第57回アカデミー賞受賞作品/最優秀主題歌賞、受賞作品(映画):『ウーマン・イン・レッド』心の愛,原題:I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU,受賞者:スティ-ビー・ワンダー(最優秀主題歌賞) CATEGORY/ORIGINAL SONG,MOVIE/THE WOMAN IN RED(監督:ジーン・ワイルダー) ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 映画『ウーマン・イン・レッド』の挿入歌『心の愛』は
1984年のアカデミー賞を スティービー・ワンダーが最優秀主題歌賞
で受賞した。残念ながら映画の方は一切観ていないので中身は論評できない。しかし、この映画は監督のジーン・ワイルダーが主演もしているコメディー映画である。 この賞を受賞したスティービー・ワンダーは映画では1983年の『OUTSIDER』でも『STAY GOLD』という印象的な曲を歌っている。スティービー・ワンダーに関しては今更何の説明も必要としないだろう。だが、映画には関心があるけど洋楽には全く興味が無い人達の為に若干説明をする。
スティービー・ワンダーは早熟の天才盲目シンガーとして、モータウン・レコードからデビューした。60年代は主にレコード会社専属のライター達の曲を歌っていた。70年代に入ってからは自作の曲を歌って制作にも関わるようになった。楽器は主にキーボード類を操りシンセサイザーの導入にも積極的だったし、ドラムスも演奏出来る。この70年代は彼のキャリアの中で最も華やかにそして積極的に活動していた時代でもあった。この時代に発売したアルバム全てが70年代の代表作と言っても過言ではない。特に1976年発売の大作『SONGS IN THE KEY OF LIFE』はその中でも代表的なものだろう。ここからは、『I WISH』『SIR DUKE』の2曲が1位を獲得している。 80年代に入ってからは徐々にその活動のインターバルが長くなってきた。そんな中で発表されたこのサントラ盤は当初ディオンヌ・ウォーウィックの作品として話が進んでいて、彼女の監督への推薦でスティービーの起用が決まったそうだ。レコード会社は当初は既に完成間際の新作の発表を控えていたので、乗り気ではなかったらしい。それでも彼は長い付き合いのディオンヌの依頼を断らずに引き受けたのだった。サントラ盤には 受賞作品の『I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU(邦題:心の愛)』
を始めソロ作品が4曲、インストが1曲、ディオンヌとのデュエットが2曲、ディオンヌのソロが1曲の合計8曲の構成だ。心の愛は1984年の8月にチャート・インしてからは10月13日付けから3週間1位を走った。彼のキャリアの中でもこの曲は唯一のアカデミー賞受賞作品であい、ゴールデン・グローブ賞も受賞した。今でも彼のコンサートでは必ず披露される、レパートリーの中でも重要な位置を占める曲だ。内容は、直訳すれば<貴方に電話してI LOVE YOUと言いたいんだ>という内容の曲だ。例え、どんな困難にぶつかっても君に僕の心の底から愛していると伝えたいと歌っている。この曲が映画の中でどういう場面で使われているかは観ていないので分からない。しかし、彼の今までの曲調の中では多少異色のそして優しさに溢れる歌でもある。今では、多くの彼のファンに愛される歌で彼の代表作といえばこの曲と言われる様にもなった。 ただしアルバム単位で観ればこのアルバムはサントラだし、純粋にスティービーのアルバムとしては微妙な位置にあると思う。
2.IT’S YOU/DIONNE WARWICK&STEVIE WONDER 3.IT’S MORE THAN YOU(INSTRUMENTAL)/STEVIE WONDER 4.I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU/STEVIE WONDER 5.LOVE LIGHT IN FLIGHT/STEVIE WONDER 6.MOMENTS AREN’T MOMENTS/DIONNE WARWICK 7.WEAKNESS/DIONNE WARWICK&STEVIE WONDER 8.DON’T DRIVE DRUNK/STEVIE WONDER