければなりません。
母を愛着対象から徐外し、異性の父にシフトします。これを「ペニス羨望」と言い、女児が 4 ~7歳のエディプス期に起こる正常な発達です。
男児・女児共に父が妻を愛し、ファルスを持っていることが条件です。
分離不安
いずれにしても、母との愛着関係を結んだ後、解消し分離する必要があります。
一気に分離することには抵抗があり、分離直後は何となくでも繋がっていたいと思います。
これを「分離不安」と言います。
分離不安と自律は 2 ~ 4 歳の肛門期の課題です。
この分離不安を和らげるのが、一体感です。分離当初は一体感で凌ぎながら、次の成長のステップの準備をします。
母子関係の解消のためにも、まずしっかりと一体感を形成しておく必要があります。
一体感が弱く、分離の不安が大きければ、母と分離できません。
いつまでも母にくっ付き離れられず呑み込まれ、自律することなく、母の元で一緒に生きていきます。
当然、結婚しません。
分離不安を乗り越えて、子供は母と分離し、愛着対象を親とは違う他者にシフトし、
母(父)も子供を手放さなければなりません。子供の自律の邪魔をしてはいけません。
互いが独立した個人として自律し、互いを尊重し合う関係を築いていきます。
未婚者が増えるのも、母子関係から見直し考えないと、行政などが婚活パーティーを催しても根本的解決には至らないと考えます。
ライト .a 精神科学研究所 登張豊実
( LAFAERO1 大澤秀行 参考:『メタ言語』講座テキストより筆者まとめ)
LAFAERO1 ホームページ: https://lafaero1.com/
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