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再読。新潮選書。今回も、最後まで楽しんだ(実際の犯罪に関する本について、やや不謹慎な表現かも知れないと思いつつ記す)。たいへんな労作である。この本は、ミステリでもあるし、絵画の盗難という観点から「現代」を描いたルポルタージュでもあり、コレクターや各種の絵画に関する評伝でもある。さきほど、Isabella Stewart Gardner Museumのウェブサイトを見たところ、1990年に盗まれた13点の作品は、まだ見つかっていない由。
2016年01月30日
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標記は、新潮文庫の一冊。1993年から1998年にかけて、「SCOPE」という月刊誌に連載されたエッセイがまとめられたものとのこと。文庫化の前に、単行本が刊行されている。どの患者さんにも、「上から」ではなく、親しい友人のように接し、一緒に悩み、悲しむ。科学としての医学を施す側としての職務は実行しつつ、著者は、一人の人間として、患者さんや御家族に向き合う。ごじぶんのことを「ぼく」と記す、かざらない文章が暖かい。[付記]このかたの本は、標記のほかにも、読んだことがある。また、お姿は、立花隆さんの『がん 生と死の謎に挑む』に付属のDVDで拝見したことがある。
2016年01月23日
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山西英一訳『愛する時と死する時』(新潮文庫、1958年)を読み終えた。レマルクの本を読むのは、『凱旋門』、『西部戦線異状なし』に続いて、三作品目。レマルクという作家の人物造型や物語構成の巧みさには、この作品でも感嘆した。ひとりひとりの市民にとっての、戦争の真実とは、この小説が、エルンスト・グレーバーとエリザベートを中心において描いた通りなのだろう。国と国とが戦争状態にあるときには、兵役を命ぜられた人間にとっては、善と悪とは、その当人が置かれた状況によって変化する、相対的な概念でしかない。
2016年01月09日
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首記の本は、角川書店、1997年刊。第1章「山手線 昭和8年」から、第13章「米坂線109列車 昭和20年」までが、増補前の『時刻表昭和史』(1980年刊)を構成していた部分とのこと。よって、第14章「上越線708列車 昭和20年9月」から第18章「東北本線103列車 昭和23年」までが、増補箇所ということになる。どの章も味わい深い。鉄道の歴史や、世の中のできごとと、ご自身の体験とが溶け合っていて、無味乾燥な「歴史書」ではなく、著者ご自身とご家族の昭和史に仕上がっている。[蛇足]読み終えた後に、僕の頭には、実に愚かな考えが(一瞬ではあったが)浮かんだ。その考えとは、もっとその後のことも書き足してくださったら、というものだった。『時刻表2万キロ』や、『最長片道切符の旅』といった、宮脇さんによる数多くの著作が、もっとその後のこと、を語ってくれているのだから、上の考えは、的外れも甚だしい。
2016年01月06日
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