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いろいろ用事が重なっていたため、あわただしい滞在だったのですが、
一時帰国の一つの目的が、アイちゃんが通っていた保育園を訪れることでした。
香港ではイギリス式の学校で、小学校2年生のアイちゃんですが、日本ではもうすぐ1年生。
そう、一緒に保育園で毎日を過ごした仲間はもうすぐ卒園なのです。
さらに、その保育園は今年の4月から民営化によって、区立から民間の園に変わることが決まっていて、園長先生をはじめすべての先生が園を去ることになっています。
0歳から4歳まで毎日通っていたあの場所で、同じお友達と先生にお会いできる機会もこれが最後。
どうしてもアイちゃんを保育園に連れて行って、兄弟のように育ったお友達と会わせてあげたい――という思いに駆られ、保育園に足を運んだのです。
2年前、園を離れたときにはまだ年少だったクラスメイトも、今ではすっかり背が伸びて、おしゃべりも上手になっていました。
「アイちゃん!大きくなったね~。一番背が高いよ!」「アイちゃん、声が変わったね、大人になった証拠だね!」
最初はちょっぴり固まっていたアイちゃんも、すぐに保育園時代の笑顔に戻り、みんなの輪に加わっていきました。
保育園のみんなは、2月上旬に行われた発表会で演じたオペレッタ、そしてピンクレディーの「渚のシンドバット」をアイちゃんのために、熱演!
そして、アイちゃんは香港に来てから習い始めたピアノを2曲、お礼に弾きました。
いつもはモジモジちゃんのアイちゃんが、自分から「ピアノをみんなの前で弾きたい!」と言い出したのには、ビックリ!
きっと、アイちゃんなりに、みんなへの一番の贈り物だと考えたのだと思います。
最後は園長先生、そして職員室の先生一同、そしてアイちゃんのクラスメイト全員に加えて、年中や年少のお友達も教室から飛び出してきて玄関で見送ってくれました。
まだ8ヶ月のアイちゃんを抱っこしながら、はじめて保育園に行った日のことが心に浮かびます。
「こんな小さな子を預けて働くって、どうなのかな……」
保育園で待っていたのは、同じ思いを抱えて仕事に復帰したママたちと、子供たちの元気な姿。仕事と育児のバランスをとるのに奮闘する新米ママたちに対し先生たちも一生懸命で、時には、子供に対する接し方を先生に厳しく注意してもらったこともあったなあ――。
育児は育自でもある、という言葉を聞いたことがありますが、私にとっての子育ての原点を教えていただいたのが、保育園です。
クラスの壁には、卒園式で歌う曲の歌詞が大きく貼られていました。
「さよならぼくたちのほいくえん」
新沢 としひこ 作詞 島筒 英男 作曲
たくさんの毎日を ここで過ごしてきたね
何度笑って 何度泣いて 何度かぜをひいて
たくさんの友達と ここで遊んできたね
どこで走って どこで転んで 何処でけんかをして
さよなら僕たちの保育園 僕たちの遊んだ庭
桜の花びら 降る頃は ランドセルの1年生
たくさんの毎日を ここで過ごしてきたね
うれしいことも 悲しいことも きっと忘れない
たくさんの友達と ここで遊んできたね
水遊びも 雪だるまも ずっと忘れない
さよなら僕たちの保育園 僕たちの遊んだ庭
この次 遊びに来るときは ランドセルの1年生
さよなら僕たちの保育園 僕たちの遊んだ庭
桜の花びら 降る頃は ランドセルの1年生
香港から、心を込めてお祝いしたいと思います